ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
寝落ちした☆
ステルスロイド&アリス・エスケイプVS美甘ネル&明星ヒマリ率いるロボットの軍勢との戦いが始まっていた時、近くのビルの屋上⋯⋯カリンとウタハがいる場所でも動きがあった。
彼女たちは後輩を毒牙から守り切れなかったと感じていると同時に、これ以上被害を及ばせないためにも、ネルを援護しようと一時休戦を申し出、援護しようと準備をしていた。
「まさか、こんなことになるとは」
「あぁ、これは別の襲撃だ。後輩が、同級生が傷つけられて黙っている者たちなどいるはずがない」
ロマンを求めるエンジニア部部長、C&Cのエージェント。趣味、嗜好、仕事⋯⋯全ては違えど、守るべき者は同じである。それ故に、あの先にいるアリス・エスケイプとステルスロイドに狙いを定める。守り抜くために。
だが、そうは上手くいかない。それさえも彼⋯⋯もといエンターは逆手にとって奇襲を仕掛けるために準備していたのだ。パラボラロイドという名の手段を以て。
「!? ウタハ先輩、避けろっ!」
「何っ!?」
次の瞬間、カリンとウタハがいたところにミサイルが着弾し爆発が起こる。それを咄嗟に回避し、ミサイルが飛んできた方を見る。その煙の先には、一体のロボットが鎮座していた。
「おやおや、避けられてしまうとは⋯⋯なんて言うのは、驕りでしょうか?」
それは、緑色の体のあちこちにパラボラアンテナが付いた姿をしており、アンテナ型のスピアで武装している姿。まるでパラボラアンテナが変化したような、それが元になっているようなロボットであった。
それを見たウタハは目を輝かせながら、即座に考察をする。
「完全自立型ロボット⋯⋯?オートマタとはまた違う雰囲気のロボットだね。だが、それはそれとしてエネルギー源はどうなっている?あのミサイルは武装されたものなのは確定だが、明らかに自動補充されている。これは、そうだなブツブツブツ⋯⋯⋯⋯」
「考えている場合かっ!来るぞ!」
即座にカリンが号令をかけると、その場所にミサイルが放たれる。だが、今さっきのミサイルとは違って地面に当たる瞬間、それが曲がってカリンの方へと向かっていく。
ロックオンした対象をどこまでも追尾する『自動追跡ミサイル』。それは、パラボラロイドに備えられたスピア状の武器とは違う、探す能力による産物。
そしてそれは何処までも追いかけるが故に、カリンが軌道を逸らしても空中で軌道を変え、カリンの方に向かっていた。
「追尾ミサイルかっ!ちっ!!」
「考察は後にしようか!雷ちゃん!」
「簡単に避け切れる⋯⋯と言うのはあり得ませんねぇ!」
その隙にウタハは雷ちゃんの後ろに隠れ、カリンはミサイルを銃を盾にして防ぐ。だが、その間にもパラボラロイドは迫り、トライデントでカリンを攻撃しようとするが、その進行方向を変えて守備に徹する。
その次の瞬間には雷ちゃんに備えられたガトリングを連射しパラボラロイドを攻撃する。
それは何発かはトライデントによって防がれたが、ダメージを与えたのだろう。パラボラロイドからは火花が散り、後ろに仰け反る。だが、パラボラロイドは余裕そうな表情で2人を見据える。
「くうぅ〜やられる!と言うのは、思い違いでしょうか?」
「なるほど、一般的なオートマタよりも耐久性があると⋯⋯⋯中々に厄介だな」
(こんな近くでは私の銃は使えるとは言い難い。放つなら一撃で仕留めなければ)
カリンの銃は接近型ではなく、かなりの遠距離型。ボーイズ対戦車ライフルが元と言われるだけあり、かなりの高火力だが、近距離には不向きであった。
そしてカリンはホークアイを構えると、パラボラロイドがトライデントを突き刺してくる。だが、そんな単調な攻撃ではC&Cが倒せるはずがない。
だからこそだろうか、そのホークアイの銃身をトライデントの槍部分の間に入れ込み、背負投げの要領でスピアをパラボラロイドから引き離し、パラボラロイドに蹴りを放つ。
「なっ!?これはちょっと不味い⋯⋯というのは事実でしょうか?」
「事実なのは変わりないだろう」
「同意見だ」
そして、よろけて離れた所をホークアイでパラボラロイドに構えてその弾丸を放つ。対戦車ライフルと言われるだけの高火力は、パラボラロイドの身体を簡単に突き抜け、腕部分が破壊された。
だが、そんなものではパラボラロイドは終わらない。既にウタハとカリンに追尾型ミサイルを放っていたのだ。
「グッ!!不味い!!というのは烏滸がましいでしょうか?」
「またミサイルか!」
「不明な追尾ミサイル⋯⋯しかも何処から供給されているかも分からない未知のもの。そしてそれを使役するロボット⋯⋯解明したい、分解したい⋯⋯⋯」
目を輝かせるウタハとそのミサイルを危険視するカリン。その間にもそのミサイルが計六基迫ってきていた。それを避け攻撃しようとするが、そのミサイルは何処までもこちらを追尾するミサイル。
それ故に、空中で軌道が変化していた。だが、ミサイルというものはエネルギーがなくなれば自然と落ちていくもの、そう考え、カリンは走る、走る、走る。だが、それは収まることはなく、永遠と追尾し続けていた。
「何時まで追い続けるんだこのミサイル!?」
「自動追尾ミサイルは何処まで追い続ける。これが愛⋯⋯なのでしょうか?」
「今のうちに!」
カリンがアクロバティックな動きでミサイルを避け続け、ミサイルを追衝突させ相殺する。その間にウタハは雷ちゃんに備えられた銃で牽制し、守るものがないパラボラロイドにはそれを防ぎきることは出来なく、直撃し火花が散る。
そして、何処までも追尾するミサイルというのを逆手に取ったカリンは計六基の内の四基は相殺して残りニ基は迫ってきていた。そして、パラボラロイドを飛び越えて、パラボラロイドを羽交い締めにする。
「何処までも追尾するなら、こうするまでだ」
「なっ!?まさか自分のミサイルで攻撃される⋯⋯なんていうのは予想外です!」
そして、そのミサイルは見事パラボラロイドに直撃して、大きな火花が散る。そして、カリンは羽交い締めにした腕を離して、蹴りを放つ。
パラボラロイドは冷え切った屋上に転がると、カリンは自前の銃、ホークアイを構える。
「今度こそ、じゃあな」
そして、それを放てば⋯⋯パラボラロイドの身体は貫通して破壊される。完全に機能停止したと確認した。そして、それを確認したウタハが近づこうとした時だった。ジジジと音が聞こえると、咄嗟にウタハに覆い被さる。
「不味いっ!!」
「むっ!?」
次の瞬間、そのパラボラロイドから大爆発が起きた。パラボラロイドに関しては、探知系の能力であり、オーダーはKeyの捜索と足止め。そして、最終的に自爆シークエンスが作動して、大爆発を起こした。
そして、爆発した跡を見ればパラボラロイドの姿はなく、砕け散った破片がビルの屋上に残るのみであった。そして、手にはスピアが残るのみでもあった。
「跡形も残っていない⋯⋯自爆と言うべきだろうか」
「いや、これは調べてみる可能性がある。報告書ものだな。これは」
カリンは鋭くパラボラロイドが爆発した所を見据えると、即座にネルが戦っている場所であろう所を見据える。だが、それは予想を超えるものを、彼女は見た。
「まさか、張り合えている?」
「⋯⋯⋯⋯⋯」
ネル⋯⋯もといC&C・コールサイン00。
『約束された勝利の象徴』
そう呼ばれるほどの強さを持つ者を張り合っている姿を見て、援護しようとするが、隙間がない。戦闘に隙がなさすぎるのだ。そのせいで援護が出来ずにいた。
「これは、私の出る幕は無さそうだね」
「隙を見て狙い撃つ」
場所は戻ってネル&明星ヒマリ(大量のロボ)VSステルスロイド&アリス・エスケイプ。だが、それは接戦を強いられていた。
既に、ステルスロイドは水を使い、透明化して明星ヒマリが持ってきた全てのロボを一瞬で破壊していたからだ。逃がすまいとネルは奮闘するも、ステルスロイドは不可視。
明星ヒマリのハッキングでステルスロイドをハッキングしようにも、メタロイド自体は半生命体であるが故に、ハッキングは不可能であった。
「ちっ!」
(こんなんありかよ!!)
「時間をかけるわけにも行きませんからちゃっちゃと片づけましょう」
ゴク、マゴグによる2丁拳銃ならぬ剣銃で乱射し、隙を見ればステルスロイドが透明な水圧弾を放ってくる。それは、今さっきまでドリルロイドとメガゾード相手に戦っていたネルにとっては度し難いことだった。
だが、驚異的な察知能力で透明な水圧弾を避けてアクロバティックな動きでサブマシンガンを放つ。だが、アリスもそれを簡単に避けてゴクとマゴグで牽制する。
「オラオラオラオラオラオラッ!!!」
「ならこう言いましょうか?無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!」
まるでどこぞのラッシュ攻撃みたいに、銃撃戦が勃発する。その力は、この火力は、壁を、床を、窓を、簡単に破壊していく。そして、エスケイプは仕掛ける。
「なら、こういうのはいかがですか?」
そうして、アリスが懐からネルの足元に落としたのは⋯⋯閃光弾。通り過ぎたエスケイプは空中で振り返る。それは凄まじほどの速さであった。
「さぁ、ダブルオーの実力、とくと拝見しましょう」
そして、空中でゴクとマゴグを構える。だが、コールサイン00、美甘ネルはそれを対応出来ない訳がない。そうして、片目を抑えながら考える。
(まじぃな、両目を抑えれば確実に逃がしてしまう)
そう、あくまでアリス・エスケイプとステルスロイドはハッキングツールの鏡を回収すること。倒さなければいけないというネルとは違い、逃げるか倒すという二択の選択肢がある2人には優位性があった。
(3⋯⋯2⋯⋯1、そこですね)
瞬間にエスケイプは目を閉じてゴクとマゴグの引き金を抑える。そして、次の瞬間には暴力的な白い光がミレニアムの廊下を叩く。
それと同時に、エスケイプの銃からエネルギー弾が飛ぶ。放たれたのは2発。ネルは驚異的な動きでそれを外すと、ツインドラゴンで追撃する。
「やりますね」
「ちいっ!!」
アリス・エスケイプは見た目は人間だが、その実態はアンドロイドのようなもの。当然、戦闘能力については申し分ないが、閃光弾などの特殊な事にも対応できる。
それ故に、エスケイプの視力は確実に生きていた。
「意外にも外す、素敵です♪」
「マジか⋯⋯曲芸だなこりゃ」
(右目の視力、戻んねぇな)
次の瞬間、驚異的な瞬発力でネルがエスケイプに迫る。それはまるで、蝶のように舞い、エスケイプを翻弄する。そして、懐に迫ったと同時にツインドラゴンを乱射する。
「グッ!!ゴク!!」
胸をそらして何発かの弾丸を避ける。だが、何発かは確実に命中していた。だが、それで終わるエスケイプではない。咄嗟に銃の名前を叫ぶと
「なんじゃそりゃ!?」
エスケイプの銃についているストラップ、それがまるで意志を持ったように動き出して空中からネルの方に向かってきたのだ。まるでそんなんアリかよと思うかもしれないが、これが現実である。
そして、それを驚異的的な身体能力で躱す。着地し、鋭い目でエスケイプを見据えるネルと余裕そうな表情をしているエスケイプ。ゴクはまるで何事もなかったかのように、銃のほうへ戻っていった。
そんな時だった。突如⋯⋯その壁が爆発し、なにかがとんでくる。それを咄嗟にエスケイプは躱し、その飛んできたものを見る。それは一発の銃弾。
「まさか、もう倒されたのですか⋯⋯想定外です」
それは、隙を見たカリンによる銃撃。つまるところ、パラボラロイドが倒されたことを暗示することだった。だが、その一瞬。その静まった一瞬に、あるものは動き出す。
「ら〜らら〜さぁ〜や〜られ〜なさ〜い」
そんな気の抜けた声がネルの真後ろから聞こえてくる。次の瞬間、強大な水圧弾が飛んできた。だが、それは水であり、透明。不可視の攻撃。圧倒的なる奇襲、度重なる疲弊によってそれに反応することが一瞬遅れた。
だが、その一瞬は致命的であった。
「ぐああっ!!」
強大な水圧弾はネルの真後ろから直撃し、ネルに甚大な被害を与えた。度重なる疲弊、戦い続けてきた故の弊害。その何個も重なったものに、強大な水圧弾。もう、ネルは限界だった。
(不味⋯⋯⋯いっ、意識が⋯⋯)
「オラァッ!!!」
倒れようとした時に、一瞬にして踏みとどまった。私がやらねば誰がやる。後輩たちを傷つけられ、鏡を奪われるわけにもいかない。そんな思いが、ネルを動かしていた。
そして、決死の覚悟で弾丸を飛ばす。
だが、現実は非情だった。
「まだ意識があったのですね。でも終わりです」
それは、逃げの準備。改めて言うと、彼女……エスケイプの目的は鏡を入手すること。もうすでに、ステルスロイドから鏡のコピーが完了したと、pathを通じて連絡が入ってきたのだ。
「逃がすかぁ!!!」
だが、ネルの身体は限界であり、動きづらかった。身体が鉛のように重くなる。ツインドラゴンで牽制するも、それはもう躱すには十分過ぎるほどに遅かった。
そして、コケて倒れてしまう。
「代わりに、鏡は返してあげましょう。もうコピーは完了したのでね」
「では、ある人の言葉を借りましょう。Ciao〜」
USBメモリがネルの目の前に投げられ、エスケイプとステルスロイドは退散していく。その間に、カリンの銃撃が飛んでくるが、それを気にもとめず歩き続ける。
「クソがぁぁぁ!!!」
結果的に逃がしてしまった。その声は、その慟哭は、校内に響き渡った。
今イベントでネルが出てきてるからいいよね!