スキマ妖怪の弟が異世界からくるそうですよ?   作:凪玖

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 すいませんでした。
 きずいたら活動報告を書いてから3週間たっていました。
 修学旅行もテストもオワッタので、これからペース戻します。
 理科が...。


第十一話 ここは賑やかだ。

 その後俺たちは廃墟を抜け、徐々に外観が整った空き地が立ち並ぶ場所に出た。

 そしてそのまま居住区を素通りし、水樹が貯水池に設置されるのを見物しに行った。

 貯水池にはどうやら先客がいたらしく、ジンとコミュニティの子供達が清掃道具を持って水路の掃除を行っていた。

 

「あ、みなさん! 水路と貯水池の準備は整っています!」

 

 ワイワイと騒ぐ子供達は、黒ウサギが帰って来たと見るや否や途端に彼女の傍そばに群がる。黒ウサギ人気者だな。

 

「黒ウサのねーちゃんお帰り!」

「眠たいけどお掃除手伝ったよ!」

「ねえねえ、新しい人達って誰!?」

「強いの!? カッコいい!?」

「YES! とても強くて可愛い人達ですよ! それにとびきりカッコいいです! 皆に紹介するから一列に並んでくださいね」

 

 パチン、と黒ウサギが指を鳴らすと、子供達は一糸乱れぬ動きで横一列に並ぶ。

 数は二十人前後だろう。

 中には猫耳や狐耳の少年少女もいた。

 それにしても...多いな。

 まあこれからこいつらと生活していくわけだし、楽しくやってけたらいいな~。。

 コホン、と仰々ぎょうぎょうしく咳き込んだ黒ウサギは、皆に俺たちを紹介する。

 

「右から順に八雲菫さん、逆廻十六夜さん、久遠飛鳥さん、春日部耀さんです。皆も知っての通り、コミュニティを支えるのは力あるギフトプレイヤー達です。ギフトゲームに参加できない者達はギフトプレイヤーの私生活を支え、励まし、時に彼らのために身を粉こにして尽くさねばなりません」

「あら、別にそんなのは必要ないわよ? もっとフランクにしてくれても」

「駄目です。それでは組織は成り立ちません」

 

 飛鳥の言葉を、黒ウサギは厳しい音で断じる。

 やっぱりしっかりするところはするんだな。こういうきちっと雰囲気久しぶりだな。

 

 「コミュニティはプレイヤー達がギフトゲームに参加し、彼らのもたらす恩恵で初めて生活が成り立つのでございます。これは箱庭の世界で生きていく以上、避けることが出来ない掟おきて。子供のうちから甘やかせば、この子達の将来のためにもなりません」

 「...そう」

 「俺ら責任重大だな。」

 

 黒ウサギめっちゃ真剣だな。たった一人でコミュニティを支えていた者だけが知る厳しさなのだろう。これからはがんばらないとな。

 

 「此処ここにいるのは子供達の年長組です。ゲームには参加出来ないものの、見ての通り獣のギフトを持っている子もおりますから、何か用事を言い付ける時にはこの子達を使ってくださいな。みんなも、それでいいですね?」

 

「「「「よろしくお願いします!」」」」

 

 キーーーーーーーーーーン。...耳痛てえ。

 

 「ハハ、元気がよくていいじゃねえか」

 「そ、そうね……」

 

 十六夜よく笑えるな。そういうところは尊敬するわ。

 

 

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 「ちょ、少しはマテやゴラァ!! 流石に今日はこれ以上濡れたくねぇぞオイ!!」

 「お前水難の相あるなwwwwwwww」

 

 

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 いやーさっきはおもしろかったw それにしてもあの水樹すごかったな~。これで子供たちがバケツで水汲みに行く必要も無くなったしよかったよかった。

 

 そして屋敷に着いたわけですが...。

 

 

...デカい。これ紅魔館並にあるんじゃね?

 

 「遠目から見てもかなり大きいけど........近づくと一層大きいね。どこに泊まればいい?」

 「コミュニティの伝統では、ギフトゲームに参加できる者には序列を与え、上位から最上階に住む事になっております……けど、今は好きなところを使っていただいて結構でございますよ。移動も不便でしょうし」

 「そう。そこにある別館は使っていいの?」

 

そう言って飛鳥は屋敷の脇に建つ建物を指さした。

 

 「ああ、あれは子供達の館ですよ。本来は別の用途があるのですが、警備の問題でみんな此処に住んでいます。飛鳥さんが百二十人の子供と一緒の館でよければ..「遠慮するわ」」

 

 即答だな。まあ騒がしそうだし俺も遠慮したいな。

 

 「これからどうしますか?」

 「「「「風呂入りたい」」」」

 「...息ピッタリですね。わかりました。湯殿に行きましょう。」

 

 やった~。ここの風呂きっとでかいんだろうな~。

 

 

 少年少女移動中...。

 

 

 「い、一刻ほどお待ちください! すぐに綺麗にいたしますから!」

 「掃除がんば~。」

 「これからどうする?」

 「じゃあ一旦自分の部屋に行って、その後貴賓室に集合しましょう。」

 「わかった。」

 

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「ニャー、ニャニャーニャーニャ?」

「駄目だよ。ちゃんと三毛猫もお風呂に入らないと」

 

 うーむなんて言ってんのかさっぱりわからん。

 

 「へぇ~。本当に猫の言葉が分かるのね」

 「春日部すげえな。」

 「フシャー! ニャニャーニャー! ニャニャニャーニャニャ!」

 「駄目だよ、そんなこと言うの」

 

 三毛猫なんて言ったんだ?。そのあと少しばかり話していると、廊下から黒ウサギの声がした。

 

 「ゆ、湯殿の用意ができました! 女性様方からどうぞ!」

 「ありがと。先に入らせてもらうわよ、十六夜君、菫君。」

 

 まあなんかいるしな。それでいいだろ。

 

 「俺は二番風呂が好きな男だから特に問題はねえよ」

 「俺もいいよ。十六夜と話したいことがあるしな」

 

 

 

 さて、女性陣は行ったな。

 

 

 

 「さて───今のうちに、外の奴らと話をつけにいくか」

 「やっぱ気づいてたんだね。」

 「ヤハハ。この俺が気付かないわけねーだろ」

 「まあそりゃそうか。んじゃいくか。」

 「おう!」

 

 外にいるのは5人か。霊力と妖力の両方を感じるから、半人半妖か?

 

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あーもう30分くらいたつよ。早くしてくんねえかなー。

 

 「おーい…….そろそろ決めてくれねえと、俺達が風呂に入れねえだろうが」

 「早くしてもらえないかなー。」

 

 十六夜が幾つかの石を広い、木陰に軽く投石した。

 

 「よっと!」

 

 ズドガァァン!! と軽いフォームからは考えられないデタラメな爆発音が辺り一帯の木々を吹き飛ばし、同時に現れた人影を空中高く蹴散らせ、別館の窓ガラスが振動した。相変わらずの馬鹿力。

 

 「な、なにごとですか!?」

 

 別館から、何事かと出てきたジンが慌てながら俺達に問う。

 

 「侵入者じゃねえの? ほら、フォレスト・ガロとか言う所の」

 「な、なんというデタラメな力…….! 蛇神を倒したというのは本当の話だったのか」

 「あぁ…….これならばガルドの奴とのゲームに勝てるかもしれない」

 

 意識が残っていた侵入者はかろうじて立ち上がり、十六夜達を見つめる。

 

 「なんだ? 人間じゃねえのか?」

 「我々は人をベースに様々な“獣”の恩恵ギフトを持つ者。しかし恩恵ギフトの格が低いため、このような中途半端な変幻しかできないのだ」

 

 妖怪じゃなくて獣だったか。

 「恥を忍んで頼む! 我々の….いや、魔王の傘下であるコミュニティ“フォレスト・ガロ”を、完膚なきまでに叩き潰してはいただけないでしょうか‼」

 「嫌だね」

 「うわ十六夜バッサリ言うねー。」

 「まあな。オマエ達、アレだろ? ガルドとやらに人質取られてる連中だろ? ここにいるのも、命令されてガキ共を拉致しに来たってところか?」

 「は、はい。まさかそこまで御見通しだったとは露知らず失礼な真似を…….我々も人質を取られている身分、ガルドには逆らうこともできz「あぁ、その人質な。もうこの世にいねぇから。はいこの話題終了、サヨナラ~」――….なっ!?」

 「い、十六夜さん!!」

 「あー待て、ジン」

 

 ジンが慌てた様子で入ってくる。でも今は十六夜に任せたほうがいいな。

 

 「何で止めるんですか! 菫さん!」

 「オマエこそ何で隠そうとするんだ?どうせ、耀達が勝てばバレることだろ?」

 「まったくだぜ」

 「それにしたって言い方というものがあるでしょう!」

 「ハッ、気を使えってか? 冗談キツいぜ御チビ様。よーく考えてみろ。」

 「まあそうだな。人質さらってんのはこいつらだからな。

 

 ジンは漸く気づいた様で、はっと振り返る。きずくの遅いな。

 

 「犯罪者のお願い聞くほど優しくないからね~。」

 「そ、それなら、俺達の仲間や人質は本当に…….」

 

 侵入者は震えた声で聞いてきた。

 

 「...はい。ガルドは人質をさらったその日に殺していたそうです」

 「..そ、そんな!」

 

 ...犯罪者とはいえ同上するな。

 

 突如、十六夜がクルリと振り返った。まるで新しい悪戯を思い付いた子供のような笑顔で侵入者の肩を叩き、

 

 

 「お前達、“フォレスト・ガロ”とガルドが憎いか? 叩き潰してほしいか?」

 「あ、当たり前だ! 俺達がアイツのせいでどんな目にあってきたか….!」

 

 あーなるほどねー。考えるねえ十六夜。

 

 「でもお前たちではできないと?」

 

 唇を噛みしめる侵入者達。

 

 「ア、アイツはあれでも魔王の配下。恩恵ギフトの格も遥かに上だ。俺達がゲームを挑んでも勝てるはずがない! いや、万が一勝てても魔王に目を付けられたら」

 「その“魔王”を倒す為のコミュニティがあるとしたら?」

 「ど、どういうことです?」

 「このジンが、魔王を倒すためのコミュティを・作ると言っているんだ」

 「なっ!?」

 

 侵入者一同含め、ジンでさえ驚愕した。

 

 「魔王を倒すためのコミュニティ…….? そ、それはいったい」

 「言葉の通りに決まってるだろ? 俺達は魔王のコミュニティ、その傘下も含め全てのコミュニティを魔王の脅威から守る。そして守られるコミュニティはこう言え。“押し売り・勧誘・魔王関係御断り。まずはジン=ラッセルの元に問い合わせください”とな」

 「まあそんな感じ。」

 「じょ、」

 

 冗談でしょう!? と言いたかったジンの口を塞ぐ。

 十六夜は勢いよく立ち上がり、まるで強風を受け止めるように腕を広げ、

 

 「人質の事は残念だった。だけど安心していい。明日ジン=ラッセル率いるメンバーがお前達の仇を取ってくれる! その後の心配もしなくていいぞ! なぜなら俺達のジン=ラッセルが“魔王”を倒すために立ち上がったのだから!」

 「おお…..!」

 

大仰な口調で語る十六夜。それに希望を見る侵入者一同。第一段階はうまくいったな。

 

「さぁ、自分たちのコミュニティに帰れ! そして仲間達に言いふらせよ! 俺達のジン=ラッセルが“魔王”を倒してくれると!」

 「わ、わかった! 明日は頑張ってくれ! ジン坊っちゃん!」

 「ま…..待っ…...…..!」

 

ジンの声は、走り去る侵入者一同には届かなかった。俺の腕が解けた時、ジンは茫然自失になって膝を折るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 次の投稿は来週の月曜日です。また遅れないように予告しときます。
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