カルチャースクールに通ってるんだ   作:かりん2022

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デート

「じゃあまず、服を買いに行かないとな」

「とりあえずTシャツとゴムのスカート用意したから、多少のサイズ変更はこれでどうにかなるだろ。これでデパート行って服買って、その服でデート! 私も服買うから、選ぶの手伝って」

「任せろ、硝子」

「ちょっと待ってよ、硝子は自分で魔法で変えられるから微調整効くだろうけど、私の場合は変身するたびにサイズ変わっちゃうよ。もったいないよ」

 

 ちなみに、安心安全、時間で変化が切れる薬である。

 安全性に関しては抜かりはなかった。

 

「傑がドブに捨てた試験費用よりは安いから大丈夫」

「う“っ」

 

 そんなわけで、デートコースを決めて、当日。夏油は早速とばかりに薬を使った。

 家入は魔法を使用である。一緒に行きたかった家入は魔法の特訓をめちゃくちゃ頑張ったのだ。テストは簡単だが、実際に魔法を学ぶのはかなり難しい。だが、硝子は天才的に魔法が巧かった。

 

「おおー! 硝子格好いい! 鏡見せて! 私も結構可愛くないかい?」

「ダメダメダメダメ!! ダメに決まってんだろ!」

 

 事前に練習していた家入は、五条や夏油のようなほっそりイケメンマッチョに。

 夏油はほっそりしていて胸のデカい、超絶美少女へと変わった。

 

「どこがダメなんだよ」

「硝子の硝子を見ろばか!」

「見るなバカ!!」

 

 家入の家入が起きていた。

 

「ごめんね……私が可愛すぎるばっかりに……!!」

「お色気ポーズするな馬鹿! やり直し! やり直し!! ほらバランス取れなくてふらついてんじゃん、ろくに歩けないのはダメ!!」

「待って写真だけ撮らせて!」「私も写真撮りたい」

「ダメダメおかずにするだろダメ! 硝子最近、男の生態に興味ありありなの知ってるんだから!」

 

 夏油は薬を飲まされる。安心安全のこの薬は、その度姿をリセットしてくれる。

 ただし、女に代わっている時間は伸びる。

 

「ええー? これはちょっと。私が女装したような感じじゃないか」

「これは……でも……ううん……いやでも可愛いよな? 傑は可愛かった……?」

 

 五条ははてなマークを飛ばしながらありかなしか考える。

 厳密には、自分にフィルターをかけてしまっていないかと。

 

「硝子も落ち着いちゃったし、これはやり直しだよ」

「仕方ねー……これでよしとする」

「私が判定かよ。でもさっきの夏油、せっかく可愛かったのに」

「私は良くないんだけど! さっきのがいい」

 

 ブーブーと文句を言う2人の肩に、五条は手を置いた。

 

「2人とも……さっきの傑をおかずにしたらぶっ殺す」

「わ、わかった……」

「なんで、私なのに……私に権利があるはずだろ?」

「うるせー傑の人権は俺が守る」

「「人権」」

 

 無理やり2人を黙らせた五条は、用意した服を着せる。

 そうして、デートへ出る事になったのだった。

 

「すぐ、る!? どうしたその胸!」

「面白い呪霊ゲットしたんで遊びに行ってきます」

「おい、待て! 隣は硝子か!? 待て!!」

 

 夜蛾先生の手をすり抜け、自由へと走る。

 

 そして、しばらく歩き、早速問題が発生した。

 

「傑、どうした? 疲れちゃった?」

「大丈夫」

「お前、足見せてみろ。うっわ靴擦れできてるじゃん」

「全然大丈夫じゃねーじゃん……ほら」

 

 五条は夏油を背負った。

 

「エスコート私もやる!」

「反転術式した方が早くないかい? 背負われるのも悪いよ」

「女の子の感覚を味わうのが主旨だから、我慢しような。あと硝子、下心見え見えなんだよ」

「私も背中におっぱいを感じるのがどんな感じが試したいのに……」

「傑をおかずにしたら殺すっつったろ」

 

 ガルガルする悟に、クスリと笑って夏油はぎゅっとした。

 

「でも悟、女の子に凄く紳士なの意外だよ」

「別に普通!」

 

 そうしてバスに乗って街につき、女の子の山歩き体験タイムは終了ということで反転術式で靴擦れを治して高級デパートへと入った……のを、家入と夏油で軌道修正する。

 

「待て待て待て待て」

「今日一回しか着ないんだから、もっと安いとこで十分だよ」

「えー? でもせっかくだから飾りたいじゃん」

「試験受かったら好きなのきてあげるよ」

「それいつになりそう? 俺が他人に性転換魔法掛ける資格とった方が早いかもね」

「めちゃくちゃ難しいよ? 他者へ魔法をかける許可とか、相当な聖人でないと」

 

 そうこう言いながら、服を選んで更衣室に移動。

 

「んーと、こう、かな?」

「困ってる? 私がやり方教えようか?」

「なに、更衣室に入ろうとしてんだ。ぶん殴るぞ」

 

 更衣室に入ろうとする硝子を引き戻しつつ、わちゃわちゃしながら、着替えをする。

 

「似合うじゃん」

「そうかな?」

「いいと思うよ。顔は男の時と同じなのに不思議だな。ま、元がいいのもあるしな」

 

 服を着替えて、買い物を楽しみ、甘味で緊張をほぐし、恋人ごっこも楽しんだ。いよいよ緊張の女試験練習タイム(夏油には内緒)である。

 

「なあ、傑にはまだちょっと早いんじゃねぇか?」

「自分で気づかない限りずっと受かんないって。危機感ないからだめなんだよ。大丈夫、こっちが用意したサクラだし、ちゃんと見張ってるんだから」

「そうだけど」

 

 ということで、夏油を1人にしてナンパをさせる作戦である。

 

「俺、ちょっと急用ができて20分くらい席を外す。でもなんかあったらすぐ連絡して」

「わわっ 歌姫先輩に連絡するの忘れてた! 夏油、私も席外すけど、何かあったらすぐ電話しろよ」

 

 そして観察タイムである。

 

「ねぇ君、一人? お茶飲まない? 奢るよ」

「⋯⋯」

「おい、何とか言えよ!」

「は? ああ、私に言ってたのかい? ごめんよ、ナンパ初めてだから気づけなかった」

「えっ可愛いのに?」

「私、可愛いかい? だったらうれしいな。服は似合ってる?」

「すげー可愛い!」

「ふふふ、ありがとう」

「じゃあ、お茶行こうぜ」

「それは困るな。ごめんね、連れを待っているんだ」

 

 その様子に、2人はハラハラである。

 無論、サクラ役の人と取り違えた!などという事もなく、しっかりサクラ以外の人が絡んでしまっているのもわかっている。

 サクラをするはずだった灰原と七海と一緒に、いつでも助け出せる位置で観察をする。

 

「じゃあ、その女の子達と一緒にお茶しよ!」

「ふふ、2人は男だよ?」

「ビッチならいーじゃん」

 

 がしっと腕を掴まれる夏油。飛び出そうとする五条。それを止める家入。

 

「硝子!」

「ほら、夏油がちゃんと助けを求めるの待たないと!」

「だけど!」

「ちゃんと見てるから大丈夫です」

「術式を持っているわけでもない一般人なのでしょう?」

 灰原と七海にもボソボソ言われ、五条は確認。一般人です。

 

「離してくれないかな?」

 

 そして振り払おうとして、違和感にびっくりする夏油。

 そうなのです! 今はお前、よえーのです!

 そして、非術師相手に呪霊を使うのはアウトなのです!

 

「ほらほら、かわいー。抵抗してるつもりなのかな?」

「ほら、呼んで! 助けろ悟って!!」

 

 応援する五条達だが、その祈りは届かない。

 

「はなせ、このっ!!」

 

 なんだかどんどん不穏な方へ行き、夏油が拘束されて胸を揉まれる直前、五条がその手を捉えたのだった。

 

「傑ー。なんかあったら呼べって言ったろ?」

「そうだぞ、夏油。心配するだろ」

「悟。硝子。その子達は?」

「新一年生。俺らの後輩。夜蛾センに急に学校案内しろって言われてさ」

 

 夏油を救出し、相手のグループを秒で追い払う。

 

「後輩に恥ずかしい所を見られちゃったね」

「全然! 俺だって女だったらすぐ傑に助け呼んでたし!」

「女性は力がないので直ぐに助けを呼ぶべきです」

 

 五条と七海の言葉に、夏油は苦笑する。

 

「うん、もっと呪力操作とか頑張るよ。私もまだまだ未熟だね」

「夏油さん、人の事をもっと頼れって言われません?」

「うーん? どうなのかな? 別に頼らなくても良くない?」

「これは重症だな……」

 

 その後、夏油と共に学校に帰還。

 五条はその間、夏油に自分にも出来ないことはある事、そしてそんな時は周囲を頼る事を必死で説明していた。

 

 そして、夏油はついに気づいた。

 

 

「悟が……私を気遣っている!? 傍若無人のあの悟が……!!」

 

 その後も、怖い思いをしたであろう傑の部屋に押し入り、居座り、一緒に眠った五条の優しさに、夏油は暖かさと共に完璧な悟が更に完璧になる事へ劣等感を感じ、一層呪術師としての研鑽を誓うのだった!




マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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https://odaibako.net/u/karin2022v
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