真1の大破壊後の世界で、日本復活のために悪魔と戦うある男女の物語(手広くアトラス作品がクロスオーバーした世界観です) 作:XX(旧山川海のすけ)
東京タワーのニュース読み少女の正体は悪魔であった。
その名は『大天使カズフェル』
外にいる天使たちとは位階の違う天使である。
それは彼女……いや、彼の放つオーラからも明らかで
カズフェルは尊大な振る舞いで
「神に献身する機会を拒絶するのみならず、数々の涜神行為……許せぬ! 地獄に送ってくれる!」
そう言い放つと、その左手を真月に向けた。
(……あ、これは)
真月は魔法が来ると判断した。
そのため
「魔法!」
彼女はそう一言短く言い、横に飛んだ。
そして彼女の予想通り
「ザンダインッ!」
掛け声と共にカズフェルの左手から衝撃魔法ザンダインが発射された。
空気を歪め、波動が放たれる。
その強力な衝撃波がスタジオの床を直撃し、床を大きく凹ませる。
だが真月は一切怯まず、そのままくるりと一回転し、走り続けた。
「佐上真月! 穢れた女め! マハザンマァ!」」
カズフェルは魔法を連打する。
効果範囲を広げ、ザンダインをマハザンマに切り替えて、なおも追撃を試みるが
「おのれちょこまかと!」
真月の動きが速く、捉えられない。
それもそのはず。
カズフェルは気づいていないが、真月はハルペーを握っていたのだ。
下津名からの鹵獲品であり、所持者の素早さを上昇させる魔剣を。
「おのれ! おのれ!」
次々魔法が炸裂し、スタジオを壊していく。
大天使の放つ衝撃波が床を、壁を打ち。
備品を砕き、凹ませる。
それを目にして真月は
(頭に血が上っているわね。このままじゃ機材を壊されそう)
逃げながらそれを感じ取り
立ち止まり、大天使を見上げた。
カズフェルは真月の動きが止まったと判断し
「馬鹿め! 狙い撃ちだ!」
その手を翳し
「ザンダインッ!」
衝撃魔法ザンダインを発動させる。
しかし
その寸前に
「魔反鏡!」
その魔法の射線上に忍が割り込んで、廻し受けとマカラカーンを合わせる究極合体魔法・魔反鏡を発動させた。
カズフェルの発動させたザンダインは、金属を砕くような音と共に弾き返され。
カズフェル本人を直撃する。
「グハアアアッ!」
吹き飛ばされ、その羽根が舞い散る。
「お、おのれっ!」
そしてカズフェルがザンダイン反射のダメージから己を立て直したとき。
カズフェルの前に、忍が迫っていた。
それは回避不能の間合いだった。
必殺の間合い。
そこから忍は、カズフェルに怒涛の連撃を叩き込む。
嵐のように降り掛かる拳と蹴り。
カズフェルの顎、胸、腹に叩き込まれる。
その猛攻にカズフェルは剣を取り落とし
そこに
「ヤマ!」
『承知』
高城少年より
カズフェルの背中に火球が飛んで来る。
それはそのまま直撃し、カズフェルは燃え上がった。
「ぎゃあああああああ!!」
カズフェルの悲鳴が轟く。
炎に巻かれるカズフェル。
カズフェルは叫ぶ。
「ひ、卑怯者がァ! 複数で襲うだなどとッ!」
だが忍は
「言ってろ!」
一切取り合わず、その胴体に渾身の振り蹴りを叩き込む。
「グエエエエエ!!」
その衝撃はカズフェルを壁まで吹き飛ばした。
壁に叩きつけられるカズフェル。
凄まじい音が轟く。
そこに追い縋る忍。
その背中の翼を広げ、迫って来る姿に
(やられる)
カズフェルはそれを予感した。
だから
「こっ、こんなことをして恐ろしくないのか!?」
まるで悲鳴のように
「これ以上神に歯向かうのはやめろ!」
そんな言葉を反射的に口走っていた。
カズフェルの中にある「自分は偉大な大天使である」という思いが、彼にその言葉を言わせたのだ。
だが
「黙れ!」
その言葉をその一言で切って捨て。
忍はカズフェルとの間合いを詰めさらに連撃を叩き込み
カズフェルの身体を叩き潰していく。
一撃ごとにカズフェルの身体が砕けていく。
骨が砕け、腕が折れ、歯がへし折れる。
「お……お前たち呪われるぞ……! いつか、いつか必ず後悔するぞ……!」
砕かれながらカズフェルは、まるで諭すような口調で命乞いを続けた。
だがその言葉を聞き入れる者は誰もおらず
そして
「……メギドフレイム!」
忍は瀕死のカズフェルの頭を両手で掴み。
そこに極大火炎魔法メギドフレイムを発動させた。
その灼熱の火炎はカズフェルの身体を瞬く間に炎に飲み込んで
激しく炎上する。
「グギャアアアアアアアアア!!」
そしてこれまでで最も大きな悲鳴がその場に響き渡る。
燃えながら、カズフェルは
「ま……魔王の力を得た悪魔の化身ッ!」
その死の間際、最期の呪詛を吐き出した。
その声は怒りと憎悪に満ちていた。
彼は燃え上がりながら続ける
「その悪魔と
真月に視線を向けてその炎に包まれた指を突きつけて
「永久に地獄に堕ちろッ!」
呪いを向ける。
だが真月は全くの無反応で。
カズフェルが消滅するその瞬間をただ見ていた。
カズフェルの身体が崩れていく。
真月に指を突きつけている手が無くなり、6つの翼が燃え落ちて。
消滅していく。
そして
「この邪悪で卑しい淫婦があああああああああ!」
その悪罵と同時に。
最後に残った頭部が崩れ去り。
カズフェルの身体は完全に崩れ去り、マグネタイトに還っていった。