鋼鉄の変異波形 ―人形たちの終焉を否定する者― 作:願望ちゃんねる
「――熱源感知、多数! 敵、機械生命体の飛行ユニットではありません!」
真珠湾降下作戦、その地獄の最前線で四号が叫ぶ。
上空から飛来したのは、ヨルハの支援機ではない。全高15メートルから30メートル級、4〜8頭身の比率を持つ、多種多様な「鋼鉄の巨人たち」だった。
ナハトの意識が、電子の海で演算を加速させる。
(敵対勢力、機械生命体集団を確認。……掃討(パージ)を開始する)
【戦域展開:空域制圧】
まず動いたのは、白き翼を持つ高機動兵器――『MS:ウイングガンダムゼロ(EW版)』。
ナハトの「Cパルス」と「ELダイバー」としての特性が融合し、その機体は単なるデータを超えた質量(マテリアル)として現界している。
ツインバスターライフルの銃口が、月光を反射して輝く。
「ターゲット・ロック。……排除する」
極大の閃光が夜空を割り、機械生命体の飛行体群を一瞬で蒸発させた。
さらに、その背後からは『VF-25 メサイア』の編隊が、ファイター形態で雲を切り裂く。
「歌」はない。だが、放たれるマイクロミサイルの雨は、機械生命体の防空網を精密に、執拗に破壊し尽くしていく。
【戦域展開:地上制圧】
地上では、アネモネらレジスタンスが絶望的な防衛戦を強いられていた。
そこに、地響きと共に「重厚な暴力」が着地する。
『AC:ホワイト・グリント』。
そして、その後方には巨大なコンテナを背負った『ガンダム試作3号機 デンドロビウム』が、艦艇並みの巨体で低空を滑るように進む。
「あれは……何? 巨大な、武器の塊……!?」
アネモネが目を見開く前で、デンドロビウムの大型ビームサーベルが、敵の超大型多脚戦車をバターのように切り裂いた。
さらに、ナハトの権能は「敵機」さえも再現し、味方として使役する。
機械生命体たちの包囲網を、逆側から食い破るのは『ACVI:HC(ヘビー・コンバット)』や『LC(ライト・コンバット)』の改修機群。
かつて惑星ルビコンで恐れられた惑星封鎖機構の兵器たちが、今はヨルハを救う盾として、そのレーザーブレードを振るう。
【旗艦:空の玉座】
上空数千メートル。雲海を割って現れたのは、機体群の母艦となる巨大艦艇。
『強襲揚陸艦:ネェル・アーガマ』と、その翼を休める『マクロス・クォーター』。
「ナハト様、全機マテリアライズ完了。エネルギー供給、安定しています」
サポートメカである『ハロ』や『カリーニン少佐機仕様のサポートAI』が、ナハトの思考を補佐する。
ナハトは、電子の揺らぎの中で満足げに「微笑んだ」。
彼が振るうのは、かつて人類が夢見た「最強の兵装」の記録。
「ヨルハ真珠湾降下作戦。記録によると、君たちの全滅は避けられない運命(シナリオ)だった。……だが、僕の戦場に悲劇はいらない。この圧倒的な火力を以て、結末(エンディング)を書き換える」
【武装展開:オーバー・キル】
「全艦、全機へ。……一斉掃射。塵一つ残すな」
MS:ハイ・メガ・キャノン
AC:アサルトアーマー
VF:反応弾
30mシリーズ:大型強化兵装
あらゆる次元の「最強」が、一斉に解き放たれた。
機械生命体のネットワークが悲鳴を上げる間もなく、真珠湾を埋め尽くしていた敵軍は、地図から消滅した。
爆炎の中、二号(A2)は呆然と空を見上げる。
降り注ぐのは、機械生命体の残骸ではない。
青い光を放ちながら、整然と並び、自分たちを守るように着地する巨大な鋼鉄の守護者たち。
「……神様でも、エイリアンでもないわね。貴方は、一体……」
「ただの、ゲームバランスの破壊者ですよ。……二号、君たちが望むなら、この星の『塔』さえも、僕の艦(ふね)で撃ち抜いてあげよう」
ナハトの言葉と共に、巨大艦の主砲が月を背に輝いた。
それは、ヨルハと機械生命体の「停滞した戦い」が、鋼鉄の暴力によって根底から覆された瞬間だった。
設定補足:登場兵器群の規模感
主人公機/エース機(MS/VF等): 15〜20m級。4〜8頭身のリアル体型。圧倒的な機動力と一撃必殺の武装を持つ。
主力・支援機(AC/30m/MT等): 10m前後の無骨な兵器。レジスタンスと共に前線を押し上げる「量産機の王」。
大型機・艦艇(MA/強襲揚陸艦等): 30m以上のMAから、数百メートルの艦艇。バンカーに代わるナハトの拠点。