内緒やで、ぶっちゃけダサいと思っとんねん。術師が得物使わんの   作:器用貧乏ならっこ

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続きました。ヤッタネ!

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(別に危害加えへんし、なんなら縛るから)一筆書いてくれると助かるねんけどな

「遅いぞ。何をしていた」

 

「ごめんちゃい♡」

 

直哉は両手を右頬に添え、欠片も気持ちのこもっていない謝罪をしながら部屋へと入る。

 

中にはすでに禪院扇と禪院甚壱が居た。

 

「でも別にええやろ。次の禪院家当主は俺なんやから」

 

直哉は自信満々に二人を見てそう言う。

 

実際直哉は昨年、直毘人に模擬戦で勝利し、直毘人から『最速の術師』の異名を奪った。

 

しかし人望は残念ながら直哉にはなく、当主の座につくのは保留になっていたが

 

それも直毘人が危篤に陥った事で次期当主の座は殆ど確定していた。

 

「俺の兄さん方はポンコツやし、扇──叔父のあんたもパッとせえへん。甚壱くんはなあ……顔があかんわ。もうちょい身だしなみに気ぃ使えば良かったのにな」

 

そうやって直哉が二人を貶した瞬間、甚壱は直哉に向かって思い切り拳を振り上げる。

 

直哉はそれを()()()()()()()()()()()()()()()()()()()回避し、振り切られた扇の刀を()()()()()()()()自身の刀で防ぎ、その場で止まる。

 

「そんな本気にならんといてや。冗談やんか」

 

今のやり取りでも、三名の実力差は大きく出ていた。

 

一触即発の雰囲気の中、襖が空き、フルダテが入ってくる。

 

「直毘人様のご遺言は、この私フルダテがお読みします。禪院扇様・禪院甚壱様・禪院直哉様の御三方がお集まりになられた時に読むようにと言われております。相違なければ読み始めます」

 

よろしいですか、と聞かれ全員が首肯する。

 

「一つ、禪院家27代目当主を禪院直哉とし、財産は全て直哉が相続するものとする」

 

「一つ、禪院家の忌庫に保管されている呪具や呪物も同様とし、運用は禪院甚壱か、禪院扇のどちらかに許可を得てからするものとする」

 

そこで一度区切り、フルダテは額の汗を拭いて直哉の顔を伺う。

 

「ほーん。まあ、そんくらいが妥当やね。ってことで使う時は許可お願いやでお二人さん」

 

そう言われた甚壱と扇は苛立つ様子を見せながらも沈黙していた。

 

ただし、とフルダテが言った瞬間、三人の顔が変わる。

 

「なんらかの理由で五条悟が死亡または意思能力を喪失した場合、伏黒甚爾との誓約状を履行し、伏黒恵を禪院家に迎え、同人を禪院家27代目当主とする」

 

そうフルダテが遺言状を読み終えた時、甚壱と扇の二人は顔を顰め、直哉は……

 

「あ゛?」

 

怒りの表情を見せた。

 

 

 

◆◆

 

 

 

「チッ、なんで俺やないねん」

 

直哉は前日に起こった出来事を思い出しながら東京の街を走る。

 

時々呪霊が襲ってくるがすれ違いざまに刀を振って祓いつつ、虎杖悠仁を探していた。

 

その時、近くで呪霊が一気に消失した反応を直哉は感知する。

 

その方向へ向けて素早く進んでいくとそこには

 

「なんや、二人だけかいな、恵くんおらんやん」

 

虎杖悠仁と脹相が居た。

 

二人は直哉の声に反応し、顔を向ける。

 

(あれが宿儺の器か……まあそっちはええとして、隣のは何者や?)

 

直哉は二人を観察する。

 

反対に二人は直哉に向けて怪訝な表情を見せていた。

 

それを受けた直哉は虎杖たちの置かれている状況を話し始める。

 

「なんや、知らんのか? 君死刑やって。悟くんの後ろ盾がのうなったから」

 

「ッ!」

 

そう言われた虎杖と脹相は驚いた顔を見せる。

 

「君ら目立ちすぎやで? まあこっちにとっては都合良かったけど。ほんで一個質問ええか?」

 

「なんだよ」

 

そう言って虎杖と脹相は少し構えながら、直哉を見据える。

 

「おおきに。ほな聞くけど、恵くんの居場所知らん?」

 

「伏黒に何の用だよ」

 

「虎杖くん禪院家って知っとるやろ? そこの当主に恵くんが選ばれたんやけど、いきなり言われても困るやろ思てな。せやから恵くんと話し合いして、当主を俺に譲るように一筆書いてもらおうと思っとんねん」

 

そう言って直哉は二人の反応を見る。

 

「悪いけど、知らない。それに知ってたとしても怪しい奴には伏黒の場所は教えらんねえよ」

 

そう言って虎杖は構える。

 

「ハァ、ほな力づくでも聞き出したるわ。それかまあ、君ら殺して手柄立てるかやな」

 

そう言って直哉は両手を頭の上で組み、体を横に曲げてストレッチを始める。

 

「来るぞ! 悠仁!」

 

「残念、もう来とんねん」

 

「なっ!?」

 

直哉は二人の間に移動した瞬間、カード状にして小型化していた刀を実体化させ、虎杖の身体を斬り、腹を蹴飛ばす。

 

それを見た脹相は術式を発動する。

 

「『赫鱗躍動・載』」

 

脹相は直哉の動きを見て、呪力強化では追いつけないと判断した。

 

さらに相手は刀を持っているため、血で拳を硬化させ、打ち合いを成立させる。

 

「フッ」

 

脹相のラッシュが直哉を襲う。が……

 

「『秘伝・落花の情』」

 

「なっ!?」

 

居合に転用したフルオート迎撃のプログラムが脹相の攻撃に反応する。

 

脹相が赫鱗躍動のバフを活かし、手数で攻めようとも、

 

直哉は左手で優雅に髪を掻き上げながら、右手に握られた一本の刀で対応していた。

 

だがそれも長くは続かない。

 

二人が打ち合っている間に復帰してきた虎杖が直哉に石を投げる。

 

直哉はそれを左手で受け止めるが、そこを突いた脹相の攻撃に回避を余儀なくされた。

 

「思ったよりやりよるんやね。正直ナメとったわ」

 

そう言って直哉は刀を再びカード状にして、懐にしまう。

 

(宿儺の器の傷は浅いな、一応殺すつもりで斬ったんやけど。それにあの隣のやつ、『赤鱗躍動』使いよった。多分赤血操術やな、ほんまに何者や?)

 

直哉は二人の強さを修正。確実に二人を仕留めるために脳内で動きを作り始める。

 

三人が今にも飛び出しそうなその時、

 

 

「あれ? 一人じゃないんだ」

 

 

現代の異能──乙骨憂太がその場に現れた。

 

 




ところどころ原作と違うようなセリフになってますが、本作の直哉は原作よりも多少マシになってます。

まあ煽り癖は変わらないですが、社会性というものが原作よりも多少は身についてます。

端的に言ってしまえば妥協ができるようになったって感じです。

それと直哉が脹相の『赫鱗躍動』みて、『赤鱗躍動』って判断してますが、誤字ではないです。
(実は憲紀と脹相の使う『赤鱗躍動』って文字が違うらしいです。びっくらポンですよね)


あとカード状にするやつは投射呪法のフリーズをなんかこう上手いことやりました。って感じです
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