すみません。
投稿が遅れてしまいましたm(_ _)m
長期休業開けは課題とかが色々あったので…
と、とにかく不定期更新のタグがとれるように
努力していきたいです。
俺があの祠の神主兼、師匠の弟子になって5年の月日がたった。
俺の容姿はアニメの世界の様に全く変わらない…筈はなく、20を越えた歳に見合う様な、大人っぽい顔立ちになった…らしい。
仲良くなった鬼のおばちゃんには
「凛々しくなったわねー。男らしくなっちゃって♪」
と、言われたので少しは顔立ちが変わったととってもいいのだろう。……からかわれただけかもしれないが。
あれから師匠との修行により俺は少しだけ霊力をコントロール出来る様になった。とは言っても、霊力を込めた弾を2,3個創れるようになっただけで、まだ飛ばせる様にはなっていない。
能力の方はやっとの事で自分を加速させることが出来たぐらいなので、此方もまだまだだと言える。
神主の方は只々、祠の掃除である。例の祟り神は現れる様子は無く、平凡である。因みに師匠は引き続き毎日血を捧げている。
俺が本当は捧げるべきなのだが、捧げる血の量が半端ないのだ。捧げる用の瓶があるのだが、1L弱程の内容量なのだ。人間の俺では3日もつか、どうかという状況だ。
更に怖い事に、そのたっぷりの血は朝起きると綺麗さっぱりなくなっているのだ。夜の21時から朝の6時まではあの縄より奥が立ち入り禁止なので、どうなっているかの観察が出来ない。因みに立ち入り禁止時間に入ってもいいか、師匠に頼んだら
死にたいなら
と、返事が返ってきた。
俺はそこまで死にたがりでは無いので、遠慮させてもらった。
師匠は相変わらず里の為にと働いていた。彼女が動いたおかげで俺の居た5年間は誰も里を出て行かなかった。彼女は里の長なので、忙しい身なのだがその間をぬって俺の修行に付き合ってくれている。
因みに俺が師匠の弟子になった理由というのは、彼女の提案である。何処か里の外に行くことになった時が出てくるだろう。その場合、いつも師匠に守ってもらうということになる。流石にそれはいけないと感じていたので、俺は進んで弟子入りした。
これが俺がこの里で暮らした5年間の全てだろう。正直この5年間はあっという間だった。何もかもが新鮮だったからだろうか。師匠には、修行の成果が悪く(5年間で現状は遅すぎる らしい)よく怒られているのだが、修行も俺にとってはとても楽しみなことの一つであった。
そろそろ師匠との修行の時間だ。そういえば今日は今までの修行の内容とは少し違ったものにするらしい。
「やっと来ましたか。天」
「やっとって、時間通りだろう…んで、今日は何をするんだ?」
「今日はですね、妖力を操る練習をしましょう」
師匠の言葉に俺は首を傾げた。
「妖力?妖力ってのは妖怪しか扱えないんじゃないのか?」
確か、”力”にはそれぞれ使える力が異なる。そう師匠も言っていたはずだ。
「相当希少ですが、中には人間でも妖力を扱える者がいるのです。貴方が霊力を上手く扱えないのは、妖力を扱えることの出来る人間だから。だと思われます」
「俺ってそんなに希少なのか…」
そういえば、彼女が俺を助けてくれた理由は俺の存在自体が珍しく、面白いからだったな。それはこういうことだったのか。
「んでも、妖力を扱うってもどうすりゃいいんだ?」
「霊力を出す時と同じ感じでいいです。そして、出そうとするものを私の使うものに似せれば簡単に出ると思いますよ」
「んな簡単に出りゃ苦労しないって
…………………………………出た」
そんないきなり出るとは思わなかった。霊力を最初に出した時は半年掛かったのだが…
「驚きましたね…ここまで早く出せるとは…では次にその力を球体にして見てください」
「こ、こうでいいのか…」
俺は相当戸惑っていた。
霊力を使うのにはあんなに苦労したのに、今回はそれを数分でやってのけたのだ。いや、それ以上だ。その球体の大きさは、今霊力で出せる球体よりも確実に大きい。
……………………自分が本当に人間なのか、心配になってきた。
「…………今日の修行はここまでにします。ちょっと私里を出ますので、里の事は頼みましたよ」
師匠は何か、気が付いたらしい。五分前の師匠の顔と今のそれじゃ、まるで違う。確実に俺の事だろう。何か不都合なことでもあったのだろうか…。
とりあえず、まだ今日の祠掃除をしてないので、俺は洞窟の奥へと進んだ。
「ふぅ…疲れたぁ…」
祠の掃除を済ませた俺はそのまま地面に座り込んだ。相変わらず祠に捧げてある血は瓶に満帆にはいっていた。
「祟り神をも欲しがる血…ね。どんな味がするんだろうか」
少しだけ…と瓶に触れようとしたその時。
「私の血に触るなぁー‼︎」
頭の中で大きな声が響いた。
「うるさっ⁉︎ ったく、誰だよ…」
声の主を探すため辺りを見渡すが、
姿は見当たらない。
「私はこの祠の主だ」
「お前が祟り神か‼︎声だけじゃなく、姿も見せたらどうなんだ」
少し興奮して大声を出してしまった。だが、此処の祠の祟り神には良い印象はない。少しぐらい怒ってもバチはあたらないだろう。
「今の君に私の姿を見せる価値はないね。私はお前のような神主認めてはいない」
……相手も良い印象はなかったようだ。
「そんな神様が、此処へは何の様で…?」
「お前、調の血を飲もうとしたな?」
「そんなことで、現れたのか…いつも大事な時にいないくせに」
「そんなことでとはなんだ‼︎。そんなことでとは。だいたいな調の血は特別なんだ。体への侵食力が強く、飲んだ奴の殆どは体が壊れてしまうね」
「なんだよ…それ」
確かに師匠は隠し事は多いと思っていたが、ここまで大事なことを隠していたとは…
「やはり、本人からは聞いてなかったか。本人はそれを隠そうとするからね」
「そうなのか…んで、もし体が耐えられたらそいつはどうなるんだ?」
「面白いことを聞くねぇ、人間。いいだろう、答えてやろう。体が耐えても精神が持たなければそのまま暴走し、一生何かを傷つける存在になってしまう。そんな、リスクおも乗り越えた者だけに、鬼の力が与えられる」
祟り神の口からとんでもない言葉が飛びたした。鬼の力を得る。つまり……………
「つまり、鬼になれるってことか⁉︎」
「惜しいね、半分の血が鬼のものとなる。ということさ。血が半分でも鬼と同じようなパワーの耐久を得ることが出来るけどね。簡単に言えば、君が飲めば半妖半人になるというわけさ」
「半妖半人……」
「ただし、人間の君では体が持たないだろうけどねぇ」
とても興味深いことが聞けた。こんなことまで、知っているんだ。もしかしたら…
「お前は調師匠について他に何か知っていないのか?」
「勉強熱心だねぇ。人間。だけどいいのかい?お前の大切な里が大変なことになっているぞ?」
「………⁉︎それはどういうことだ‼︎」
「言葉の通りさ。行ってみればわかる」
俺は耳を疑いはしたが、祟り神の言うことが嘘だとは思えなかった。
「そうか。教えてくれてありがとうな」
「礼をいうとは馬鹿馬鹿しい。私は自分の為にしたのだ。別に嬉しくなどとは思っていない」
…………………こいつ、今分かりづら過ぎるツンデレしなかったか…?
これが古代のツンデレってやつか…
「何を笑っておる‼︎さっさと行けい‼︎」
「あぁ、分かったよ」
こうして、俺は祠を後にした。
そして、俺が目にしたのは、俺の見たことのない、里だった。周り一面真っ赤な血の海で、そこに重なる様に20程の死体が転がっていた。その死体の中には俺が今日話した鬼がいた。昨日猪の肉をくれた鬼もいた。未来が楽しみな少年もいた。全部全部俺は知っていた。
そしてその死体の上には血塗れの金髪の少女がいた。その右手には真っ赤に濡れた剣が握ってあり、この死体全て彼女がつくったものだと物語っていた。
少女が俺に気が付くと恐ろしい笑みと共に、こう言った。
「あら?こんなところに人間がいるじゃない」
天はその場に立ち竦んだ。