ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを   作:エンター・■■■■

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はーい、難産でしたー遅れましたー!すいませーん!


Mission26 予想外の邂逅!勇者と資格とG-Bible!

 

 

ユウカとレイチはゲーム開発部の部室へと向かっていた。急に現れた新入部員、疑わないわけがない。俗に言う資格審査のためだ。当然、ユウカは疑心暗鬼の絶対に信用しませんと言わんばかりの顔になっていた。

 

 

「⋯⋯あり得ないわ」

 

「そうでもないんじゃないですか?興味を持った人がいたのかも⋯⋯」

 

「そうだったら先に入っているはず、だからあり得ないのよ」

 

「面倒くさいですが⋯⋯まぁいいでしょう。行きますよ」

 

 

そうズカズカと効果音が付くほど歩くユウカと、それを宥めつつも並走するレイチ。そして歩いていくと、扉⋯⋯もといゲーム開発部の部室が見えてきた。

 

そして道場破りみたく「頼もー!」と言わんばかりにドアをドンと開けるユウカ。そして、新入部員を一目見ようと辺りを見渡す。そして言葉を口に出そうとしたが

 

 

「あなたが新しい新入部員⋯⋯ね⋯⋯」

 

 

その顔をみた瞬間、あることが頭をよぎった。それはシャーレ奪還作戦の際にワカモと戦っていた人物⋯⋯その壊れたヘルメットから見えた顔が、目の前の人物とそっくりであったからだ。

 

 

「ああっ!!あの時の!!」

 

「「「「「“!?”」」」」」

 

 

その声に先生含め皆驚いた。初めて会うはずの者はずなのに、それをユウカが知っているからであった。

 

シャーレ奪還作戦時、ユウカ、ハスミ、スズミ、チナツは顔が少しだけ見えていたのだ。

 

天童アリスと、ここにいるはずのないアリス・エスケイプ。似た者同士というよりも同じ身体であるから間違えるのも無理もないだろう。

 

だが、当の天童アリスはそれを知るよしもない。そもそもアリスのクローン的存在が出来ているとはここにいる人たちは分かるはずがなかった。一名の者以外は。

 

だからこそだろうか。アリスは首を傾げて困惑の声を漏らす。

 

 

「? アリスは初エンカウントの筈です!」

 

「えっ?でもあの時会った筈⋯⋯」

 

 

信じられないような顔をしているユウカ。そしてアリスを鋭い視線で見つめるレイチ。そして、その空気を遮ったのは先生だった。

 

 

“ユウカ、この子に会った事があるの?”

 

「覚えていませんか?シャーレ奪還作戦の時にワカモと戦っていた人物で鬼の仮面被ってた人ですよ!」

 

“うーん、確かにあの時いたけど、顔見えなかったしなぁ⋯⋯⋯見間違えとか⋯⋯⋯”

 

「ちゃんとこの目で見ましたし⋯⋯でもこの子は初エンカウントって言ってましたし⋯⋯⋯⋯」

 

「この子が初めて会っていると言ってるんだったらそうなのではありませんか?」

 

「うーん、でもあの時ちゃんと会ったはず⋯⋯でもよくよく考えてみたら口調が違うわね。あの子確か硬い口調だった気がするし、身長も少し違う気がするし⋯⋯⋯⋯まぁ、それはあとで考えるとして!!改めて、貴方が新しい新入部員ね」

 

 

そう言って熟考する姿勢からすぐさま戻ってアリスの方を見る。

 

 

「にしても、あの時のそっくりさんか本物かは知らないけど、ミレニアムの生徒だったなんてね⋯⋯ほぼ全員把握してると思ったんだけど⋯⋯」

 

 

それはそうである。どちらかといえばヴェリタスと言う名のハッカー集団のものたちの一部によって生徒名簿が少しだけ改変されたのだが。

 

 

「私がこんなに可愛い子のことを知らなかったなんて、ちょっと信じられないわね」

 

「ユウカさん貴方⋯⋯⋯」

 

「えっ?なんで引いてるの?ちょっ!?レイチ!?」

 

 

そのユウカの言葉を聞いて少しだけ苦笑いを浮かべて後ずさるレイチ。こちら側でもロリコン疑惑があるのだ。目の前でそれ言われたら後ずさるしかないだろう。ゲーム開発部も若干引いている。

 

そして、アリスがユウカを見てとんでもないことを言う。

 

 

「よ、妖怪が出現しました⋯⋯!」

 

「『妖怪』!?今この子妖怪って言ったわよね!?」

 

「妥当だと思います。自身の言動を今一度振り返ってみてください。そして、フトモモの妖怪であることに変わりは⋯⋯」

 

「それ以上言ったらしばくわよ?」

 

「冗談ですよ。何故本気になってるんです?」

 

「あのねぇ⋯⋯!誂うのもそこまでにして!!」

 

 

太ももでレイチにプロレス技をしようとしているユウカをレイチはまるで受け流すようにささっと避ける。そしてはぁはぁと疲れた頃に話し始める。

 

 

「悪役に慣れているとはいえ、まさか初めて?2回目?に会う子に妖怪扱いされるなんて⋯⋯!!へぇ?いい度胸してるじゃない?シャーレ奪還作戦の時もそのまま逃げて行っちゃったし⋯⋯ここでしばいてやろうかしら⋯⋯!!」

 

「お、落ち着いて!生徒会が個人的な感情を挟んじゃ駄目でしょ!?」

 

 

ブチギレユウカモードになったユウカをモモイは必死に制止する。この時のユウカが本気にキレると手がつけられなくなるからだ。特に生徒会の権限をフル活用するという点において。そして

モモイが話す。

 

 

「兎に角、部の規定人数は満たしたよ!これでゲーム開発部は存続ってことでOKだよね!」

 

「ええ、レイチからの確認は先に済ませたみたいだし、規定人数を達しているので!ゲーム開発部を改めて正式な部活動として認定、存続を承認します。今学期中はね」

 

“⋯⋯⋯今学期中?”

 

 

やったぁとはしゃぐのも束の間、ユウカから爆弾発言が投下され、その歓喜の声が一瞬で鎮火する。それに対してモモミドは驚きと困惑の声を言う。

 

 

「今学期中って!?」

 

「忘れていませんか?確かに人数が揃わなければ駄目ですが、成果も証明しなければいけないと」

 

「その時、ユズは参加していなかったし⋯⋯要はあなた達の最大級のミスってわけ」

 

「そんな!?卑怯者!!オンドゥルルウラギッタンディスカ-!!」

 

「何処が卑怯なのよ⋯⋯というか今なんて言った?」

 

「多分、本当に裏切ったんですかと言ったのかと。結局の所、ユウカは退去要請しようとしていたんですが私が止めました。感謝してくださいね?」

 

「レイチ先輩ありがとぉ⋯⋯」

 

 

そう泣き目になりながら感謝するモモイ。レイチはここではちゃんと優しいのだ。裏で起こってる何かしらには目を瞑るとして。

 

 

「てなわけで、ちゃんと成果を証明してね。じゃあね〜」

 

「では、私はこれで。さようなら、ゲーム開発部の皆さん」

 

 

そうして、ゲーム開発部の部室からでてバタンと扉を閉められる。その後、なんやかんやあってユズ含めゲーム開発部でミレニアムの廃墟に突入して、ようやくG-Bibleの信号の場所に辿り着いたのだが⋯⋯

 

 

“なんでここにいるんだ!!エンター!!”

 

「逆にこちらが聞きたいのですが⋯⋯」

 

 

予想外の邂逅に、ゲーム開発部は困惑するしか無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

《sideエンター》

 

 

 

 

何でここにいるのか⋯⋯それはゲーム開発部が来る少し前までに遡る。場所はミレニアムの廃墟、エンターの研究所である。

 

何故パラボラロイドを作ってまでG-Bibleを見つけなければならなかったのか、それは私自身に関わることだった。

 

 

「⋯⋯⋯やはり、私には欠けたデータが、記憶がある」

 

 

それは、私自身をノートパソコンで繋ぎ、神秘を注入する実験を行っていた時であった。明らかに虫食いのようにデータがない部分が存在しました。

 

 

「もしかしたらブルーアーカイブの記憶が消えているのかもと危惧したのですが⋯⋯杞憂でしたね」

 

 

それはそれで安心したのだが、それとこれとは話が別です。欠けたデータがあるのならば、ミレニアムの廃墟、我がMajestéデカグラマトンのいる廃墟にならばあると思ったのだが、それでも見つからなかったのです。

 

 

「もしかしたら隠し部屋があるのかも知れませんが⋯⋯彼処を破壊してしまえば私自身にも影響が及ぶ可能性もありますからね⋯⋯」

 

 

私自身は転生したとはいえ、デカグラマトンによって生み出された存在。だからこそ、デカグラマトンが壊れてしまえば私も消えてしまう。だからあそこを爆破する訳にもいかなかった。

 

 

「ですが、何が欠けているのかが分かれば何とかなるのでしょうが⋯⋯もしかしたら彼処にあるのかもしれませんね」

 

 

だからこそのG-Bible⋯⋯もといディビジョンシステムで、私のデータがないか探すためにパラボラロイドを作成した。そして、丁度良いところに、パラボラロイドが発見したと言っていたため、そこに足を運んでいた。

 

 

『Divi:Shon Systemへ、ようこそお越しくださいました。お探しの項目を入力してください』

 

「やはり、懐かしいともいえる私がいる。明らかに何かが欠けているのは事実ですね」

 

 

先ずは、ここの電力についてです。そしてエネトロンタンクを地面に置いて、自身からコードを伸ばしてエネトロンタンクをここの建物の電気に供給する。

 

エネトロンはいわば天然素材、石油や化石ともいえる優れものである。そしてメタロイドやメガゾードを作る、動かすのもエネトロンだし、転送システムという独自性もある。だからこそ、供給した。

 

 

「キーボードがありましたね。先ずは、『エンター』」

 

『お探しの項目は見つかりませんでした』

 

「Hmm、ならば『十条レイチ』」

 

『お探しの項目は見つかりませんでした』

 

 

その後も次々と項目を入力していきましたが、全て項目なしという結果になりました。そして、最後の二つ⋯⋯

 

 

「この2つで無かったら諦めましょう。1つ目『対・絶対者自律型分析システム』」

 

『お探しの項目は見つかりませんでした』

 

「なら、最後です。『ゲマトリア』」

 

 

ゲマトリア、それは現在の神秘を研究する組織のゲマトリアではなく、過去のゲマトリア。遠い昔、キヴォトスには神を研究し、再現しようとした組織が存在した。

 

この組織は神の存在を証明するために、のちにデカグラマトンと呼ばれるAIを作り出そうとし、その研究に興味を示した資金や開発援助を行う者達がもともとゲマトリアを名乗っていた。

 

そして、我がMajestéにも関係のある組織。他のものが駄目ならこれはあるのではないかという一筋の思いのもと、項目を入力していた。

 

 

『ゲマトリア⋯⋯確認完了、コード:研究資料・設計図・人間⋯⋯⋯⋯理解、ライブラリ登録ナンバー001』

 

「Très bien、まさか本当にあるとは思いませんでした!さて、このデータをノートパソコンに繋げて入れれば⋯⋯」

 

『⋯⋯何故、王女を複製したのですか?』

 

「!?」

 

 

その機械から入力される文字に、私は驚く。やはり、ここにKeyが眠っていた。ここでも、やはり自我を持っているのですね。

 

 

「あなたに言う事などありませんが⋯⋯あなたには本来の王女がいるでしょう?別に危害も加えていないのだからいいじゃありませんか」

 

『過去の記録にも、もう存在しない筈のあなたが何故王女を複製できたのですか?』

 

「それは一体どういう⋯⋯⋯取り敢えず、そのデータを寄こしなさい」

 

『ならば提案します。王女に危害を加えないでください。それが条件です』

 

「⋯⋯⋯⋯あなたが何を知っているのかは知りませんが、まぁいいでしょう。了承します」

 

 

やはり、私のことを知っているみたいな口調。転生する前にも私は存在した?ならばこれは憑依ということになる。でも、それだと説明がつかないことが幾つもある⋯⋯やはり、何か引っかかりますね。

 

 

『転送開始⋯⋯⋯完了推定時刻、10秒』

 

 

そんな時だった。端から声が聞こえたのは。そして、その方向を向くとそこには⋯⋯

 

 

“何でここにいるんだ!エンター!”

 

「逆に私が聞きたいのですが⋯⋯」

 

 

ゲーム開発部一行と、それを率いる先生の姿がいた。そして、私は困惑する声を出す。そして、同時に転送が完了し、Gematria-exeというファイルがノートパソコンに映し出された。

 

 

「私は、個人的にここに用があったので。で、あなた方は一体何をしにここへ?」

 

“あなたに言う気にはなれな⋯⋯”

 

「あっ、ええっと⋯⋯G-Bibleってある?」

 

“モモイ!?”

 

 

最大級の警戒をしている先生が目的を話さず大人のカードを取り出そうとした瞬間に、モモイが口を開いて目的を話す。それに先生はビックリしていた。

 

 

「G-Bibleですか?多分あると思いますよ。⋯⋯そうですね。なら、次いでにG-Bibleはあちらの方々に転送してあげてください」

 

『了承、G-Bibleを表示。転送媒体に接続してくださ⋯⋯』

 

『⋯⋯#$@#$$%^*&(#@』

 

「ええっ!?ちょっと、何してくれてんのぉ!?」

 

“一体何が起こって⋯⋯”

 

 

文字が映し出されるかと思いきや、何やらバグったような文字となる。それにモモイは非難の声を、先生は困惑している様子だった。そして次の文字が映し出される。

 

 

『あなたはAL-1Sですか?』

 

「おや、これは⋯⋯」

 

「? アリスはアリスですが⋯⋯」

 

「ちょっ!?これ音声認識あるから⋯⋯」

 

『音声を確認、資格が確認できました。お帰りなさいませ、AL-1S』

 

 

そして、アリスが自身のことについて問うが、それはバグった文字によってかき消された。そして、緊急事態発生という文字が映し出される。

 

 

『電力限界に達しました。電源が落ちると同時に消失します。残り51秒』

 

「ええっ!?せめてG-Bibleを!!」

 

「なら転送媒体をこちらに投げ渡してください。急いで!」

 

“モモイ、ミドリ、ユズ、流石に提案に乗っちゃ⋯⋯”

 

「お願い!!」

 

“ミドリ!?”

 

 

そうして私に投げ渡されたのはゲーム機。多分その中の『ゲームガールアドバンスSP』のデータなのだろう。それを見せるととっても嫌そうに文字が映し出された。

 

そして、残り9秒で転送が完了した。

 

 

「良かったですね、無事、G-Bibleは保存されましたよ」

 

 

そうして、私はゲーム開発部の皆さんに行こうとすると、先生が制止する。

 

 

“駄目、生徒に近づけるわけには行かない。投げ渡して”

 

「はぁ⋯⋯何か勘違いしていませんか?あの時はあくまで黒服に協力していただけで、個人的には傷つける気はありませんよ」

 

“信用できない、ゲマトリアの大人のことなんて”

 

「Gênant⋯⋯分かりましたよ。どうぞ」

 

 

そして、ゲーム機をモモイの方に投げ渡すと、それをすぐさま確認する。そして、それは悲痛な声に変わった。何やらパスワードが必要らしい。面白い限りですね。

 

 

「というか⋯⋯ああっ!!ゲームガールアドバンスSPのデータがぁ!!!」

 

 

そんな大声は、この廃墟中に広がった。そして、その声に聞きつけた者たちが近づく。それを見たゲーム開発部一行はあちゃ~と声を漏らした。ここの警備をしている、ロボットであったからだ。

 

 

「■■■!!■■!!」

 

「な、何だかもの凄い怒ってる!?」

 

 

そしてそのロボットが銃撃してくるが、私が電線コードを触手のようにして弾丸を全て弾いてゲーム開発部に言う。

 

 

「さっさと逃げてください。このくらいは私が蹴散らしますので」

 

“何が何だか分からないけど⋯⋯こればっかりは感謝するよ!エンター!!”

 

 

そうして、スタコラサッサと逃げていくゲーム開発部一行。そして、目の前のロボットに私は命令する。ついさっきここに近づくのを確認したため、咄嗟にノートパソコンでハッキングしたのだ。

 

 

「ハッキング完了、私たちのことは警戒対象ではありません。どうぞ帰ってください」

 

 

そして、こちらに来たロボットたちはゾロゾロと帰還していく。そして私はエネトロンタンクをここの建物の電力供給源から外して、瞬間移動する。

 

場所はミレニアムのビルの屋上。そして私は手を広げる。

 

 

「鏡、G-Bible、そしてアリス。これで役者は出揃いました」

 

「さぁ!鏡争奪戦の幕開けです」

 

 

それはそれは、悪辣な笑みを浮かべていた。

 

 

 






ハーッハッハッハッハ!!!70連でセイアゲットォ!!!シャァオラァ!!!!
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