ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
まさか次に出すメタロイドをドンピシャで当てられるとは思わなんだ
ちょっと、今日奇妙な体験したんだけど、聞いてくれないかな?
「ふんふふ〜ん」
エンジニア部の部室で私、物作ってたの。昨日、先生が再度ミレニアムに来て⋯⋯そして今日なんかヴェリタスの部室が爆発したりで忙しそうだなとか思ったんだけど、まだ時間的に大丈夫だろうって思って物作ってたんだ。
まぁ、帰寮時間でもないからって言うのもあるけどね。で、そんな時だったんだ。男の人の声が聞こえたのは。
「ボンボヤージュ?」
「ひゃぁっ!?」
後ろから声かけられて本当びっくりしちゃったよ。多分男の人⋯⋯というか、レイチの声に少し似てる雰囲気があったからレイチが変声機でも使って脅かしたのかな⋯⋯とか思ってたんだけどね、違ったんだ。
後ろ振り向いたら知らない男の人が立ってたのよ。教員の服着ていたから新たに入った教員なのかな⋯⋯?とか思ってたんだけどね。でも、今の時間だったらもう教員は帰ってるだろうし⋯⋯ってちょっと困惑してたの。
で、何のようなのかな⋯⋯?って思ってたんだけど⋯⋯
「少し、拝借させてもらいますよ」
「べ、別に良いですよ⋯⋯?スパナなんてここには幾らでもありますし⋯⋯あ、でもそれは私のだからちょっと待ってて!」
「!! merci、Mademoiselle?」
「はい!これ!」
まさかのスパナ借りようとしていたの!何かもの作るのかな⋯⋯?思って一旦別のスパナ持ってきて渡したんだけど、なんかそれを持ち上げて、見回して、そして置いたと思ったらシール?らしきものをスパナに貼り付けたの。
で、ノートパソコンを開いて、なんか懐から赤色のカード取り出して
「メタウイルス、『バラす』インストール」
とか言ってそのカードをノートパソコンにスライドさせてたんだけど⋯⋯そこからが驚きなんだよ!
スパナロイド
スパナロイド
スパナロイド
「べーリベリベリ!!べーリベリベリ!!」
「ええっ!?!?!?」
電子音声が鳴ったと思ったらスパナが浮かび上がってロボットになっちゃったの!!見た瞬間思考停止しちゃったし、というか普通に考えて何がどうしたらそうなるの⋯⋯?
聞こえた名前的にスパナロイド⋯⋯?って言う名前なのかな?見た目を言っていけば、スパナから変形したから素体通りスパナ型の頭部をしてて胴体は灰色、四肢は赤色。
そして両腕や両肩、膝や踵部分にもスパナ以外の工具みたいな意匠あるし⋯⋯まさに、スパナから生まれロボットっていう感じが本当にもうロマン!!!
というか、そのロボット⋯⋯?オートマタなのかな?一旦分解させて欲しいんだけど、いや、ちょっと分解するだけだから!先っちょだけだから!ね?
「駄目ですよ。このメタロイドは“特効”なんですから」
「へっ?」
っていうと、何時のまにか消えちゃってたのよ⋯⋯ね?奇妙な話でしょ?「その話詳しく!!」えっヒマリ先輩何でここに?この奇妙な話気になるの?えっなんでそんな鬼気迫る表情してるの!?ちょっとほっぺ揉まないでぇ⋯⋯!
「すいません!少しこの子借ります!」
「○○ちゃんバイバイ〜!」
ちょっと!?見捨てないでぇ⋯⋯!!
『新たに作られたメタロイドは、現在4体確認されているわ』
リオが新たな情報を流す。それは、現在確認されているメタロイド、そして新たに追加されたメタロイドについての情報である。
『マキから聞いたスプレーロイド、ヒマリから聞いたスパナロイド、そしてミレニアム近郊に位置していた工場の廃墟から出来たメタロイド⋯⋯スチームロイド。そして、襲撃時に現れたタンクロイド。この4体』
『そして、メガゾードの武装から、いるだろうと仮定したものが推定【タイヤロイド】【フォークロイド】。この2体』
『ドローンによる調査もしているから、随時報告するわ』
「だがよ、こいつなんなんだよ⋯⋯!」
ネルがそう呟く。目の前にいるのは、メガゾードβ⋯⋯もとい、フォークゾードから出てきた謎のメガゾード。純白の機体に、右腕には手はなく、ハンマーを模した武装が付けられているメガゾード。
「キイイイッーーー!!!」
まるで虫の金切り声のような音を鳴らすそれは、明らかに他のメガゾードとは違う雰囲気を醸し出していた。今回のこれは、一筋縄ではいかない⋯⋯そんな雰囲気を。
『この超天才清楚系病弱美少女ハッカーでも、理解が出来そうで理解が出来ないとは⋯⋯』
理解が出来そうで理解が出来ない、いや理解の範疇を超えていると言ったほうが良いのかもしれない。当然である。なにせ機械の中から機械が出てきて、実質的には分裂してしまったようなものなのだから。
それを近くのビルから眺めていたエンターは叫ぶ。
「ようやく完成です!我がMajestéの叫び⋯⋯破壊のメガゾード!!Très bien!!」
「さぁ、征きなさい!!メガゾードδ!!」
フォークゾードとδの同時攻撃。フォークゾードが目から電撃を放ち、δがハンマーを5人目掛けて振り上げる。5人はβの電撃はジャンプして難なく避けたが、問題はδ⋯⋯そう呼ばれたメガゾードであった。
「なっ!?」
「ぐあっ!!!」
『カリンっ!!!』
δがハンマーのような武装を振り上げ、カリンに直撃させた。その速さは他のメガゾードよりも圧倒的なまでの速さであり、メガゾード特有の重量もあるその攻撃は、カリンを近くのビルにまで吹っ飛ばした。
そのビルの壁を貫通して倒れるカリン。ギリギリ気絶はしていないようだが、メガゾードβが傷ついたカリンに向かっていっていた。
「カリン先輩は私が助けに行きます」
それを見て、アビ・エシュフの脚部分のブースターによる加速を使い、カリンがいるビルに急接近する。ネルたちはメガゾードβを止めようとするが、全てδに阻まれてしまった。
「ちっ!!邪魔だなぁ!!」
「硬いですね⋯⋯」
「これ、まずいよ⋯⋯」
ハンマーが振り下ろされた場所は全てクレーターができていて、そのことからも異様なほどの火力が伺える。しかも、目から電撃を放ってくるおまけ付き、面倒この上ない。
だが、足止めするだけでいいのだ。新入り、C&Cコールサイン04、飛鳥馬トキが向かったのだから。トキはカリンの前に立つとアビ・エシュフを構える。
「トライ・ポッドショット」
ガトリングの部分から大量の弾丸が放たれ、フォークゾードに全て直撃する。そして、フォークゾードの装甲が破壊されて中身が剥き出しになった。そして、アビ・エシュフのビーム兵器を展開する。
「目標確認。ロックオン!」
そして、そのビーム兵器から巨大なレーザーが打ち出される。それは、フォークゾードの中身と周りにある装甲を軽々と破壊して、爆散した。
「ぐっ⋯⋯」
「大丈夫ですか?後でいっぱい先生に褒め称えて頂きますので」
【悲報】先生、知らない所で約束を確約される。まぁそんなことはどうでも良いのだが。そして、3人はフォークゾードが破壊されたことを確認すると、壁を走り始める。メガゾードδ目の前にはネルが、背後にはアスナとアカネが壁を蹴って3方向から狙いを定めていた。
「んじゃ、こっちの番だな!!!」
メガゾードδは目の前に迫るネルに向けてハンマーを振るが、ネルに当たる瞬間にネルは空中で体を捻って避け、そのハンマーの上に乗る。
「キイイイッーー!!!」
メガゾードδは金切り声を上げるとネルに向かって電撃を放とうとするが、それをアスナとアカネが許す訳がない。背後から銃撃して一瞬の時間を稼ぐ。それだけで、ネルにとっては十分な力だった。
「あばよ!強かったぜ!」
そして、胸に向かって銃撃すると、装甲を貫通してメガゾードδを破壊した。ネルは少しだけ考えていた。このメガゾードδの強さは、他のものよりも強い⋯⋯⋯もし、単騎の時に襲撃してきたなら、2対1となり不利な状況に持っていくことができる。
もしかしたら、ネルは勝てるだろうが⋯⋯他の者ならば、どうなるだろうか。だが、今そんな事を考えるべきではないと頭を振り、前を見る。
「行くぜ!」
そうして、エリドゥの奥へと進んでいった。
メガゾードα、β、γ、そして新たに現れたδの破壊報告を聞いた先生たちだったが、此方は此方で冷や汗をかいていた。何故ならば⋯⋯
『列車の中での危険乗車はお辞めくださーい』
といいながらバグラーを何体も出してきたからだ。他のメガゾードとはわけが違う⋯⋯しかも、壁などを壊そうとしたらこれだ。それに、壁や窓に銃弾が当たっても壊れるどころかびくともしていない。
“これは、進むしかなさそうだね⋯⋯”
今さっき見た時の電車は全部で4両編成。そして、今は最後尾にいるため、機能停止させるには1両目に行かなければならないというのがウタハの判断であった。現在は3両目の場所である。
そして、またバグラーが生み出される。
「お姉ちゃん、まただよ⋯⋯」
「ちょっと敵多くない!?」
「それほどあっちは本気なんだろうね⋯⋯」
だが、バグラーたちの奥に一つの影が見えた。スパナ型の頭部をしてて胴体は灰色、四肢は赤色。そして両腕や両肩、膝や踵部分にもスパナ以外の工具みたいな意匠。
スパナから生み出されしメタロイドが一体
『スパナロイド』
「やっと来たね、先生御一行!」
スパナロイドはその手にもつスパナ状の武器を先生たちに向ける。
「先生の持つそのタブレットとエンジニア部の雷ちゃん⋯⋯どっちも分解させてもらうよ!!」
そして、スパナロイドが手に持つスパナ状の武器からビームをゲーム開発部メンバーに向かって放つが、それを避ける。だが、避けた先にあった椅子にそのビームが当たると⋯⋯椅子が『分解』された。
「うっそでしょ!?」
「これ、当たったらひとたまりもないよ!」
「うっ、これ⋯⋯どうしよう⋯⋯」
椅子のパーツらしきものがコロコロと転がる。それだけでこのメタロイドがどれほどの脅威なのか頭が良いからこそ、分かってしまった。モモイたちは察してしまった。身体に浴びれば、文字通り『分解』されてR-18Gみたくグロい映像になってしまうと。
そして、背後から襲撃を仕掛けるものがいた。それは、狙いを先生の持つタブレットへと向ける。
「っ!! 先生っ!危ないっ!」
それを瞬時に察知したのか、ユズは先生を押して一緒に倒れるが、その先生がいた場所には1発の弾丸が通り過ぎて行った。その弾丸が出てきた方を見れば⋯⋯そこには、見たことのある者がいた。
「外したであります!奇襲失敗であります!」
まるで軍人の如く言うその人はペリスコープとセンサーの塊潜水艦や戦車に使われるペリスコープが重なり合ったような無機質な頭部。胸の中心に太い戦車の主砲がそのまま突き出ていているメタロイドがそこにはいた。
名を『タンクロイド』
一度、アリスを強奪するためにエンター共に赴いてきたメタロイドがそこにはいた。因縁の相手⋯⋯そう言ったほうがいいのかもしれない。
タンクロイドがいた場所は、今さっきスパナロイドがビームを放った椅子のまた更に一つ後ろ。つまりでいえば、隠れて奇襲し、シッテムの箱を奪おうと画策したのだ。だが、その作戦は失敗⋯⋯だが、ここには『弾』となるものが沢山あった。
タンクロイドは地面にあるバラバラになった椅子のパーツを吸い込むと⋯⋯⋯それを弾丸にして吐き出した。
『っ!?』
直ぐ様、その放たれた弾丸の進行方向にいた人は避けるが、タンクロイドの法則性が分かった⋯⋯いや、分かってしまった。これ程に相性の良いメタロイドと、場所が存在するのだろうかと苦笑いを浮かべた。
タンクロイドの能力、それは物を吸い込んでそれを弾にして『放つ』能力。ゴミであっても、何かのパーツであっても、吸い込めるものならば何でも弾丸にしてしまう恐ろしいものだった。故に、医療キットなどを吸い込めば回復させる弾を放つことも可能であり、モモイを回復させたのはこの力故だった。
そして、スパナロイドは物を『分解』する能力。もう言いたいことは分かっただろう。この空間にものがある限り、スパナロイドの当たれば確実に分解されるビームが放たれ、避ければそれは椅子に当たって椅子が分解されタンクロイドの弾となる。
そして、場所的にも挟まれていた。
ゲーム開発部はタンクロイドを、エンジニア部はスパナロイドをそれぞれ見る。
アリス破壊まで、残り12時間30分
冒頭のミレニアムモブちゃんは仲良くなるとほっぺをモチモチさせます。そして皆に揉みくちゃにされます。
そして、メガゾードδは他の通常メガゾードよりも強く設定しています。なにせ、とっておきですからね。