国連宇宙海軍召喚(宇宙戦艦ヤマト×日本国召喚) 作:デブレツェン
どうもこんにちはデブレツェンです。こちら、哀れなパーパルディア皇国へのメッセージになります。元ネタはしっこくハウスです。分かった人は感想で挙手!デブさん喜んじゃうからね!!
第十五話 合衆国の矜持
これは少し前の話である。
「いい展開になってきたんじゃなあい?」そうのたまうのはエブリン・ウッズ。国連宇宙海軍の宙将だ。「ああ、その通りだ。思った通りにことが進んでいる。」そう言うのはロベルト・トンプソン。合衆国大統領だ。もうみんなもお馴染みであろう。「こっちから諜報員を送るまでもなかったな。いや、数人送ってはいたが結果的には必要なかった。」「そうね。まさか向こうがそんなに馬鹿だなんて。」「まだわからんぞ。もしや本来は他国を攻撃したかったのではないのやもしれない。」「……それもそうね。そういえばジャップは軍祭っていうのに招かれて、そこで軍事力のお披露目をしたそうよ。」「ほう。面白そうな祭りだな。我がアメリカ合衆国も参加すればよかった。」「馬鹿言わないでちょうだい。まだこっちの宇宙海軍は満身創痍よ。」「そうだな。だがあと数日もあれば完全に進水できるぞ!喜べ、エブリン・ウッズ。君がまたその腕を振るえる日が来たんだ。」エブリンはにこっと会釈すると、ワインを開けた。芳醇な匂いが空間に充満する。黒光りするワインボトルが不気味でならなかった。「まあ、そういうことならその軍祭に招かれたか、もしくは開催国か。いずれかを狙った攻撃だったんじゃないか?それに巻き込まれて……」「ジャップは反撃したわけね。ねえ、勝てると思う?」「勝てるさ。我が合衆国の力を持ってすれば…」「そういうお世辞じみた話を聞いているんじゃない。現実的に勝てるかって話よ。」沈黙が、場を支配する。やがてロベルトは口を開いた。「それは君のほうが長けているんじゃないかねミス・エブリン。」「そんなことないわよ。現実の戦争は軍事力だけじゃない。政治的要素も敗北に繋がる要因だもの。」「はは。そうかそうか。だが私は軍事はからっきしでね。逆に質問するようで悪いが勝敗がどうなるかを教えてほしい。」だがエブリンは不機嫌そうな顔をするとワインを一口飲んだ。「いやねえ、貴方って。わかっているくせに。そういうのを言い訳に安心するワードを言ってもらえると思うのはよそうね。」「なんだよ、ノリの悪いやつだな。まあ結果はわかっているが。」「ええ。カリブの海賊とトビトカゲに国連宇宙海軍が負けるはずがあって?」「ああ。そうだな。あとはしくじらないようにしなくば。」「たとえば?」「エネルギーだ。節約しなくばいつかエネルギー切れになってやられる。」「でもジャップの波動機関なるものはそれを解決したそうよ。なんでも宇宙に存在するエネルギーを使って進むそうだもの。」「そうか。なら負けなしだな。奴らに戦果を独り占めされるのはゴメンだが、それでも負けないというのはとりあえずはいいことだ。」そういうと、ロベルトもワイングラスにワインを並々と注いだ。赤黒いワインが、透明なグラスを通して不気味に映る。「楽しみだ。パーパルディア皇国とやらの戦争。」「ええ。そうね。一方的な蹂躙を見ているとしましょう。」「おいおい、ただ見ているつもりか?働いてもらうぞ。たっぷりと。」「嫌ねえ面倒くさい。ま、戦いの場に出れるのは私としては光栄よ。任せておいてちょうだい。」エブリンは帽子をもう一度深く被り直すと、部屋を後にした。ここは、ロデニウス大陸。ここは今、目覚ましい発展を遂げていた。まずはクワ・トイネ。ここでは、どんな発展を遂げていたのだろう。少し覗いてみよう。「国際連合が来てから、我が国のすべてが変わったな……」今首都クワトイネではなんとロデニウス大陸初の高層ビルが建とうとしていた。名をクワトイネタワーという。今日、カナタはここに視察に来ていた。「これは、完成までどのくらいかかりますか?」カナタはそう問うた。「もうあと数ヶ月で完成します。」工事現場の人員はそう答えた。なんと国際連合は簡単ながら現地の人員に教育を施し、発展ができるように寄与したのだ。「首相、次の視察先が待っています。」「ええ、わかりました。」そして彼は次の視察先、農場へと向かう。一体どんな変化があったのか。そんなことを考えながら、カナタはぼうっと外の景色を眺めるのだった。「到着しましたよ。」そう言われて、ようやく景色が変わっていることに気づくのだった。「ありがとう。さて、ここはどんな変化が」その時、ブゥンと音がして何かが頭上を掠める。カナタの長い髪の毛が、ふわっと舞い上がった。あれは、なんだろう。そういえば、国連宇宙海軍なる軍隊では浮遊する船を使用していたらしい。「まさか、例の浮遊する船か?」「あれは飛行機というものだそうです。どちらかというとコスモファルコンなる兵器と同じ系統だそうですよ。」それは、グラマンアグキャット。農薬散布機だ。「これが、噂にも聞いた農薬ですか。」農薬は使用することで、虫などに食われるリスクを大幅に下げることができるというものだ。そんなことをしなくても無限に生えてくるが、せっかくならば収穫効率をあげたいと考えたし、何より今まで対策のしようがなかった害虫どもにささやかなしっぺ返しをしてやれるというのが、クワトイネの農家にウケたのだ。「こんな薬があるなんて、我々は全く知らなかった。国連はすごいものだな。しかも空を飛んで農業をできるだなんて、国民の夢のようだ!」カナタは子供のような希望に満ち満ちた目で、それを見ていた。それだけではない。収穫の効率もかなり上がったのだ。作者は高校卒業時の春休み、つまりこの小説の一話から五話を書いているあたりに玉ねぎを収穫する内容の短期アルバイトをしたことがあるので言わせてもらいます、人力での収穫は、正直きついです。トラクターがあるんだから収穫もそれでやれよカスがと思っていましたがそれだと私の仕事がなくなるので難しいものですね。とにかく言いたいことは収穫はきつく時間もかかるということと、そのエビデンスとして私があるということです。自動化が進むならそれに越したことはないはず。そして、クワトイネでもその自動化が始まりかけていたのだった。「あっ、首相!!このトラクターっていうのすげえんですよ!!収穫がもう楽で楽で!!」トラクターの後ろには選別を行うアルバイトがいた。「カナタ首相!!ここのジャガイモは本当にうまいですよ!是非とも食べてってください!」すると、農場の主人と思しき人物が、木の皿に乗せた蒸した芋を持ってきた。「国連から輸入したバターという乳製品と一緒にどうぞ。」カナタはそれを熱がりながら持つと、一口齧る。ジャガイモのほくほくとした食感とあのうまい味。そしてバターの風味が充満した。「…より美味しくなった気がします。」「おお!それはよかった!」空では、相変わらず飛行機がブンブンと飛んでいた。「次はロデニウス大会議というものです。ロデニウス大陸各国の国家元首が集まり話をしようとということです。」「わかりました。ところで、相手はハーク・ロウリア34世ですか?」「そこまでは存じ上げておりません。」「会議の相手が誰かわからないというのはどういうことですか。」「申し訳ありません。向こうからいうなと言われているのです。」カナタは顔色を暗くした。どうすればいいのか。相手がもしハーク・ロウリア34世ならばどんな顔をして会えばいいのだ。自分たちの国でめちゃくちゃやってくれた張本人が、そこにいるだなんて想像したくない。しかしすっぴんでは外交などできるものではない。誰でもそういう営業スマイルを持たねば外交などできないのだ。「とうとうきてしまったか……」ついたのは国境近くにある高級ホテル。そこには、クイラ王国国王サウジと、ハーク・ロウリア34世その人がいた。やはりそうきたか。とカナタは唇を舐める。伝えてなかったのは、あらかた正体を明かすと断られると思ったからだろう。「ハーク・ロウリア34世。お久しぶりです。あなたはいま刑務所にいるものと考えていました。この3月何をなさっていたのですか?」皮肉まじりにカナタがそう問いかけた。だが、ハークは何一ついやそうな顔をせず、毅然として答えた。「この3ヶ月、私は国際連合の日本国という国で平和思想について学んでおりました。侵略がいかに無意味か、平和がいかに尊いかをさまざまな視点で学んだのです。」まるでこの間国連が渡してきたアニメに出てきたジャイアンとかいうキャラクターのようだったハークが、ここまで丸くなって出てきたのだ。カナタはそのことに驚くばかりだった。「私がしたことを許して欲しいなどとは言いません。ただ、国連から授かった力も使いつつ、全力で償いをさせていただきます。」ハークは頭を深々と下げた。まだ、彼が信用に値するかはわからない。ただ、きっと今の姿を見れば、相当でなければ石を投げたりはしないだろう。カナタはその目をまっすぐ見つめると、言い放った。「国民を代表して申し上げます。あなたを許すことは到底できないでしょう。しかし、私は私的にあなたを許します。」「それでは…!」「これからは友好国、いえ、同盟国として共に歩んでいきましょう。ハーク・ロウリア34世陛下。」その後、いろいろ話した。国連がすごいという話、目覚ましい発展の話、企業進出により経済が回っているという話、軍縮とともに国連による軍事力の強化が行われる話。そして結んだのがこの条約。ロデニウス基本条約だった。ロデニウス基本条約・第一条 この条約はロデニウス基本条約と称し、永遠の平和を実現するために存在するものとする。・第二条 ロデニウス大陸間での国家または地方公共団体による異なる国家または地方公共団体への武力の行使または威嚇を永遠に放棄する。・第三条 ロデニウス大陸の異なる国家への武力行使は、自国への武力行使とみなし共同で対処する。・第四条 軍事顧問として、国連宇宙海軍を招くことを承知する。・第五条 この条約が破棄されたときは、国連宇宙海軍に仲介を任せるものとする。・第六条 経済発展においては、互いに輔弼をし、より効率的な経済を作ることをここに表する。・第七条 ロデニウス大陸間と国連との間での関税は、撤廃する。などが定められたのだった。それから数日後 アメリカ合衆国「ねえ。ジャップがパーパルディアに喧嘩売ったって本当?」カツカツとハイヒールを鳴らしながらエブリン・ウッズがそう問うた。ロベルト・トンプソンはしばし黙ったあと、答える。「少し誤りがある。喧嘩を売ったのはパーパルディアだ。」プッと吹き出してしまうエブリン。何がそんなにおかしいのかはもうお察しの通りだろう。「あっははははははははは!!連中頭がおかしいんじゃないの!!」「まだ実力をわかってなかったんだろう。それにしても愉快だ。まさか自分から墓穴を掘ってくれるだなんて。」「滑稽極まりないわね。あー笑いが止まんないー、ねえロベルト助けてよ。」「知らないな。勝手にそのまま窒息すればいいんじゃないか。」「ひどおい。ねえ、私の出番ってこと?なんだかんだ楽しみにはしてたのよねー」ロベルトは深いため息をついてから言った。「そうだな。お前にアメリカ宇宙海軍を率いてもらう。」ニヤリと笑うと、エブリンは言う。「最初のミッションは?」また、ロベルトもニヤリと笑って見せるのだった。もちろん決まっている。最初のミッションは……「なんでもいいから奴らを怒らせてこい。いきなり本土はかわいそうだな。そうだな…」少し顎に手を当てるロベルト。エブリンはまるで子犬のようにワクワクしながら答えが返ってくるのを待っていた。「そうだ。今タイムリーに起きていることだが、ワイバーン部隊がフェン王国を攻撃したそうだ。件のイエローモンキーに攻撃した奴らだ。ということはおそらく…?」「本隊もいるってわけね。私のミッションはその本隊を潰すこと?」「ああ。粗方イエローモンキーどもは降伏を呼びかけたり、何かしら戦闘不能にしたりと生ぬるい手段を使うんだろう。そこでお前の出番だ。めちゃくちゃにしろ。全て破壊しろ。後戻りはできなくしろ。もう少しで対ガミラスに使う予定だったあのクソでかい戦艦、トランプ級鏖殺戦艦デファイアントが完成する。波動機関に換装するのは大変だったんだぞ。」「それはまあお疲れ様。で、それをお披露目してパーパルディア戦での戦果を稼ぐってわけね。」「そんなところだ。さて、早く行かなくていいのか?もう時間がないぞ。」「大丈夫よ。宇宙艦の速度を舐めないでちょうだい。冥王星まではそこそこかかってもフェンまではひとっ飛びよ。」「そこそこ遠いぞ。今のうちに準備をしたらどうだ。」「いやよ、私は自分のペースで物事を進めたいもの。」「それに周りが合わせてくれるとは限らないのが悲しい話だな。さあ、行ってこい。」「ちぇっ。ワインを一杯決め込んでからいきたかったのに。」「酔っ払って艦隊の指揮をするだなんて何を考えているんだ。」「あんなの泥酔してても勝てるわよ。」「あんまり舐めると本当に負けるかもしれないぞ。」「無理よ。どうやって戦列艦が宇宙艦に勝てるわけ。」それもそうだな、と思ったロベルトは一つ手を打つことにした。ロベルトはワインセラーから一本のワインを取り出す。イザベル。ピノ・ノワールの赤ワインだ。「じゃあエブリン。これがイザベルだ。そこそこ高い。もし奴らと交戦して、勝ったらこれを飲んでいい。道中で飲んだら、そうだな……嫌なやつだ。いいね?」「しょうがないわね。それで手を打つとするわ。」「勤務中に酒を飲まないのは当たり前のことなんだがな。」「まあ、それはそうね。」「わかっているのなら実行してくれよ。」「そうは行かないのよねえ。なぜかしら。私は筋金入りの自己中だから。」「自分で言う奴は初めて見た。こいつにイザベルは勿体無い気がしてきたよ。」「ちょっと、それはないわよ。」「はは。冗談だ。酒を失ったお前ほど恐ろしいものはないのでな。とにかくわかったな。これは奴らの戦果を奪うという役割も孕んでいる。イエローモンキーにフライングはさせない。フライングなんてするのは合衆国だけで十分だ。ドミノ倒しを邪魔される前にドミノを倒せ。」「あらあらまあまあ。貴方も大概、自己中じゃない。」「どちらかといえばこの国が自己中なんだと思うがな。私はそれに染まり、慣れているだけだ。」「そうかしら、貴方の元の性格もそこそこ終わってると思うわよ。」「政治家に性格のいい奴がいてどうする。そんなもんさ。」「へえ。私は政治家じゃないからわからないけど、政治家って仮面を持ってるものなのね。貴方なら性格がいいっていう仮面。私もそれが本体だとつい最近まで思っていたわ。」「そうか、上手に仮面作りができて光栄だ。さあ、だべってないで行ってこい。戦争の時間だ。」エブリンはまたニヤリと笑って見せた。「もちろんです、大統領。確と任務を遂行して見せましょう。」「古代。少しいいか。」真田志郎は、ある時突拍子もなく進を呼び出した。一体何の用なのか。真田が呼び出すと言うことは、相当にすごいことがあったに違いない。通されたのは、宇宙戦艦ヤマトにある真田の部屋だった。そこには、山積みにされた綺麗な宝石が。「これは…なんですか?」「魔石だ。」魔石。それは異世界で主流である魔法の動力源となる魔力を秘めた石。石油などに当たる資源として、かなり重宝されている代物だ。それを科学者がなぜ持っているのか。「これを見てほしい。クワトイネの魔法使いにかけてもらった、光線反射魔法というものだ。」光線反射魔法。一体何の役に立つのか。すると真田は驚くべきことを言った。「この、盾に向かって光線拳銃を撃ってほしい。」「そんな!真田さんが死んでしまいます!」「大丈夫だ。保証する。」古代は目を瞑って覚悟を決めると、拳銃を抜いてその盾に向かって発砲した。音が響くと、そこでなんと……光線がピンと音を立てて、消えたのだ。「これが光線反射魔法だ。現地の人間にとっては光を跳ね返すことしか能のない役立たずな魔法とされているが……光には素粒子や陽電子衝撃砲、高圧増幅光線砲も含まれる。もちろん出力を大きくしなくてはいけないが。」「ということは…ミゴウェザーコーティングの真似事ができると?」「そういうことになる。だからこそこのことは絶対に知られてはならない。ロデニウスに光線兵器を輸出するのは控えたほうがいい。彼らも同じことを考えるかもしれない。」「……」「沖田艦長には報告済みだ。艦橋にいるメンバーにも話すつもりだ。」「でもこれで、もしガミラスが攻めてきた時でも対抗できるようになりました。ミゴウェザーコーティングに効果のある陽電子衝撃砲、そしてこちらは光線反射魔法。これでまだ戦えるようになったのではないですか。」「ああ。それは喜ばしいことだ。ただ、ガミラスが来るとも限らなくなってきた。」「……どういうことですか。」「ここは、おそらくもといた宇宙ではない。」静寂だけが、部屋を包み込んでいた。
次回、国連宇宙海軍召喚。
皇女レミールは国際連合の人間と話がしたいようだ……一体誰と?
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沖田十三
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田中那由多
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古代守
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古代進
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真田志郎
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芹沢虎鉄
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藤堂平九郎
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エブリン・ウッズ
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ロベルト・トンプソン
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伊東真也
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森雪