ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
誤字報告ありがと~ございます!!
儚い日常が砕け散るのっていいよね(人の心)
《sideエンター》
『人は誰しも未来を恐れます』
えぇ、確かにそうですね。私だって原作知識が無ければ先生を完全に敵だと認識して完膚なきまでに潰しにかかってましたもん。
『それは何故か。既に確定された過去とは異なり、未来は無限の可能性に満ちているからです』
えぇ、確かにそうですね。大まかな道筋が決まっているとはいえ、その選択や道のりは違うはずですから。もしかしたらバッドエンドもありうる、そんな世界線だって存在するんですから。
『確定していない未来、その不安定さは時に人へ恐怖を与えます』
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯確かにそうですね。未来を知っていれば対策ができる、私のこれはいわばチートなのですから。生きている世界だとはいえ、創作上としても実在していたのですから。
『しかしその恐怖は、未来は突然やって来ることはありません。その不確定な変化は、常に十分な予兆と時間を伴うものです』
漫画やアニメで言う伏線のようなものでしょうね。まぁ私自身も色々なものを散りばめていますし、それに気付くのが何時になるのかは面白いものですけど。
『問題は⋯⋯ただ、その予兆を観測する手段を持っていないというだけ』
うーん、セイアさんがいるから大抵のことは粗方理解していますし対策しているんですよねぇ⋯⋯⋯まぁ、セイアさんのアレはいわば神秘の能力的なものですし、ゴルコンダの言葉を借りればテクストでしょうかね。それに刻まれているものですし。
『そこで、キヴォトスのあらゆる情報を観測できるこの天才美少女ハッカーの私はこう考えました』
『観測可能な全ての予兆と変化を計算可能なものとして電算化して演算すれば、高確率で未来を予測できるのではないか⋯⋯』
リオ会長、あなたの考えていることとヒマリさんが考えていることが全く同じなんですけど。アビ・エシュフでしたっけ?あの高火力未来演算武装と似通ったものですねコォレハ。
『⋯⋯そうして完成したのが、未来観測機関【識】の設計図です。これは天体の動きから人々の生体情報まで⋯⋯世の中のあらゆる変数を取りまとめ、最も高い未来を提示します』
『もし不確定な未来、その片鱗を覗いてみたいという気持ちが少しでもあるのでしたら⋯⋯この設計図に従って、未来観測機関【識】を作成してみてはいかがでしょうか?』
という文面を読み終わり、ユウカとノアはキョトンとした顔をする。⋯⋯⋯⋯⋯どうしましょう、凄く撫でた、ちょっと待ってください何を考えているのですかエンター!流石に可愛いもの好きだからって何でもかんでも撫でていいわけじゃないのですよ!!
「もしこれが、本当なのだとしたら⋯⋯この設計図通りに作れば、未来を予知する装置が作れるってこと⋯⋯?」
「⋯⋯⋯⋯未来予知、ですか」
「そのようですね⋯⋯」
そう言いながらノアはその設計図をペラリペラリと紙を開いて見ていく。完全記憶能力で定着させているのでしょうけど、今の設計図見たら⋯⋯⋯⋯成程、ノアさん分かりましたねこれ。
ノアさんが確認すると講評の如く言い始める。ミレニアムのテンプレートもなし、省略されている箇所や飛躍している箇所も多々あるが、既存のパラダイムを変えうる新しい概念の設計図らしいてすね。
「あり得ない⋯⋯この世の全ての変数を取り込んで未来を演算⋯⋯⋯?そんなこと、現存するコンピューターでも不可能なはず⋯⋯⋯⋯」
えぇ、確かに今のものでは不可能です。ゲマトリアログにも一応未来観測機関作ろうとした人がいましたけど断念したと書かれていましたし。
「とはいえ、作成者はあのヴェリタスの部長⋯⋯或いは、本当に出来る可能性も⋯⋯?」
「これ、見てみれば高額なものが多いですね⋯⋯個人的に持ってるものも何個かありますし持ってきましょうか」
「天体観測用の屈折レンズ、スーパーコンピューターに使われるようなハイエンドのコアまで⋯⋯というか、レイチくんは何故そんなものを持っているんですか?」
「物作りが趣味なのは知っているでしょう?それで天体観測機を作ろうと思ってパーツを集めていたんですよ。ハイエンドのコアは流石に持っていませんけど」
「というか、やっぱり色んなものを持ってるのね⋯⋯」
建前である。というか、ケセドからそういうものは幾らでも生み出せるので取り敢えず作っただけでもなくちゃんとパーツとして機能させています。
ハイエンドのコアに関してはスーパーコンピューター⋯⋯というよりもメガゾードの演算として使ってますから持ってます。
まぁ嘘言わなければ怪しまれますし、仕方ないです。
「それを含めて、ざっと見積もっても、いろんな部活の四半期の予算を合わせたくらいには、ゆうに必要そうな⋯⋯そもそも本当に未来を予知できるのかという保証もないですし、提出にあたっては正規の手続きも踏んでませんし⋯⋯」
「まぁ、却下ですかね?」
そう言って紙を閉じようとするノアさん。ねぇ、絶対そうしたら⋯⋯⋯ユウカさんは⋯⋯!
「ちょ、ちょっと待って!!さ、流石に即却下っていうのはその、勿体なくない⋯⋯?」
Oh⋯⋯⋯やっぱりそうすると思ったよ、ってか分かってやりましたね?あっ目そらした、絶対確信犯ですね!!!そこ!目を逸らさない!!顔向けたら逸らしましたね?(ジョルノ感)
「え?でもさっきユウカちゃんも言っていたじゃないですか。全部を試せる予算的な余裕はない、って」
「それは、そうだけど⋯⋯!」
「これ、もしかしなくても⋯⋯⋯ユウカさん自身が出すつもりなんじゃ⋯⋯⋯⋯」
「えぇ!そうよ!技術の発展の為には新しい挑戦も必要だと思うの!」
あっ、これは完全にスイッチ入りましたね。もうこれでは止めても無駄無駄です。はぁ⋯⋯⋯ヒマリさん覚えていてくださね?100倍で返してあげますから。
ヒマリさんが作った奴だからというので信憑性高そうだしユウカさんが出すとのこと。仕方ありませんねぇ⋯⋯⋯⋯流石にこんなことのためにケセドに頼むわけにもいきませんし、買い取ってユウカさんにあげるとしましょうか。
「仕方ないですねぇ⋯⋯⋯取り敢えず、私が持っているものはあげますので。ね、ノアさん?」
(訳・取り敢えず、ノアさんの誂いに付き合ってあげますのでちゃんとして下さいね?)
「ふふっ、ユウカちゃんの意見もしっかり聞いてくださいね?」(訳・何のことでしょうか?でも、付き合うなら覚悟して下さいね?ユウカちゃんと付き合ってあげて下さい)
「あっ、ユウカさんどうします?自分の力で集めますか?それとも⋯⋯⋯」
「貰うわ!余計な経費削減になるから!」
「じゃあ、家に来ます?」
「うん!」
中々に誘導みたいな感じがしますね。絶対家に招待させたいがためにやったみたいなものでしょこれ。仮家は生活感あるものと何か色々置いてあるだけなんですが⋯⋯まぁ隠せばいいでしょうし。
「さぁ、お金に困らない完璧なみら――」
「⋯⋯⋯言い方」
「〜〜〜!?!? い、いえ、技術的特異点を迎えた完璧な未来に向かって進むわよ!!」
ふむ、耳に囁いても反応なしと⋯⋯⋯あれ?こういうので誂いやすいと聞いたことがあるのですが⋯⋯今度エスケイプで試してみるとしますか。
「ふふっ、楽しみにですねぇ♪」
「うわっ、邪悪な笑み⋯⋯」ボソッ
「後でレイチはこっちに来てくださいね?やっぱり、みっちり教育したほうが良さそうですね⋯⋯主に恋愛方面で」
「えぇ⋯⋯⋯⋯理不尽」
「全く、私のものとはいえ⋯⋯⋯」
重さ感じませねぇ⋯⋯⋯やっぱりアバターだからでしょうか。で、ユウカさんは私の家から持ってきた材料と自身で買った材料を組み合わせて合体させてます。腕力はあっていいですね、まぁ流石にスーパーノヴァを持てるだけの腕力は必要ありませんけど。
「や、やっと完成した⋯⋯!」
お、完成したみたいですね。
「これがヒマリ部長の設計した、未来観測機関『識』!」
そう言いながらノアさんとユウカさんと私が共にハイタッチをする。可愛い」
「ばっ、バカぁ〜〜〜」
えっ、どうしました?何か私言いました?ちょっとユウカさん何こっち見てるんです?その顔は何ですか、何その暗黒微笑は!?怖いんですけど、えっ、すっごい怖いんですけど。ユウカさんポコポコしないでくれますか!?
「e⋯⋯⋯怖っ」
「ふふっ、全く気付かれていないんですから。相当なクソボケですね♪」
「急な罵倒辞めてくれません?」
「妥当です♪」
あぁ⋯⋯⋯もしかしなくても私、可愛いとか声に出しちゃったんですねこれ。鈍感系クソボケ主人公とかまさにこういう事言いますけど⋯⋯うん、気を付けましょう。
「あ、改めてお疲れ様です。ユウカさん」
「お疲れ様〜」
「だ、だいぶ時間が掛かったわね⋯⋯可愛いって、今っ!!!!」
「こっ、こほん!やっぱり工学系の作業は大変だわ⋯⋯」
そう言って肩を落とすユウカさん。取り敢えずタオルでも渡してあげますか。そう思いながら私は今さっきまで持っていた未使用タオルを渡す。
「あっ、ありがとうレイチ。ノアとレイチが助けてくれなかったら完成する前に挫折してたわ。ありがとね」
「いえいえ、感謝されるよるなことでは」
「私は有り難く受け取っておきます。材料収集も手伝いましたからね」
「こんな面白そ―――おっといけない。セミナーの一員として、ミレニアムの技術と可能性の為ですから」
今絶対面白そうだからで動いていますね。
ノアさん?ねぇノアさん??
「流石というか何というか、本当に真面目ね」
「⋯⋯⋯⋯ノアさん、貴方」
「兎に角、先ずは動かしてみましょうか」
そう言ってその機械の電源ボタンを押すと何やら識が実行されたみたいですね。ノアさん、ここまで来たら貴方も共犯ですからね。
「本当に動いてる⋯⋯流石ヒマリ部長!」
「とはいえ、『どんな未来が知りたい』って言われても⋯⋯量子力学的観点からすると、観測すれば未来は変わってしまう。となると、質問も慎重に選ばないといけないわね」
「ぱっと34個くらい思い浮かぶけど⋯⋯えっと」
思いつき過ぎではないですか?まぁ確かにミレニアムの財政状況には悩まされてますからねぇユウカさん。何時も見てて可哀想ですし。リオ会長の横領にはまだ気付いてませんけど気付いたらもう修羅になるでしょうね。
「これから先、先生との関係がどうなるか⋯⋯又はレイチとの関係がどうなるのか――とか?」
「そ、そんな個人的な質問を、こんな風に聞けるわけないでしょ!?というか本人いるし!!」
「ノアさん⋯⋯?」
「ふふっ」
「折角お金をかけて作った貴重な装置なんだから、もっとこう、公的なことに⋯⋯!」
「気になること自体は否定しないんですね?」
あっ、モードに入りましたね。はい、ユウカさんお疲れ様です。からかいモード突入しました、なのでもう抜け出すことはできませんお疲れ様でした。
「ああもう〜〜!!!」
「と、兎に角先ずは制作費用を回収しないと⋯⋯予測でお金を稼げるとしたら⋯⋯!」
「えっと、じゃあこれから一ヶ月間で希少金属の価格がどうやって変化するのか、それを教えてもらえる?」
そう言うと識がリクエストを受け取りましたと表示され、そして生年月日を入力してくださいと出る。⋯⋯十中八九、アレを観測する装置ですよね。
「?市場価格変化の予測に、使用者の生年月日が必要なロジックが⋯⋯?」
「まぁいいけど⋯⋯えっと、3月14日⋯⋯」
そう言うと生年月日を入力していくと、識が未来を演算していると表示される。そして表示されたのは⋯⋯⋯⋯
『おめでとうございます!魚座の貴方、今月の占いは大吉です!問題は解決し、沢山の良いことが起こる1ヶ月でしょう!』
『今月の幸運アイテムは丈夫なチタニウム!持ち歩けば、いいことが起こるかも!?』
「⋯⋯?」
「あら?」
「⋯⋯はぁ」
その表示がされた瞬間、空気が凍った。ユウカはその表示のことが理解できず、ノアはニコニコと、私は溜め息を付きながらユウカを見る。
「嘘、終わり⋯⋯?」
「嘘でしょ、終わりなの!?」
多分、ヒマリが挟んでいた設計図が何故かこっちに流れてきたんでしょうね⋯⋯⋯⋯うん、あの人だったらうっかりでそうしますね。あ、ユウカさんが再起動しましたね。
「つまりこれって、『未来を予測する装置』というか⋯⋯」
「単なる、星座占いの機械だったってこと!?」
「そ、そんな⋯⋯ヒマリ部長の発明品がこんなに役に立たないものだったなんて⋯⋯もしかして、何か製作過程にミスが⋯?」
「いえ、完璧に設計図通りです」
「材料の間違いもありませんね」
ユウカさんの儚い希望は敢え無く砕け散った。
「そういえば、最近の図書館の貸し出し記録からして⋯⋯ヒマリ部長、占星術周りの本をたくさん借りられていましたね」
「これはおそらく、ヒマリ部長がお遊びで作ったおもちゃなのではないでしょうか?」
「星座占い⋯⋯⋯あの人ならおもちゃにして遊びそうですよね⋯⋯」
「お、おもちゃ⋯⋯アレだけの予算を、おもちゃに⋯⋯」
あっ、目が少し赤くなった。あーあー泣いちゃいますよどうしてくれるんですかノアさん。あっ、なにかに気付きましたね。少し眉を顰めてこっち見ましたし。
「ノア、レイチ、その言い方⋯⋯⋯もしかして貴方たち、最初から気付いていたんじゃ⋯⋯?」
「まぁ、確信はありませんでしたが」
「材料からしてそうだと推測出来ました」
「じ、じゃあどうして言ってくれなかったの!?」
その問いに関する答えは一つしかないだろう。
せーのっ
「「⋯⋯聞かれてませんし?」」
「⋯⋯⋯⋯っ!!!」
「ノアぁっ!!!レイチィ!!!」
その無念な叫びが響き渡った。
なお、お金の一部は私が負担したり、幸いにも先物取引で購入したチタニウムの価格が暴騰したお陰でお金周りは何とかなったとか。
ただ、その日にはノアとレイチの頭には、たんこぶが見えたという。
仮家にある変身器具(見た目だけ)(変身できない)一覧
(ユウカが家に来たときは押し入れに隠した)
???「検証実験に入る」カブラギアクセスグランティード
???「遂に!!遂に戻ってきたァ!!」エボルドライバー
???「インストール!メガレンジャー!」2-5-8-0 インストール!!