「ただいま帰ったからお帰りのハグをぷりーずパパ〜」
「貴方14歳ですよね」
アミッドの類まれなる質問攻めから無事、竈火の館に帰還したアスタネットの言動にその母たるリリルカが近くにいるのに遠い目でツッコミを入れる。当然だ、娘がファザコン・オブ・ファザコンなど複雑以外の何でもない
時刻は夕方
ヘファイストスはアスタネットをホームまで送り届けたあと自分のホームに帰っていった。玄関で兄弟と今のヘスティア・ファミリアが待っていてくれたことにアスタネットは若干機嫌が良さそうだ
明日はいよいよ『繭』への対処が始まる。有力派閥が連携して対処に当たる。そしてこの時代にやって来た彼らは、、、
「明日ですけど」
リリルカを先頭にみんなが廊下を歩き、たどり着いた大部屋の扉を空けて説明を始めようとした
のだが
「あっ(やべっ)」
「はぁ~ん♡(恍)」
「「「「「だあぁぁーーーーー!!!?(驚)」」」」」
「「「「「はぁ~(呆)」」」」」
何が起こったかというと大部屋にいた半裸のオルガが半裸の女をテーブルの上に押し倒していたのを見たヘスティア達が床にひっくり返って秒で察した家族は呆れた息を吐いた。
「なっ!なっ!何をしているんだオルガくんゴラーーーー!!?」
「いや何をしているのかは分かりますけど何でよりにもよって大部屋のテーブルの上ぇ!!?」
「ここで飯食えなくなるだろ!!」
「こ!こ!これが俗にいう」
「春姫殿どうかお口を閉じてください!」
「それ以前にその女は誰だ!!?」
「いや〜私のファンになって私をつけてた女がいたもんだからせっかく出し相手してもらおうかと」
「「「「「「過去でも揺るぎねぇ〜」」」」」」
「「「「「場所選べ!!!いやそれ以前の問題だけど!!!」」」」」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
半裸の女を追い出して全員が長テーブルの席に着く、そして項垂れた状態のままヘスティアが口を開く
「ものすごく今更なんだけど、君達はどうなんだい?健全なのかい?」
「「「「「ん?」」」」」
ヘスティアが若干汗をかきながら子供たちに向かって質問をした。最初、意味がわからなかったがその言葉は『自分たちの恋愛事情』の事を言っているのだと分かった。
「父親のベルくんがいるのにこんな質問は気まずいと思うけど、、、僕は心配で心配でたまらない!!!」
ヘスティアの叫びに全員がウンウンと首を縦に振る。もはやこれでもかというくらい性欲がほとばしる話題をブチ込まれ続けてその本人たちはどうなのか?と思うのは仕方ないことだった。
気まずい顔をして未来のベルが口を開く
「神様、、、本当に父親の僕の前でする話じゃないですよ」
「仕方ないじゃないか!例え世界が違っても大好きなベルくんの子供たちが教育に悪いことばかりしていたらと思うと、、、僕は人目も憚らず床に横になってワーワー叫ぶぞ!あとティアって呼んでくれ!」
そんなやり取りをしばらく続けているとアコーディオがヤレヤレという顔をしながら話に入ってきた。
「ぶっちゃければ『品質に目をつぶれば女なんて選び放題食い放題』な状況だ」
「食い放題!!?」
「兄上!品質という言葉は止めてください!せめて内面と言ってください!」
ツヅミ
「安心してくれヘスティア様、よくも知らない女を選ぶほど不健全じゃない、事実俺たちはトライアやオルガみたいな例外を除いて経験をまだしてない」
メロ
「ユニコーンに群れで乗れる家族です。一部を除いて」
ピアノ
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クラネル一家は良くも悪くも注目される血筋だ。まだ一代という時間すら流れていないのにその姓の名は世界中の人達に知られている。
故に縁談やらアピールやらが各国単位で行われている。目的は様々だがその9割が利益目的の政略行為であるということ、世界を救った英雄と縁を結ぶことは大きな利益を確実に得られるのは誰でもわかるだろう。何より『数』が多い、数撃ちゃ当たるの真理で近づけると思うのは仕方ないことなのかもしれない
ベルはハーレムの主、だからもう好色であることに疑いようはないが彼はあくまで『娶った妻限定』だがそんな事ベルと直接会ったことのない大多数の他人から信じられていない、悲しいかな民衆とはそういうものである。だからこそワンチャンという忌まわしき発想が生まれ『狼血』の子供達に裂き潰されるループが今もなお続いている。それを察した者たちは標的を子供たちに変えて自分たちが殺されないようにガメつく策略を巡らせている。
だからこそ『事実上本当に女なんて選び放題』なのだ
まぁ子供たちはそんな異性に全くの興味がないのが幸いだが
「めんどくさいったらありゃしねぇよ」
アコーディオ
「アコーディオ兄さんは長兄だからそういうのに選ばれる事が多くて」
リコ
「なんならリコにまで時々そういう誘いが来るんだよ!見境ないよホントに!」
モニカ
「それは、大変ですね」
ニイナ
「そちらなりに苦労があるのですね」
命
「そうか、、、でも悪い男に引っかからないように教えられてはいるみたいだね、安心したよ」
ヘスティア
「そうだね」
チェロナ
「そこは耳にタコができるくらい習ったから」
セロナ
「「お母さんとエイナ母さんに♡」」
「「あうぅ」」
「それに最悪オルガ姉さんに押し付ければいい」
ピアノ
「「「ゐ?」」」
「あ、ウンウンそうそう」
チェロナ
「後はアイシャ母の子供、オルガ姉さんの直接の妹達に」
セロナ
「え、ちょっと待って」
ニイナ
「それで服まで引き裂かれて泣きながら帰っていった男の人たちはすでに300人を超える」
ピアノ
「300!!?」
リュー
度重なるはた迷惑なアピールへの最適解はアマゾネスの姉妹に食ってもらうことだった。殆どが政略ありきの男たちで頭脳戦を覚悟していた者が多かったのだが実際自分がする羽目になったのは肉体による尊厳と魂をかけた戦い、その覚悟もなく戦場に立ってしまった男たちは服と一緒に自尊心を引き裂かれて泣きながら親のもとに帰っていった。
「結局教育に悪い教育が繰り広げられてるじゃないかちくしょう!!」
ヘスティアがこめかみに手のひらを当てて苦痛に頭を揺らす。それをフォローするように未来のベルがそっと近づいてささやく
「別に教えたわけじゃないんですよ。ただ自然とこうなってしまって」
「もっと君が目をかけてやるべきじゃないのかベルくん!?」
親である責務を果たせとヘスティアは顔で伝えた。するとベルの動きが真顔になって止まる。
しばらく静止すると口を開いた
「僕に他人の男女間をどうこういう資格があるとでも?」
※遠い目
「お、ぉぅ」
(((((Oh・・・・)))))
残念ながらベルが言っても説得力はない
だって一番ヤバい男女間の中心にいるのだから
「それじゃ聞くけどシュバル、どんな人と結婚したい?」
「俺?そうだな〜家族やら仲間のために心血を注ぐ奉公を行える父さん見たいな人がいるなら俺はそれを同じく心血注いでささえたいとは思うな」
シュバル
「アニカは?」
「俺は父さんの人として最強なところに憧れたから強い女の人がいいかな、、、最強の中の最強の父さんの強さについてなら口下手な俺でも話せると思うし」
「フリューゲル」
「私の目標はいずれ父様を信仰対象とした国家を作ることですが、その信仰を履き違えず、自分まで偉いと思わない思慮深い女性がいればいいですね」
「アコーディオ」
「この魑魅魍魎、伏魔殿、異類異形な弟、妹そして妻達を纏める事のできる父さん見たいな器のデカい女がいいかな、俺についてきてくれるなら器が足りなくても命懸けで俺がその分を支えればいいし」
「それじゃ娘達、どんな男の人と結婚したい?」
「「「「「私より強い人」」」」」
「「「「「あと父さんに似てる人」」」」」
「えぇ~このように異性関係の話になるとなぜか必ず僕が出てきます」
※遠い目
「「「「「O.Oh〜〜、、、、、、」」」」」
子供たちの目にはおふざけの気配など微塵も感じない、まともな感性を持っているリコまでも本当に真剣にそう思っている。親として色々複雑である
「ふぅ~、、、子供たちの周りにいるのは利用しようとする悪い人たちだけじゃないことは確かです」
ベルが遠い目を解除して通常の眼に戻り息を整えると今度は彼らにとって『良い方』の説明に入った。ベルにあんな遠い目をさせてしまったことに罪悪感を感じながらファミリアの者たちは耳を傾ける。
「親の僕が言うのもなんですけど、下心なしで慕われてる子たちです、友達、後輩、先輩、戦友、兄弟分に姉妹の契りを交わした子たちもいるかな?」
「あぁそれは私だね、従えてる妹分がどうしてもとうるさくてね」
オルガ
「さすがアイシャ様の娘様、、、」
春姫
「ツヅミも血のつながり関係なく年下に慕われてるよな」
シュバル
「えぇ、まぁ、僕なんかを慕ってくれて恐れ多いですけど」
ツヅミ
「流石、兄弟屈指のお母さん役(ゴールデンマザーキャスト)」
コントラス
「マザー、、、まぁいいとしてまともな関係はとりあえず存在してるんだね、ホッとしたよ」
策略やら何やらで子供達がまともな人間環境にいないのではないかと心配していたヘスティアは胸をなで下ろした。
だが
「いちばん多いのは『蹂躙して手に入れた配下』だがな」
アコーディオ
「「「「「「ゑ?」」」」」」
「「「「「「「おい!!?」」」」」」」
長兄のアコーディオが突然訳がわからないけど衝撃の言葉をその場に落とした。
蹂躙? え? 蹂躙!?
という見開いた目をしてファミリアが右往左往するなか、空気も読まずアコーディオが続けた。
「俺たちは冒険者だぜ?オラリオ外のクエストに出されることもある。その時たまたま遭遇した揉め事に首突っ込んで引っ掻き回して結果武力行使で大勢を従わせる事になる事例が多々あってな」
アコーディオ
「多々あって!?」
「そこでまぁ〜俺たちの凄さに心酔してしまった奴らが沢山いて舎弟になったり配下になったりする奴らが多いんだよ、神様達の恩恵を持つ持たない関係なく」
シュバル
「え?待って!どういうこと!!?」
皆が混乱する。当然だ、そんなのもはや蛮族やら侵略者やらの如き振る舞いじゃないかと
そして口を開いたのは父命のフリューゲルだった
「シュバル兄様がごろつきの冒険者の舎弟総勢30人、チュール商会の手駒を合わせれば合計60人になりますね」
「ツヅミ兄様の『黒金忍者隊』が20人、諜報、暗躍が得意な者たちにタケミカズチ様が忍者の技術を教えてくださるのでとても有用な組織です。」
「コントラス兄様が学区で立ち上げた『ベル・クラネル史実写生クラブ』はコントラス兄様が卒業したあとでも存続されているので世界中に父様の素晴らしさが伝わることに一役買っています。正確な人数は不明ですが」
「チェロナとセロナの『新技術狙撃研究機構』は魔導の探求者も集まって近々100人に届く見込みです。新時代到来の技術にも父様の名前のが残ることとなるでしょう」
「フルト兄様とメロ兄様の『カース・コレクト』はお二人に救われたり倒されたり熱を上げたり呪われたりした信奉者の集まりで合計200は超えるでしょうね」
「オルガ姉様は歓楽街の取りまとめの立場にいますから使える人材は群を抜いて確実に四桁はいますね」
「積極的にクエストに行くアコーディオ兄様が作った『アコーディオ聖騎士隊』はオラリオ外で兄様が助けたり手を差し伸べたり侵略したり蹂躙したりして結果的に集まってしまった手駒たちです。」
「他にも多種族の争いが多い平地を丸々叩きのめして従えさせたり、独自の文化を持つ山の民や草原の民を平定させて族長に祭り上げられたりして合計10000人は従うものがいるでしょうね」
それもう軍隊なのよ!!?
そんなヘスティアの声がその場に響いた
「え?戦争でもなさるの?」
「そんな事しないよ!ただその、、、なんか知らないけどみんな色んな事に巻き込まれる体質みたいで」
((((父親の血筋だ、、、、))))
もはや何でもありの家族に一同は深い息をつくことしか出来ない、一体未来はどうなっているのだろうか?
そんな事を考えていると
「まぁ戦争したことはあるな、小国ならすでに幾つか滅ぼしてるし」
「「「「「「はぁ!!?」」」」」」
いつものごとくアコーディオがぶちかましてきた。本人はすまし顔だが周りの兄弟達はさすがに焦りの顔を浮かべる。
「一番すごかったのは『トライア』が始めた『エルフ連合滅却戦争』だったな、森の大聖樹以外の全てを破壊し尽くしたあの背中、、、あの時のトライアは素直にかっこよかったぞ」
アコーディオ
「なんですって!!?」
リュー
そしてリューが顔を青ざめさせて立ち上がった。『エルフ連合』とはつまり同方、そんな彼らを他でもない自分の息子が戦争というかたちで相手取った?
「おいアコーディオぉぉぉ!!それ言っちゃダメだって!!」
トライア
「き、き、貴様ぁぁぁぁ!!!淫靡な行いだけでは飽き足らず残虐にまで手を染めたということか!!?もういい!責任を取って私自ら貴様の首をはねて罪を洗い流させてやる!!」
「落ち着いてくださいリューさん」
もはや覚悟を決めた目をして剣に手をかけるリューを未来のベルが止める。しかし以前リューは激情のままにトライアに向かおうとしており止まる気配がない、トライアはひたすら気まずそうだ。
「話してください!私は産んではいませんがそれでも責任を持たなくてはぁぁぁ!!」
「説明しますけどトライアが起こした事件は全部相手側に非があるのが全部なんです。あと死人は一人も出していません」
「しかし戦争とはどういうことですか!!?」
「その、、、詳細は省きますけどとあるエルフの人達が僕たち家族を侮辱したことが始まりで」
なんとか話を聞いてもらおうとリューを羽交い締めにして説明を続ける未来のベル、だがそこに鶴の一声とも言える言葉が落とされた
「滅んだのはリュー母の故郷の『リュミルアの森』だよ」
ピアノ
「え?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あの時のことは昨日のことのように覚えてるぜ、なんてったって兄弟みんなで仲良く参加した蹂躙劇だったからな♡」
フルト
「実際、無双の遊戯でしたからね」
フリューゲル
「圧倒的な力でねじ伏せる快感は正直良かったな」
アコーディオ
「人類が戦争しまくる理由がちょっとわかったわ〜」
シュバル
「私もあの時は家族を侮辱されたことで怒ってたから思いっきりやっちゃった」
モニカ
「やって当然、そんなやつはたくさん苦しめばいい」
アニカ
「トライアの女傑ハーレムどもも大活躍だったからな、褒められたかったんだろうさ」
メロ
「それで敗れたエルフ達は結局降伏、そしたらちょうどいいタイミングでお父さんがやって来て首謀者であるトライア兄さんに拳骨、自分たちを下したトライア兄さんより遥か格上の存在が現実に存在することを知ってしまった敗残兵たちは心まで折られてめでたしめでたし」
ピアノ
「お父さん、結果的に残存勢力を狩るのを手伝うことになって滅亡を確かなものにしちゃったから」
リコ
「だけどこの事件が元で『英雄もやるときはやる』と認知されて国のパーティやら下賤な誘いやらが激減したのはいいことだった」
コントラス
「そりゃ英雄と戦争なんてしたくないからね〜」
アスタネット
「私、これからどんなメンタルでどう生きれば」
リュー
『エルフ連合滅却戦争』
未来で行われた戦争とは名ばかりの蹂躙劇
元々はエルフの森と他種族の諍いが原因だったのだが、それを起こしているのが母の故郷のエルフということでトライアが興味を持ってしまいそこに仲介のクエストということで直行
だがそこでトライアをブチギレさせる事件が起こってしまい全身全霊で叩き潰すことを決意
トライアに呼び出された兄弟姉妹は様々な思いを浮かべながらも割とノリノリで了承
神聖なものとして大聖樹だけは傷一つつけないように立ち回ったがそれ以外は完膚なきまでに叩き潰され焼け野原にされた
というか無双ゲームでヒャッハーという状態になったものが複数いて想像以上に破壊の限りが尽くされた。彼らのエネルギッシュすぎる若さが原因である
更に頭脳派の者たちがエルフ同士の不信を煽り仲違いをさせて責任の押し付け合いを創造、悪役の押し付け合いで信頼性をバキバキにへし折った
ちなみに死人は出ていないし民間人は縛られて森の外に放り出されてたから被害はない
全てが終わったあとにベルが到着
あぁこれは中途半端に止めるより押し切ったほうが憎悪が少なく済むと判断したベルは残存勢力狩りに参加
英雄の力を見た者たちは絶対に勝てないと理解して心まで完全降伏
子供たちの反応『楽しかった〜☆』
未来のリューは膝から崩れ落ちた