「では、そもそも城ヶ崎ノアはどうやって殺されたのか」
「死因、と言うことね」
「ボウガンの矢で貫かれて死んだのでは?」
ハンナが共有された写真に写っているボウガンの矢を見ながら言う。
「その通り、死因はボウガンの矢、しかしだからと言ってその矢がボウガンによって放たれた物とは限らない」
「どういう意味だ?」
「ここの部分を見てくれ」
そう言ってミライは床に付いた引っ掻いた様な跡を示す。
「何か引っ掻いた様な跡ですわね」
「あ!!」
「貴女は気付いた様だな、桜羽エマ」
「うん、ボウガンで撃って殺したならこんな風に地面に傷は付かないと思うんだ」
「確かに、でも、刺さった矢が抜けて地面に傷を付けた可能性は?」
「それはあり得ないわ♪傷とボウガンの矢はノアちゃんの体を挟んで反対側にある、それだと矢が刺さった後抜けて地面に傷を付けたとして、ノアちゃんの体の上を転がるか体を迂回しないと行けないもの」
「成る程、それは現実的に考えられませんね!!」
「でもボウガンの矢を使ったのは間違い無いんだろ?」
「それは、多分槍を作ったんじゃないかな?」
エマがそう言い全員の視線が集まる。
「犯人は君だ、蓮見レイアちゃん」
「何故私なんだい?」
「君のその腰にあるレイピアと鞘を使えば作れるよね?槍」
「…………………………………………」
「箒の持ち手と腰にあるレイピアと鞘そしてボウガンの矢を組み合わせれば槍が作れる」
「成る程、確かに君の言う通り、私の腰にある剣を使えば犯行は可能だろう。だがエマ君、君は忘れていないかい?わたしにはそんな事をする動機が無いんだ、それに私だと決め付けるのは早計じゃないかい?」
「そう言えば、まだ死亡推定時刻の話はしてませんでしたね、最後に生きているノアさんを見たのはどなたで何時でしょう?」
シェリーがそう尋ねると一人ずつ最後に見たノアの事を話していく。
「成る程、となるとノアさんの死亡推定時刻はエマさんが最後に見た夕飯後の自由時間〜死体発見までの間と言う事ですね!!」
「一応あてぃしらも配信の後監獄の前通ったけど死体があったら気付いたと思うし〜」
「ほら!!やはり私が犯人と言える証拠は何一つ無いじゃないか!!」
「それは……………………でも」
証拠が見付からない事でエマの推理は行き詰まる。そこでミライがレイアに声を掛ける。
「レイア」
「なんだいミライ君?」
「君は実に良い人間だと思う。だからこそ卑怯なことを言う」
「………………………………」
「私を、嫌な人間にしないでくれ」
「……………………ハハ、変な事を言うねミライ君。君は嫌な人間なんかじゃないとも」
この瞬間、2人の運命は分かたれた。