ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
この話はパヴァーヌ編1章が終わった次の日の話です。
報告ー!
日程関係ミスったためパヴァーヌ始まるのが1日ズレまーす!なので8月2日にパヴァーヌが始まります!よろしこ!!
「うん、これで⋯⋯⋯」
「全員ですね。ちゃんと着席しています」
ミレニアムサイエンススクールの一角である会議室。そこではとある会議が行われようとしていた。セミナーである3人、ユウカ、ノア、レイチの3人はステージの上に立ってマイクを持っていた。
「それでは⋯⋯⋯」
「これより第28回、ミレニアム予算審議会を開催しま〜す!
そうマイクで高らかと言うとわーと言う声が沢山聞こえる。そりゃ自身の部活の予算を決める重要な会議なのだから当然ではあるのだが。
「今更だけど、一応説明しておくと⋯⋯⋯この会は、各部活や各委員会の研究・開発計画を検討して、来期の予算を策定する定例会議よ」
「四半期事に開催され、有用性や実用性が保証できる企画であれば予算を増やす⋯⋯⋯そんな形で進行しますので宜しくお願いします」
ユウカとレイチが交互に言う。簡単に言えば会社で言う商品会議みたいなものだ。尤も、来期の予算を決めるために皆必死こいて動いて発表するもの作ったりするのでレイチから見ると面白いくらいに動いている。
「前回は⋯⋯いえ、昨年同様、と言うべきかしら。何だか、変なものばっかりだったけど⋯⋯⋯」
「まぁ、実用性がありそうなものも多かったからいいじゃありませんか。使うかはともかく」
「⋯⋯⋯⋯まぁ、それもそうね。今回こそ良さそうな案が出てくる事を祈りながら、始めましょうか」
そう言うと、ノアがリモコンをピッと押すと大モニターに審査対象が表示される。そして新素材開発部部員が前に来て説明を始める。何やらセメントらしきものなのだが⋯⋯⋯
「では1つ目の審査対象⋯⋯新素材開発部の『柔らかセメント』!」
「「柔らかセメント⋯⋯?」」
今このとき皆は思った、「またハモってるよコイツら」と。たまに見れば一見付き合ってそうに見えるのに付き合ってないという⋯⋯⋯⋯まぁこれは周知の事実である。
ただ、ユウカは顔を赤らめ、レイチは少しぷいっと向けている様子を目撃されたことから(ノア談)もう付き合えよコイツらとなっている。因みにノアはユウカとレイチをからかうのが大好きである。
まぁそんな話は扠置き、新素材開発部がタブレットとマイクを持って話す。
「はい!私たち新素材開発部で新しく生み出した、特製のセメントです!」
「セメントなのに柔らかいの⋯⋯?」
「柔らかかったらそれセメントじゃなくないですか⋯⋯?」
当然の話である。だが、ちゃんとそんな質問は対策済みであると言わんばかりに新素材開発部部員は話す。
「皆さんご存知の通り、セメントは石灰水と砂を混ぜて作られたもので、その丈夫さから主に建築などにおいて広く愛用されてきました」
「ですがそんなセメントにも短所がありました⋯⋯そう、固まってしまうのです!」
レイチは思った。いやだからそれがセメントなんだよ⋯⋯え?セメントから硬さ抜いたら何になるのそれ?えぇ⋯⋯?と。その心の中をぶち撒けて言いたい気持ちをグッと堪えて話を聞く。
「建築物の中には、当然誰かが住みます。そうしてその誰かが壁などに衝突すると、痛い思いをしてしまいますよね?」
「その点この『柔らかセメント』であれば!壁に衝突しようと、転んで床にぶつかろうと、全然痛くないのです!」
それを聞いたセミナー3人は確かにと思いながらも考える。
「確かに、それは新しいですね」
「興味深い発見ではあるけれど⋯⋯⋯そんな柔らかいセメントで、鉄筋とかレンガの重さに耐えられるの?」
「その点は、まだ研究の余地はあるかと!」
だが、ユウカとノアとレイチは見合わせて頷く。うん、これは却下だなという内心は全員揃っていた。そしてレイチは講評を言う。
「セメントというのはそもそも衝撃に耐えるための代物。レンガや鉄に耐えるためのものでもある大切なものです。ですが、中の人が痛い思いをしたくない、確かにそういう点ではいいのかもしれません」
「だからこそ言わせてもらいます、『却下』と。痛い思いをしたくないからといって建築水準というか素材が弱くなったら建築物破壊されちゃいますし、そんなことになったら本末転倒ですのでね」
「わっ、分かりましたぁ⋯⋯」
そう言うと座る新素材開発部部員。却下は却下でもちゃんと理由を言うのである。ユウカが言う場合は即座に却下と言うだろうが。ちょっと悲しみの雰囲気を帯びた新素材開発部部員は席へ座る。
「次は室笠アカネさんからの提案、『究極のハタキ』です」
「あれ、アカネ?C&Cからも研究企画書を⋯⋯?」
「これは、C&Cではなく私個人としてのものですから」
「普段はC&Cの一員として、ご奉仕とお掃除に専念する日々ですが⋯⋯⋯⋯それ以前に、私も一応ミレニアムサイエンススクールのいち生徒ですので」
「新しい発想を提供し、学園の技術発展に貢献できたらな、と」
レイチはC&Cの報告で悩まされているユウカを目撃しているし、その度にコーヒーやらお菓子やら奢って慰めている。だからこそ胸を張って言えるだろう。絶対碌でも無いものなんだろうなぁ⋯⋯⋯と。そう思いながら遠い目をしてアカネを見る。
まぁただ決めつけるのは良くないと感じているため、顔は崩さずにアカネを見る。
「成程、創意と革新を目指しているミレニアムの生徒として、模範的な姿勢ですね」
「⋯⋯⋯⋯これ、大丈夫ですか?」
「逆に、ちょっと不安なんだけど⋯⋯⋯まぁ、話を聞かないわけにはいかないし。で、これは従来のものとどういう所が違うの?」
アカネはいわばC&Cの中でも爆発物のスペシャリスト。そんな人が普通のハタキを持ってくるはずがない気がする⋯⋯⋯それがレイチの内心である。
「私は、今まで掃除をする時、この『はたき』を愛用してきました。しかし時には、こういった道具だけでは取り切れない汚れに遭遇することがあります」
「その度に道具を取り替えるというのも結構手間なのです。幾つもの掃除用具を持ち歩くのにも限界があります。そこで思いついたのが『圧縮ガス噴射装置付ハタキ』なのです!」
レイチはそれを聞いた瞬間、額を抑えた。それ、俗に言う火炎放射器じゃないですか⋯⋯⋯⋯焼き払えばいいってものじゃないですよこれぇ⋯⋯⋯とか思っていたら同じことをアカネが言った。
結果的に存在するものだから費用は出せないとのことで却下された。そして次の人へとなった。
「あら、先日のミレニアムプライスで特別賞を受賞した『ゲーム開発部』のモモイさんからですね」
「ふっふっふっ⋯⋯ユウカがどれだけ冷酷な算術使いであっても、幾らレイチが完璧な情報キラーであっても、このかぁんぺきな提案書の前では為す術が無いはず!」
すごいドヤ顔を披露するモモイ。だが、ユウカはバッサリと却下の旨を伝えるとモモイは少しだけ驚いたような顔をしてユウカに聞く。
「ちょっとぉ!?どおして話を聞く前から却下なのさ!?」
「だって、毎日基本的にゲームばっかりしている貴方たちが、まともな提案書持ってくるとはとても思えないのだけれど」
「偏見だぁ!!!私たちだってやるときはやるもん!それに今回は、最新技術を活用した『完璧な収益モデル』だって持ってきたんだから!」
「完璧な収益モデル?」
そう言うとモモイがドヤ顔で近づき、そのデータを見せる。
「そう!これはね、ブロックチェー⋯⋯なんだっけ?」
「ブロックチェーンですね」
「そう、それ!ありがとレイチ!それで、その最新技術を応用する、ゲーム企画なの!」
曰く、ゲームをするとその仮想通貨が貯まるからこの技術を使うと現金みたいに扱えるとのこと。そして寝そべってゲームするだけでお金が稼げるというモモイらしい発想である。
ユウカもそれを見てそれっぽい反応をしたが、少しだけ目が冷たくなる。
「それで、そのゲーム通貨を貰って、現金を払ってくれるのは誰?」
「それは⋯⋯⋯セミナーで発行するとか?」
「⋯⋯⋯レイチ、何時ものように何かとサポートしようとするのは駄目だからね」
「いや、流石にしませんよ。そんな金ないですし」
「そう、ならいいけど。てなわけで却下」
「そんなっ!?」
《sideエンター》
⋯⋯⋯何だかぞっと疲れました。可笑しいですね、データのはずなのに。やはりミレニアムの発想力は恐ろしいですね、本当に。
何ですか『高圧電動歯ブラシ』ならぬ『高圧電動ハサミ』って。家電の種類が明らかに違うし何でもかんでも高圧にしちゃいいってものじゃないですよ。
「結局今回も同じね⋯⋯」
そう言いながらため息をつくユウカさん。その気持ちよく分かります。無い筈の胃が痛くなるとはまさにこのことなのでしょうね。
「そうです?個人的には面白いものも幾つかありましたが。特に新しい高度な技術を利用した発明品は、前年比で37%も増加しましたし」
「だからといって変なものというか、何処に需要のあるのかも分からない代物作られても困りますよ。もしかしたらあるかしれませんけど、それに至っては極少数ですし」
「同意見よ!新しい技術だからといって変なのばっかり生み出してどうするの!」
お飾りにしかならないものもあるのよ!?とユウカは少し疲れていそうな声で言う。作ったら作ったでちゃんと使わなければただの置物ですからねぇ⋯⋯まぁ、メタロイドは余すことなく使っていますけど。
「はぁ⋯⋯⋯皆どうしてこんな、実用性の無いものに本気を出せるのかしら?」
「皆さんロマン大好きの技術者ばかりですから。そりゃ仕方ないですよ」
「研究の具体的な方針を考えるのは、私たちではなく当人の皆さんですから。それに、一見して無意味な研究だとしても、実は凄い価値があったり、将来的には様々な技術の礎となる可能性があります」
それはそうなんですよね⋯⋯⋯何でも発見して研究しなければ何も見つからないし、何も始まらない。前世の世界でもよくあるものです。ロールプレイしているとはいえ、そういうものには敬意を持たなければ。
「E⋯⋯⋯まぁ、そうですね」
「私たちセミナーが研究している、『千年問題』のように」
危なかったぁ⋯⋯⋯Eh bien, ouiと言いかけるところでした。Eで止まれたのはナイス判断ですよこれ!!まぁた口調が勝手に変換されてますねどうしましょう、すごく鬱陶しいんですけど。アレは目覚めた時からずっとありますし⋯⋯憑依とかいうやつなのでしょうかねこれ。
そして、ノアは語りだした。
セミナーというのはミレニアムの前身である生徒会組織であり、それは元々『今の技術では解けない7つの難題』に立ち向かおうとした研究者の集まり。
その難題に立ち向かうために、数多くの検証や実験が行われて、それに伴って研究組織が増えていき、結果として生まれたのがミレニアムサイエンススクールであるということ。もし、ゲマトリアのログにそれが記載されているのだとしたら、過去を知る手掛かりとなりうる。
そして、その全てが繋がるか千年問題に繋がる可能性があること。それにユウカは答える。
「⋯⋯そうね。その可能性に繋がるかもしれないのであれば、ミレニアムにおける全ての思考や実験は肯定されるべき」
「どれがどの可能性に繋がるかは予測不可能⋯⋯とはいえ、現実的に目の前の予算については予測できるわ」
「皆の好奇心に全ベットしたら、学園は破産よ⋯⋯」
それ以前に会長が横領しちゃってるんですよねぇ⋯⋯⋯⋯まぁ、あの都市については私も手伝ってますし。後にリソース確保とアリス関係で使うのでね。全く、バレないように電力とエネトロンを同時に回せる回路を作るのは苦労しました。
「でも、ここって好奇心の赴くままに動いている人が大半ですからねぇ⋯⋯⋯かくいう私もその一員ですけど」
「ふふっ、優秀な研究者というのは、得てして費用や時間といった現実的な問題に目を向けないことも多いですからね。だからこそ、ユウカちゃんやレイチくんみたいな会計と情報処理がいて良かったなって」
「「もしかしてからかってる?(ますか?)」」
「ふふっ、またハモりましたね。これで⋯⋯何回目でしょうね?」
「もう!ノア!!」
ねぇ、またハモったんですけど。ノアさん何回目です?ノアさん?ねぇその⋯⋯⋯あっまたペン取り出して記録し始めた。ユウカさんも顔赤らめないでください。えっ待ってくださいもしかして私も赤らめちゃってます?ねぇその顔は何ですか!?
「ほ、本当にミレニアムの財政状況を心配してくれているんだったら、もっと手伝ってくれればいいのに」
「残念ですが、私はセミナーの『書紀』ですので。それにレイチくんがいるじゃないですか」
「あと、優秀な書紀とはいかなる時であっても私見を混ぜることなく、中立的に状況を記録するもの⋯⋯ということで」
「それただ面倒事を押し付けたいだk⋯⋯」
「何か言いましたか?」
「イエッ、マリモッ!」
笑顔なのに怖い。目が笑ってない。めっちゃ鋭い目で見てくる。どのくらい怖いかといえば仮面ライダーアギトの不可能犯罪をテレビで見た時くらいには怖い。一旦帰ってエスケイプを撫でたいですねこれ。
「私が不利な時だけ、そういう態度な気がするんだけど?」
「さぁ、どうでしょう?私、ユウカちゃんとレイチくん大好きですよ?」
「あっ、話反らしましたね。まぁ私もユウカとノアのこと大好きですけど」
「えっ、ちょ、まっ、えっ」
「⋯⋯⋯⋯」
「(´・ω・`)」
もうその目向けないでくださいよぉ⋯⋯⋯⋯この鈍感野郎がよぉみたいな目をしないで下さいよぉ⋯⋯⋯一応私鈍感ではないし人並みの感覚はあるんですよぉ⋯⋯?気付いてないフリしてるだけなんですってぇ⋯⋯
「ところで、その文書はなに?」
「あれ、さっきの予算審議会にはなかったような⋯?」
「これ、まさか⋯⋯」
そうして、ユウカはその文書を開く。それに目を通すと目を少しだけ細くして口ずさむ。
「送り主は⋯⋯⋯ヴェリタスの、部長?」
長いので前編、後編に分けました。
本気でノアをNoaと毎回変換してしまうのどうにかしたい
そしてぇ!!!ブルアカぁ!!ガチャどないなっとんねん!!!期待値上がっても確率下がったら意味ないやろ!!!天井システムに早く戻さんかい!!!あとポイントリセットすんじゃねぇよアホタレがぁ!!!!(悲痛な無課金勢の叫び)
感想、評価宜し(ry