ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
正直に言おう、寝落ちした。
補習授業部と便利屋68⋯⋯2つの組み合い、というよりかはグループなのだろう。だが、そんな彼女たちは逃げていた。タンクゾードが足の機構をどういう原理なのかは知らないが、キャタピラに変形させて襲いかかってきていたからである。
逃げても逃げても本当にキャタピラかそれ?と思う程には早く、砲撃してヒフミたちが今さっきまでいた場所が爆発する。道路にはキャタピラの跡がつき、その砲撃した場所には爆炎と焦げた跡が残っていた。そのことから、かなりの火力と重量が伺えた。
それを見てアル、ヒフミたちは青ざめた。
本能が察知していたのだろう。
アレを喰らったらひとたまりもないと。
「ひやぁぁ!!?!」
「ペロロ様ぁぁぁ!!!」
「あははっ!こりゃ不味いねっ!」
「あのキャタピラの速度⋯⋯正義実現委員会の戦車の比じゃない」
「あわわわ!!!アル様を傷つける者は誰であろうと⋯⋯!」
「ちょっとぉ!!これなんなのよぉ!!」
「頃合いを見て反撃するよ」
『解析しています、少し待っててください!』
便利屋68、補習授業部は逃げながらも策を考えていた。あのキャタピラの速度、砲撃の速度⋯⋯まるで、何かを吸い込んでいるような音。あのメガゾードの無制限の砲撃には何かしらの制限があるのかもしれない。そう踏んでいた。
見た事があるメガゾード⋯⋯もとい、デカグラマトン編にて登場したショベルゾード、バーナーゾード。この2つはそれぞれにバケットアームと火炎放射器が装備されていた。この2つから推測されるのは、メガゾードとメタロイドには似通った部分があること。
元はあの設計図で、メタロイドの能力がそのままメガゾードの方にも少しだけ反映されているというのが、ヒマリ、マコト、ナギサ、リオが判断したことである。だからこそ、今まで見たことのあるメタロイドの能力を思い出しておいてという指令も追加されていた。
そして、このタンクゾードはタンクロイドの武装である。故に⋯⋯そのメガゾードが、地面にある瓦礫を吸い込んでそれを弾に変える。その姿をドローン越しにハナコが目撃していた。
『皆さん、聴いてください!あのメガゾードは瓦礫などを弾にして発射しています!背後に吸い込んでいる機構があります!』
それを聞いた便利屋68と補習授業部たちは早かった。お互いがお互いを見て頷き合い、行動に移す。アイコンタクト、これだけで行動が分かるほどに信頼関係があるように見えるそれは、指揮力を高めていった。
だが、アルは分からなかった。アイコンタクトの示す意味が。
(なっ、何!?アイコンタクト!?何か伝えようとしているの!?)
ほら、この通りである。
取り敢えずやってやろうじゃないの!と意思を固めるアルだった。そして、交差点に差し掛かった。その瞬間、2方向に別れる。メガゾードβならαのようにバグゾードを出せるわけでもない、つまりは片方しか追えなくなるのだ。
狙いを定めていたのは、勿論アルたち便利屋68だった。やっぱりヘイトを溜める役に向いていたね。
(なんでなのよぉぉぉぉぉ!!!)
まぁ、当の本人は白目をむいて逃げているが。
その瞬間、メガゾードの背後が爆発する。そう、2方向に分かれた時に、補習授業部が総攻撃を仕掛けたのだ。当然、オートマタと同程度の硬さであるメガゾードであるが、その何発もの火力に耐えられるわけもなく、吸い込む機構が破壊された。
「アルちゃん!今っ!」
「!? そ、そういうことね!」
アルは自身の銃の銃口をメガゾードに定める。アルの奥の手⋯⋯又の名をEXスキル。それを発動した瞬間に弾丸を放つ。その弾丸はメガゾードの装甲を貫通して爆発させた。そして、メガゾードは内部から爆発して倒れ去った。
マコト、ヒナ、エイミ、ヒマリ。キヴォトスの中でもトップクラスの実力と分析力を持つ彼女たちは、目の前に降り立ったメガゾード⋯⋯もといタイヤゾードを凝視していた。
「一つ聞きたい。なんでタイヤが付いてるのに歩いているんだ?」
「ただの飾り⋯⋯そんなわけないわ。多分⋯⋯」
「あの顔で歩くんだったら少し非効率的な気が⋯⋯」
『多分、あの機構なら⋯⋯』
その瞬間、タイヤゾードの足が変形し、タイヤになり走ってこちらへ向かってきていた。まるでローラースケートのように走るその姿はメガゾードには少し見えにくい。だが、その見た目が物語っていた。
「やっぱりタイヤね」
「なら⋯⋯⋯」
こちらに向かって来るタイヤゾードをヒナ、エイミは近くにあったビルを駆けて避け、マコトは足元をスライディングして避けた。メガゾードは嘘だろ!?みたいな顔をしてこちらを見ていて、回転してこちらに銃撃してくるが⋯⋯
「ヒナ」
「分かっているわ。『終幕・イシュ・ボシェテ』」
生憎、ヒナの火力の前では何人たりとも立ち塞がることなどできない。ヒナの銃から放たれるのは紫色の弾⋯⋯神秘を纏いしその弾はなるでレーザーのように発射され、タイヤゾードの両脚のタイヤ部分を的確に破壊した。
「うわぁ⋯⋯⋯」
『流石は、ヒナさんと言うべきでしょうか』
エイミは少しだけ引き、ヒマリは感心した。前に特異現象捜査部で見た時もそうだが、アサルトライフルがレーザーみたいになるってどういうことなの⋯⋯?という困惑のほうが強いのだが。
だが、タイヤゾードも一筋縄では行かない。いや、行かせない。マコトは推測していた。こんなにあっさりメガゾードとやらがやられるのかと。
(メガゾードαの性質上、バグゾードが存在する。なら、そのバグゾードは何処にあるのか。それは⋯⋯まさかっ)
「上かっ!」
突如飛来していたのはバグゾード2体。3人の背後に着地して3人がいた地点に銃撃してくる。3人は軽く避けるが、タイヤゾードが足を変形させて通常の足に戻していた。3人は交互にメガゾードとバグゾードを睨みつける。
「⋯⋯⋯挟まれたね」
「⋯⋯⋯やれるな?ヒナ」
「当然よ」
嫌いだからこそ分かる、その絶対的な戦闘力の高さ、そして信頼。ヒナはタイヤゾードではなく、バグゾードの方に向く。つまり、あの2体を相手取るということである。ヒナとマコトは背中合わせになって、マコトとエイミはタイヤゾードを。ヒナはバグゾードを見る。
タイヤゾードが、バグゾードが銃撃した瞬間、3人は動いた。
ヒナはビルの壁を駆け抜けて、ビルの壁を蹴って翼で滑空する。そして、銃に神秘を込め始める。
「まず1体、『終幕・イシュ・ボシェテ』」
そのレーザーともいえる銃撃は、バグゾードを難なく貫いた。そして、また次のバグゾードへと移る。だが、バグゾードもメガゾードの一種であることに間違いはない。だこらこそ、銃撃でヒナを撃ち落とそうとするが⋯⋯⋯
「無駄、消えて」
その紫色の眼光はバグゾードを射抜いていた。同時に、EXスキルを放って、2対のバグゾードは簡単に破壊された。
同時刻、マコトとエイミはかなりのスピードで動いていた。マコトも伊達に議長をやっていない。そのかなりの洞察力で簡単にタイヤゾードの攻撃を避けていた。
「その程度か!」
「面倒だね、本当」
「「一気に決める」」
その瞬間、ビルの壁に着地するとその壁を蹴ってタイヤゾードに向かって加速する。そして、銃撃してタイヤゾードを難なく破壊した。そして、ヒナ、マコト、エイミは同時に着地する。
「ふぅ〜終わったね」
「この程度なら造作もない。赤子の手をひねるものだ!」
「だけど、メガゾードを最初からこんなに送り組んで⋯⋯あっちもかなり本気みたいだね。しかも、次が来た」
そして、また次の戦いが始まる。
「⋯⋯⋯まさか、あの時のピザカッターとはね」
「ん!!アレを奪えば銀行強盗に⋯⋯!」
「シロコ先輩何考えてるの!?」
「何あのロボット⋯⋯でっかいや」
「わぁ〜☆あの時のピザカッターですか」
『可能性的にカッターロイドの武装⋯⋯』
目の前に降り立ったメガゾードγ⋯⋯もとい、カッターゾードを睨みつけるアビドス廃校対策委員会。因みに、ユメは盾をホシノに受け継いだ為、あの盾とは別の盾を一応用意してきたのだ。
カッターゾードが肩からミサイルを放ってくるが、それをシロコ、ホシノは避けてビルの壁に向かい、ユメ、セリカ、ノノミはカッターゾードの前に待機する。
「ミサイルなんてこっちにとっちゃへっちゃらよ!」
「お仕置きの時間ですよ〜!」
「私が守るからっ!」
『回復は任せてくださいっ!』
その弾丸は簡単にミサイルを空中で破壊する。アビドス廃校対策委員会は毎度のように不良が攻めてきたりするのだ、たまに戦車を使って攻めてくることもあり、全員の戦闘力はまさに一級品。それ故に、難なくこなそうとしていた。
だが、カッターゾードもそう簡単には行かない。壁を走って向かってきているシロコに対して、右腕に装着されたピザカッターを振る。それをシロコはビルの壁を蹴って右腕に乗る。
「ん、これで終わり!」
引き金を引こうとしたその時、カッターゾードの目が光る。ホシノは次に起こることを察したのか「シロコちゃん!」と言いながらシロコを押し退けて一緒に落ちる。さっきシロコがいたはずの場所には赤い光線が放たれていた。
「うへぇ〜あの時とは少し違うけど、なんとかいけそうだねぇ〜」
だが、事前にその性能を聞いていれば、対処は廃校対策委員会にとっては容易⋯⋯もしかしたら、赤子の手をひねるよりも簡単なのかもしれない。
「もう1回行きますよ〜♧」
ノノミが弾丸を放てば、また放たれたミサイルを破壊して、その先のカッターゾードの装甲を削る。その際にもセリカがその削れた装甲目掛けて弾丸を放っていた。当然、その削れた装甲に弾丸が上乗せされればどうなるか、簡単な話だ。
中身が剥き出しになる、それは機械であるならば当然の話である。そして、中身が剥き出しになった機械など破壊するのは簡単な話だ。
「じゃ〜ね〜、もうちょっと強くなってから来るんだよー」
その瞬間、総攻撃すると⋯カッターゾードはあっけなく爆散した。その文字数996文字。メガゾードが弱いのではなく、アビドス廃校対策委員会が強すぎることを念頭に入れておいてほしい。
「新入り、しっかりとやれよ?」
「当然です」
「爆破しがいがありそうですね」
「う〜んなんか嫌な予感がするけど⋯⋯」
「任務を遂行する」
メガゾードβ⋯⋯⋯もとい、フォークゾードが目の前に召喚され、それをC&Cが鋭い目で見つめる。右腕にフォークが武装されていることから、それに通ずるメタロイドが存在するのだろう。
『アビ・エシュフ、投下するわ』
その瞬間、高速でコンテナが落とされてトキがかなり速度で着る。アビ・エシュフ特有の擬似的な未来予知は出来ないものの、圧倒的な火力を持つそれは十分なほどに強いものだ。
正直で言えば、フォーク如きで敵う相手ではない。
次の瞬間、ネルとトキは高速でフォークゾードを駆け上がる。超高速で決めようとしたが、フォークゾードは目からビームを放つ。2人は空中で避けると
「この程度なら、造作もありません」
そう言うとアビ・エシュフに備えられたガトリングで胸や肩の表面装甲を破壊する。だが、地面にフォークが叩きつけられるとその場所が抉れた、いやその先まで一直線に陥没したといったほうが正しいのかもしれない。
それを5人は危険視した。
アスナとアカネが同時に動いて足の装甲を爆破や銃撃で破壊する。そして、よろけて離れた所をカリンのホークアイでフォークゾードに構えてその弾丸を放つ。対戦車ライフルと言われるだけの高火力は、フォークゾード右腕に備えられたフォークを破壊した。
圧倒的な速さであるが、想定外のことが起こったのは、皆が着地して総攻撃しようとしたときだった。
「なにか、嫌な予感がする⋯⋯⋯」
アスナが呟く。アスナの予感は、かなりの確率で当たる。それはC&Cの共通認識である。だからこそ、警戒態勢に入った。このメガゾードには、他には違う何かがあるのだろうと。そう察した瞬間だった。
「キイイイッーー!!!」
まるで虫の金切り声のような音が聞こえたかと思えば、メガゾードの中から新たなメガゾードが現れる。まるで、寄生していた生物が成長して出てくるかのように。
純白の機体に、右腕にはハンマーのようなものが装備されている。メガゾードδ、寄生型のメガゾードである。
『なっ⋯⋯⋯設計図にないメガゾード⋯⋯!』
新たに開発していたの⋯⋯!というリオの声が聞こえる。想定外、いや理解の範疇を超えているがC&Cのやることは変わらない。破壊して、アリスを救う。それだけだ。
「第2ラウンドって奴か!さぁ、存分に楽しませてもらうぜ!」
天童アリス破壊まで、残り13時間。
あっけなく倒されるメガゾードたちに、合掌。