ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
誤字報告、評価、感想、感謝感激の嵐なのさ!
私の栄養になるからもっと欲しいのだ!(承ry
「さぁて、エリドゥも乗っ取ったことですし」
その場所は、本来調月リオが待ち構えていた中央のタワーの一室の監視カメラなどを見ることが出来るルーム。そこに一つのもの⋯⋯虫籠を置いてシールを貼り付ける。
このエリドゥは範囲が広い。だが、エネトロンを流し込んで何処からでもバグラーを送り込めるようにした。なにせ、レイチとして関わっていた時に仕組んだのだ。そのエネトロンを流れるようにする仕掛けを。
そして、エネトロンタンクを私の研究所の地下の保管庫に前もって作り、そことここを繋げたのだ。転送システムやメタロイド、メガゾードのどちらともがエネトロンを使う為の策である。
「アリスが暴走してくれて助かりました」
『成程、そこで攫うとは⋯⋯ネットの海で見かけたロリコンとかいう奴ではないだろうな?』
「そんな訳ないじゃないですか。生憎、私の好みは⋯⋯まぁそこは関係のない話」
『だが、良いのか?預言者を呼んでも構わないぞ?』
「今回ばかりは私の力でやりたいのでね、Majesté。そしてあの人たちが邪魔しに来るでしょうから」
そう言いながらエンターは青色のメタウイルスカードを取り出す。それをノートパソコンにスライドする。
「メタウイルス、『隠す』インストール」
エンターのノートパソコンに繋がれた虫籠はエネトロンタンクからノートパソコン経由で流れるエネトロンによるエネルギーで緑色に発光する。
ムシカゴロイド
ムシカゴロイド
ムシカゴロイド
誕生しようとしているメタロイドの名前が電子音声で3回コールされ、インストールが完了したと同時にその虫籠が変形し始める。
「むっしっしっしっ⋯⋯!」
ダークブルーの縦長の虫かごにそのまま手足が生えた様な姿をしており、両肩と両腕にはカメラの意匠、そして四肢にはストライプ模様が見受けられる。頭部にもメタウイルスの名称と識別番号として赤くKAKUSU M-45と描かれている
虫籠から生み出されしメタロイド
『ムシカゴロイド』
そして、そのムシカゴロイドは神秘によって強化された個体である。
「これから来るであろう人たちをスプレーロイドと協力して言う通りに動かしてください」
そう言うとムシカゴロイドが手を突き出しながら言う。
「勿論さっ!ボクに任せておいてっ!」
そう言うとエンターはノートパソコンを開いてエンターキーを押す。その場所は廃工場⋯⋯⋯エリドゥ近くに位置する廃墟地区の廃工場である。そして、もう一度エンターキーを押すとその服装が工場に勤務している人の服装へと変化する。
そして、少しのステップを踏みながらエンターは近くの管にシールを貼り付け、何時ものとは違うメタウイルスカード⋯⋯ヴァグラスのマークが描かれているカードを取り出す。
「メタウイルス、『錆びる』インストール」
エンターのノートパソコンに繋がれた廃工場はエネトロンタンクからノートパソコン経由で流れるエネトロンによるエネルギーで緑色に発光する。
スチームロイド
スチームロイド
スチームロイド
誕生しようとしているメタロイドの名前が電子音声で3回コールされ、インストールが完了したと同時にその廃工場が変形し始める。そう、廃工場ごと。
その廃工場が縮小しながらもその形をコンパクトな姿へと変えていく。その名の通り頭部や両肩に煙突の付いたスチームパンクな外見をしており、本格的なロボのような姿をしている。
工場から生み出されしメタロイド
『スチームロイド』
「ヴァグラスの一番星、スチームロイド!うわっハッハッハー!!!」
声たかだかに宣言して腕を広げスチームロイド。それを見ながらエンターは呟く。
「エリドゥ、ボルシャァ〜〜ンス」
その顔はニヤリと笑っていた。
セミナー会議室、そこでは錚々たる面子が揃っていた。アリス暴走、そしてモモイの怪我の治療⋯⋯その事象の1日後、色んな者たちが集まっていた。
先ず、リオは先生の元へと駆け寄って相談をした。珍しいこともあるものだ⋯⋯ヒマリとレイチはそう言うだろう。だが、事態が事態なだけに、助けを求めるしかできなくなったのだ。
―――――要塞都市エリドゥの強奪
それが、エンターにしてやられたことである。元はキヴォトスの滅びに対してのシェルターなどの役割を持つそれを奪われてしまったのだ。そして、色々なことを相談した結果⋯⋯
“ちょっと待っててね、人が多くても損はないでしょ?”
という言葉とともに会議室へ向かうことへとなった。そして、今に至るのだが⋯⋯⋯かなり、多いどころか、多すぎと言わざるを得ない。
「うへ〜、中々凄い面子だねぇ〜」
「ん、全員強い」
「そんな呑気なこと言ってる場合!?というかシロコちゃんは目を輝かせないで!!」
「わぁ〜☆有名人がいっぱいです〜」
「これはちゃんとしないと⋯⋯!ホシノちゃんに叱られる⋯!」
「ううっ⋯⋯⋯これ大丈夫でしょうか⋯」
ユメ、ホシノ、シロコ、セリカ、ノノミ、アヤネの六人で構成されているアビドス廃校対策委員会。全員が強いと噂されるヤベー人たちである。
「非常に、非っ常ぉぉぉぉに癪だが今回だけは手を貸してやる、空崎ヒナ」
「えぇ、マコトがそう言うなら助かるわ。『雷帝』が関わっている可能性はゼロとは言えないもの」
直接雷帝と関わりのある2人⋯⋯⋯⋯風紀委員長の空崎ヒナと、万魔殿の委員長羽沼マコト。雷帝の技術を危険視し、雷帝の遺産を全てを破壊するために動いている2人であり、関係はない可能性が高いにしろ⋯⋯キヴォトスを脅かす技術で変わらないことから組んだ二人である。
「(こういう時は堂々としてるのが大切だわ⋯⋯!)」
「(アルちゃん、こういう時は堂々としてるのが大切だわとか思ってるんだろうなぁ〜)」
「あわわわ⋯⋯」
「はぁ⋯⋯なんでこんな事に」
便利屋68の4人、アル、ムツキ、ハルカ、カヨコである。カヨコに関してはマコト、ヒナと直接的な関わりがあるため、『雷帝』に関しては警戒態勢を敷いている。ファンロイドは今回はいない。何故かはもうお察しのことだ。
「あはは⋯⋯えっとなんで私呼ばれたんですか?」
「ウッ⋯⋯⋯」
「ナギサ様!!?!」
「あはははっ⋯⋯ナギちゃん面白いじゃんね☆」
「(#^ω^)(ロールケーキをぶち込む音)はっ!?私は一体何を⋯⋯この重要な会議の場では落ち着かなければ⋯⋯」
「むぐっ、むぐぐぐ(訳・ナギちゃん〜〜!!!)」
「ふふっ、■■■■■」
「サラッと淫乱な言葉を流さないでよ!エッチなのはダメ!死刑!!!」
「すまないが、これは一体どういう状況なんだ⋯⋯?」
白州アズサ、阿慈谷ヒフミ、浦和ハナコ、下江コハルの4人⋯⋯又の名を補習授業部の4人とティーパーティーの桐藤ナギサ、聖園ミカの2人である。百合園セイアはその日ちょうど急用が入ったと言ってお休みである。同時に、ソウジキロイドもだ。
正義実現委員会の仕事が忙しいからと、ツルギは参加不可能。サクラコは⋯⋯そもそもアリス・エスケイプと繋がっていることすら知られていないので呼ばれていない。可哀想に。トリニティからはこのメンバーである。
そして、ミレニアムからはセミナー、エンジニア部、ヴェリタス、特異現象調査部、C&C。
それはもうガチガチのメンバーだった。それぞれの組織ごとに集団を作って着席していた。ただ、今回は学園として来たわけではなく、シャーレとして来たということだ。
また、室内には事件の現場にはいなかったセミナー役員の早瀬ユウカ、生塩ノア、黒崎コユキ、十条レイチの4人も座っている。だが、こんな重役会議みたいな面子にユウカは少しだけ胃を痛めていた。
「全員揃ったかしら。それじゃあ、会議を始めさせてもらうわ。進行は私、『ミレニアム生徒会長』の調月リオ、『特異現象捜査部』部長の明星ヒマリ、連邦捜査部『シャーレ』の先生。私たち3人で行わせてもらうわ」
リオがマイクを取って、そうして室内の顔ぶれを確認すると、最前列で向かい合うように立ったリオが口を開いた。そのホワイトボードには『Key、名もなき神々の王女及びエンター、メタロイド、メガゾード会議』と記されている。
ただ、一部の人にとってはエンターに泡を吹かせられているので、やり返したいという事実もあってか少しだけ殺気立っているものもいる。まぁその殺気は主にネルから出ているのだが。
「先ず、資料の1ページ目を開いてちょうだい」
その欄にはこう記載されていた。アリスと呼ばれている存在。それは、未知から侵略してくる『不可解な軍隊』の指揮官であり、『名もなき神』を信仰する無名の司祭が崇拝した『オーパーツ』であり、古の民が残した遺産
「それが、AL-1S。その一つの側面よ」
騒然とする会議室。たが、マコトとヒナ、ナギサとハナコは冷静だった。共に世界を滅ぼせるほどの脅威⋯⋯⋯マコト、ヒナは『雷帝』をナギサとハナコはハナコ経由ではあるが『ヒエロニムス』を。それぞれ経験しているのだから。
「アリスちゃんが、世界を滅ぼす⋯⋯⋯?」
「何かの間違いじゃ⋯⋯⋯」
「嘘よ⋯⋯⋯」
「そんな⋯⋯」
誰かがそう呟いた。誰だってこの前まで楽しく過ごしていた人が世界を滅ぼす兵器なんて信じられるわけがない。否、事実を拒否していると言っても過言ではない。だが、ネルとモモイは違った。
「んなコトは関係無ぇ、アイツはただ無邪気なだけの可愛いチビだ」
「そうだよ!アリスちゃんとゲーム開発部で過ごした時間は変わらないの!」
C&C部長の美甘ネルと、ゲーム開発部の才羽モモイの二人である。両者とも核心を突く言葉を叫ぶ。想定通りの反応⋯⋯レイチの内心はそれである。
「ええ。先の事実を踏まえた上で私たちが出した結論は、天童アリスは天童アリスであること」
「つまり、アリスちゃん自身には世界を滅ぼす意図は存在しないという事ですね」
「えぇ、簡潔に言えばあの子は世界を滅ぼす『AL-1S』ではなく、ただの『天童アリス』だということです」
リオ、ヒマリ、レイチの順番でそれを言う。ただ、リオが素直にそれを認めた⋯⋯⋯その事実にリオの中身を知る3年生組やエイミ、トキは温かい目を向けていた。リオは目を逸らした。
「何が原因で『天童アリス』の人格が生まれたのかは知る由もないわ。ただ、『天童アリス』という生徒自体には世界を滅ぼす危険はない。その根拠が、次に話す内容よ」
続けて資料を捲るように言うと、ホワイトボードにもそれが表示される。それは、プロトコルATRAHASISについて。そして、『Key』と呼ばれるものについてである。
「そこに纏めたように、アリスが行えるソレ⋯⋯もとい、世界を滅ぼす『プロトコル・ATRAHASIS』の実行にはいくつかの要因が必要になっているわ」
「『Key』によるシーケンス、『王女』による実行の承認。私たちはアリスが後者のことををする危険性は無いと判断したわ」
が、その恐ろしさを知っているマコト、ヒナからすると恐ろしいものだった。
「マコト」
「あぁ、
何時もはふざけているような振る舞いをし、ヒナに嫌がらせをしているマコトであるが、雷帝関連では真面目⋯⋯にならざるを得ない。それが例え関係なかったとしても、ゲヘナの⋯⋯ひいてはキヴォトスの敵となるのならそれ即ち『雷帝』と同等かそれ以上の『脅威』なのだから。
だからこそ、手を挙げた。
「第三者からの意見を言わせてもらうわ。確かにミレニアムであればそう言えるかもしれないけれど⋯⋯⋯私たちはそうはいかない」
「雷帝⋯⋯⋯奴が引き起こしたのはキヴォトスを滅ぼしうる『兵器』の製造だ。もし仮にも、ゲヘナ⋯⋯ひいてはキヴォトスを破壊するものになったとすれば⋯⋯」
「「私たちは
視線が一気に注がれた。だが、依然として2人は冷静であった。アリスを破壊する⋯⋯⋯⋯即ち、リオ会長がやろうとしていたことと同義なのだから。ネルは少しだけ2人を睨んだ。
「てめぇら、話聞いてなかったのか?」
「聞いて上で話しているわ。資料もちゃんと目を通したし⋯⋯その上で言わせてもらうけれど、雷帝を知っている私たちからしたら危険すぎる」
「だから、だ。ただ、『アリス』であるならいい。『王女』として覚醒した場合、私たちは即座にアリスを破壊する。それが私たちの意思だ。私たちのこの意見だけは覆らない」
リオと同じだ。敵となるのなら容赦なく排除する。ゲヘナとはそういうものだ。その言葉に、会議室の空気は重くなる。だが、仲間というもので同情してしまい、もし覚醒してしまったのなら⋯⋯⋯その最悪の想像をした場合、即座に破壊できる人が必要だ。
ナギサも、少しだけそれには同意した。エデン条約のことがあるのだ。特に、報告にあった存在『ヒエロニムス』、そしてアリウスを裏で操っていた存在『ベアトリーチェ』。2つの脅威を知っているからこそ、それに同意していた。ミカが何か口を挟もうとしたが、ゲヘナのことになると碌でも無いことを言うので、ロールケーキを押し込もうとした。ミカは泣いた。
ヒフミ率いる補習授業部とアル率いる便利屋68の2つは内心は同じだった。『ハッピーエンドを目指す』それが、エデン条約で起こしたヒフミたちの奇跡であり軌跡なのだから。それを実行すること、それこそが彼女たちの意思だった。
「⋯⋯⋯⋯えぇ、その意見に関しては私も同意するわ」
「リオ!」
「あくまでも、王女として覚醒して手を付けられないのなら、第三者にやってもらうほうが合理的と判断したまでよ」
合理的⋯⋯だが、理屈は通っている。
「そして、今回の事件の主犯者、エンターについてね。その次のページを開いてちょうだい」
その次のページにはエンターについての情報⋯⋯⋯アビドス、トリニティ、そしてミレニアム。その3つで出てきた情報を纏めたものである。隣のページにはアリス・エスケイプとメタロイド、そして各種メガゾードの画像が貼られていた。
「先ず、メタロイド⋯⋯物から生み出されるロボットについてはまだ情報が欲しいわ。そこに記されていない情報があれば、特に」
ただ、資料を見た人たちは驚いた⋯⋯というか、驚きのレベルが違った。それは、メタロイド、メガゾードであるが、一番の驚きは『アリス・エスケイプ』である。エスケイプの出自、それがアリス本人の複製体であること、『王女』という運命から逃れたから『アリス・escape』であること。
ただ、メタロイドを倒すのに抵抗がある者たち⋯⋯便利屋68と補習授業部は少しだけ、悲しみを帯びた。メタロイドを倒すこと、それはもしかしたらファンロイドやソウジキロイドを倒す可能性が出てきてしまうことなのだから。
ただ、アリスを救うためにもメタロイドを倒さなければならない。少しだけ、胸の苦しい思いをしながらも目の前を見る。補習授業部は大切な誰かを失う気持ちをこの中の誰よりも知っているから。
ホシノとユメは知っている。気持ちがバラバラになって、離ればなれになってしまうことも、会えなくなってしまって後悔に包まれたことも。だからこそ、エンターがそれをするなら止めなければならない。それがホシノたちの意思だったから。
「さて。改めて、今回の事件の危険性が理解してもらえたと思うわ。意思も固まったようだし⋯⋯⋯」
「私はミレニアムを、ひいてはキヴォトスを守るために、そして友人の助けになるためにも。アリスを取り返し、エンターを捕えたい。どうか、協力をお願いするわ」
その言葉とともに、本当の作戦会議が始まった。
だが、皆は知らなかった。
その中の1人の存在が、その事件の主犯であることを。
マコトっていつもふざけてる雰囲気あるけど雷帝関連⋯⋯ゲヘナがやべぇことになるな、ひいてはキヴォトスがヤベーことになるな、と感じた場合はガチになると思ってます。それが例え天敵⋯⋯ヒナと組むほどには。
以上、閉廷!