「そうか、城ヶ崎ノアが…………」
ラウンジに集った少女達から話を聞いたミライはただ一言そう言いその場にいる全員が悲嘆に暮れる。
「はあ…………殺人事件、起きちゃいましたね」
ゴクチョーが現れそんな事を言い【魔女裁判】の説明を行いさっさと姿を消した。
調査を許された時間は3時間、その後は【魔女裁判】が開かれ犯人の特定及び処刑が行われる。
「では、蓮見レイア。捜査に行こうか」
「あ、ああ。それで何処に行こうか?」
「そうだな、私は死体を見ていないし先に死体を見たいな」
「ミライちゃん、随分落ち着いているのね♪」
マーゴが牽制か好奇心かミライの様子が平時と変わらない事を突く。
「死体を見ていないから実感が沸かないのかもしれないな、死体を見れば多少何か感じる事があるだろう」
マーゴの言葉にミライはそう返しレイアと共に城ヶ崎ノアの遺体がある監房へ向かった。
城ヶ崎ノアの監房
そこについたミライの目に飛び込んできたのは真っ白なキャンバスの様な部屋に倒れる城ヶ崎ノアとその背中越しに血で描かれた巨大な蝶の絵だった。
ミライは周辺の様子を動画と写真に収める。
「ここはもう良い、行こう」
「もう良いのかい?」
「どうせ触れないし調べるにしても時間が経ちすぎている。事件当時とは変わり過ぎている物もあるだろう。状況の把握なら写真と動画で十分だ」
「次は何処に行こうか?」
「そうだな、正直手掛かりなど皆無だからな、貴女が城ヶ崎ノアを最後に見たのは何処だ?」
ミライは監房の写真と動画を見ながら尋ねた。
「え?う〜んやっぱり監房じゃないかな?彼女が食事をしていたのはここに来てから3日目だけだからね」
「私が寝ている間に何か変わった事はあったか?」
「う〜ん、そう言えばラウンジにあったボウガンが盗まれた事はあったかな?」
「成る程、第一容疑者はボウガンを盗んだ者か?」
「何故そう思うんだい?」
ミライは写真の1枚をレイアに見せる。そこにはノアの傍らに転がるボウガンの矢が転がっていた。
「成る程、ボウガンで殺す為に前日にボウガンを盗んでおいた、か」
「だがそうなるとこの傷が気になる」
そう言い親指でスワイプするとボウガンからノアの遺体を跨いだ反対側に引っ掻いた様な跡があった。
「これは間違いなく何かで引っ掻いた跡だ。ボウガンで撃ったのならこんな傷は付かない筈だ」
「成る程」
「もう1つ、何故ボウガンの矢が転がっているのか?」
「???何か変な事があるのかい?」
「では想像してみると良い、貴女がボウガンを放つとして、矢は的にどうなると思う?」
「そりゃあ刺さって……………………あれ?」
「そう、刺さりっぱなしになる筈だ。だがこれは傷口から離れている」
「ノア君が倒れた拍子に外れたという可能性は?」
「無くは無いだろうが…………兎に角調査を進めよう」
ミライとレイアは更に捜査を続けた。