『悟〜たまにはクリスマスを2人で過ごさないかい?』
『いいな! あ、でも硝子は? 仲間外れはちょっと』
『私は同意の上でこっちで引っ掛けた奴とデートするから』
そんなわけで、五条はウッキウキである。
「デート♪ デート♪」
「ウッキウキじゃん。硝子と出かけんの?」
「硝子は日中仕事があるし、夜はデートに行くから、俺と傑だけだよ。2人でスイーツバイキングするの。いいだろ。守護霊休暇」
「私たちも連れて行けよー」
あまりにも五条が楽しそうで、真希がねだる。
「他の日にねー。今日は2人っきり♡」
これで付き合ってないのである。
後、五条と硝子は硝子が口説いてないときはとても仲が良い。それもあって五条は硝子が好きなのではと予想するものも多い。本命はどっちだ。
「ちっ 傑は呪詛師と行動してんだろ。いいのかよ」
「傑はまだ何もしてないし。そもそも、術師でも呪詛師でもない、狐さんだし」
何を着ていこうと、服を選んでいると、五条と家入もウッキウキである。
「いやー。楽しみだね」
「向こうの夏油はどこが違うのか楽しみ。尻尾抱きしめたい」
「ちょっとポヤポヤしてたよね」
「……来るつもり?」
「もちろん!!」
「仲間外れは許さんぞ」
この頃、硝子はわがままを口に出せるようになっている。
それはいい結果を生んでいた。五条との距離も若干小さくなっていた。
まず口に出す事、飛び込んでいく事だと、駄猫を見ていて気づいたのである。
「あっちの傑はどうしてるって?」
「デートだから気にしなくていいよ」
その言葉に、家入は若干不安になる。まさか本当にやらかす気かあいつ。
だが、まあ問題ないか。教祖は大人。駄猫も大人。
大人同士のことなら、他者が介入すべきことではないのだ。
まあでもスイーツバイキングは3時ごろ。健全な日中デートだ。
翻って硝子のデートは夜。二つのデートに十分参加可能だ。
ちゃんと尾行していくのに日下部の協力も得てある。
五条はうるさそうなので内緒。桃鉄でもしていてもらおう。
デート当日。
魔法使い組は楽しい話やトラブルの話には事欠かないので、大変楽しいデートだった。
そのまま、五条達はお部屋デートで桃鉄に挑み、家入は日下部と出かけた。
そして事前に聞いていたレストランで、日下部と様子を伺うのだった。
夏油は戸惑っていた。
硝子がどんな感じなのか、興味はあった。
好奇心猫を殺すというが、夏油は自分に絶対の自信があった。
天変地異が起こっても、硝子にいいようにされる事はない。
なので、好奇心を優先して怖いもの見たさでデートを受けたのだが。
硝子の魔法を受けて、夏油は超絶美人の女の子になっていた。
そして、服を上から下まで下着からアクセサリーから靴下に至るまで買い与えられる。
「これが、私」
「可愛いよ、夏油」
いや、めっちゃくちゃ可愛くないか? 硝子も格好いいし……。
でも、女の子の体はかなり心許ない。こんなにほっそりなのに身体が重い。筋肉が無いのだ。立っているのがやっとである。術式は使えるのだから問題はないが。
「エスコートさせてよ」
優しく駄猫がエスコートする。
なんだか不思議な気持ちだった。今、こうして女になって、男になった硝子からエスコートされている。
しかも自分は超絶美人だ。
異性になるというのは、なんだかとても面白い。
硝子の肩に頭を預けると、なんだか凄く胸が高鳴るのだ。
女の子はシュチュエーションにドキドキするという奴である。
レストランで食事をした後、家入はぐっと夏油の腰を引き寄せた。
もちろん、酒はたらふく飲ませた。硝子と掛けをして、面白い話を交互にして笑わせた方が酒を飲む、というゲームをしたのだ。硝子の話題はクッソ豊富だった。完敗したので乾杯だった。レストランから出て、家入のとっておきの魔法界のお菓子を2人で摘む。
「ふふふ、硝子に酔わされちゃった」
とても機嫌がいい夏油である。
もう夏油もいい年なのだし、自己責任の大人なので、もし間違いが起こってもまあいいかぐらいに思っていた。そのハードルがググッと下がる。
そしてラブホの前まで来た。
ぼぅっと夏油はラブホを見て、五条を思い出す。
……いやだ。そう思った。
「硝子。ごめん。今日は帰るよ」
「帰さないよ?」
「帰るよ」
呪霊を出そうとした所で、夏油は目を見開く。硝子に唇を奪われて。
「……硝、子」
夏油は倒れて、それを抱えて家入はラブホに入る……ところで、怪しい男達が現れた! 総監部の刺客である!
「よくやった。呪詛師夏油傑を渡してもらおう」
「なんだ、泥棒猫か?」
総監部は一つ計算違いをしていた。
餌を取られまいとする猫は強い。
寝ている夏油と荒ぶる駄猫。狙ってきた総監部。
デバガメしてる日下部と硝子。
戦闘が始まろうとしていた。
マシュマロ
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