カルチャースクールに通ってるんだ   作:かりん2022

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なんとかした星漿体任務

「異議あり! 仲間外れはいけないと思います! 男になったら私だって」

「でも謹慎中だろ。そして護衛対象は女だろ」

「可愛いかもしれないじゃん!」

「手出しする気満々じゃねーか! いい加減にしろよ、マジで。行くぞ傑」

 

 そんなわけで、2人で向かった。

 

「ちょっと硝子かわいそうだったね」

「可哀想じゃないって! 護衛対象に手出ししたら駄目だろ」

「それはそうなんだけどさ。魔法でどうにかなんないかな」

 

 そういうわけでカルチャースクールの堀田先生にお電話である。

 クローン作る方法知らない?

 

堀田先生の返答は厳しかった。

 

『魔法で何もかも解決すると思うなよ』

「やっぱり?」

『なんとか出来るかもしれないけどさ、流石に数日じゃ無理。500年後の次の機会までお待ちください。……ん? 待てよ?』

「何かあるのかい?」

『天元様! 進化すると呪霊操術で操れる!』

「待ってそれ私が知っていいやつ?」

 

 いきなり爆弾を投げないで欲しい。

 

『確か天元様の結界ごとどうにかすれば日本人をまるっと呪霊にできたり術師にできたり』

「ダメなやつだね。記憶消す魔法ある?」

 

 術師はともかく呪霊にしてどうするんだ。

 

「俺は何も聞いてない」

『夏油くんごと狙ってくる人がいるから気をつけてね』

「待って」

『あと、確か10年後にめっちゃ強い宿儺が現れるから術師を増やすのは必須だったりする』

「それ両面宿儺?」

『だいぶ前の予言でうろ覚えだけど、多分合ってるから頑張って生き延びてね。五条くん今回の依頼で死にかけるはず』

「ちょっと待てよ、予言って絶対当たるって言ってなかった?」

 

 五条も流石に声を上げる。

 

『うーん。僕雑魚なんだよね……何か出来ること……夏油くんが総監部に消されそうになったら匿うよ』

「待ってその前に私消されるの?」

『心当たりしかないでしょ? 後ろ盾ないし呪霊操術だし』

「この術式、そんなデメリットあったんだ」

『呪霊操術はどこまでも悪用出来る呪詛師御用達術式ゾ』

 

 夏油は何もかも聞きたくなくなって電話を切った。

 

とりあえず、依頼をこなさねばならない。

 

「両面宿儺を倒す為に天元様を操れって事か? それ犯罪じゃねーの?」

「犯罪じゃなかったらびっくりだよ」

「ま、まあ天内 理子を助ける理由はできたんじゃね?」

「私はむしろ、天内 理子になんとしても同化してほしくなったよ……」

 

 とにかく、2人は現場へと向かった。

 なんとかなれー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんとかなれー!

 

 切なる声を上げる者がここにも1人。

 禪院 甚爾である。

 朝起きたら隣で寝ていた女が男だった甚爾である。

 そぉっと起き上がる。しかし、男もさるもの。

 全力で気配を消した甚爾が起きたのを察知する。

 

「とーじくん、おはよぉ」

「……お前、呪詛師か?」

「ちゃうわ。とーじくんに女の姿見せたろおもたんや。大成功やな! メロメロやったろ?」

 

 親しげににししと笑う男。

 テメェは一体誰ですか……。

 親類によくいる顔立ちだが、覚えはないし全力で思い出すなと本能が告げている。

 

「甚爾くん、これから仕事やろ? 今日は帰ったるわ。たまには手合わせしてな」

 

 甚爾が何も言えずにいると、上機嫌にスキップして男は帰っていった。

 

 なんだったんだあれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、甚爾が4人を追跡していると、彼らはコスプレショップに行ってショッピングと写真撮影を楽しみ、観光しながらそのまま高専に向かった。何考えてんだあいつら。

 

 そして狐巫女天内と竜人悟でるんたったと高専に向かったところで、甚爾は遠慮なくブッ刺した。

 肌でその刃は止まった。

 

「は?」

「悟!」

「OK大丈夫」

 

 そして、悟だと思っていた生き物はドラゴンの姿になった。その尻尾でぶん殴られる。

 

「なんだ!?」

 

 呪霊ではない。はっきりと目で視認できる。見えないから見えるとかそんなのではない。

 

「黒井!」

「理子様!」

 

 手に手をとって走るのは、黒井と夏油。

 そして、甚爾へと向かってくるのは狐巫女の天内!

 

「風変化!!」

 

 狐の巫女は文字通り風に溶けて暴風と化した。

 

「??????」

 

 そろそろ甚爾の頭はキャパシティオーバーである。

 

 だが、分かった事がある。彼らの体の動きからして、狐巫女天内の中身は夏油。

 そして、黒井の中身は天内。夏油の中身は黒井だ。

 

 どんなに外見を変えても、長年の体の動かし方の癖は誤魔化せない。

 

「はっ どんな手品だか知らないが、全員殺せば一緒だろ!」

 

「悟」

「傑」

 

 ドラゴンと風から戻った狐。2人は視線を交わし合う。

 

「ドラゴンバースト!」

「フォックスフレア!」

 

「バッ……!!! 護衛対象まで燃やす気か!?」

 

 凄まじい爆発が広がった。

 

 それで傷を負った甚爾は、迷わず撤退を選ぶ。

 王道で来るなら奇策で潰してやった。でも、こんなわけのわからない奇術の相手はしてられない。

 

 そして、プロテゴのアイテムで身を守っていた天内と黒井は堀田に連れられ、静かにその場を後にしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんだなんだと高専の職員が集まる中、黒狐は狐獣人夏油となった。

 そして、抱えた悟をそっと下ろす。

 

「ごめんね、悟。私は、本当は人間じゃなくて、術式を使えるスペシャルな狐さんだったんだコン……!!!」

「そんな、傑!!」

「ドラゴン型の呪霊を暴走させて護衛対象を死なせた挙句、正体もバレてしまった以上、もう君と一緒にはいられないコン」

「傑!!」

「私は野生に帰ります……コン」

「傑!!! そんな、傑がすげー可愛い狐さんだったなんてー!」

 

 そう! 羂索の術式は人の死体を乗っ取るもの! ならば狐の死体ならば乗っ取れるのか!? これは夏油がプライドを生贄に捧げた決死の作戦である!

 

 結果、総監部はかなり混乱に落とし入れられたが、結局は野生の狐を処罰はできないという事で許された。

 

 ビクトリー!

 

「という事で、傑は五条家で飼います」

「えっ」

「ついでに硝子も五条家で責任持って躾けます」

「えっ」

 

 こうして五条は1人勝ちしたのだった。

 

『どうして覚醒しなかったんですか? どうして……』

 

 堀田は自分が影響を与えたせいである事を棚にあげ、10年後の宿儺戦の未来を憂えるのだった。




マシュマロ
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