ゼロの使い魔 竜の乱   作:くたしん

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感想などが来るたび喜んでいるくたしんです。

今回は本日より始動、番外です。なお、ゼロ魔要素は『一切』ありません。ご注意下さい。但し、本編に繋がる場合もあります。あと、「こういう対戦カードを書いてほしい」という方は活動報告の方に書いておいてください。


番外 モンスター大決戦 ドスジャギィVSドスランポス

 

やあ、僕は主にバルバレ地方を探検しているドランだよ。今回、僕が調査するのはバルバレ地方に住んでいるドスジャギィとドスランポスについてだ。知っての通りドスジャギィは地底洞窟や遺跡平原に出没する。だが、ドスランポスは未知の樹海と呼ばれるところにしか生息していない。似たような生態を持つ2頭だが、何故こんなに生息域が違うのだろうか?学者達の間ではある仮説が立てられている

 

それは、生態的地位が一緒のドスジャギィがドスランポスを追い払っているのではないか?というものだ。この仮説には根拠がある。未知の樹海には物凄く強力なモンスターが多々出てくる。ドスランポスが生き残るにはかなり厳しい環境なのだが彼らはそこを住処にしている。まだ、遺跡平原とかの方が安全にも関わらずだ。僕もこの仮説に賛成だが、まだドスジャギィがドスランポスを追い出したという報告はない。だから僕はこの調査をしに行く。何日かかってもいい。絶対にこの目で証拠を掴んでやる!!

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遺跡平原(ちなみに狩場から少し離れたところ)に到着して2日目。ドスジャギィ率いる群れを発見。どうやらここは彼等の縄張りのようだ。後はここにドスランポスが現れてくれたらいいのだが...今の所ドスランポスは未知の樹海でしか目撃されていない。ここに現れる可能性は0に等しいだろうなあ...

 

あれから5日後、食料を調達しに行こうとしたその時、何とドスランポス率いるランポスの群れが遺跡平原に現れた!!

 

一体何故かは知らないが何にしても幸運だ。だが、ここはドスジャギィの縄張り。彼等は縄張りに侵入されたことを絶対に許さないだろう。しばらく見つからないように後をつけていると、金色の草原に横たわる大人のアプトノスの死骸があった。状態はほぼ完璧で、くさった部分なども見受けられない。ドスランポス達は中々見ないご馳走を前にして歓喜の声をあげる。すると、怒り心頭のドスジャギィとその子分が現れた。

 

「ウオオ、ウオオン!!」

 

ここから出て行けとでも言ってるように威嚇するドスジャギィ。取り巻きのジャギィ達も同様だ。

 

「ギャオ!!」

 

ドスランポスやその子分たちもご馳走を前にそうそう引き下がるつもりがないのか同様に威嚇する。

 

となると...決戦、勃発

 

「ウオオオオ、オッオッオッオッ」

 

先手を打ったのはドスジャギィ。遠吠えでジャギィ達を召喚する。すると、ジャギィ達の数は十匹までに膨れ上がった。恐らく、縄張りに散らばってたジャギィ達を全員呼び寄せたのだろう。

 

対するランポスも十匹ほど。こちらも殺る気満々だ

 

ドスジャギィとドスランポスが睨み合いながら間合いを図る。すると...

ドスジャギィが小石を蹴っ飛ばした。そして、それが決戦の合図だった。

 

ドスジャギィとドスランポスが同時に突撃。お互いの口に噛み付く。

 

直ぐに口を離した後、ドスジャギィは太い尻尾を振るう。が、ドスランポスは身軽な体を活かし、跳躍。事無きを得る。ドスランポスは落下する勢いで足の鉤爪でドスジャギィを斬り裂こうとするが、バックジャンプをして回避。ドスランポスは斬り裂く対象を失い、地面に着地、再びドスジャギィと睨み合う。

 

「ギャア!!ギャア!!」

 

ドスランポスは声をあげて子分達に命令をする。

 

すると、二匹のランポスがドスジャギィを左右から挟み撃ちをするように突撃。そのまま飛びかかるが、割と体格がいいジャギィが体当たりで阻止した

 

「ウオオオオ、オッオッオッ」

 

ドスジャギィも吠えて部下達に命令。すると、十匹ものジャギィ達が一斉に動き、二匹一組になり、ランポス達に襲いかかる。成る程...さしずめ、さっき吠えたのをセリフにすると『二匹一組で戦え!!』と言っていたのか。僕にはさっき吠えたのと全く音の違いが分からないが、ジャギィ達には分かるようだ。

 

「ギャア!!ギャア!!!」

 

対するドスランポスも声をあげる。こちらも二匹一組で戦え、と言ってると思うが、ランポス達はジャギィ二匹を相手に苦戦している。命令通り動くのは厳しいだろう。

 

あたりでチンピラ集団の喧嘩よろしく大乱闘が展開される。ジャギィが二匹がかりで噛みついたり、体当たりを仕掛けるが、ランポスも負けじと前足を振るったり、ついばんだりとジャギィを寄せ付けない

 

すると、一匹のランポスが押し倒されて二匹のジャギィが首と胴に噛み付いた!!ランポスは苦しみの悲鳴をあげる

 

「ギャオ!!」

 

俺の子分に何やっとるんじゃあああああ!とでも言ってるかのように鳴き声をあげた後、ドスランポスが子分を押し倒していたジャギィをついばむ。攻撃をくらったジャギィはたまらず口を離し、距離をとるが、ついばまれたジャギィの体から血が流れ出る。

 

ランポスに噛みついていたもう一匹のジャギィも同じく距離をとる。

 

「ギャア...」

 

噛まれていたランポスは弱々しく立ち上がり、ふらふらと戦線を離れていった。いても邪魔だと判断したのだろう

 

これでランポスは九匹となった。対するジャギィは十匹

 

「ギャオ!!ギャオ!!」

 

ドスランポスが怒りの声をあげ、大きく跳躍、手傷を負っているジャギィに襲いかかる。ジャギィは避けようとしたが、傷が痛み、動き出すのが遅れた。

 

ザシュ

 

ジャギィは諸にドスランポスの凶爪をくらい、地に倒れた。

 

「ギャオ!!ギャオ!!ギャオ!!」

 

ドスランポスは天に向かって吠え、勝利の声をあげる。周りのランポス達も喝采した

 

「グワオオオオオオ!!!」

 

「ギャア!?」

 

ドスジャギィが怒りの声をあげ、ドスランポスに向かって尻尾を振るう、それはクリーンヒットし、ドスランポスは吹っ飛ばされた

 

「ウオオオ、オッオッオッオッ」

 

ドスジャギィが天に向かって吠える。また二匹一組で戦えと言ってるのかと思いきやそうでもなく、ジャギィ達は纏まって、ボスの後ろに控えた。どうやらこれ以上子分を失えないと判断し、引っ込ませたのだろう

 

「ギャア!ギャア!」

 

ドスランポスも同様に子分達を引っ込ませる。ドスランポスも同じ気持ちだったのだろうか?

 

そうなると戦うのは?当然、群のボスであるドスジャギィとドスランポス。勝てば部下からの厚い信頼と縄張りを守れ(ドスランポスは奪える)、ご馳走にありつけれる。負ければボスとしての信用は地に堕ち、強力なモンスター達の視線をかいくぐって新たな縄張り探し。双方ともそんなものゴメンだ

 

アプトノスの死骸をジャギィとランポスに分ければいい?冗談。他人に食わせる飯など、ない

 

ジャギィサイドからドスジャギィが、ランポスサイドからドスランポスがゆっくりと双方に歩み寄る。その子分たちは互いに吠え合う

 

セリフにするとこんな感じだろう

 

ーーーお前ら、俺らのボスに手ぇ出すとどうなるか分かってるやろうなあ!?

 

ーーーそっちこそ、卑怯な真似しやがったらどうなるか分かってるやろうなぁボケェ!!

 

とまあ、こんな感じだろう。

 

要するにジャギィ、ランポス双方共に観戦するだけでなく、横槍を警戒しているのだ

 

一方、ドスジャギィ、ドスランポスはそんな子分たちの声も聞こえていないのか、お互い間合いを図る。ジャギィとランポスが騒ぐ中、お互いに突撃するボス。遂に最終決戦の火蓋が切られた

 

お互いの口に噛み付くドスジャギィとドスランポス。そのまま動かないが、体格やパワーではドスジャギィの方が上だ。すぐにドスランポスが振り回され始める

 

「ギャオワ!!」

 

パワー戦では不利と見たドスランポスは前足の爪を振り、ドスジャギィの目を狙う

 

「グワオ!?」

 

ドスジャギィは慌てて口を離し、爪を回避した。

 

「ワウ!!」

 

ドスジャギィは体勢を整えた後、噛み付いてくるが、ドスランポスは素早くサイドステップをし、避ける

 

ドスジャギィは間髪入れず噛み付いてくるが、またしても素早いスピードで避けて、啄んでくる。噛みつきで体勢を崩してるドスジャギィはそれを避けれず、皮膚が削られ、血を流す。

 

「ガウ!!」

 

「ギャア!?」

 

ドスジャギィは普段滅多に使わない前足の長い鉤爪で反撃。威力は篭ってないがドスランポスを驚かせるには充分だ。事実、ドスランポスは驚き、仰け反った

 

その隙を見逃さず、ドスジャギィは尻尾を振り、ドスランポスにぶち当てる。ドスランポスが姿勢を崩してる隙をついて、更にドスジャギィが追撃をかけるが、ドスランポスは大きく跳躍。ドスジャギィがしまった、と思った時にはもう遅かった

 

ドスランポスはドスジャギィを踏みつける要領で足の鋭い爪で斬り裂いた。ドスジャギィの体から鮮血が溢れ出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ドスランポスも咄嗟でこの攻撃を繰り出したが、『その後を』考えていなかった。

 

ドスジャギィは、倒れ...なかった。脚を踏みしめ、力を込める

 

「ヘェーイ!!!」

 

着地後の隙を見逃さなかったドスジャギィは、体を斬り裂かれ痛む体を無理矢理動かし、独特の声をあげながら渾身のタックルをドスランポスにお見舞いした。ドスランポスは派手に吹っ飛ばされて地面をバウンドし、止まった

 

勝負あり、ドスジャギィが決戦を制した。

 

「ワオオォォォォォォン!!!!」

 

ドスジャギィが天に向かって吠え、勝鬨をあげた。ジャギィ達もジャンプしながら歓喜の声をあげる。

 

対するドスランポスとランポス達。ドスランポスはふらふらと立ち上がり、足を引きずりながらその場を立ち去った。そんなボスに続くようにランポス達も付いていった。

 

 

 

その後、ドスジャギィ達はアプトノスの亡骸を群れで巣に運び込んだ。抗争に勝ったとは言え、狩りの司令塔も担うドスジャギィが大怪我を負ってしまったため、しばらく狩りに出かけられないため保存しておくのだろう。アプトノスが腐ってもジャギィ達は腐肉も食べられるため問題はない。ひと段落した後、ドスジャギィは傷を癒すため眠りについた

 

 

 

一方、ドスランポス

 

あの戦いから二日間、ドランはドスランポスを探した。この後、ランポス達がどういう行動をとるか好奇心があったからだ。そして、見つけた。場所は戦いの場所から1Kmほど離れた所だ。変わらず、金色の草原が広がっている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、死体で見つかった。ドスジャギィの攻撃が最大の死因だろう。ただし、一歩間違えれば死んでいたのはドスジャギィの方かもしれない

 

そんなドスランポスの死体の周りを囲むのは『八匹』のランポス。恐らく、怪我を負ったランポスは途中、力尽きたのだろう。

 

さて、そのランポス達が次に取った行動は...

 

 

 

 

 

 

 

 

バキッ

 

ボスを食い始めた。餌が無く、空腹のために取った行動だと思うのだが...流石に凄まじい光景だ。我先にとボスの死体に群がる子分たち。凄い勢いで食い進める

 

骨までしゃぶったランポス達はその場を去っていった。ボスがいない群れは統率力が無く、狩りは厳しいものになるだろう。それでも、生き残るしかない。それがランポス達に課せられた運命であった

 

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ドランの報告書

 

先日、遺跡平原でドスジャギィとドスランポスの抗争を確認。結果は、ドスジャギィが勝利した。ただ、ドスジャギィも相応の怪我をしたため、ドスランポスが勝つ場合も充分見込まれる。『ドスジャギィ生態的優位説』はもう少し考える見込みがあるだろう。

 

 

 

自然は厳しい。ただ、それゆえに自然は美しく、強い。そんな自然を狩る人間もまた自然の一部であり、恩恵を貰って暮らしている

 

もし、自然を甘く見て恩恵に感謝もせず、舐めきっているやつがいればそれはただの愚か者だ。愚行を続けているならその内、自然による鉄槌が下ることをお忘れなきよう

 




ドスランポスは前足に鋭い爪があるのになんで使わないんだろうか...?と疑問に思っております

次回 本編 混沌に呻く火竜山脈 お楽しみに


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