宇宙戦争掲示板 -1人なんかおかしいのがいるけど-+α   作:タカナガ

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今回は掲示板形式+3人称視点となります。一部原作と時系列の場面で違う所が出ていますが、ご了承ください。


chapter8

ー相談者が特務達と共にバッフォーデン基地から出発した後ー

 

<<異世界転生(転移)者相談掲示板その55>>

 

115:名無しの転生者

相談者です。皆さんにお話があるのですが

よろしいでしょうか?

 

116:名無しの転生者

改まってどうした?

 

117:名無しの転生者

時間が差し迫っているので手短になりますが

色々と相談に乗っていただいた事に改めて感謝を、と。

 

118:名無しの転生者

おいおい、本当にどうしたんだよ?

 

119:名無しの転生者

何があった?

 

120:名無しの転生者

ガル星人にセンターの場所が露見しました。

再集結した敵艦隊は周辺の惑星を無視し、地球にまっすぐ向かっています

 

121:名無しの転生者

マジか・・・

 

122:名無しの転生者

敵と味方の戦力比は?

 

123:名無しの転生者

ファーストによれば、敵に対して人類連合の艦隊と防御施設を合わせても20:1との事です

また、その敵艦隊の中心に推定9㎞の超弩級戦艦も確認されているそうです

 

124:名無しの転生者

はあ???

 

125:名無しの転生者

エクセリ〇ンかよ!?

 

126:名無しの転生者

銀河中心殴り込み艦隊だと!

 

127:名無しの転生者

殴りこまれてるのは地球だろ

それに、殴り込んだ時の旗艦はエクセリ〇ンじゃなくてエ〇トリウムだ

 

128:名無しの転生者

自分達は新型のワープ船で敵旗艦に肉薄し、これを奪取する作戦を敢行します

人類の命運を決める決戦に臨みます

 

129:名無しの転生者

乗り込むって・・・

 

130:名無しの転生者

戦艦の内部だけでも軽く1個大隊規模がいるかもしれないぞ

その船は何人乗りだ?

 

131:名無しの転生者

パイロットを含め12名です

 

132:名無しの転生者

12!?無理やろ・・・

 

133:名無しの転生者

いくら相談者や特務がいるって言っても、流石に12名じゃ・・・

 

134:名無しの転生者

そうですよね。でも、やるしか人類に未来はありません

それに・・・

 

135:名無しの転生者

それに?

 

136:名無しの転生者

大尉とは『星の海の果てまでお供する』と約束もしてますしね

どんな結末が待っていても、最後までついていきます

 

137:名無しの転生者

そうか。そんならもう言葉は不要やな

思いっきりやったれ!

 

138:名無しの転生者

人類の意地を見せてやるしかねーよな!

 

139:名無しの転生者

くそったれのエイリアン共に転生者のチートっぷりを

存分に披露してやれ!!

 

140:名無しの転生者

そのつもりです。皆さんから教えてもらった事の

全てを出しきって戦います

 

141:名無しの転生者

ええ覚悟やな。だが、一つ間違っちゃあかんで?

 

142:名無しの転生者

 

143:名無しの転生者

『必死』の覚悟で戦うんちゃうで。最後の最後まで『生き抜く』

覚悟で戦うんや

 

144:名無しの転生者

だから命を投げ出すなよ。最後の一瞬まで抗え、過去は定まっても

未来は誰にもわからないんだ

 

145:名無しの転生者

絶望的な戦いを覆した転生者は過去何人もいた

相談者だってやれる、それに頼れる仲間たちがいるだろ?

 

146:名無しの転生者

はい・・・そうですよね、大尉と皆で絶望を吹き飛ばしてやります

まもなくセンター外域にワープアウトします。皆さん、ありがとうございました

 

147:名無しの転生者

さよならだけが人生だ、なんて言葉もあるけど

お別れは言わないぞ

 

148:名無しの転生者

そうや。信じてるで

 

149:名無しの転生者

それに、礼にはまだ早いよ。まだまだ相談者と愉快な仲間たちの

活躍?も聞きたいしなw

 

150:名無しの転生者

んだんだ!w

 

151:名無しの転生者

はい。是非聞いてもらいたいので

待っていてもらってもいいですか?

 

152:名無しの転生者

いいですとも!!

 

153:名無しの転生者

いいとも!じゃねーのかよwww

 

154:名無しの転生者

なんでそっち!?w

 

155:名無しの転生者

お前らさぁwww

 

156:名無しの転生者

あははは!必ず、必ず戻ってきます!!

それでは、行きます。乙でした!

 

157:名無しの転生者

おつ乙!

 

158:名無しの転生者

(`・ω・´)ゞ健闘を

 

159:名無しの転生者

グッドラック!

 

160:名無しの転生者

茶菓子を用意して待ってるからな!おつ!

 

161:名無しの転生者

ワイらは待っとるからな!

 

162:名無しの転生者

行ってしまったな・・・

 

163:名無しの転生者

ああ、決戦に行く誰かを見送るのは

何度経験しても慣れんな

 

164:名無しの転生者

戻って来た奴も、戻らなかった奴もいた

でも、そんな事は些細なこった

 

165:名無しの転生者

ここにいた皆は『記録』されているからな

ここがある限り消えはしない

 

166:名無しの転生者

そのためにこの掲示板はあるんだしな

 

167:名無しの転生者

おいおい、なんか湿っぽいな

どうせなら相談者にエールを送ろうぜ?

 

168:名無しの転生者

おうよ!見ていなくても、次元を超えて届け俺らの想い!!

!(^^)!伍長バンザーイ!!バンザーイ!!

 

169:名無しの転生者

伍長!伍長!伍長!

 

170:名無しの転生者

伍長!伍長!伍長!

 

171:名無しの転生者

このスレは相談者(伍長)にエールを送るスレになりますた

 

 

ーセンター外域・高速ワープ船格納庫内ー

 

装備や人員で手狭になった格納庫内で、特務大尉と居並ぶ11人の選抜メンバーは

モニターに映る戦況、そして拡大された敵旗艦を見つめていた。

 

次々と破壊、撃破されていく人類連合とは対照的に、ガル星人の艦隊本隊とその旗艦は悠然と宇宙の海に漂い、敵前衛艦隊によって成す術もなく蹂躙される人類を嘲笑うように動かなかった。

 

その状況を11人はそれぞれの心境で見ていた。彼らは多くの星で確かに多くの命を救うことが出来た。

 

だが、同時にその手から零れ落ちたあまりにも多くの命があった。散っていった戦友、助からなかった避難民船。それでも人類に希望はあるのだと信じて、託された願いを胸に戦い抜いてきた。

 

そんな彼らの眼前に映る敵は自分達の努力を一瞬で踏みにじるほどに余りにも強大過ぎた。

モニターから視線を外し、向き直った大尉はいつものように静かに告げた。

 

「総員、傾注」

「気をつけーーー!!」

 

狭い格納庫内に軍曹の怒声が響く。一糸乱れぬ動作で11人が直立不動の姿勢を取った。

メルからレジスタンスとしてずっとついてきた者、別の星で壊滅した防衛隊のたった一人の生き残りだった軍人、ただのセールスマン、センターの新聞記者、様々な経歴を持った男達の視線が大尉に注がれた。

 

全ての視線を受け止め、大尉はモニターを指さして一声で決然と言い切った。

 

「あれが欲しい。何としても欲しい。絶対に欲しい。あれさえ奪えれば、人類は黄金よりも価値ある時間を手に入れられる。技術を手に入れられる。勝利と平穏を手に入れられるのだ。だから行こう戦友諸君、妻を守れ、子を守れ、親を守れ、隣人を守れ。そして罪なき人々を、人類を守るのだ。軍人の本懐を遂げに行こう」

「「「「「「「「「サーイエッサー!!!!」」」」」」

「軍曹、後は頼む」

「は!装備・弾薬の最終チェックを始めろ!40秒で終わらせろ!」

「伍長、操縦席に戻る」「了解」

 

操縦席に戻った2人が座席に座る。お世辞にも広いとは言えない操縦席に、ベルトを締める

音がパチンと響いた。手早く機器の状態を確認した伍長が大尉に最後の報告を行った。

 

「機体最終チェック完了、問題ありません。大尉、突入ルートの再確認を願います」

「ああ・・・確認した。操縦は俺が、伍長は周辺監視と索敵を密に」

「了解。それにしても、星の海の果て・・・終着点が地球の外域とは思いませんでした」

 

伍長は辺境の各星を転戦して回った事を思い出していた。地球という始まりから、夢の広がる広大な太陽系の外へ『轍』を作ってきた人類の営みがそこには確かにあった。

 

その旅の途中に絶望的なまでに巨大な『終わり』がやってきて、いともたやすく人類の歩みが最初まで押し戻される事態が起こるなど誰が想像できるだろう。

 

「それは違うぞ、伍長」

「?」

「人類がまた星の海の果てを目指すために必要な『光』があれだ。あれは人類の夜明けにさす光だ」

 

その言葉に一瞬ポカンとした伍長はくつくつと笑い出し、隣の大尉も口元に笑みをたたえた。

 

「それはそれは、再出発は永い旅路になりそうですね」

「伍長はついてくるんだろう?」

「勿論。しかし、大尉も詩人ではないですか。もしかして、詩集が趣味ですか?」

「伍長ほどではないし、俺の趣味は車の運転だ。常々、マニュアルの車を運転したいと思っている」

 

唐突に聞かされた趣味。一瞬の逡巡の後、伍長は何かを懐かしむように話し出した。

例えそれがこの世界での事ではなかったとしても、本当の事だからだ。転生者という言えない隠し事はあっても、この男にここに及んで嘘はつきたくなかったからだ。

 

「・・・自分、マニュアルの車を運転できますし、『昔』乗った事もありますよ」

「何!?本当か伍長!?」

『大尉、戦闘準備完了いたしました!!』

 

ブリッジに響く軍曹の野太い声で会話が中断される。水を差された大尉は子供のように口元をへの字に曲げた。

その様子を見た隣の伍長は、今度こそ笑い声をあげてしまった。

 

「笑うな伍長。これが終わったらマニュアル車の話をたっぷり聞かせてもらうぞ?」

「くく・・・すいません。ええ、いくらでも話します」

「ふん。ブリッジより、総員へ・・・これより突入する。『夜明け』を迎えに行くぞ」

『『『『『『『『『サーイエッサー!!!!』』』』』』』』』

 

1人の英雄と11人の戦士を乗せた高速艇が加速しながら、隕石に紛れていく。

託された想いと願いを背負って、12人は唯一つの『矢』となって敵旗艦へと向かった。

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