TS転生悪の組織の研究者VSど変態(魔法)少女   作:こばみご

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評価感想ここすき誤字報告ありがとうございます。マジで感謝。大マジ。
今回短いです。本当に申し訳ない(博士)


ど変態魔法少女

「なんですか、2人してそんな顔して。別にそこまで変な格好ではないでしょう!」

「いやあ……」

「変ではあるだろう」

 

 私は固まる二人に対して、文句を言いたい気持ちに駆られる。変……いや、変かもしれませんけど、別にそこまで露出が激しいわけではないじゃないですか。変な羽が生えている以外は、胴体の布が薄い程度で、肌面積自体はそこまで大きくはないですし。せいぜいが下着姿で戦っているようなもんでしょう。そんなのえっちなゲームではよくある事じゃないですか。…………あれ、じゃあ駄目なんじゃ……?

 

 いや、それでも、これくらいの格好は魔法少女じゃ普通の事でしょう。私調べたんですからね。2人のだってちょっとアレですし、なんならボスの格好なんてもうえっちじゃないですか、あのスリットはよろしくないですよそこら辺どう思ってるんですかユキネさん。

 

「…………ともかくだ。変身したということは、やる気なんだな?」

「そりゃあそうでしょう!目の前の子を倒して、ミコトさんの所に行くんです!」

 

 ユキネさんは目を逸らし、ただ私の覚悟を聞いてくるに留めた。私を思っての事だろうけれど、もちろん軽い気持ちでこうしたわけじゃない。それにもう決めてしまったので、後からやっぱりなんてこともなし。決意表明のポーズをすれば、呆れのこもった苦笑いで、ユキネさんは頷いた。

 

 おそらくミコトさんもピンチなので、そこを華麗に助けることが出来ればラッキー。そしてもう一度撫でてもらえば私もハッピー。そう、これこそwin-winの関係だ。覚悟を決めたからには、突っ走るのみ。

 

「あんま舐めないで欲しいな。これでも2番手なんですけど」

「だが2対1だ」

「あんま調子乗らない方がいいんじゃなーい?負けた時がみじめだ、よッ!」

 

 その言葉を皮切りに、再び魔法少女の子が飛び出して来た。それに対しユキネさんは、剣の一つを氷で覆って、大剣くらいのサイズまで大きくする。両手で持ったそれと、魔法少女の子の踵が激突した。ギリギリという、金属の擦れるような音が聞こえる。相当力がこもっているのが分かった。

 

 私は援護をしようと、魔力を操作して指先に集め撃ち出す。変身する前よりも勢いのあるように感じたそれは、けれど魔法少女の子が放った電撃によって相殺された。うそん。魔法の発動に必ずしも動作が必要な訳ではないみたい。

 

「よいしょおっ!」

「っ」

 

 しばらく拮抗した後、ユキネさんの剣が折れる形で鍔迫り合いは終わった。魔法少女の子は足を払って追撃をするが、ユキネさんは飛びのいて攻撃を避ける。2人の距離が開いた。

 

 すかさずユキネさんが指揮棒のように剣を振れば、背後に氷柱のようなものが複数生成され、魔法少女に向かって飛んでいく。でも彼女はそれを一瞥した後、払うように左手をふった。そこから電撃が走り、氷柱に向かって飛び出す。たった一動作で、全て撃ち落とした。ズルいと思います。

 

 ユキネさんの氷でも私の魔力弾でも、彼女の雷で防げてしまう。半端な飛び道具は意味がないみたいだ。かと言って肉弾戦を主体で戦闘するにしても、ユキネさんの方が不利みたいだし。格闘経験のない私なんてもってのほか。このままだとジリ貧だ。なら。

 

「私の、魔法」

 

 魔法少女は、それぞれ固有魔法を持っている。キョウコちゃんは必中という、相手に当たるまでずっと追い続けるだなんて殺意の高いものを持っているそうな。……そういえば、ユキネさんも冷気を操っているし、それっぽい衣装だし……もしかして魔法少女だったり?

 

 ともかく、気になるのは私自身の固有魔法。覚醒した私が手に入れた魔法って、どんなものなんだろう。できれば、目の前の魔法少女の子を軽くひねれるような強いものであってほしいけれど……そもそもとして、魔法の発動の仕方が分からない。どうしよう。

 

「念じてみろ!」

「え、そんなので良いんですか!?」

「魔法の原動力は魔力と願いだ!お前が望めば魔法は応えてくれる!」

 

 魔法少女の子の攻撃をさばきながら言うユキネさんの教えは、なんとまあ、びっくりするほどそれっぽい。何度も聞いたことのあるような設定だ。けれど、だからこそ説得力があると感じた。何をするにも、意志が大事というのはそうだし。

 

 んぬぬ、と言われた通りに念じてみる。願うのは、もっとミコトさんたちと一緒にいたいということ。あの奇妙で暖かい日々を、まだ味わっていたい。しかし、キョウコちゃんのことも忘れない。今までよく私に構ってくれたのは彼女なんだから。私はどっちも欲しいのだ。

 

「えいっ!」

 

 なんか出ろ、という願望をこめて叫ぶ。すると、ぬるぅっ、っと手のひらから出て来た魔力が地面に落ちて集まっていき、少しずつ形を成していった。

 割と大きくて、私の膝よりも高い。ぷるぷるとしていて、球状で、中が少しだけ透けて見える。ぽよんぽよんとはねるそれは、生き物……もっと言うと怪物だった。というか、とっても見覚えのある子だ。

 

「……スラちゃん??」

 

 そう。私のペットのスラちゃんが、魔法によって作り出された……んだと思う。多少雰囲気は違うけれども。あと、色が少し薄かった。本物は多分、テンちゃんとイチャイチャしていると思うので……私の召喚したこれは、レプリカとかなんじゃないだろうか。なかなかの再現度だ。

 

 ……でも正直、これでどうすればいいんだろう。攻撃にはあまり使えないだろうし……えっちな攻撃は流石にアレだろうし……よし、投げつけてみようか。

 

「そい!」

「え、うわっ、ちょ、こっちくんな!」

「ンギュッ」

「あ、ああっ!スラちゃん!」

 

 なにやらとんでもないものが向かって来たぞとばかりにぎょっとした魔法少女の子が、さっき見たよりも威力の強い電撃をスラちゃんに放つ。それは思い切りスラちゃんに直撃し、彼女は爆発四散してしまった。破片がユキネさんの頬にべちゃっと張り付く。……ジトっとした目を私に向けてきた。

 

「や、やっぱりそういう組織……」

「…………サキ」

「いや、違うんです!違わないかもしれないけれど、とにかく違うんです!!」

「じゃあ、違う奴を出してくれ」

「は、はい!んぬぬぬ……せいっ!」

 

 マズい、このままだと誤解が加速してしまう。私だって戦闘中にまでえっちなことはしたくない。……したくない。そういうのはアクションエロゲの世界のみでの出来事だ。でも、それを皆が信じてくれるとは限らない。どうやら私はそういうことに関しては全く信用されていないみたいだし。どうして。

 

 今度は違うものが出てくれることを念じつつ、私は再び魔力を手のひらに込める。途中まではスラちゃんと同じだったが、今度は球体状の魔力が細長く変形していき、それが何本にも分裂していく。その一つ一つがうねうねと動き出して、ぬらぬらとした液体があふれ出してきた。…………

 

「サキ」

「はい」

「これは?」

「……テンちゃん、ですね」

 

「ふんッ!」

「テンちゃーーん!!」

 

 テンちゃんモドキは生まれ落ちた瞬間にユキネさんによって瞬く間に凍らされ、バラバラに砕かれてしまった。悪の組織がやる凄い怖い殺し方だ。私はおったまげてしまった。そんなに駄目ですか。……駄目ですよね。正直自分でも思ったもん。魔法少女の子も、呆れた目をしている。

 

 でも、どうしよう。どうやらよく知っている怪物のレプリカを作り出せるということは分かったけれど、それでこの状況をどうにかできるかと言われると……どう考えても無理。あの子たちは元々戦闘向きじゃないし。これがえっちな戦闘だったらまた違ったと思うんですけどね。

 

 となると、もう少し戦闘に使えそうなものが欲しい。半端な怪物じゃ駄目だろうし……

 お願い、なんか、なんか出て。生き物じゃない奴。武器とかがいいな。もはや神頼みみたいな恰好で念じる。するとまた、ズズズ、と手のひらから長い棒状のものが生えてきた。

 

「……や、槍?」

 

 そう、槍。見た感じではそうだ。どこかで見たことのあるような気がするデザインのそれは、でもようやく出て来たまともな武器。これを使えば、目の前の魔法少女の子と戦うことが……無理だ。できない。使い方なんて習ったことなければ調べたこともない。肉弾戦は経験ないんだって。

 

「使えるか?」

「ぺーぺーには無理でしょ!」

「ぐう……」

 

 私がぐうの音を出している間に、2人はまた戦闘に入ってしまう。な、仲間はずれ……

 

 でも、なんとなく分かって来た。私の魔法は多分、複製だ。生物非生物問わず知っているものを、知っている限りでその場に実体化させることが出来る、んだと思う。テンちゃんとスラちゃんに比べると、この槍のレプリカは少し作りが甘いようにも見えるから、この魔法は複製する「もの」をどれだけ深く理解しているかが重要なんじゃないか。

 

 ……確かに色々なことが出来そうだけれど、正直今の状況を打破するのは難しそう。もっと分かりやすく強い魔法ならよかったのに。私はそこまで頭良くないんですよ、こんな当人の賢さ次第な魔法を使わせないでください。くう、キョウコちゃんみたいなシンプルだけど強い魔法とかが欲しかった……

 

「……キョウコちゃん?」

 

 握っているものを、もう一度見てみる。そういえば、この槍はキョウコちゃんが投げていたものに似ていた。ミコトさんの肩に突撃していったものもこんな形だった気が。アレは痛そうだったし、見てるだけだった私も肝が冷えた。相手に当たるまでずっと追ってくるのも恐ろしい。私の友達はかなり怖い魔法を使っている。

 

「…………」

 

 私の魔法は多分、複製だ。生物非生物問わず知っているものを、知っている限りでその場に実体化させることが出来る、んだと思う。自由度が高い、というよりも、特段制限が設けられてないように感じた。必要なものは少しの知識と、多めの魔力ぐらい。

 

 ならば別に、もの以外の複製もできるんじゃないか。例えば──

 

「『ゲイボルグ』」

 

 ──魔法とか。

 

 

 

バトル描写の量、どれくらいがいいですか?

  • がっつりでいい
  • それなりがいい
  • 最低限がいい
  • そんなことより俺と性癖バトルだ!!!
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