【街の解体屋】魔物解体配信、はじめます【初見歓迎】   作:解体新書が泣いている

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【第九回】初の現地配信、やってみます【ダンジョン浅層】Part2

 

 解体用の大型刃物、メス数本、骨切り用の小型ノコギリ、剥離用のヘラ。支給品一式をベルトに挟み、すぐ取り出せる順番に並べていく。今朝砥いでおいた大型刃物だけは右手で持ち、解体の準備が整った。

 

>本当にやる気だこの人

>道具をベルトに挟み始めた

>Aランク魔物の前で装備を整えてる人間を初めて見た

>冒険者の人たち逃げて

 

 冒険者三人がこちらを見ている。全員消耗しきっているようで、立っているのがやっとという状態だ。通路の真ん中に固まっていて、ウォーオーガとの間に挟まれた形になっている。

 

「危ないので通路の端に寄ってください」

 

>世間話してる

>「危ないので」←お前が一番危ない

>端に寄れって言える状況じゃないだろ

>この人の神経どうなってんの

 

 冒険者の一人が呆然とした顔でこちらを見た。何かを言おうとして、言葉が出ていない。リーダーらしき人物が壁に手をついてゆっくりと移動し始め、残りの二人もそれに続いた。三人が通路の端に寄ったのを確認してから、ウォーオーガの方を向いた。

 

 棍棒を右手で地面に引きずるように持ち、こちらを見ている。目が小さいので表情は読みにくい。

 

「せっかくなので簡単に説明します。ウォーオーガはAランクの人型魔物です。本来は中層より深い区域に生息しています。今日ここにいるのは転移トラップの影響だと思います。体格は三メートル近くあって、筋肉と骨格の密度が高いのが特徴です。素材としては骨格が武具向き、皮膚と筋肉が防具向きです。棍棒は自作品で、骨と鉱石を組み合わせています。素材の選定が正確で、重心が先端寄りに設定されているのが分かります」

 

>説明始まった

>Aランク魔物の前で解説してる

>「せっかくなので」

>転移トラップの影響だと思いますって他人事すぎる

>棍棒まで褒めてる

>素材の選定が正確←褒めるな

 

 まずは棍棒を持っている側だ。

 

「まず右腕から解体していきます」

 

>解体宣言した

>生きてる相手に「右腕から」って何

>順番をしっかり考えててえらい←

 

 ウォーオーガに近づくと棍棒が振られた。速いが、一歩右に動いて躱せる。風圧が左肩をかすめた。振り切った後の戻りが一瞬遅れた隙に相手の右側面に入った。

 

>躱した!?

>なんで躱せるの???

>え待って今の普通に死ぬやつだよね?

>Aランクの攻撃を一歩で躱しやがった

>あの動き方なに

>回避ルートの選び方がおかしい

 

「魔物の骨格と筋肉を見ればどう動くか分かるので、簡単に避けられると思います」

 

>簡単とは???

>今なんて言った?

>Aランク冒険者でも苦戦する相手なんですが

>骨格と筋肉を見ればってどういうことだよ

>攻撃の軌道を全部読んでる、なぜ

 

 右側面から刃物を隙だらけの右上腕部に走らせた。皮膚が厚く二度、三度と重ねて切り込む。ウォーオーガが体を捻り左腕を払ってきたので後方に下がって距離を取る。完全ではないが切り込みは入れられた。

 

 再び間合いを詰めた。棍棒の振りに合わせて体を低くしながら前に出る。今度は右肘の関節部に刃物を入れた。関節の内側、腱が集中している箇所を狙う。

 

「関節の内側から腱を断ちます。ここを切断すると棍棒が持てなくなります」

 

>解説しながら作業してる

>「ここを切断すると」って淡々と言える状況じゃない

>相手が生きてるのに部位説明してる

 

 手応えあり。ウォーオーガが右腕を動かそうとするが、動きが鈍り棍棒を掴めなくなり地面に落とした。

 

>棍棒落とした

>執拗な右腕攻め

>武器を持てなくさせた

>これ計算してやってるのか?

>これ戦闘じゃなくて解体の手順だろ

 

「動いていても体形が変わるわけではないので、順番通りに解体すれば問題ありません」

 

>「問題ありません」←

>順番通りにって言える状況じゃないだろ

>動いてる相手に順番通りにって何

>この発言が一番やばい

>解体屋の「問題ない」は絶対信用してはいけない

 

 右腕の解体手順を確認しながら、左腕の状態を確認する。右腕の動きが制限されたことでウォーオーガの攻撃パターンが変わっている。左腕で掴みかかってくる軌道に切り替えてきた。

 

「攻撃が左腕に変わりましたが、同じように処理していきます」

 

>「同じように」←

>手順が完全に確立されてる

>応用が早すぎなんだが

 

 左腕の解体に切り替える。掴みかかってくる軌道に合わせて潜り込み、左上腕部に刃物を入れる。皮膚を割って筋肉層まで刃を通す。

 

 しかしウォーオーガが痛がり左腕を振り払い刃が流れてしまった。予想外の動きだったが、仕方ないのでもう一度入れ直す。

 

>左腕に移った

>右腕終わるの早すぎるだろ

>攻撃のたびに少しずつ解体が進んでる

>視聴者数が増えてる、急に増えてる

>どこから湧いてきてるんだ

 

 左肘の関節部に骨切り用のノコギリを当てた。密度が高く刃の進みが遅い。繊維の方向を確認しながら角度を調整する。ウォーオーガが体重をかけて押してきたので、足を踏ん張りながらノコギリを動かし続けた。

 

「ウォーオーガが動くので少し時間がかかります」

 

>少し?

>今なんて言った

>「少し時間がかかる」←Aランク魔物が暴れてる状況の表現じゃない

>この人の語彙がおかしい

>押されながらノコギリ動かし続けてる

 

 関節部の腱が断ち切れ、左腕の動きが止まると同時にウォーオーガが咆哮を上げる。

 

>両腕が終わった

>体格差があるのに押し返してた

>ノコギリ動かし続けてたの正気か

>この人本当に解体屋なの

>さっきから何を見せられてるんだ

 

 両腕の動きを封じたので、次は脚だ。

 

 ウォーオーガが体重移動で踏み込んできた。真正面からの突進だ。横に大きく跳んで躱し、踏み込んだ勢いで前のめりになった隙に右膝の裏側に回り込む。膝関節の後面、腱が集中している箇所に刃物を深く入れた。

 

「膝関節の後面から腱を処理します。こうすることで脚の動きが止まります」

 

>脚も同じ手順でやるのか

>「脚の動きが止まります」って予告してる

>全部計算通りに進んでる

 

 腱を傷つけられたウォーオーガが右膝をついた。

 

>遂に膝をついた

>完全に解体の手順として動いてる

>これもう狩りじゃなくて解体だろ

 

 右膝関節の解体を進めながら左脚を確認した。片膝をついた状態でもまだ攻撃を仕掛けてこようとする。これ以上動かない様にする為、左脚に骨切り用のノコギリを当て膝関節の外側から繊維に沿って刃を入れる。右脚より密度が低かったようで作業が早く進み、あっさりと左膝関節の腱が断ち切れた。

 

 ウォーオーガが両膝をついた。上半身だけで体を支えようとしているが、両腕の動きはすでに止まっている。

 

「動かなくなったら早めに締めます。鮮度が落ちると素材の品質が下がるので」

 

 背後に回り込んだ。延髄の位置を確認する。人型の骨格構造は分かりやすい。後頭部の付け根にピックを刺し入れた。

 

>「早めに締めます」←

>魚みたいなこと言ってる

>「鮮度が落ちると」ってなんなねん

>Aランク魔物を鮮度の話してる

>神経締めだこれ

>漁師みたいなこと言い始めた

 

 延髄を突き刺し、ようやくウォーオーガの動きが止まった。完全に動かなくなったのを確認したので、全身の解体に入る。

 

「解体の手順を説明します。四肢の解体作業中にすでに切り込みを入れてあります。戦闘中に素材を傷つけない位置を選んで入れていました。その切り込みを起点にヘラを沿わせて皮膚と筋肉の層の境界を読みながら進めます」

 

>戦闘中から解体の下準備してたのか

>切り込みを入れる位置まで計算してた

>解体前提で戦ってたのか

 

「境界の読み方ですが、ウォーオーガは筋肉密度が高いので剥離面が不規則になりやすいです。無理に引っ張ると筋肉が裂けて素材の価値が下がります。指先で境界の感触を確認しながらヘラを進める方向を決めていきます」

 

 四肢の解体作業中に入れた切り込みを起点にヘラを入れた。皮膚と筋肉の層の境界を読みながら進める。指先で不規則な剥離面を確認しながら方向を調整する。

 

>指先で境界を感じながら進めてる

>さっきまで暴れてたのに丁寧な作業になってる

>戦闘中と解体中で全然違う動き

>俺たちはさっきから何を見せられてるんだ?

 

「皮膚が剥がれたら筋肉層の確認に入ります。防具素材として使える部位は繊維の方向が整っている箇所です。乱れている箇所は分けて回収します」

 

 筋肉層を剥いで確認すると、密度が高く弾力が強い箇所がある。繊維の方向を確認しながら防具素材として使える部位と分ける。

 

>防具素材になる部位とならない部位を分けてる

>繊維の方向で判断してるのか

 

「次に骨格の解体に移ります。骨格密度が高く刃の進みが遅いですが、四肢の関節部はすでに戦闘中に処理済みです。関節部を起点にして順番に切り分けると効率よく進めることができます」

 

 次は骨格の解体に移る。関節部はすでに腱が切れているので分離しやすいので、そこから順番に切り分けていく。

 

>関節を処理しておいたことが解体でも活きてる

>戦闘中の作業が全部繋がってる

 

「骨格の密度が高いので武具素材として使えると思います。関節部も良い状態で取れました」

 

>さっき自分で切った関節を「良い状態で取れました」←

 

「胴体内部を確認します。四肢の処理中に出血が多かったですが、締めを早めに入れたので胴体部への影響は限定的です。内臓は素材としての需要は低いですが一部に使える部位があります。確認しながら仕分けします」

 

 胴体の皮膚と筋肉を切り分けながら内部を確認した。締めを早めに入れた効果が出ていた。使える素材は十分に残っている。全身の素材の回収を終えた。

 

>「締めを早めに入れたので」←

>さっきの神経締めが効いてた

>鮮度の話をしてた理由が分かった

>先を見越して動いてた

 

「素材の回収が終わりました。ウォーオーガの解体は以前に一度だけ経験があったのですが、その時は初めてだったので難儀した記憶があります。今回は状態が良く、上手くできました」

 

>「上手くできました」とは??

>「難儀した記憶」←以前も解体してたんだ

>生きてる個体の方が上手くできたって言ってるんだが?

>この人のこと何も分かってなかった

>視聴者数がおかしいことになってる

>何を見せられたんだ

>街の解体屋って何者なんだ

 

 道具を片付けながら、通路の端の冒険者に声をかけた。

 

「折角なので、出口まで一緒に行きますか?」

 

>やさしい

>介抱しろ

>この状況で「一緒に行きますか」とか怖すぎ

>なんで今日こんなことになってるんだ

 

 冒険者のリーダーが何か言おうとして、また言葉が出ていなかった。

 

 チャンネル登録者数、百二万三千五百十九人。

 



 

 処置室のベッドに横になりながら、天井を見ていた。

 

 左腕の傷に巻いていた布を処置師が外している。痛みはある。ただそれより先に、別のことが頭をよぎっていた。

 

 あの人は何だったのか。

 

 断片が浮かぶ。順番がうまく繋がらない。

 

 Aランクの棍棒が振られた。一歩で躱した。風圧がこちらまで届いたのに、あの人は右側面に入り込んでいた。躱すための動きじゃなかった。近づくための動きだった。

 

 右腕を処理した。棍棒が落ちた。

 

 左腕に移った。同じ手順で処理した。

 

 脚に移った。

 

 淡々としていた。声のトーンが変わらなかった。ウォーオーガが暴れているあいだも、解体の手順を説明していた。「順番通りに解体すれば問題ありません」と言っていた。

 

 問題ありません。

 

 Aランク魔物が相手でそれが出てくるのか。

 

 最初に声をかけたとき、逃げてくださいと言った。そうしたら「危ないので通路の端に寄ってください」と返ってきた。穏やかな声だった。責めているわけでも焦っているわけでもなく、ただ事実を告げるような声だった。

 

 その声のトーンが一番怖かった。

 

 端に寄ったのは、何か言い返す言葉が出てこなかったからだ。そうするのが正解だと体が判断していた。

 

 ウォーオーガが両膝をついて倒れた後も、あの人は作業を続けた。全身の素材を回収して、最後に棍棒まで手に取って確認していた。

 

 配信を終えるときに言った言葉が耳に残っている。

 

 「状態の良い個体でした」

 

 良い個体。素材として見ればそういう評価になるのかもしれない。ただあの場面でその言葉が出てくる人間の頭の中が、どうしても想像できなかった。

 

 「終わりましたよ」

 

 処置師が言った。左腕の傷に新しい布が巻かれている。いつの間にか処置が終わっていた。

 

 扉が開いてリーダーが入ってきた。処置済みの顔をしていた。しばらく黙ってから口を開いた。

 

「あの人、何者だったんですかね」

 

 先に言われた。

 

「解体屋だって言ってた」

 

 リーダーが答えた。

 

 それだけだった。それ以上の言葉は、二人とも出てこなかった。

 


 

 帰り道は電車だった。

 

 座席に座って、道具袋を膝の上に置いた。今日取れた素材のことを考えた。ウォーオーガは状態が良かった。骨格の密度も筋肉の質も予想以上だった。以前に一度だけ死亡個体を扱ったことがある。あのときは皮膚と筋肉が硬化していて難儀した。今回は生きた個体だったので作業がしやすかった。

 

 棍棒の素材構成も面白かった。木材の中に骨片が混在していた。どこから調達したのか分からないが、力学的には理にかなっている。帰ったら改めて確認しておきたい。

 

 スマホを取り出した。登録者数を確認する習慣がある。

 

 百二万三千五百十九人。

 

 先週の九万八千四百五十二人から一日でここまで増えた。数字を見て、少し考えた。

 

「だいぶ増えたけど、まだ足りないかな」

 

 電車の中で一人呟いた。隣の乗客がこちらを見た気がしたが気にしなかった。

 

 まだ足りない。百万人では解体師のなり手不足が解消されるかどうか分からない。もう少し続ける必要がある。

 

 電車が揺れた。窓の外を街の灯りが流れていく。

 

 今日は予定外の展開だったが、結果的には悪くなかった。浅層でウォーオーガに遭遇できる機会は滅多にない。素材の種類も量も、当初の想定を大幅に上回った。冒険者の人たちも無事に出口まで辿り着けたようだったし問題はないだろう。

 


 

 帰宅して道具の手入れを始めた。刃の状態を確認して、使用済みのものを交換する。ノコギリの刃も確認した。骨格密度が高い個体だったので刃の消耗が早い。次回までに補充しておく必要がある。

 

 素材を仕分けしながら状態を確認した。骨格は良質だった。筋肉部位も使える状態で取れている。棍棒は明日支部に持っていって確認してもらおう。

 

 作業を終えて、手を洗った。

 

 夕食を食べながら、次の現地配信のことを考えた。今日は転移トラップの発動があったが、浅層でそれが出る頻度はそう高くない。次回は普通にEランクかDランクの魔物を解体して終わるはずだ。自動追尾カメラは思ったより使いやすかった。荷物の構成はもう少し整理できる。

 

 食器の片付けをして、風呂に入った。

 

 風呂から上がってから、本棚の前に立った。

 

 魔物解体の専門書が三十冊ほど並んでいる。ギルド発行の公式マニュアル、各研究機関が出している素材分析の報告書、個人の解体師が書いた技術記録。買い集めてきたものと、支部の資料室から借りてきたものが混在している。

 

 今日ウォーオーガを解体してみて、気になった箇所が二点あった。一点目は手指の腱の走り方だ。資料では手首から指先まで五本の腱が独立して走っているとあったが、実際に開いてみると手首付近で一部が束になっている個体だった。個体差なのか記述が不正確なのか確認しておきたい。二点目は骨格密度の分布だ。下肢より上肢の方が密度が高かった。棍棒を使う習性との関連があるかもしれない。

 

 関連する資料を二冊取り出した。机に座って読み始める。

 

 読みながら付箋を貼る。気になった記述に鉛筆で線を引く。一か所、実際の個体と記述が食い違っている箇所を見つけたのでメモを取った。次に同じ個体を解体する機会があれば確認する。

 

 本を読み終えてから、スマホを取り出してギルドの公式資料サイトを開いた。

 

 ギルドが公開している解体動画のアーカイブがある。認定解体師の実演映像で、魔物ごとに手順が記録されている。映像の品質は高くない。カメラの位置が遠かったり、手元が見切れていたりするものも多い。それでも実際の動きを確認できる点では書籍より有用な場合がある。俺も早く認定解体師になりたいものだ。

 

 ウォーオーガの項目を開くと、登録されている動画が三本ある。一本目は古い映像で画質が粗く、手元の動きが判別しにくい。二本目はカメラ位置が良く、骨格の分離工程が確認できた。腱の走り方を確認しようとしたが、この動画では手指の処理を省略していた。三本目は比較的新しい映像だった。手指まで丁寧に処理しているが、腱の束になっている部分には特に言及がなかった。

 

 気になった箇所を一時停止して確認した。やはり映像では腱が束になっている様子が映っていない。個体差の可能性が高い。メモに追記した。

 

 続けて次に遭遇する可能性のある魔物の動画も確認した。現地配信を続けるなら事前に構造を把握していた方がいい。動画を見ながら手順を頭の中で組み立てる。見たことのない魔物でも映像と書籍を組み合わせれば、初見ではない状態で臨める。

 

 気づいたら一時間半ほど経っていた。

 

 スマホを置いた。本も閉じて棚に戻した。照明を落とした。

 

 布団に入った。今日は予定外の素材が取れた。現地配信は続けてみる価値がある。腱の走り方の件は明日もう一度映像を確認する。そう思いながら目を閉じた。

 




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