「ここが桐藤ナギサのいるセーフハウスか。にしても凄いな隠れ家でこのサイズか…」
さすがトリニティのトップだなと思っていると
「ねぇねぇ、そこの君!」
「何だぁ?って、おー!」
ティーパーティーの一人聖園ミカが声をかけてきた
「実際に会うのは初めましてだな、聖園ミカさん」
「やっぱり情報通りだったんだ!」
「情報通り?何が?」
「いや〜アリウスには男子生徒がいるって聞いてたから、一回会ってみたくってね」
「トリニティのお偉いさんに知られてるなんて恐縮です…」
「そんなに畏まらなくていいよ。作戦がまじまるまでちょっと話そ?」
「まぁ、いいけど」
木陰に腰を下ろす
「本当に男性なんだ。最初は嘘かと思ったよ!先生以外の男性は初めて見たよ」
「そりゃどうも…俺も正直びっくりしたよ。まさか本当にお前がこの作戦に参加するなんてな…」
「どうゆうこと?」
「今回の任務は『桐藤ナギサ』の殺害。勝手ながら、あんたの事は調べさせてもらった。お前は桐藤ナギサと幼馴染なんだろ?結構仲が良かったはずだ」
「そうだね…親友と言ってもいいね……」
「だからびっくりした、お前みたいな奴は仲間が傷つけられそうになった場合、すぐにでも駆けつけるタイプだと思っていたからさ。それにあんたは百合園セイアとも仲がいいと聞いた、だから『百合園セイア』が殺害されたと聞いたら俺らアリウスを裏切ると思っていたからさ」
「……私はゲヘナが嫌いだからね」
「なんだ?それが理由か?」
「うん……ナギちゃんはエデン条約を果たそうとしている。トリニティとゲヘナは共存できるはずないのにね…」
「でもアリウスと和解したいのは本当だよ。」
「まぁー、簡単に言えばお前の目的はゲヘナを潰すって事でいいのか?」
「そんなところだね」
「正直、エデン条約もゲヘナを潰すも何ならトリニティとの和解も俺にとっちゃクソほどどうでもいい事なんだけどよ…いや、まぁ、トリニティとの和解はできるならしたいけど…」
「何が言いたいの?」
「お前は嫌な奴らのために親友のことを殺せるのか?」
無線から音が鳴る
「チームV、チームVI、チームVIII、全て準備が完了しました」
「おっと、もう時間みたいだ。ここで話はお開きだ」
「…………」
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補習授業部視点
「目標を確保。」
「ふふっ♡ではアズサちゃん、ここから敵の誘導をお願いできますか?」
「了解。じゃあ、一旦ここで。後でまた、合流地点で会おう」
「はい、また後ほど!」
「セーフハウスを発見!ターゲットは見当たりません!」
「あの情報が本当だったとはな。周辺を探索しろ!」
「合流するはずの『スパイ』はどこだ?!あいつを早く探せ!」
「こちらチームIV、奇襲に遭遇!」
「何!?」
「『スパイ』です!『スパイ』が裏切りました!」
「スパイが裏切っただと!?な、何が起きてるんだ!」
「裏切り、それ以上でもそれ以下でもない」
「な、何故そんなことを……!」
「早く終わらせて、試験を受けなきゃいけないから。正義実現委員会には報告している逃げるなら今のうち」
「……退却しますか?」
「いや、ブラフだ。情報が正しければ、正義実現委員会は絶対に動かないはず」
「気にする事はないいけ!!」
「突入!」
「だと思った」
「なっ?!」
「ぐあぁぁっ!?」
「退くな!攻めしまえば数がある以上、こちらが有利!」
「なっ、こっちも!?」
「ここもか!?」
「手こずらせてくれるじゃないか。でも、この先には体育館しか無いのは把握済みだ!追え!」
「……なるほど、逃げたのではなく待ち伏せだったと」
「だが、それだけか?たった四人で何分耐えられと思っているのだ。こんな通路もない場所で!」
「その通り、もう通路はない。お前達は逃げられない」
「ですね、一先ず仕上げと行きましょうか♡」
「待ってたよ」
「っ!」
「ご存じか知りませんが……補習授業部の担当であり、『シャーレ』の顧問の先生です♡」
「殲滅戦を始める。先生、指示を」
「じゃあ補習授業部、行こう!」
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トリニティの夜に銃声と爆発音が鳴り響く
「白洲アズサ、白洲アズサが裏切りました!」
その報告を聞き、無線を切る
(アズサ、お前はその道を選んだんだな…)
思わず笑みがこぼれる……
「何で笑ってるの?」
聖園ミカが聞いてくる
「いや、別に何でもないさ。お前は増援を引き連れてくれその間の時間稼ぎは俺がやろう」
そう言い、戦場へと足を運ぶ
(あいつは自分自身でトリニティをいや、この場所を守るためにアリウスを裏切ったのだろう。アズサが守り切れば本当の意味でアズサはトリニティの危機を救った英雄になるだろう。そしたらアズサはアリウスとトリニティのしがらみがなく、幸せに暮らせるだろう)
これは一人の勇気ある少女が大切なものを守るために壊すべき場所を自分の場所として守り抜く物語
だけど物語には悪党が必要だ。だから……
「この物語の悪党はこの俺、葉ノ宮カオルが務めよう」