「…すまないもう一度聞く。借金という単語が会話の中にあったのだが、この学校は借金でヤバいことになっているのか!?」
そう俺はセリカの目を見て言う。するとセリカは目が泳ぎながらも何とか誤魔化そうと口を開いて喋りだす。
「そ、それは....。」
「いいんじゃない、セリカちゃん。隠すようなことじゃあるまいし。」
そうホシノが借金の事を言うよう促す…が。
「か、かといって、わざわざ話すようなことでもないでしょ!」
「別に罪を犯したとかじゃないでしょー?それに先生は私たちを助けてくれた大人でしょー?」
と、セリカはどうしても借金の事を話したくないようだった。
ホシノ先輩の言う通りだよ。セリカ、先生は言頼していいと思う。
「そ、そりゃそうだけど、先生だって結局部外者だし!」
「確かに先生がパパっと解決してくれるような問題じゃないかもしれないけどさ。でも、この問題に耳を傾けてくれる大人は、先生くらいしかいないじゃーん?悩みを打ち明けてみたら、何か解決法が見つかるかもよー?それとも何か他にいい方法があるのかなー、セリカちゃん?」
まぁ流石に借金に関する問題はパパッと終わらせるのは難しいな。…そもそも俺は今までお小遣い2000円を貰っていた立場だからな…。故に俺は借金やら何やらはわからないんだ…だから…すまない…。
「う、うう…。でっ、でも、さっき来たばっかりの大人でしょ!今まで大人たちが、この学校がどうなるかなんて気に留めたことなんてあった!?この学校の問題は、ずっと私たちだけでどうにかしてきたじゃん!なのに今更、大人が首を突っ込んでくるなんて.....。私は認めない!!」
…まぁそうなるだろうな。恐らく俺も、大事なもの…例えばグレートを赤の他人に任せるかというと…しないな。しかも彼女は任せた上で裏切られた…。故に俺の想像よりも不信感は深かろう。俺は今は引き下がるか…。だが、絶対にこの学校を守る。そう誓いながら仲裁しようとし…。セリカは何処かに行ってしまった。
「…一言ぐらいは言わせてほしかったぜ。」
「セリカちゃん!?」
「私、様子を見てきます。」
そしてセリカを探す流れ…かと思いきや、ここで借金の事をホシノが言い始めた。
「…。えーと、簡単に説明すると…この学校、借金があるんだー。まあ、ありふれた話だけどさ。でも問題はその金額で…9億円ぐらいあるんだよねー。」
9…億…?…嘘だろ?そんな金…いや会社や学校だと普通なのか?だが、今は5人しか居ないアビドスでは払えないだろう。なら何故こんな惨状になるまで借金を…?そう疑問が頭の中で駆け巡りながらも黙って話を聞く。
「…9億6235万円、です。アビドス…いえ、私たち「対策委員会」が返済しなくてはならない金額です。これが返済できないと、学校は銀行の手に渡り、廃校手続きを取らさるを得なくなります。
ですが、実際に完済できる可能性は0%に近く…ほとんどの生徒は諦めて、この学校と街を捨てて、去ってしまいました…。」
「…そりゃあそんな大金払えるわけが無いと思うのも無理はないな。
(だが、一体何故そんな大金を借金するハメになったのか?まず…それが重要だ。)
「借金をすることになった理由ですか?それはですね、まずは数十年前、この学区の郊外にある砂漠で、砂嵐が起きたのです。この地域では以前から頻繁に砂嵐が起きていたのですが、その時の砂嵐は想像を絶する規模のものでした。」
…砂嵐…か…。しかし今まで砂嵐があったはずだ。だがこの惨状になる程の砂嵐…本当に自然の影響なのか?…まぁ流石に考えすぎか。
「学区のいたる所が砂に埋もれ、砂嵐が去ってからも砂が溜まり続けてしまい。その自然災害を克服するために、我が校は多額の資金を投入せざるを得ませんでした…。しかしこのような片田舎の学校に、巨額の融資をしてくれる銀行はなかなか見つからず…。」
「結局、悪徳金融業者に頼るしかなかった。」
「…はい。最初のうちは、すぐに返済できる算段だったと思います。しかし砂嵐はその後も、毎年更に巨大な規模で発生し…学校の努力も虚しく、学区の状況は手が付けられないほど悪化の一途をたどりました…。…そしてついに、アビドスの半分以上が砂に呑まれて砂漠と化し、借金はみるみる膨れ上がっていったのです....。私たちの力だけでは、毎月の利息を返済するので精一杯で…。弾薬も補給品も、底をついてしまっています。」
「成る程。確かに俺がセリカに嫌われている理由がコレでハッキリと、わかったな。まぁこういう人間関係ばっかりはすぐに解決は無理だな。」
「…セリカがあそこまで神経質になってるのは、これまで誰もこの問題にまともに向き合わなかったから。話を聞いてくれたのは、先生、あなたが初めて。」
「…これまで誰もその問題に向き合わなかったのか?大人もなのか…!?」
そうシロコに振り返り問いかけるとシロコは頷く。そして次にホシノが話す。
「…まあ、そういうつまらない話だよ。で、先生のおかげでヘルメット団っていう介な問題が解決したから、これからは借金返済に全力投球できるようになったってわけー。もしこの委員会の顧問になってくれるとしても、借金のことは気にしなくていいからねー。話を聞いてくれただけでもありがたいし。」
「…ホシノ先輩…。…そうだね。先生はもう十分力になってくれた。これ以上迷惑はかけられない。」
だがな、ホシノ…いや対策委員会の全員一つ勘違いをしている。それは…俺は絶対に恩は返す!そして困った者は必ず助けることをなぁ!
「安心しろ。俺は絶対にこの対策委員会を見捨てて戻るなんてことはしない。絶対にだ!」
「そ、それって...。あ、はいっ!よろしくお願いします、先生!」
「へえ、先生も変わり者だねー。こんな面倒なことに自分から首を突っ込もうなんて。」
「なに、俺は変わり者なのは十分承知だぜ!ホシノ。」
「良かった…「シャーレ」が力になってくれるなんて。これで私たちも、希望を持っていいんですよね?」
「そうだね。希望が見えてくるかもしれない。」
そう皆が話をしている中、セリカは一人廊下で「…ちぇっ…。」と舌打ちをし、去っていった。
「セリカちゃん…どこにいるのかしら…。」
「そうだな。…一応アビドスの地理を知っているとはいえヘルメット団が全員居なくなったとは思えない。もしかしたら残党も居るかもしれん、念の為セリカを探すぞ。」
「「「「はい!!」」」」
また章ごとに文章を変えようかなって思ったんですけど面倒臭くたまに変えてみては戻ったり…なんて考えています。とりあえコレ!?と思える文章を書けるまではコロコロ変えます