「あっ!あそこにたい焼き屋さんがあります!ずっと歩いていましたし、皆で休むついでに食べましょうよ!」
「……そうだな、ホシノも疲れているようだし、一先ずはたい焼き屋で休むぞ」
生徒達に記憶が少し抜け落ちてる事を、伝えた後またヒフミの案内で数時間このブラックマーケットを歩いていたが、皆疲労も溜まっている為、このたい焼き屋で休むことにした。特にホシノは数歩遅れて付いてきてる為、水分補給も各自しっかりしておかなくてはならない。とはいえあれ程の砂漠があるアビドス出身なら、恐らく理解している上で大丈夫であるとは思っているが。
「ハァハァ……あれ、ホントだー。こんなところにも屋台があるなんてね」
「それじゃ俺のカードで払う。何味がいいのか教えてくれ」
(……アロナ必要な金の計算を頼む)
『わかりました!……それと記憶の件ですが』
(大丈夫だ。その事についてアロナは気にしなくていい。確かにアロナは大人のカードと共に、連邦生徒会長から渡されたシッテムの箱のOSだが、俺は大人のカードの様なリスクがあるとは思ってないからな)
「それって大丈夫なの?また記憶失わない?」
「その件についてだが、恐らく大丈夫だ。この大人のカードは主に2つの使い道があるんだ。一つ目はノノミの持ってるカードの様な金を払う使い方。二つ目は少し前に実験で使った、何かを呼び出す使い道。その内一つ目は、特に金以外は失った感覚が無い以上大丈夫だろうと俺は思っている」
「ううん、大丈夫ですよ。先生!私が食べたいからいいんですよ☆皆で食べましょう、ねっ?」
そうノノミが言い、ささっとカードで払われてしまった。
「……その思いはわかった。だが、俺の分は俺が払う。それが妥協点だ」
「ふふっ、わかりました♪」
「マイドー!」
そしたら店長に頼み、後でアロナに渡そうと思いイチゴ味のたい焼きと、自分で食べる用にクリームや粒餡などのたい焼きを数個買った。
『珍しいですね……』
「以外、先生って甘い物食べるんだ」
「こんな厳しい見た目してるのに……」
「皆さん!?普通先生にそんな事言ったら心に傷付きますよ!?」
たい焼きを数個買った後、振り返るとそこには俺がたい焼きを数個買う姿を見て、アヤネ達がとても驚いている姿があった。
(……)
『先生……先生……私は先生をそんな風に思ってないですよ……』
「……大丈夫だ、気にするな」
こうしてたい焼きを食べながら休み、暫くたった為またヒフミの案内の元、また出発した。とはいえ流石に全部食べるわけではなく、こっそりとシッテムの箱にたい焼きを持っていく。
(アロナ、イチゴ味のたい焼きだ)
『ありがとうございます!先生!』
◇◇◇
こうして搜索を再開して暫く時間が経った。
「……おかしいですねりここまで調べてこんなにも情報がないなんてありえません。妙ですね……」
やはり一つも情報が無い。……カイザーグループというのは、これほどの規模とは思ってなかった。
(正直に言うべきか……?金でヘルメット団のリーダーらしき人物からカイザーグループが裏にいると言われたと……だが、そんな事言えば恐らく……せめて決定的な証拠が欲しい。何かブラックな情報が……)
どうすべきが思考中、近くのカイザーローンという銀行へ、マーケットガードが車で近づいて来た。
◇◇◇
(……これほどの規模とはいえ、流石にあの様な取引を晒しているのは駄目だろ)
マーケットガードが近づいていた為、俺達は隠れていたのだがその取引の内容が、なんとカイザーグループがヘルメット団へ資金援助しているという内容だった。そこからホシノ達は即座に自分達の返済に使った金の使い道を理解し、更に証拠として取引の際に使われた契約書を、あの方法で手に入れる方法をとることにしたらしい。
「とはいえ……だ。銀行強盗は駄目だろ」
「いや、違う!これほとても必要な事。もしあの契約書をすぐにシュレッダーとかで処理されたら面倒だし、今なら契約書が入ってるバッグを一億目当てで奪う様に見せれる!」
こうして話し合いが平行線を辿り……
「ん。銀行を襲う」
多数決で銀行強盗する事になった。
(こうなったら……とことんやるしかねぇな……フッ)