ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
毎日投稿の⋯⋯⋯波動が見えたっ!?
セイアさんが眠り姫状態になったのを確認するために私は変装してトリニティへ赴いていました。セイアさんの病室、それも目を空けたまま眠っている所にです。やっぱり女子に変装するのは中々精神的にきますね⋯⋯あぁ、もう面倒くさい!!
現在いるのはビルの屋上⋯⋯セイアさんという情報屋がなくなったせいで計画を少し変更しなければなりません。まぁでも上手くいかないというのは計画には付き物。逆に今までよくガバらずに進めれましたねこれ。
それはそうと、あのバカ、無闇矢鱈に見るなと言ったのに⋯⋯もう話したはずの計画が破綻しちゃうんですかぁ!!RTAなら最速レベルですよぉ!!
「その前に、先生が⋯⋯⋯いましたね」
特殊ゴーグルを身に着けて望遠鏡モードにし、ピントを合わせる。アレは⋯⋯先生と錠前さん、戒野さん、ヒヨリ。成る程、もう突入の準備ですか⋯⋯⋯速いですねホント。
「ま、アレはどうにでもなるでしょう。マダム(笑)が死にかけの時に移動すればいいですし」
それはそうと、ミカさんも突入していきましたね⋯⋯正直、ナギサさんに話して突入という手もありましたが、生憎私敵側なのでね⋯⋯まぁそれはいいとしてです。
ミカさんは多分罪悪感があったのでしょう。セイアさんを守りきれなかった自分に対して怒りも感じていたのでしょう。罪は緩和されているとはいえ、あのメンヘラゴリラが何をしでかすか分かったものではないのです。
「仕方ありません。ステルス、後は頼みましたよ」
「了解しました〜!」
咄嗟に声をかけると後ろから声が聞こえる。pathで予め呼んでおいたステルスロイドである。生み出しておいてなんだが、このステルスロイドは凄く使い勝手がいい。透明化というものは古来からかなり強い部類ですからね。
そうして、ステルスロイドが離れて追跡していったのを確認した後、私はパソコンを開いてトリニティの中にあるマーカーに移動する。救護騎士団が必死に救護している可能性もあるが⋯⋯見たところ大丈夫そうだ。
「取り敢えず、あのバカのためにも少しだけ手伝ってやりますか。セイアさん目覚めさせるための手は一つくらいしかなさそうですし。はぁ⋯⋯Gênant」
そう言って病室へと入る。今さっき整理として出ていった救護騎士団の方が見えて走っていったのを確認した後に入ったためかセイアさんのみがいた。
「神秘の操作⋯⋯⋯それ自体はあまり出来たものではないのですが、pathの一時的な接続は可能です。さぁ⋯⋯」
そう言いながら私はセイアさんに手を翳す。
「さっさと起きやがってください。Mademoiselle」
セイアが目覚めたのはとある謎の居間だった。少し呆然としてしまっていたが、今さっきベアトリーチェに首を絞められて倒れた筈⋯⋯ならば白昼夢の中であろうと推測する。そして、目の前の少女についても考えを巡らせる。
白色の巫女のような服装、そして純白の髪と尻尾。エンターからの事前情報と擦りわせると⋯⋯彼女はまさしくクズノハで間違いないのかもしれないと推測を立てる。
「貴方は⋯⋯?いや、此処は⋯⋯?」
「待ちやれ、基方の身体⋯⋯」
確かに白昼夢の中だがそれにしては些かおかしな部分もある。異様な雰囲気⋯⋯まさに、エンターみたいな雰囲気を身に纏っているような。まぁ気の所為だろうと頭を振って話そうとする。
「――『色彩』と遭遇したか」
色彩、その言葉にセイアはビクリとなる。その言葉をセイアは幾度となく聞いていた。
『私の打倒目標には色彩というものがあります。アレは全てを反転させる異質なもの⋯⋯⋯私が所属しているゲマトリアの天敵でもあります。だから注意しておいてください』
様々な滅びの可能性。その中でも突出して奇跡を起こして絆を紡いで解決しなければならないものらしい。予知夢ではまだそんなものを見ていない⋯⋯が、信じてはいる。なにせ友なのだから。
「しっかし、妙じゃのう⋯⋯色彩と遭遇した者が、これ程意識を保っておるとは。アヤツの力でも不可能に近いと言うのに⋯⋯どうなっておる?」
「色彩、か。キヴォトスの外からやってくる厄災とは聞いている」
「色彩を知っておるのか?ならば話は早い。肝要なのは、キヴォトスの民にとってアレは致死の毒足り得るということじゃ。其れそのものが人格や意志を持っているかは分からぬがな」
「キヴォトスの民であれば、その程度で死に至ることはない⋯⋯じゃが、個が、中身が捻じ曲げられ、異物と成り果てるじゃろう。果たして、それが同一個体と呼べるかは別の話じゃ」
「兎に角、色彩は精神を蝕む」
多分彼が言っていた『反転』という現象のことだろう。精神が限界に達するか、色彩によって無理やり捻じ曲げられることによって神秘が恐怖へとなるもの⋯⋯らしい。詳しいことはエンター自身も分からないらしいので、言えるのはこれくらいしかないとのこと。
「色彩がキヴォトスを見つけるのは砂漠で一粒の砂を見つけると同義⋯⋯触れてしまったのであれば、数奇な巡り合わせとも言える」
そんな巡り合わせがあってたまるかと心の中で舌打ちしながら見る。明らかにベアトリーチェ⋯⋯あの異形の女がやらかしてくれやがったせいだというのはある。まぁ無闇矢鱈に見るなという忠告を破ったのは他でもない自分自身のため自業自得なのだが。
「然し、基方の身体、色彩とは直に接触してはいないようじゃが⋯⋯して、何があった?申してみよ」
「それは⋯⋯」
「ふむ、妾が診ようか。失礼」
理由を聞いた意味ないじゃないかそれと言わんばかりのジト目をクズノハであろう女性に向けるセイア。そんなことを気にせずクズノハはセイアに近づいて色々と確認する。
そして、確認が終わったのか手を離すと、目を鋭くしながら言う。
「成程、色彩を利用して自身の身体を変化させようとしたものが居たとは⋯⋯愚かな。色彩を呼び寄せる儀式を行ったものの、幸いにして儀式そのものが途絶したと」
「⋯⋯そうか。其片は色彩と直接遭遇したわけではないのじゃな」
少しだけホッとした。もし、そんな事をしてしまってはいては彼に申し訳が立たないと思っていたのだから。
「『白昼夢』を通して『儀式』という窓からアレを垣間見た⋯⋯だからこうして無事で居られたのじゃな」
「しかし、それも長くは保たぬじゃろう。基方の精神は此処に在るが、肉体は崩壊の一途を辿って⋯⋯まて」
安堵した束の間、今度は肉体が崩壊するのかと。精神と肉体を同時破壊してくるのか色彩はなどと思っていたが、待てという言葉で目を少しだけ細くする。
だが、その次の言葉は衝撃的なものだった。
「基方、あのバカと⋯⋯エンターと関わっておるな?」
何故そこで同盟関係の知り合いの名前が出てくるのか。まさかこのクズノハという女性、エンターのことを知っているのは確定として⋯⋯未来予知でも見たことがない、観測したことのない女性が知っているというのはどういうことか⋯⋯⋯
「知らないとは言わせぬぞ。アイツ、基方に神秘を少しだけ流し込んで基方の身体の崩壊を防いでおる。やはり何かと規格外じゃのう⋯⋯しかも、全て自前で用意したものと来ているからの。神秘はともかくとしてじゃ」
「あぁ、知っている。今のところ彼とは同盟関係にあるからね」
もしかしたら、エンターのこと私よりも詳しいのかもしれないと少しばかりの嫉妬を思い浮かべたが、頭をまた振って煩悩を滅殺する。
「して、話を戻そう。本来なら身体を留めることなど出来ない。エンターも基方の身体の崩壊を一時的に防いでおるだけじゃ。根本的な解決には至っておらん」
「しかし、基方ら一つの幸運⋯⋯いや、巡り合わせというべきかの。この妾――百鬼夜行の預言者、クズノハと見える事ができたのじゃ」
「⋯⋯クズノハ」
名前を反復させる。予知夢をしているから言えたことではないが、少し規格外だなと思うセイア。ただ、エンターを間近で見てしまってるせいで規格外の定義が少し曖昧になっているのは気の所為ではないだろう。
「妾が基方を導いてやろう。しかし、其れには代償が伴う。基方を構成する本質⋯⋯アヤツの言葉を借りるとすれば『テクスト』を一つ手放せばならぬ。此の場合、『未来視』じゃろうな」
「色彩は、我らの本質を歪曲する。より正確に言うのであれば、根源を反転させると言うべきかのう。何れにせよ、今の自分でなくなることには変わりない」
「じゃが、代償を支払えば、基方は色彩の侵食から抜け出すことができよう」
そう言うと、立ち上がって手に持つそれを此方に向けるクズノハ。それはセイア自身を試しているような雰囲気を醸し出していた。
「して、どうする?トリニティの預言者、百合園セイアよ」
だが、セイア自身の答えはもう決まっている。セイアも立ち上がりクズノハの目を真っ直ぐに見つめる。
「他に選択肢はないのだろう?」
その瞬間、彼女はニコッと笑みを浮かべる。それはまるで似たようなものを見たことがあるような目か、感慨深いと思うような目か⋯⋯どちらにせよ、治してくれるのだろう。
「ふむ、迷いなく断じるとは⋯⋯友の為かのう?類は友を呼ぶとはまさに此のことじゃな。――――お見事」
そう言うと、少しだけクズノハは離れ外らしきところを眺める。まるで、似たようなものを見たことがある目でそれを見ていたのと何か関係があるのだろう。
「嘗て、似たような選択をしたものがいた。友のためならば所属している組織など関係なく助けようとする完璧主義のバカがの。文字通り死ぬような思いをしても尚、立ち上がるバカがの」
「基方のように予知夢といった能力を失うということはなかったのじゃが⋯⋯⋯とある事があり、アヤツは記憶と身体を物理的にも封印をされてしもうた。まぁ、それは後になって知ったことじゃが」
「今何故解放されておるのかは知らぬが⋯⋯妾は、アヤツに寄り添ってやれなかったことを後悔しておる」
まるで、それは自嘲するかのように。過去に何があったのかは知らないが、碌でもないことが起こったのは一目で見てわかることだろう。
「少しでも間違えてければ、違う未来があったのではないか。と、思うほどにはの。もし、アヤツがアヤツを取り戻したら伝えて欲しいことがある」
そうして、彼女はセイアに近づくと耳元で呟く。
「――――、―――――」
「⋯⋯⋯それを、エンターに言えばいいのか?」
「そうじゃ。それが、妾が基方に課す『お仕事』じゃ」
そうして、視覚が暗転していく。聞こえたのは、クズノハが喋る声だけだった。
「では、此れにてさらばじゃ、セイア。基方のおかげで懐かしいことを思い出せた。現世に戻っても妾を探そうとするなよ?妾はもう、基方にはおらぬからの」
「嗚呼、そうじゃ。最後に、本質を失う過程で最後の予知が発動するかもしれぬ。其れは必要な痛みじゃ――我慢せい」
それは先に言ってくれ、という声は出せないし言ったとしても聞こえないふりをされるだけだろう。甘んじて受け入れよう⋯⋯そうして、予知を見る。
「―――!? これはっ!?」
赤い空、歪んでいる謎の塔、謎の船、崩壊しつつあるキヴォトス⋯⋯⋯そして、壊れた先生の持つタブレットらしきものと、銃口を向ける砂狼シロコのような人。
「嗚呼、分かった。エンター、これが君の知っている光景⋯⋯私が予知できなかったものなのだな。通りで躍起になるわけだ」
「ナギサ、ミカ、待っていてくれ給えよ?エンター、面倒なことをしでかすなよ?今、戻るぞ」
そうして、意識が浮上していく。そうして、目をあけたのは病室であった。私はまたここに戻ってきたのかとか思っていたが差し入れと手紙⋯⋯それも『Prends soin de toi』とご丁寧に誰か分かる物を置かれていた。
そして、自身の身体を見ていた救護騎士団の者を見る。
「セイア様!?起きたのですか!?」
「起きてそうそう無理を言うのは承知だが、少し外に出たい。今、直ぐに。だから失礼する!」
「ちょっ!?セイア様ぁ!?!?」
そうして、セイアはベットから高速で立ち上がり窓を開ける。此処は今3階⋯⋯なら降りられるな。そんなことを思い、窓から飛び降りる。まぁ、柱に捕まってタッタッとまるでパルクールかのように降りた。
今までの病弱は何処に行ったんだとか聞きたいが今はそれどころではない。
「セイア様ぁ!?!?」
救護騎士団の叫び声が聞こえるような気がするが気の所為気の所為と心のなかで割り切り走る。体力はないため直ぐに息切れになった。
だが、どうやら間に合ったようだ。
デュエマのネタがめっちゃ思いつくんだけどどうしよ
超覚醒ラスト・ストームXXと龍の極限ドギラゴールデンと未来王龍モモキングJO合体させたら強くない⋯⋯?とか思ってる
言い出しっぺの法則がある?⋯⋯パヴァーヌ書きたいからあとでね