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第一話 ここはどこだ?
俺の名前は八雲菫。只今絶賛落下中である。
「ヒャッホ~!」
いやー風が気持ちいいな。まあ周りにいる3人と1匹はそんなこと考える余裕なさそうだけど。
「キャア~!」
「...。」
「ニャアアアア!」
「ヤハハハハハハ!」
...前言撤回。一人だけ楽しそうなやつがいる。
あ、やべ、あとちょっとで下の湖だ。衝撃吸収する膜はってあるけど濡れるのは3人とも嫌だろうな~。
俺?俺は空飛べるから。
とりあえず2人の女の子を両肩に乗せてキャッチ。猫は右肩の女の子が抱えてる。
あとはあの変な金髪か。
「お~い金髪!今からそっちに巨大化する球投げるからそれ蹴って着地しろ!」
「ヤハハハ!了解だ!」
大丈夫そうなので、俺は野球ボールぐらいの大きさの球をパーカーから出して投げる。
その球は、金髪の下に来ると急にバランスボールの1.5倍くらいに巨大化した。
金髪は球を蹴って、見事湖付近の地面に着陸した。
...なんか着地した場所にクレーターができてるのは気のせいだろ、うん。
俺も地面にやさしく着地し、女の子達を地面に降ろす。
「ありがとう。助かったわ。」
「...ありがと。」
「どういたしまして。」
すると金髪がこっちのほうに歩いてきた。
「お前すげえな!あの球は何だ?」
「ああ、これか?」
といってさっきの球をパーカーのポケットから出すと、3人は少し驚いたような顔をした。
「不思議な球ね。大きさが変わる上に見る角度によって色が変わるなんて。」
「...どうやってその球を移動させたの?さっきポケットには一つしか入ってなかった。」
「それは秘密だ。」
この球は俺にとってかなり重要なものだからな。これに関することは初対面の人間に話す気は無い。
「それよりもここはどこだ?世界の果てが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
ダイブしながらそこまで見てたのか。やっぱこいつやるな。
「ならその亀と大蛇にも会ってみてえな。」
と言ってやると、金髪は少し嬉しそうに目を細めた。
「...まあ取り敢えず確認しとくがお前らにもあの変な手紙が?」
「そうだけど、まずその”オマエ”って呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。以後気をつけて。それで、そこの猫を抱きかかえている貴女は?」
「…春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。それで、私たちを助けてくれた貴方は?」
「八雲菫だ。今は一応人間だ。よろしく~。」
すると十六夜がさっきとは違う様子でこっちを見てきた。おそらく「今は」ってとこに反応したんだろうがこれに関しても教えるつもりはない。
「よろしく八雲君。…最後に野蛮で凶暴そうな貴方は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
「考えるのかよ」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
「そしてお前は作るのかよ」
「それにしても手紙の内容的にここは”箱庭”ってとこなんだろ?招待してくれたやつがでてくるのが普通じゃねーか?」
あの手紙ね...。『少年少女』って書いてあったけど、俺少年っつー歳じゃねーぞ。それに体も今は少年くらいだけど本当は...。
まあそれについて考えても来ちまったんだからしょうがないか。とりあえずそこに隠れてるやつに話でもきいてみるか~。
一方そのころ、隠れていた黒ウサギは...
(うわぁ……なんか問題児ばっかりみたいですねぇ...。それに黒ウサギが召喚したのは3人だけのはず...?まあ人が多くても損はないですしいいでしょう。)
召喚しておいてアレだが……彼らが協力する姿は、客観的に想像できそうにない。黒ウサギは陰鬱そうに重くため息をつくのだった。
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「―仕方がねぇな。こうなったら、そこに隠れている奴にでも話を聞くか?」
あ、先に言われた。
「なんだ、あなたも気づいてたの?」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?春日部も菫も気づいてたんだろ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
「妖力だだもれだしね。ま、つーわけでてこい。」
「や、やだなあ御四人様。そんなオオカミみたいに怖い顔で見られると、黒ウサギ死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独とオオカミはウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここはひとつ穏便にお話を聞いてい ただ けたら嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「ウドンゲみたいなやつだな。いじりやすそう。」
「あっは、取りつくシマもないですね♪あと黒ウサギはいじるものではありません!」
バンザーイ、と降参のポーズをとる黒ウサギ。だけどその目は他人を観察する目だ な。
「それで、俺たちは合格か?」
「へ?」
「とぼけるな。俺たちのことを値踏みしてるだろ?」
「...。」
黒ウサギはどう返すか迷ってるようだ。俺がさらに言おうとすると...
耀が不思議そうに黒ウサギの隣に立ち、黒いウサ耳を根っこから鷲掴み、
「えい」
「フギャ!」
力いっぱい引っ張った
「いや、空気読めよ。まいっか。」
「いいのですか!?」
「おもしろいからいいよ。」
「ひ、ひどいですよ...。黒ウサギの素敵耳が...。」
「へえ、本当にこれ本物なのか?」
「...。じゃあ私も」
十六夜と飛鳥も一緒になって素敵耳(笑)を引っ張る。
左右に力いっぱい引っ張られた黒ウサギは、言葉にならない悲鳴を上げ、その絶叫は近隣にこだました。
この話で箱庭の説明までする予定だったのに...。
途中で視点が少し変わってわかりにくかったかもしれません。
感想、アドバイス、批判等募集してるのでぜひおねがいします。
ではまた。