魔法少女リリカルなのはAnother~侍と呼ばれた青年~   作:Yuino

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どうもどうも、最近若干迷走気味のYuinoです。

就活中ですので、更新速度ががくんと落ちてしまっているのはご了承くださいませ><

それでは、どうぞ!


12:最初は友達からで

--同日 午後四時

 

「えーと、その・・・・・・?」

 

 聖は今、非常に困惑していた。

 場所は体育館の裏手。

 なぜその場所にいるのか?

 先日、下駄箱の中に入っていた手紙に記載されていた日時、場所がこの日の四時、体育館の裏だったため。

 そして、今彼の前にいるのは、顔を赤らめたままじぃっと聖の顔を見つめる少女。手を胸のあたりできゅっと握りしめ、彼のことをじっと見つめていた。

 

「えと、私の話、分かってくれました?」

「あ、おう。内容は理解した」

 

 うなずきながら、聖は正面に見据えた少女--宮野沙希が言ったことを頭の中で繰り返し思い出していた。

 内容は至極簡単。

 たった一文で表現するなら『好きです、付き合ってください』ということ。

 もちろん、彼女が言った言葉はもっとあった。内容も深く、聞き取りやすいものだったが、一発目の言葉を聞いて、聖はその中味をほとんど聞き逃していた。

 何もかも、ほとんど。

 彼は頭を振りながら、もう一度彼女のことを真っ直ぐ見ながら、もう一度聞き直す。

 

「えっと、何で俺に?」

「それは、学祭の時に、佐々木先輩に助けて貰ったから・・・・・・そのときから、ずっと気になってて、気がついたら、好きになっちゃってました」

 

 てへへ、と笑いながら彼女は困ったように頭をかいた。そんな彼女を見ながら、聖は少し記憶を掘り起こすようにして思い出す。

 学祭の時に助けた。その単語をベースに、学祭にあったことを思い出していく。

 学祭の時に他校の生徒と何かもめ事があって、生徒会に頼まれて自分と龍吉が鎮めに行ったことが確かにあった。その時に助けた少女は、確か……

 

「あぁ、あのときの子か」

「はいっ!」

 

 そんな風に笑顔を浮かべながら、彼女は言った。そしてぺこりとお辞儀をする彼女を見ながら、聖は内心焦っていた。

 どう返事をすればいいか。彼自身わからなかった。

 第一、ラブレターを貰うことも、ましてや告白を受けること自体が人生で初なのだ。こういう対応に関してはずぶの素人である。

 しかし、彼女が今、何を求めているかは聖にも分かる。だからこそ、彼はゆっくりと、言葉を選ぶようにして、少しだけ目線を逸らしながら彼女に対していった。

 

「え、とさ。俺、こういうの人生初だからどういう風に答えを上げればいいか分からないんだけど。やっぱり、俺はまだキミのこと全然分からないから……」

 

 自分の正直な気持ちを。ただそれだけを伝えるために、彼は彼女に対してゆっくりと手を伸ばした。

 

「最初は、友達からで、どうかな?」

 

 きょとんとした表情で聖を見つめる沙紀。すると、すぐさま吹き出すようにして笑い始めた。

 

「ふふっ、やっぱり、謙虚な先輩らしいです」

 

 ご機嫌そうな表情を浮かべ、彼女はゆっくりと聖の手を取る。きゅっと聖の手を握りしめると、そのまま笑顔を浮かべた。

 

「申し込んだのは私なんですけど……これからよろしくお願いしますね、佐々木先輩!」

「おう……っ」

 

 微笑んだ彼女の顔を見て、聖は若干顔を赤くしながらそっぽを向いた。

 こんな感じで、聖はめでたく彼女(候補)持ちとなった。

 

 

 

 沙希との話から少し経って、聖は沙希と共に帰宅の途についていた。帰り道が途中まで同じだったと言うこともあるが、それ以上に、話しておきたいと両者が思っていたからだ。

 好きなこと。

 好きなもの。

 趣味趣向。

 とにかく色々なことを話した。そして、その話の途中で、沙希が「そういえば」と切り出してきた。

 

「冬の球技大会、佐々木先輩は何に出るんですか?」

「球技大会? あぁ、そう言えばそんなのあったな」

 

 聖がぼうっと空を見上げながらそんなことを言った。まるで、つい先ほどまで忘れていたような、そんな言葉をのたもうた。実際、忘れていたのだから、当たり前の判のではあるが。

 閑話休題。

 聖の通っている高校では、夏期休暇明けに行う体育祭とは別に冬期休暇明けすぐに球技大会が二日間にかけて行われる。基本的に参加自由なため、聖はここまで一年の時一回しか出場はしていない。

 さて、どうしようかなと考えていたとき、彼の隣を歩いていた沙希が聖の前にたって言った。

 

「私、先輩がバレーしてるところ、見てみたいです!」

「バレーか。確かに、球技大会の中じゃそこそこ得意な方だけど」

「ホントですか!? ぜひぜひ!」

 

 きらきらとした目で聖を見つめる沙希。そんな目で見つめられ、若干顔の火照りを感じながら、そっぽを向く聖。こんな状況で、聖が断れるはずもなく、

 

「わぁったよ、出る出る」

「やったっ。応援、いきますね!」

 

 数秒後にはオーケーサインを出していた。自分の女性への耐性の弱さを痛感しながら、顔を赤くする。そんな彼を見ながら、沙希はふふっと笑みを浮かべていた。

 

「んだよ?」

「いえ、寡黙で謙虚で体を動かすことが好き、って聞いていたので、ちょっと意外だなあって」

「意外だぁ?」

 

 聖は、沙希の言った言葉に疑問符を浮かべながら首を傾げた。そんな彼を見ながら、沙希は再び笑顔を浮かべて彼に言った。

 

「こんな風に、人前で照れたりしている佐々木先輩、私以外誰もみれませんから」

「なっ・・・・・・に言ってんだお前は」

 

 がしっと頭をつかみ、わしゃわしゃと乱暴に頭をなでる。沙希は「わひゃー、止めてください~」と言っているものの、言葉によらずその表情は嫌がっていない。

 そんな彼女を見ながら、聖も表情だけは困ってはいるものの、笑顔を浮かべてた。

 

(なぁんか調子狂うなぁ)

 

 そんなことを思いながら、聖は沙希から手を離してそのまま少し先を歩き始める。彼女は「ちょ、待ってくださいよ先輩~」と言いながら追いかけるために駆ける。そして、再び隣に並んで歩きながら笑顔を浮かべた。

 そんな彼女を見ながら、聖は何となく物思いに耽っていた。

 

--こんな毎日が、ずっと続けばいいのに

 

 そんな風に思っていた。

 そのときだった。

 

 雪が、降り始めた。




思ったんです。滅茶苦茶短いなって……

はい、聖君はこういうのが苦手です。キャラ濃いめの姉妹や龍吉がいても、

やっぱり、こういう恋愛描写含みの日常シーンって難しい……女の子への耐性が極端に低いのが聖なんですww

ということで、精進します。次回もお楽しみに!
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