ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを   作:エンター・■■■■

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Sexyセイアは基本形態

胃を痛めるセイアはシンカ形態

車暴走セイアはメガシンカ形態

はい、深夜テンションです



Mission7 夢の中で/連邦生徒会長

 

 

 

百合園セイアが私を覗き見していた日の夜、私はとある機器を作っていました。それは夢の中に入り込む装置。簡潔に言えば夢の中で会話できたり、別の夢に入り込んだり。

 

まぁ、簡潔に言えば百合園セイア対策専用装置ですね。今日はそこで寝ます。

 

この機器については超特急で仕上げたのでまだ確証は持てませんが⋯⋯ま、やってみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢の中を繋げて見ますと⋯⋯居ましたね、というか出来ましたね。目の前には百合園セイアが見える。そこに私は夢を繋げて、私は百合園セイアさんに話しかけます。

 

 

Bonjour、Mademoiselle(こんにちは、お嬢さん)?」 

 

「!?まさか本当に!!」

 

 

私が急に後ろから話しかけたことに驚いた様子のセイアさん。ですが、一瞬の間に気を持ち直して話を紡ごうとする。関係のない話ですが、夢の中でもシマエナガは居るんですね。驚きです。

 

 

「っ、こほん。失礼、まさか本当に夢の中で話し合えるとは思っていなくてね。私の名前は君は知っているだろうが、百合園セイアだ。覗き見のような事をしてすまない」

 

「いえいえ、構いませんよ?私も似たようなこと色々としているので」

 

「似たようなこと?」

 

 

おっと、原作知識についてのボロを出しかけてしまいました。失敬、失敬⋯⋯一旦話題を変えて誤魔化すとしましょう。

 

 

「こちらの話です。で、聞きたいのでしょう?私が何をしているのか、と」

 

 

その言葉に虚を突かれたのか、驚いて固まってしまうセイアさん。この人は多分、ゲマトリアの会議の途中、それも転生者云々の話の前とアリス・エスケイプの名付けの時に覗き見していたのでしょう。

 

言葉も分かっているでしょうから、何をしたいのかいまいちよく分かってないはず。ならばそれ相応の情報を覚悟するのみ。

 

まぁ、セイアさんは予知夢で倒れてしまうことも知っているはずなので真実を知るものは生徒の中で零になる⋯⋯おっと、話が逸れました。

 

そして高速で再起動したセイアさんが話し始める。

 

 

「あぁ、君の話を聞いても目的が何も見えてこない、完全なるイレギュラー。単刀直入に聞きたい。君の目的はなんだ?」

 

「随分直球に聞きますね。ミレニアムに何かある、とかそういうのを考えたのでしょう?まぁ、確かにそれだけ見れば確かに警戒するのも無理ないですしねぇ」

 

「君は一体、何処までお見通しなんだい?」

 

 

震える声でセイアさんは私に問う。どうしてそこまでお見通しなんだとか思ったんでしょう。流石にこういうのには粗方質問と答えを探しておくものなのでね。

 

 

「いえ、流石に聞かれることについては粗方考えがついているのでね。そうそう、答えですが⋯⋯キヴォトスの滅びを防ぐことです」

 

「なっ!?」

 

 

流石に驚いたでしょう。キヴォトスの滅びを知っていることは目の前の百合園セイア自身しか知らないと思い込んでいたのだから。

 

 

「予知夢があるから知っているのでしょう?キヴォトスの滅びの事を」

 

「あ、あぁ。それで?話を続けてくれ」

 

「私はそれを防ぐために色々と用意をしているのです。今後来るであろう先生の試練として」

 

「そこまで⋯⋯君は一体何処まで見えているんだい?」

 

「さぁ、と答えておきます。で?どうします?これを聞いたからには逃す気はありません。と言っても後でアリウスが来て貴方を眠らせるでしょうが」

 

 

「⋯⋯⋯⋯」

 

 

ちょっとばかし脅しを入れて見るとあら不思議、うーむと俯いて唸り始めてしまいました。可愛いですね、これ。モフモフした⋯⋯待て落ち着け冷静が崩れている。

 

はぁ、取り敢えずどうしましょうか。

 

すると百合園セイアさんが二本指を立ててこう言う。

 

 

「2つだけ、2つだけ聞かせてくれ」

 

「どうしました?セイアさん?」

 

「まず1つ目の話だが、君は滅びる運命と分かっていて何故そこまでして抗おうとする?」

 

「と、いうと?」

 

「君も分かっている筈だ。キヴォトスのあの滅びを。あの終焉を。捻れて歪んだ終焉を。不快で、不愉快で、忌まわしく、眉を顰めたくなる話だ」

 

 

その顔はまるで何処か諦めたような、悲しそうな、辛そうな顔であった。そしてセイアさんは言葉を続ける。

 

「悲しくて、苦しくて、憂鬱になるような。それでいて、ただただ後味だけが苦いお話になる運命。何故そこまで知っても尚、抗おうとする?」

 

なるほど、やはり原作でもそうですが⋯⋯明晰夢みたいなものを見続けて、精神的に病んでしまっているようです。まぁ、当然と言えばそうなのでしょう。

 

何度も何度も、ティーパーティの仲間や友が貶され、騙され、地獄に落とされていく姿を見てしまえばそうなるのも必然的。逆にそうならないほうが、人の心などあったものではないし、鋼のメンタルすぎますからね。

 

 

「そうですね⋯⋯まず、『運命』という物自体不確定なのですよ」

 

 

『運命』それは個人の意志を超え、幸・不幸をもたらす不可抗力や将来のめぐりあわせを指す言葉。だが、それは未来予知でも変わることはあるし、100%ではない。セイアが言ったそれを否定する。

 

 

「そして、私は抗おうとはしていません」

 

「は⋯⋯⋯⋯⋯?」

 

「強いて言うとすれば、私は私なりの目的で動いている訳です。目的が揃いさえすればキヴォトスなんてどうでも良いのですが、無いと困る連中がちらほらいますからね」

 

それに、と私は言葉を続ける。

 

「ただ、私は"人になりたい"という行動力のまま動いています。そこには"感情"を理解することも。それに準じて、先生というものを理解すれば良いのではないかと考えた訳ですよ」

 

「確かに、貴方の言う捻れて歪んだ終焉とやらには興味がありますが⋯⋯そもそも、私がいる時点でそれはさせません」

 

「抗うのではなく、信じているのですよ。自身という存在と先生という名の奇跡を」

 

「⋯⋯⋯⋯⋯」

 

 

セイアさんは私の話を黙って聞いてくれていました。私の本当の目的、ロールプレイについては黙っておくとして、色彩が襲来しても対応できる準備はしていますからね。

 

そして重く受け止めたであろうセイアさんが口を開きます。

 

 

「抗うのではなく、信じる⋯⋯?」

 

「えぇ、私は知っています。逆境を打ち砕く者を。そして仲間を信じたものを」

 

 

それは本編の、特命戦隊ゴーバスターズの桜田ヒロム、岩崎リュージ、宇佐見ヨーコ、陣マサト。仲間と助け合ったからこそ、本編の、本物のエンター()を倒した。

 

 

「あの者はそれほどの奇跡を起こせる。だから私は私なりのやり方で世界の滅亡を止める。そして先生は生徒と共に世界を守る。だから信じて見ていてください。未来とは決して予知では測れないことを」

 

「⋯⋯⋯⋯⋯そう、なのか」

 

「ええ、人間というものは面白い。私も元は人間でしたがね。そんな者を滅亡させてしまったら私が人間になるという証明が出来なくなりますから」

 

「⋯⋯⋯⋯⋯」

 

 

百合園セイアさんは私の言葉を聞いて少し黙ってしまいました。多分考察か、何かに浸っているのでしょう。ここで声をかけるのは無粋と言うべきです。

 

 

「なら、君は7つの古則を知っているか?」

 

「えぇ、知っておりますよ」

 

「なら、第五の古則『楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか』という問いはどう解釈するのかい?」

 

 

なるほど、それと来ましたか。楽園というのはそもそもの話ですよ。なにより定義不足ですし、人によって捉え方は違う。ならばこう答えるべきでしょうか。

 

 

「私の解釈は『楽園なんてものは存在しない。したとしても、それは人と人では、相反する者にとっては巡り合うことはない』ですね」

 

「人一人の思い、願いがあればその逆も然り。人によって『楽園』というものの捉え方も違うし、それによって楽園が出来ていて、もう一人の人は地獄へと成ることも然り」

 

「ならば楽園なんてものは存在せず、人の心によって決まる。だが、それは相反する者にとって巡り合うことはない。だけど、合う者にとっては、楽園となり得る。故に、証明は不可能に等しい。ということです」

 

 

それを聞いてセイアさんは何かに気づいたかのように目を見開きました。多分自分が失ったナニカに気づいたか、それとも大切なものに気づいたか⋯⋯

 

 

「あぁ、あぁ。いい知見を得られた。ありがとう」

 

「えぇ、こんな私で良ければ」

 

 

 

そうしていると、私の体が薄れてきました。そろそろ時間の様ですね。

 

 

「最後に1つ言っておきたいことがある」

 

「何でしょう?」

 

 

目の前の百合園セイアさんはなんだか顔を赤らめてモジモジしながら大声で叫ぶ。

 

 

 

「覗き見FOXですまないっ!!」

 

 

 

そして私の意識は⋯⋯意識なのでしょうかこれ。薄れていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

目が覚めて、目をパチクリさせて、私の頭に取り付けた機器を取り外す。百合園セイアさんとの会談は実に良かったです。改めて自分を見直す良い機会になりました。

 

 

「おはようございます、アリス」

 

「肯定、おはようございます。マスター」

 

「おはよーございます!!」

 

 

そして私はアリスの方を見る。また、人を駄目にするソファーでまた寝ていま⋯⋯す⋯⋯え?

 

 

「は?」

 

 

その視界に入ったのは、アリスの隣にいる、青い髪に少しのピンクが混ざった髪。連邦生徒会の刺繍が入った白い服。そして全てを見透すような目。俺の頭脳は一瞬で理解した後、少しだけフリーズした。

 

 

「驚きましたか!? 驚きましたよね!? いえーい、ドッキリ大成功ー!わーパチパチ!!!」

 

 

俺を置いてけぼりに、目の前の人物は満面の笑みを浮かべて両手を掲げていて、茶目っ気に満ちたその表情と、テンションの高すぎる声。そして手に持っている『ドッキリ大成功』とデカデカと描かれた看板。

 

私の家のセキュリティを突破できるのは一握りの者のみ。たとえそれが超天才清楚系病弱美少女ハッカー(明星ヒマリ)であったとしても突破は不可能な難攻不落の城。

 

そしてそれを突破できるのはゲマトリアのメンバー(ベアトリーチェを除く)とメタロイド、バグラー、デカグラマトン、預言者一同、アリス・エスケイプのみ。

 

だが、目の前の人は軽々とここにいる。そしてその見た目で当てはまる人物は一人しかいない。

 

 

「なんで⋯⋯ここにいるんです?連邦生徒会長?」

 

「あっ、やっぱり知ってたんですね!!なら話は早いです!」

 

 

少女は、ようやく笑いを収めると、ふう、と小さく息を吐いた。

 

茶化した様子は残っていたが、その奥にある何かが、少しだけ変わったような気がした。一度だけ感じたことのある、得体の知れない"圧"。それを今、また味わった。

 

 

「それでは、単刀直入に言いますね」

 

そう言って、ソファーから立ち上がり、私の方へ一歩踏み込んだ。

 

そして、見えたのは透き通るような水色の瞳。片目は前髪によって隠されているが、その視線が、私の視線と真っ直ぐに交わる。

 

そして、彼女はこう言った。

 

「貴方は何者ですか?」

 

と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

《side連邦生徒会長》

 

 

 

目の前の得体の知れない何か、もといエンターと名乗っている彼に聞く。私が繰り返しても到達しなかったハッピーエンドにも、バッドエンドにも、はたまた繰り返しの時でも。

 

この目の前のイレギュラーは存在しなかった。もしかしたらキヴォトスの存命を脅かす不確定分子ではないかと危機を察知してここに来た。

 

そして私は一度聞く。

 

「貴方は何者ですか?」

 

と。

 

彼はこう答えた。

 

 

「そうですね⋯⋯⋯ならこう答えましょう。あなたに隠し事しても無駄でしょうから」

 

 

やっぱり私のことを知っている。連邦生徒会長もとい私のことは連邦生徒会以外には認識阻害などで分からないようにしてたのに。

 

「ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを」

 

 

ゲマトリアにデカグラマトン!?なんで両方についているの!?どちらともがキヴォトスが滅びる道筋に存在する、いわば厄ネタ。目の前の彼はそのどちらにも所属していると言った。

 

 

「それは⋯⋯本当ですか?」

 

 

私は質問する。この男が言っていることが本当に正しいのか、それは目を見れば分かる。嘘をついている人は薄暗く濁っている。だけど、その目の前の彼は透き通る目で答えた。

 

 

「嘘ではありませんよ」

 

 

と。あっけらかんと言い放った。私が数日程度監視していたのは、尻尾を見つけるため。

 

だけどこの男は尻尾どころか影さえも出さなかったし、多分これを逃したらいつ話ができるか分からない。まさか超人と言われた私でさえも見逃してしまうなんて⋯⋯

 

 

「ゲマトリアとデカグラマトンについて知っているようですね。それも全員」

 

「はい!ゲマトリアの方々とは一度話したことがあるので、新たなメンバーが入ったとなれば探すことはお茶の子さいさいです!そしてデカグラマトンについてはそもそもを知ってます!!」

 

 

と胸を張ってフンスと鼻息を出す。このくらいは当然なのです!!それでも、この男の目的がわからない。だけど、聞きたいことだけはキチンと聞こう。

 

 

「1つ聞かせてくだい」

 

「貴方はその力を持って何を成すのですか?」

 

「⋯⋯まさか、ゲマトリアで聞かれた質問をまた聞くことになろうとは」

 

 

改めて、と一息して私の質問に答えようとするエンター。その目は決意に満ちていた。

 

 

「私はアバター、つまりは人間ではありません。ならば、神秘も恐怖もどちらとも入れることが可能でしょう」

 

「ならば私は神秘と恐怖を持って『本物の人』となることを『崇高』に致します。それは神を証明すると同じくらい難しい、ですが人を、神秘を、恐怖を、感情を知ることが私の探求です」

 

「だからこそ、私は来るであろう先生と敵対します」

 

「そして、共通の敵として君臨してこの世界を見守ります。たとえこの身体が散ろうともね」

 

 

その言葉は、私が求めていたものに近く、違った。なるほど、『共通の敵』を作って生徒を強化するつもりですか。この人は。どれ程までの決意を⋯⋯⋯

 

 

「連邦生徒会長、安心していてください。貴方が思うようなこと、バッドエンドルートに行かせるようなことはさせません」

 

「あとは、お任せを」

 

 

それを全て聞いて、私は判断した。この人は大丈夫だろうと。この人ならキヴォトスを見守ることについても、問題は無いだろうと。

 

 

「⋯⋯⋯分かりました」

 

「今日は、このような訪問の仕方をして⋯⋯本当に申し訳ありませんでした!!」

 

 

私は立ち上がって彼に対して深く頭を下げる。流石に突撃!訪問インタビュー!!をしたことについては悪いと思っているんですよぉ⋯⋯

 

それに彼は溜め息を付きながら答える。その顔は満更でもなさそうな顔だったが、口元が緩んでいた。

 

 

「別に、貴方なら構いませんよ。今度来た時にはイチゴカステラでもご用意してあげましょう」

 

「はいっ!」

 

 

私はぱっと顔を上げ、満足げに微笑んだ。

 

へへへっ、イチゴカステラを食べてもいいってことは、10個でも100個でもいいんですねぇ⋯⋯?言質取りましたよ?

 

 

「今日はありがとうございました!」

 

 

明るく言って、私は立ち上がる。懸念が晴れて心がすこし晴れた気がした。玄関まで行こうとして立ち上がり、私と彼は並んで歩く。

 

 

「もう帰るのですか?」

 

「はい!要件は、もう達成しましたから!」

 

 

そして彼と私が玄関について、彼が扉を開けると、外の空気が流れ込んだ。そして外は快晴。綺麗な、透き通るような青空が広がっていた。

 

 

「本当に⋯⋯今日はありがとうございました!」

 

「ええ、お元気で」

 

 

そう言った彼の口元は緩んでいて、いい笑顔だった。

エンター、貴方と先生ならキヴォトスの滅びを守ってくれるかも知れない。そんな希望を持って。

 

 






次回辺りから本編が始まるかも。

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与太話

アリス・エスケイプという名前は名のとうり、アリスとエスケイプが合体した感じですが、たまたまなのか運命なのか⋯⋯エスケイプには逃避行という意味が在るらしいみたいてすね。

つまり、そういうことです。

何文字くらいがいい?

  • 3000〜4000字
  • いつもどうりの約5000字
  • 6000〜7000字
  • もしかして:10000字?
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