虚の王 ― イムの降臨
聖地マリージョア。
虚の間。
玉座から立ち上がる影。
イム。
「均衡は不要」
その一言で世界が動く。
五老星に下る命令。
「Dの系譜を消せ」
標的は三つ。
ネレウス。
エース。
ルフィ。
そして“裏”。
沢田綱吉。
天竜人直属神の騎士団、CP0総動員。
同時多発粛清。
だが――
その瞬間。
世界各地で通信遮断。
裏回線を掌握したのはボンゴレ。
ツナは静かに告げる。
「イム……出てきたね」
初めて、その名に触れた。
アトランティス深部。
封印された記録。
ネレウスはそれを開く。
かつて、ゴール・D・ロジャーが遺した言葉。
「空白の百年は“敗北”だ」
Dの王国は滅んだ。
だが完全には消えていない。
イムはその“勝者”。
だがロジャーは笑った。
「勝った側が正義とは限らねェ」
ネレウスは拳を握る。
あの時、ロジャーは言った。
「お前は海を守れ」
白ひげもいた。
エドワード・ニューゲート。
ガープもいた。
モンキー・D・ガープ。
四人は一度だけ、共闘した。
イム直属艦隊を壊滅させた夜。
だがイム本人は姿を現さなかった。
ロジャーは悟った。
「まだ早ェ」
だから笑って処刑台へ向かった。
時代を“先送り”するために。
海が裂ける。新四皇、マーシャル・D・ティーチが動く。
白ひげの旧領を完全制圧。
そこへ赤髪が現れる。
シャンクス。
覇王色が衝突。
空が割れる。
さらに――
カイドウ参戦。
シャーロット・リンリンも動く。
四皇全面衝突。
世界は震源地と化す。
だが黒ひげの狙いは一つ。
「イムの座」
彼は知っている。
世界の頂点に“王”がいると。
闇は天を喰らう。
聖地へ向かう三つの勢力。
ネレウス率いる艦隊。
エース率いる新白ひげ海賊団。
ボンゴレの精鋭部隊。
さらに。
ルフィが動く。
モンキー・D・ルフィ。
「取り戻す」
何をかは分からない。
だが心が叫ぶ。
マリージョア上空。
イムが姿を現す。
黒翼。
虚無の刃。
「Dは終わらせる」
最初に突っ込んだのはエース。
蒼金炎が天を焼く。
ネレウスが海を空へ引き上げる。
ツナの死ぬ気の炎が空間を歪める。
ルフィの覇王色が全域を覆う。
四方向同時攻撃。
だが。
イムは消えない。
「歴史は我のもの」
その瞬間。
ガープが拳を叩き込む。
「歴史は人が作るんじゃ!」
センゴク率いる海軍も参戦。
センゴクは悟る。
正義は固定ではない。
選ぶものだと。
黒ひげが笑う。
「ゼハハハ!全部奪う!」
闇がイムへ向かう。
四皇も乱入。
世界は完全崩壊寸前。
その時。
ロジャーの声が響く。
“意志は継がれる”
ルフィが前へ出る。
「自由だ」
その拳がイムを貫く。
ネレウスの海が拘束。
エースの炎が焼却。
ツナの炎が封印。
黒ひげの闇が吸収。
四極同時圧縮。
イム、崩壊。
虚の玉座が砕ける。
沈黙。
世界政府は終わった。
だが支配も消えた。
残るのは選択。
ネレウスは海へ戻る。
「王は不要だ」
エースは炎を掲げる。
「守る」
ツナは裏へ帰る。
「均衡を作る」
黒ひげは闇に消える。
「まだ終わらねェ」
ルフィは笑う。
「海賊王になる!」
ガープは空を見上げる。
ロジャー。
白ひげ。
終わったぞ。
だが時代はまた始まる。
六極は崩れ、
新たな三極が生まれる。
自由。
均衡。
野望。
世界は再構築される。
了解。 ここで全てを収束させる。