ゲマトリア兼デカグラマトン所属、エンターと申します。以後お見知りおきを 作:エンター・■■■■
エンターは動いていた。メタロイド制作やメガゾードの転送座標配置、的確なメタロイドの配置などなど⋯⋯多岐に渡って動いていた。
ただ、今回ははっちゃけたのだろう。なにせ、パンダの着ぐるみを着て動いていたのだから。何でパンダの着ぐるみかと聞きたい人がいるかもしれないが、雰囲気作りというものはロールプレイにおいて大切である。こんなんで雰囲気作りになってたまるかとか言いそうだが、そういうものである。
気軽にステップを踏みながらとある場所に近づく。そこから見下ろすと、2人の生徒がチューバを吹いていた。
「♪〜!♪〜〜♪♪♪」
「ボーンボンジュール!」
チューバから聞こえる音楽に合わせて挨拶を後ろからするエンター。その瞬間、チューバを吹いていた生徒の周りに配置していたバグラーが、生徒たちを囲んで2人の持つチューバを奪う。
「えっ!?ちょっ!?!」
「ひゃっ!?ひゃぁぁぁ!!!」
突然の出来事に、生徒2人は驚いて逃げるしかなかった。それをエンターは笑顔でバイバイと手を振る。
「Mademoiselle、これお借りします。merci」
パンダの着ぐるみの頭を外してチューバを指差しながら言うエンター。バグラーがチューバを少しだけ重そうに抱えていたのを見て、即座に行動に移す。
「さぁ、始めましょう」
そう言うと、チューバにシールを上から貼り付ける。そして、黄色のメタウイルスカードを取り出して近くに置いたノートパソコンにスライドする。
「メタウイルス、『吠える』インストール」
エンターのパソコンに繋がれたチューバがエネトロンにより、緑色に発光し始める。その様子に、変形を察知したバグラーが3歩ほど後ずさり、その様子を見る。
チューバロイド
チューバロイド
チューバロイド
電子音声でコールが3回繰り返され、チューバが変形される。金管楽器の先端部の様な頭部をしており、同じ意匠が両腕や両大腿部にも見られる姿をしている。その名の通り左肩にチューバを装備しているメタロイドが一体。
チューバから生み出されしメタロイド
『チューバロイド』
「そして、もう一枚」
「メタウイルス、『吠える』インストール」
エンターのパソコンに繋がれたもう一つのチューバがエネトロンにより、緑色に発光し始める。
チューバロイド
チューバロイド
チューバロイド
先ほどと同じ電子音がコールされてチューバが変形していく。外見は勿論、身長も体重も初代と同じだが、左肩に備え付けられたチューバに『VER.2』と表記されているのが特徴のメタロイド。
『チューバロイド・Mark2』
それを見たエンターは高台から降りてパンダの着ぐるみの頭を投げ飛ばし、2体のチューバロイドを見つめてチューバロイドの胸に手を添える。
「さあっ!是非ともファンファーレを最後まで」
高台から飛び降りて、そのパンダの着ぐるみの頭部分を投げ捨てエンターはチューバロイドを見つめる。
「あの潰したいほど愛おしい、先生方、ma puce⋯⋯」
「フウッ⋯⋯⋯⋯」
「ハァッ⋯⋯!」
因みに後日にて、その生徒に郵便配達でトリニティが支払うレベルの高級チューバが届いていて、しかもその生徒に合わせて送られるという恐怖体験があったのはまた別の話。
因みに、チューバを吹いていたもう一人の生徒は嫉妬したが、その次の日にトリニティが支払うレベルの高級チューバが送られてきて腰を抜かしたのも別の話。また、ご丁寧に調整までされていた模様。
メガゾードロイドの中、ゲーム開発部はタンクロイドを、エンジニア部はスパナロイドを見る。椅子は最初に分解されてタンクロイドに弾として弾を放たれたことから推測出来るのは⋯⋯
「多分、スパナロイドが『分解』タンクロイドが『放つ』ことに特化してるね。これは、エンジニア部の天敵と言っても差し支えない」
ウタハがそう呟く。幾ら武器を持っていたとしても、例え雷ちゃんのような技術によるロボットを生み出していたとしても、分解されてしまえばただのガラクタ。そして、タンクロイドはガラクタをそのまま弾として放つ能力。
これほどにシンパシーのあるメタロイドはいただろうか。だからこそだろうか、スパナロイドのビームを避けて、タンクロイドの放つ弾も避ける。
「こんなエネミー反則だよっ!!」
「お姉ちゃん!!叫ぶ前にっ!?危ないっ!!」
「ひゃぁぁ!?!!」
一度でも当たったら終わり⋯⋯⋯ゲームオーバーである。尤も、人生のと言う言葉が前に付くが。雷ちゃんなど、ドローンを呼び出しても即座に分解されタンクロイドの弾にされるだけ⋯⋯エンジニア部の3人は頭を回す。
どうすれば、この絶体絶命の状況を脱することができるか。どうすれば、このメタロイド2体を破壊することができるのか。だが、そんな事を考えている間にもビームは迫る。
「さぁさぁ!!分解されてくれぇっ!!!」
「倒れてくれると後々に助かるであります」
“生憎、倒れるわけにはいかないんだ!!”
「そうです!アリスを救うために!」
「同意見だよ」
先生とコトリ、ヒビキは啖呵を切るが、絶体絶命の状況には変わりない。お返しとしてゲーム開発部たちがタンクロイドに攻撃を仕掛けるが、びくともしていなかった。タンクの名を冠するだけはあるのだろう、装甲が硬かった。
それに先生たちは苦虫を噛み潰したような顔をする。スパナロイドは近づいたら近距離でビームを放たれてジ・エンド。タンクロイドを攻撃しても硬すぎて攻撃が通っていない。こちらばかりが、体力と武器の弾薬を消費するだけだった。
「そーれ!そーれ!」
スパナロイドが椅子やライトなどにビームを当てると、たちまち分解されてコードやガラス、鉄材などの椅子やライトを構成していた素材が地面に転がる。そして、タンクロイドは即座にそれを吸い込むと、弾丸を放つ。
「ファイヤァ!!!であります!」
「危ないですっ!!!」
「ぐっ⋯⋯!」
「炸裂弾のようにも出来るのかい⋯⋯厄介にも程がある」
その弾が壁に当たった瞬間に、それは炸裂弾のように爆発して、その破片が飛び跳ねてエンジニア部の3人の頭上や足元に飛ぶ。それを避けるが、まるでスーパーボールのように飛び跳ねる。
エンジニア部の部長、ウタハは考える⋯⋯この絶体絶命の状況を切り抜ける方法はないのか⋯⋯⋯⋯だが、最初に電車に乗り込んだ時、確か⋯⋯
『メガゾードロイド、間もなく発車しまーす』
(そうかっ! ならっ!)
「そこっ!!」
スパナロイドによるビーム攻撃が椅子に直撃するかに思われたが、咄嗟の機転でウタハが銃撃してその椅子をどかす。その下は電車の床⋯⋯つまりはメガゾードロイドの一部である。
そこをどけてメガゾードロイドに当てれば、メガゾードロイドは分解されるのではないか。そう考えたのだ。そして、ビームは直撃し、そのビームによる影響が広がり始める⋯⋯かと思われたが。
『緊急事態が発生しましたー。一時的に停車致しまーす』
ビームによって分解⋯⋯⋯されるかと思いきや、一時停止であった。たが、これによって起こるのは⋯⋯急停止による揺れ。それによって分解された椅子、そして椅子のパーツが全て此方による。
「なっ!?嘘であります!?」
「分解を利用したのか⋯⋯!」
「ふふっ、これで弾も使えない。新たな弾を作っても構わないけど⋯⋯椅子はもう少ない。分解弾を放ったら、またメガゾードロイドに当たるかもしれないと踏んだのさ」
“ナイスだよ!ウタハ!”
分解と砲撃、そのことが仇となった。そのことにスパナロイドとタンクロイドは驚愕した。まさか、乗り切られるのは思いもよらないこと⋯⋯だが、進ませるわけにはいかないのだ。
「弾がなくなっても!!」
放つ弾がなくなっても、通常の弾は撃てる。分解できなくても、攻撃は出来る。今度は接近戦を仕掛けようとスパナロイドは動こうとするが、それをユズがグレネードランチャーを放ってスパナロイドに直撃させる。
タンクロイドも胸の主砲で銃撃しようとするが、モモイやミドリ、コトリとヒビキが銃撃して阻止させ、スパナロイドとタンクロイドから火花が散る。
「ぐううっ⋯⋯⋯!!」
「ちぃっ⋯⋯⋯!!」
2人は膝をつく。最後のトドメを刺そうとするが⋯⋯⋯タンクロイドは仕掛けていた。炸裂弾のように放った椅子の破片⋯⋯⋯その中に、煙玉を。
「あくまでも、時間稼ぎが目的だ。ゲーム開発部、エンジニア部、さらばだ!」
「メガゾードロイド!頼むのである!」
『了解致しましたー。タンクロイド、スパナロイド。両者、メガゾードロイドから降車りまーす』
その煙玉によって、タンクロイドとスパナロイドが煙に包まれる。そしてメガゾードロイドからアナウンスが鳴ると、スパナロイドとタンクロイドの姿が消えた。
「逃げられたね⋯⋯⋯」
“先を急ごう!!”
そして、先に進んで辿り着いたのは⋯⋯⋯動力室。
だが、その先には1体のメタロイドが鎮座していた。
金管楽器の先端部の様な頭部をしており、同じ意匠が両腕や両大腿部にも見られる姿をしている。その名の通り左肩にチューバを装備しているメタロイド。チューバロイドが、そこには待機していた。
「さぁ!歌い給え!!始まりのプレリュードを!」
腕を広げて歓迎するかのように動くチューバロイド。だが、そんなことを気にせずに先生はシッテムの箱を持っ力を強め、チューバロイドを睨みつける。
“悪いけど、そこを通してくれないかな。私たちも急いでいるんだ”
「それは無理な話だ。ここを守るのが私の使命なのだからな」
先生たちを指差して、その後にそのチューバのような指を握りしめるチューバロイド。その赤色の無機質な目からはは何も感じられないが、それ以上に不気味さを彩らせていた。
「戦車、スパナ、次は何が来るかと思えば⋯⋯」
「あれは、チューバです!説明を⋯⋯!」
「ごめんだけどそれは後。で、チューバロイド、ね」
エンジニア部が少しだけ鋭い目をしながらも、解明したい!分解したい!という目を向ける。だが、内心は同じだった。メガゾードロイド、戦車、スパナときて今度はチューバ⋯⋯メタロイド多すぎない?と。
「だが、無駄である!」
左肩に装備されたチューバからチューバから吹かれるような音波が来る。その咄嗟の攻撃に、ゲーム開発部やエンジニア部の一部は避けれたが⋯⋯⋯⋯
「あっ、まず」
その先には逃げ遅れたヒビキがいて、その音波を直に浴びてしまった。ヒビキの髪が吹き荒れて目を瞑るが⋯⋯⋯何も起こらなかった。端から見れば肩に装備されたチューバから、音を浴びせた。それだけであった。
音波攻撃なら耳がおかしくなる可能性だってある。だが、ヒビキは何もないどころかピンピンしている。ただ、少しだけ髪を荒らされて不服そうな顔をしていた。それだけだった。
「⋯⋯⋯え?」
「もしかして、このメタロイド⋯⋯」
「弱い⋯⋯?」
ゲーム開発部が目を見合わせて、チューバロイドを見る。だが、チューバロイドは関係ないと言わんばかりに肩に装備されたチューバから音波を浴びせる。一応避けるが、今度はコトリが浴びてしまった。
「メガネにも異常なし⋯⋯音波は音波でも、チューバレベルの音波ですかこれ?」
「さっさと片付けよう」
「これがボス⋯⋯?弱くない?今さっきのメタロイドたちのほうが強いような気が⋯⋯⋯」
「お姉ちゃん言い過ぎ⋯⋯事実っぽいけど」
「なんだと?ならば叫べ!終幕を!」
ボロクソである。そうしてまた打撃をして、モモイとミドリを同時に止めてチューバの音波を浴びせる。だが、後ろにいたウタハ、ユズが雷ちゃんとグレネードランチャーの攻撃をチューバロイドに浴びせた。
「ぐうっ⋯⋯⋯」
モモイとミドリは即座に離れ、それを見る。膝をついて爆発するチューバロイド。こいつが動力室を守っているメタロイドなら一体何だったのだろうか。弱すぎて何か仕掛けているのかもしれない⋯⋯だが、そんなものは欠片も見当たらなかった。
その答えを知るものは今、誰もいない。そして、最後は⋯⋯そう皆は思って動力室のソレを見る。
“これを破壊すればいいのかな⋯?”
「そうっぽいね」
『ここを触れたり破壊するのはお辞めくださーい』
「触るなって言って触らないわけないでしょ!!」
「お姉ちゃん⋯⋯」
ミドリがドン引きしながらモモイを見るが、有無を言わさず総攻撃を仕掛けて動力室を破壊した。
『緊急事態発生。メガゾードロイド、停止します』
その瞬間、メガゾードロイドの中身が爆発し始める。それを瞬時に察知した先生たちは何故か開いていたドアから脱出した。そして、メガゾードロイドは爆散した。
“でも、何だか嫌な予感が⋯⋯”
先生は考えていた。エンターが何の意味もなくチューバロイドを仕掛けるわけがないと。その答えは、後に知ることになる。
チューバロイドの本当の恐ろしさを。
メタロイド情報
『タンクロイド』
メタウイルス『放つ』
推定動作環境『戦場周辺』
番号『T―01』
見た目
ペリスコープとセンサーの塊潜水艦や戦車に使われるペリスコープが重なり合ったような無機質な頭部。主砲が右に砲撃用として装備されていて、胸の中心に太い戦車の主砲がそのまま突き出ていて、腰辺りには識別番号T―01の文字がある。
能力
物を吸い込んで弾にして『放つ』能力。弾に関しては物によって変えることができ、ゴミや何かのパーツならば炸裂弾、ライトなどの光を放つものなら閃光弾、音関係のものなら音響爆弾と、ピアノロイドやスパナロイドと相性の良いメタロイド。
名前の通りかなり硬いのも特徴。
ただ、物がなければただ弾を放てるだけのロボットに成り下がってしまうのが欠点。なのでピアノロイドやスパナロイドなど、相性の良いメタロイドと組ませて送り込むのが通例である。また、物を吸い込みすぎると詰まって胸の主砲が大破する。因みに、物が無くなった時に放たれるときは胸の主砲からである。
因みに、煙玉に関しては前々から吸い込んで仕掛けていたため、こんな事が出来たのである。
因みに、チューバロイドに関しては音で耳から聞こえる音を遮断させるという事も出来る。
誰かパヴァーヌ編2章のリアルタイム掲示板的なのを
書いてほしーなーチラッ
書いてほしーなーチラッ