「よろしくお願いするよ」
「うーん……」
教祖夏油はまず自分自身を見た。
ゴツい首輪にモッフリした狐の尻尾。狐耳。あざとい。あざとすぎる。
「まずは着替えてみようか」
「お手伝いします」
利久。美々子と菜々子のように夏油が預かっていた子供が、スッと着物を着て前に出る。
着てみた結果……属性特盛だった!
「これで説法行こうか。いいねこれ。あざといね」
「え、ええ? まあ、説法ぐらいなら……ちゃんと訓練つけてね?」
そんなわけで、修行となんちゃって教祖生活が始まった。
五条のように覚醒イベントがあったわけではないので、駄狐はあっという間に教祖夏油に追いつき、切磋琢磨出来るようになった。また、簡単な魔法……プロテゴ(防御)とウィンガーディアムレディオーサ(浮遊)呪文、各種お菓子の作り方を教える事とする。この辺、呪詛師相手なのでそれなりに考えて技術を教えている。
互いに本気で戦って、駄狐が勝てた時。情報のオープンをする事にした。
「私が天元様を操れる!?」
「そうだよ。だから私の頭をくり抜いて体ごと術式を奪って、日本人を一つの呪霊にしよう、宿儺を含む呪具化した術師達をばら撒いて大暴れしようって呪詛師がいるらしいんだ。予言では、悟は両面宿儺に真っ二つにされて倒されることになってる。領域展開、赫、蒼、虚式茈、反転術式。これらを自在に操る悟が。でも、私達は予言よりも弱くてさ。特に悟は、未だに赫も撃てないんだよ。未来が良くなるように介入して、思いっきり失敗して、これはマズイってことで、預言者が私たちを送り出したんだ」
「なるほど……。悟が勝てない相手なら、私が何かできるとは思えないが」
「天元様を操って、日本人を術師に変えるんだ。術師じゃなくても強力な術式を持つ人はいる。才能ある人を掘り起こして、宿儺を倒すのに協力してもらうのが私の役目」
「天元様を操ると、そんな事ができるのかい?」
「うずまきを応用した技で、真人って呪霊を十分に育ててから取り込んで天元様の結界と併用する事でそれができるようになるらしい」
「それも予言?」
「そう」
「指名手配されないかい?」
「私は狐さんだから……。人間の法律には縛られないから……。でも、私が既に呪詛師になってるこっちで練習させて欲しいかな。高専襲撃……」
「それ、どうしてもしなきゃ駄目?」
「総監部が通してくれると思う? そもそも、おんなじ方法で日本人をまるっと呪霊に変えられるんだよ?」
「無理だね」
夏油はしばし考える。
「よし、修行と真人探し、やってあげよう。術師を助けるのは私の大義。ならば、悟を助けるのは私の使命だ」
「やった」
「その代わり、そうだね……そっちの世界の悟や硝子とも話してみたいかな。大分違ってるようだったし。向こうの硝子はもしかして私が好きなのかい?」
「硝子はやれるなら誰でも好きだよ」
「は?」
のほほんと答えることではない。
「隠し子いっぱいいるよ。相手、男も女も沢山いるよ」
「えっえっ」
「硝子が一番好きなのは、魔法で男になって魔法で女になった子とエッチすることだよ」
「なんでそんな倒錯な?」
「単純に、男の体でのエッチがすごーく気持ちいいだけだって。女の子には耐えられない快楽みたいなんだよね」
「ええ……。元男を狙うのは?」
「隙だらけだから」
「ええ……。じゃあ、悟は私や硝子を好きなんじゃなくて、単純に硝子を止めただけなのか」
少しがっかりな教祖である。嫉妬ではなかったのか。
「うーん、どうだろ? 悟、私が硝子に嵌められて食われそうになった時、すっごく怒ってたんだよね。もう手がつけられないくらい」
「まって衝撃的すぎる」
「悟は私や硝子の事も好きだと思うよ。硝子をああ見えて心配してるし、私の事もすごーく心配してくれるし、3人で遊ぶとすごく楽しそうだし」
「そ、そうか……」
それから、SNSで異世界組と教祖は繋がった。
本当に硝子は四六時中口説いてくるし、五条は傑は元気か、傑は悟から離れないでいてくれるか相談をよくしてくる。
グイグイくる異世界組に、教祖はたじたじになるのだった。
そしてクリスマス。
教祖夏油は、駄猫にデートを申し込まれ、勢いに飲まれて承諾してしまったのだった。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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