アリウス転生   作:お茶漬け2

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不器用な教官

隊を移動し、数週間が経った…

 

俺は今新しく入った隊の教官、錠前サオリと模擬試合をしていた…

 

錠前サオリに鉄パイプを振りかざす振りをし、腰脇に潜ませた銃を取り撃ちだすが、それを錠前教官は躱し、カウンターの銃弾を浴びせてくる

 

正確に頭、喉、心臓を撃たれ、血をだすが、すぐに再生し、ナイフを持ち、サオリに向かって踏み込んでいくが、錠前教官はナイフを持った手を掴み、関節を折る

 

ゴギッっと鈍い音がしたが、それを気にせず体を回転させ、回し蹴りを放つが、それも躱される…

 

俺がバランスを崩した所にまた銃弾が放たれいく

 

(クソッ…銃創とかの傷は治りは早いけど、骨折とか関節の怪我は治りは遅い…)

 

(分かってはいたけど、遠距離も近距離もアイツの方が何枚も上手…)

 

(遠距離戦はダメだ…俺自体銃の腕はそんな良くない…かと言って真正面からじゃダメだ…)

 

鉄パイプを持ち、特攻する…

 

「特攻するだけじゃ意味はないぞ!!」

 

体中に銃弾を撃ち込まれるが、気にせず特攻する…錠前教官の目の前に来た瞬間着ていた上着を脱ぎ、錠前教官に投げつける

 

「……!!」

 

錠前教官の後ろに回り込み、鉄パイプを振りかざすが、それも躱される…

 

そして、振り下げた隙を錠前教官は見逃さない…俺の体を拘束した…

 

「いくら再生力があっても、こうやって無力化されたら意味はない」

 

「降参だ……」

 

(爆発物の使用は禁止だったけど、ここまで実力差があるのかよ…)

 

 

 

 

 

「今日の訓練は終わりだ。」

 

「ぐえ〜やっと終わった…」

 

「訓練後ですまないが、この後時間はあるか?」

 

「今日はなんもないから時間は余るほどあるけど…」

 

「ちょとこっちに来てくれ…」

 

錠前教官について行く…

 

(まさか…俺だけ追加で訓練あるのか?訓練は終わったって言ってたけど、それは全体に言ってただけで、俺だけ何かされるのか?確かに模擬戦で錠前教官にボコボコにされたけど…)

 

そう考えてるうちに錠前教官が口を開く

 

「私に料理を教えてくれないか?」

 

思いもよらない言葉だった

 

「……えっ?俺だけ追加で訓練するんじゃなくて?」

 

「何を言っている…もう訓練は終わっただろう?」

 

呆れた顔で言う錠前教官…

 

「あっ、そうなんですね。えっと…料理を教えてほしい…それは別にいいけど、何で急に?」

 

「それは……笑うなよ?」

 

「スクワッドの皆はいつも頑張っているから、そのお礼に料理を振舞ってあげたいんだが、私は恥ずかしながら料理をした事がなくて…アズサに聞いたところお前は料理ができるらしいから教えて貰いたくて…」

 

頬を染め恥ずかしそうに言う教官

 

(マジか……この人もちゃんと照れるんだ…この人もアズサと同じタイプか…?って言うか、ここにいるヤツら全員顔が良いのは何なんだ?)

 

「そう言うことだったら全然手伝うよ、それに笑わねぇよ皆の事を思ってやっているんだろ?それはいい事だ恥ずかしがることでは無いよ」

 

「そうか…ありがとう」

 

「それで、材料はあるのか?」

 

「それなら問題ない」

 

そう言い教官は何処からか袋を取り出す、その中には沢山の材料があった

 

「カレーを作ろうとしているのか?」

 

「あぁ、前ヒヨリの雑誌で見たんだカレーは家庭の味らしいから…」

 

「前から気になってたんだが、たまに戒野や鎚永が教官のことを姉さんって呼んでいるが、あんたらは姉妹なのか?」

 

「いや、私達には血の繋がりはない…だけど、幼い頃から暮らしてきた家族みたいなもんだ…」

 

「そっか……」

 

「なら、早く作っちまおう訓練終わりだからな、鎚永がお腹減りすぎて泣いてしまう…」

 

「それもそうだな…」

 

こうして教官とカレーを作ることになったのだが、色々な問題が起きた…

 

「教官危ない!!その持ち方とその位置だと手切っちまうぞ!!」

 

「す、すまない…」

 

「俺がやり方を教えるからちゃんと見ていてくれ」

 

「カオル玉ねぎはどれぐらい焼けばいい?」

 

「茶色になるまで焼けばいいよって…なんだその火の火力!!」

 

「こうすれば早く焼けるかなって…」

 

「それだと玉ねぎが焦げてしまいますって!」

 

教官は意外と不器用らしい…戦闘や武器の整備の時は、あんなにも手際が良かったのに、包丁を逆手で持ち出した時は殺されるんじゃないかと思った

 

ドォーン ジャーン パリーン ドンガラガッシャーン

 

料理をしている時に出るべきでない音が鳴っていたが、何とか完成した…

 

「何とか…完成した…」

 

「まさか料理中に爆発するとは思わなかった…何とか食材を守れたから良かったけど…」

 

「すまない…色々と迷惑かけた…」

 

「初めてだからね…仕方ないよ」

 

「早く皆の所に行ってあげな、片付けは俺がしとくから」

 

「何言っているんだ?お前も一緒に食べるんだぞ?」

 

「いいのか?俺はスクワッドのメンバーじゃないけど…」

 

「お前がいなかったら、このカレーは作れなかった…それに2人が来てから、スクワッドも雰囲気が明るくなった気がする…姫もお前には感謝してるらしいしな」

 

「カオルとアズサにも含めたお礼だ…まぁ、お前には手伝わさせてしまったけど…」

 

「そうか…ありがとう教官」

 

「あと、私の事も教官って呼ばなくていい…これからはサオリと呼んでくれ」

 

「分かったよ、これからもよろしくサオリ」

 

皆でカレーを食べた…

カレーはちょと焦げていたけど、心が温まるようなそんな優しい味がした…

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