内緒やで、ぶっちゃけダサいと思っとんねん。術師が得物使わんの   作:器用貧乏ならっこ

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連続投稿10日目です。(作者は立派やね)とドブカスくんが言ってる気がする

お久しぶりの本編です。今回はプロローグのようなものですが、ここからまた進めていきます

九十九さん生存ルートは完結してからに書くことにしました。その他の番外編も同様です
(そうでもしないとその内エタる気がしてですね…アンケートまでしたのに申し訳ない)

頑張って完結までは書き切るつもりです。何卒よろしくお願いします


その役目、俺に任せてくれやんか

直哉が羂索との戦いを終えた数日後。

 

高専の一角にある階段の踊り場で来栖華(天使)、秤金次、乙骨憂太、日下篤也、冥冥の五人がある一つの作戦を考えていた。

 

「五条悟と宿儺(だてん)の戦いが終わる前に羂索へ奇襲を仕掛けるべきだ」

 

そう発言したのは天使。

 

曰く、高専陣営が宿儺に勝利したとしても羂索の目的が達成されては意味がない、と。

 

それを踏まえて、天使は奇襲を仕掛ける相手として”高羽史彦”を推薦する、と言った。

 

「彼の術式はおそらく”イメージの具現化”。彼が面白いと思ったことを実現する術式だ」

 

天使は高羽の術式についてそう説明する。

 

「なるほどな……それで羂索を弱らせて、誰かが羂索にトドメを刺すっちゅうわけだ」

 

日下部は天使の意図を読み取り、そう発言した。

 

二人の言葉に他の三人も納得の表情を見せる。

 

「それなら僕が高羽さんの後に続きましょうか?」

 

その発言に対して乙骨は自身の名前を出して手を挙げた。

 

「僕なら羂索を倒した後に起こる”呪霊操術の暴走”を食い止めることができます。それに、五条先生に二度も親友を殺させたくありません」

 

そう乙骨が自身を推薦する理由を話す。

 

「でもよ、オマエが居なくなると宿儺との戦いはどうするんだ?」

 

しかし秤はそれに異議を申し立てた。

 

「まあ待て、秤の言うこともわかるが奇襲とはいえ羂索を倒せるやつなんか乙骨くらいしか居ねえだろ。それに羂索のところへ移動するスピードも考えたらこの中じゃ乙骨が適任だろうよ」

 

だが日下部が乙骨の意見に理由を付けて賛成の意思を見せる。

 

議論を重ね、乙骨が奇襲役に決まろうとしていたその時──彼らの目の前に今まで眠っていた人物が現れた。

 

「その役目、俺に任せてくれやんか」

 

『!』

 

「直哉さん!怪我はもう大丈夫なんですか!?」

 

乙骨は数日眠っていた禪院直哉をそう心配する。

 

(本当に直哉さんか……?)

 

だが乙骨は心配そうな表情とは別に、直哉の雰囲気が前に出会った時とかなり違うことに違和感を覚えていた。

 

「大丈夫や、目ぇ覚めたんは昨日やから安心しい」

 

「それで、君が羂索へトドメを刺すっていうのはどういうことかな?」

 

冥冥はいきなり現れた直哉に少し驚きつつも、そう言葉を紡ぐ。

 

「君らが話しとる問題は、羂索が死んだ後に起こる”呪霊操術の暴走”を食い止めれるかどうかやろ?高羽とかいう奴で羂索はほとんど削れるみたいやから、後はトドメ刺すだけでええからな。ほんで俺はそれを食い止めれる手立てを持っとる。せやから乙骨くん……その役目を俺に譲ってもらえやんか」

 

直哉は乙骨に対して頭を下げてそう語った。

 

乙骨以外の四人は目を見合わせるが、最終的に乙骨の判断に委ねることに決める。

 

「……わかりました。では代わりにお願いします」

 

乙骨は少し思案した後、直哉の真摯な態度、それに加えて先ほど感じた違和感に賭けて直哉に羂索へのトドメを任せることにした。

 

「おおきに」

 

そう感謝を伝えた直哉は、五人の元を離れて五条の居る場所へと向かっていった。

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

「どうも、久しぶりやね悟くん」

 

「あれ?直哉じゃん」

 

話しかけてきた直哉に五条はそう返事を返した。

 

五条と直哉が最近会ったのはおよそ半年前である。

 

「調子はどうなん?獄門疆に封印されてた時の影響とかあらへん?」

 

久しぶりの再会に喜びを感じながら、直哉は五条にそう言った。

 

「あ〜大丈夫だよ。なんか羂索が日本海溝のプレートの下に沈めてきたって言ってたけど、それも軽く突破できたし、無問題」

 

「軽くって……流石やなあ」

 

「まあ僕最強だし」

 

五条は直哉に自身満々で語る。

 

「それより直哉、なんか強くなった?」

 

五条は直哉を見て、呪力操作の練度や雰囲気の違いを感じたのかそう問いかけた。

 

それだけではなく乙骨と同じように、五条も直哉に対して言葉にできない違和感を感じていた。

 

「ホンマ?悟くんにそう言ってもらえたんなら嬉しいなあ」

 

五条の発言に直哉は嬉しかったのか、直哉は笑顔を見せる。

 

そのまま二人は肩を並べて、歩き出した。

 

「羂索はどうやった?」

 

「生きてたよ。特に欠損も無かった」

 

直哉の言葉に五条は淡々とそう返す。

 

それを受けて直哉は悔しさを滲ませながら自身の拳を血が出るほど力強く握った。

 

そんな直哉を見て、五条は言葉を紡ぐ。

 

「変わったね直哉。昔の直哉ならそんな風に人の死を慈しんだり、悔やむようなことはしなかった」

 

そう言われた直哉は自分では気づいていなかったのか、はっとした表情を見せる。

 

少し思案して自身の心境が変わったことに気づいたのか、その原因をポツポツと言葉にし始めた。

 

「九十九が最後に、『禪院としての君は死んだ』って。もう俺は禪院やないんやと、あの家に囚われやんくてええんやと、そう言ってきたんや」

 

そっからやろうな、と言葉を付け足して直哉は沈黙する。

 

出会った時よりもはるかに成長を見せている直哉に対して、五条は笑みを溢さずにはいられなかった。

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

「ところで羂索。あの金髪のガキはどうなった」

 

「金髪のガキ?ああ、もしかして禪院直哉のことかな?彼がどうかしたのかい?」

 

時を同じくして、伏黒恵に受肉した両面宿儺と羂索の二人が直哉について会話をしていた。

 

「宿儺様、何かお気になられたことでも?」

 

珍しく人の名前を聞いた宿儺に裏梅がそう問いかける。

 

「いや、裏梅が気にする程ではない」

 

裏梅の問いに宿儺は淡々と返した。

 

ただ、と宿儺は言葉を続ける。

 

「五条悟以外にも少しは楽しめそうな相手が居ると思っただけだ」

 

そう話した宿儺は、まるで新しい玩具を見つけたような顔をして嗤っていた。

 




九十九は多分本作の直哉にとって最初で最後の自分より強い女性です。

男尊女卑の考えを持つ直哉にとってはそれが気に入らなくてドブカスな発言をしてましたが、
叩き直される(分からされる)内に禪院に囚われて凝り固まってた思想がほぐれてきて、九十九が自分に対して遺した最後の呪いで完全に禪院の束縛から解放されたんだと思います。

五条や乙骨が最初に感じた違和感はそれですね。

九十九の死を経て、直哉が人間的にも成長してきているというのを書きたかっただけです。
(あと九十九の仇を取る直哉が見たかった)



(五条vs宿儺が書ける気がしない…マジでどうしよう…トバソウカナ)

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