追放された僕、封印ロリ女神に憑依されTS覚醒~最強の【魔力喰らい】となり神々の代理戦争にまで拡大する~ 作:nene2012
最初の内は互いに相手の動きを見極めようと慎重に動き、間合いを計っていた。
この時はアイラとナイアは横に並んで武闘家の動きを注視する。
だが、その均衡は長く続かずに武闘家が仕掛けるのであった。
彼は一気に彼女達との距離を詰めると直後に思い切り跳躍する。
2人の頭上を飛び越え背後に着地すると続けざま彼女達の尻を両手で、いやらしく撫で上げるのであった。
「ああっ!」
「キャッ!?」
アイラは目を大きく見開き、ナイアも小さく悲鳴を上げた。
2人は同時にビクリと体が震えたのである。その反応を見てアーロンは満足そうにニヤニヤするのであった。
「2人共、いいケツしてるじゃねぇか!」
「くっ!……この野郎っ!!」
「このっ! スケベ野郎!」
彼女達は決闘の場で尻を撫でられたことに怒り反転すると、武闘家に向かって拳や蹴りを繰り出す。
だが、その攻撃をすぐさま後ろに飛び退いて躱されてしまう。
「ははっ! 遅いな……遅すぎるぜ!」
「くぅっ! このぉ!!」
「ちょこまかとっ!」
「ほらほら! どうした!?」
エルフ達は怒りで大振りな攻撃をするがアーロンは余裕で避け続けるのである。
避ける先で彼は挑発するように嘲笑うのであった。
「ふっ! からかうのはここまでだ……」
「何だと!?」
「なっ!?」
武闘家はそう言い終えると顔つきが変わり、真剣な表情になって威圧的な目付きに変わっていく。
その様子に彼女達は一瞬にして気を引き締めるのであった。
「いくぜぇええ!!」
彼は雄叫びを上げると彼女達に向かって目に見えぬ速さで飛び掛かって来たのである。
2人共、対応する暇もなく彼の突きをまともに腹に貰い悶絶してしまう。
「うぐっ!……」
「ぐはっ!……」
「ぐははは! どうだ、これが神の力だ!」
2人は腹を抑え、膝から崩れ落ちる。武闘家は己の肉体の強さに酔いしれ高笑いするのである。
「このっ!……調子に乗るな!」
アイラは怒り、すぐさま立ち上がると武闘家に向かって駆け出す。
そして、蹴りの距離まで近付き彼の腹部を狙って蹴りを放つのであった。
しかし、彼はその攻撃を片手で逸らすと、勢い余って彼女はクルリと反転してしまう。
その隙にアーロンは彼女の背中を小突くとバランスを崩し倒れてしまうのである。
「うっ! まだだ!」
彼女は顔を赤くして、すぐに立ち上がり正面を向くもアーロンの平手が頬に直撃し、またもや倒れてしまう。
「うう……」
「おらっ! どうした!?」
倒れた彼女に追撃を入れようと背を踏みつけると……。
「調子に乗るな……くそ野郎!」
ナイアは呟くように声を上げ彼の背後に近寄り、その背に横蹴りを入れる。
アーロンは彼女の攻撃に反応し、脇腹を起点に胴体がくの字にグニャッと曲がり蹴りが空を切った。
「なっ!?……曲がった?」
「どうだ、こんな芸当も出来るんだぜぇ~」
人体の構造上、こんな芸当は不可能である……しかし、彼は飄々とした態度で上半身が斜めになった状態で笑いながら話す。
そして、真正面を向いたまま後ろに向かって突きを放つのであった。
「ぐうっ!」
彼女は後ろから放たれる突きを反射的にガードするが、その威力で弾き飛ばされる。
これも関節の構造上、無理がある。それを可能にした武闘家の動作は神の力によるものだろう。
「へへっ……お前達の力はこの程度か?」
「くっ!……」
アーロンは余裕綽々といった態度で、アイラの背を踏みつけながらナイアに顔を向け挑発する。
その煽りにナイアは怒りで目を血走らせ、顔をしかめ彼を睨むのだった。
「どうした、もう来ないのか!? 諦めたのかぁ?」
「このーっ!」
ダークエルフに気を取られている間、古エルフは踏んづけている武闘家の足を掴み引き摺り倒そうとする。
「うおっ!?……は、放せ!」
だが、彼女は足を取ろうと必死にしがみつき、彼はそうさせまいと引き剥がそうとする。
その隙をつきナイアの拳が武闘家の顎を捉えた。
「!?」
拳が当たった瞬間、アーロンの首がグニャリと曲がる。
彼は打撃によるダメージが無いのかニヤ-ッと笑みを浮かべる。
「な……何故?……」
ナイアは目を見開きながら武闘家の首が90度以上曲がっているのを目の当たりにし驚愕する。
アイラも同様に驚いて足を掴む力が緩んで引き剥がされてしまうのである。
「うへへ……顎を攻撃しても首を曲げてダメージは無しだ」
「そ、そんな!?」
「ば……化け物……」
2人は彼の尋常じゃない肉体に困惑と恐れの言葉をそれぞれ呟く。
アーロンは不気味な笑顔を作り曲がった首を元に戻すとナイアの方に振り向く。
振り向くと同時に左足で強烈な蹴りを放つのである。
彼女は咄嗟に右腕でガードするも蹴りの威力が強すぎて腕にビリビリとした痺れが襲う。
「あぐうっ!」
「へへへっ!……今度はこっちの番だぜぇ~」
彼は右足を振り上げるとさらに追撃の回し蹴りを放つ。
彼女は紙一重で避けるも、その攻撃は風圧だけでも彼女の体を吹き飛ばす威力があった。
しかし、アイラがその間に立ち上がり、彼から距離を取って構える。
2人は武闘家から、それぞれ離れた所で距離を取って相手の出方をうかがっていた。
「距離を取れば大丈夫だと思っているんだろうが……そうはいかないぜ!」
アーロンは彼女達に向けて、各々の腕から突きを放つ。突きを出して届く距離では全くない。
だが、腕がビヨーンと伸び彼女達に襲い掛かるのであった。
「何っ!?」
「伸びただと!?」
2人はそれぞれ避けようとするが、突きの軌道が少しずれ彼女達の顎を捉える。
「うあっ!」
「ぐっ!」
両者とも顎に打撃を受けた衝撃で、フラフラと体を揺らすと倒れてしまうのであった。
アーロンは倒れた2人を見て、馬鹿にしたように高笑いするのである。
「うひゃははは!……俺の勝ちだな!」
彼は勝利を確信し、余裕ぶって彼女達を見下ろすのであった。
地面に倒れた彼女達は、この男をどうやって対処しようかと必死に考えていた。
「もう降参か?……もっと俺と遊ぼうぜ」
武闘家は彼女達の不甲斐なさに、まだ遊び足りず不満を漏らす。
「誰が降参などするか……」
「そうよ……まだ負ける訳にはいかない」
2人はヨロヨロと立ち上がりながら、そう答えると彼はニヤッと笑い再び襲い掛かる。
「そうか!……なら、もっと楽しもうぜ!」
エルフ達は彼の肉体の能力に距離を取る事も近付く事も出来ず困っていた。
「どうしたら勝てるんだ……」
「神の力みたいだけど……人の範疇の動きじゃない」
2人共、彼の攻撃方法について考察する。
そんな彼女達に対して、アーロンは余裕を見せ大声を出す。
「どうした? 考えている暇はないぜぇ!」
そう言った瞬間、彼の足が伸びると蹴りが飛んでくる。
伸びて襲い掛かる蹴りがアイラに向かって横薙ぎに襲い掛かった。
「むうっ!」
彼女は素早く状態を反らし攻撃を回避する。彼女のいた空間を蹴りが勢いよく通り過ぎていく。
攻撃を避けられると、今度は腕を鞭のように振り回して彼女達に攻撃するのである。
2人は伸びてくる腕を避けるが腕がクイッと曲がるとアイラの首を掴む。
片手で掴んでいるが握力も相当なもので彼女は今にも絞め殺されようとしていた。
「ぐぅうう……」
首を絞めている手を引き剥がそうとするもビクともしない。
そして、ナイアにも向かっていた手は彼女の首に掴みかかると、そのまま絞めていく。
「あああっ!」
アーロンは腕を縮ませ彼女達を目の前まで引き寄せるのである。
そして、嗜虐的な興奮で歪んだ笑みを浮かべながら呟く。
「へへっ……その苦しむ顔が何とも言えねぇな」
「うぐぐっ……」
「あううっ……」
古エルフとダークエルフは首を絞められ苦しみ悶える。
その様子を見て彼は興奮し、更に絞め上げるのであった。
「うひゃひゃひゃ、死にやがれ……」
「あがぁ……」
「か……かはぁ……」
首を絞められ苦しむ2人に対して、アーロンは殺意のこもった目で半笑いをしている。
「もっと苦しめ!……お前達が藻掻きながら死んでいく姿を見せてくれっ!」
その時、アイラは薄れていく意識の中で武闘家の下半身が無防備になっているのが目に入るのであった……。