呪力は呪力でも呪力かよ!? 作:パンツ男
「これは
︎︎48体の
『ひーふーみー
『1000万を狙ったことで騎馬同士の距離が近い。天狗を退けてもすぐに新手が来る悪循環だな』
『ここまで計算のうちかよ!!』
「晴臣くん、あれは……?」
「式神だ」
「だが、霊符を使っていなかったような?」
「式神にも色々種類があるんだよ。あの式神達は天狗経を唱えることで召喚できる」
「なるほど……」
「味方が増えたのはいいが……お前、結構消耗したんじゃないのか?」
︎︎心操が俺の消耗を心配するが、転生してから“個性”を鍛え続けた俺がこの程度でガス欠を起こすはずがない。
「心配するな。まだ二割も使ってない」
「……相手にしたくないな」
「それは僕も思っているよ」
「私のベイビーの活躍が……」
「安心しろ、客が来たぞ」
︎︎1位である俺のチームに加わった発目は、自分で作ったサポートアイテムの出番がないことに、しょぼくれている。式神を退け目の前に現れた二騎を見て安心しろと呟いた。
243:名無しの転生者
やっぱり爆豪と轟は突破するか……。
244:レジェンドプロデューサー
爆豪は“爆破”で天狗を迎撃し続け、轟は氷結で上手く他の騎馬に押し付けた感じだな。
245:縁柱ドンモモタロウ
わかってはいたがやっぱり強敵だな。
246:名無しの転生者
おいおい!他のA組のハチマキ取られたぞ!?
247:名無しの転生者
緑谷くん!?
248:竜舞ガブ
発目がイッチの騎馬におるから、サポートアイテムでの強化ができんかった感じやな。
249:聖剣使いのプロブレーダー
常闇くんのダークシャドウだけじゃ、カバーしきれなかったか……。
250:名無しの転生者
尾白くんも頑張ってたんだけどなぁ。
251:アサシンディケイド
天狗も減ってはいるが、依然ギミックとして効果は十分だな。
252:フィジカルギフテッド石化中
爆豪チームが飛び出したよ!
253:名無しの転生者
轟チームを少し出遅れてイッチに向かって走り出した!?
254:名無しの転生者
頑張れイッチ!!皆!!
255:竜舞ガブ
迎え撃てイッチ!!
『数多の天狗を潜り抜け!爆豪チームと轟チームが蘆屋チームの前に現れた!!』
「さっきから小細工ばっか鬱陶しいんだよォ!!」
「またお前か……」
「俺もいるぞ!」
「人気者は辛いな」
︎︎式神を突破した爆豪チームと轟チームが接近してくる。爆豪は“個性”を使い、騎馬から飛び出し俺のハチマキを狙ってくる。轟は地面を氷結させ氷塊をこちらに放った。
『轟!氷で蘆屋チームを攻撃!!凍っちまったら大ピンチだぜ!!』
「庄田!氷結は任せた!」
「任された!……ツインインパクト解放!!」
︎︎発目から貸し出されたガントレット型アイテムを装備した庄田の拳が氷塊に突き刺さり、ツインインパクトが炸裂し破壊する。
『なんだそりゃ!?蘆屋チームの庄田!轟の氷を破壊した!!』
『サポート科のアイテムによる強化だな』
「どうです!私のベイビーは!!」
「すごいな……氷塊を殴っても痛くない」
「でしょう!腕を保護するだけでなく、殴った際に充填したガスにより威力も上昇可能!」
「僕の“個性”に合わせて指抜きにもカスタムできるのはいいな」
「ですよね!ですよね!」
︎︎庄田と発目がサポートアイテムについて話していると、爆豪がキレながら爆破してくる。
「なに呑気に話しとんじゃ!!」
「お前の相手はこっちだカルシウム不足!」
「誰がキレ症だ!!」
『爆豪まさかの騎馬から離れたぞ!?』
爆豪の“個性”は掌の汗腺からニトロのような汗を出し、それを爆発させる。事前に知った情報から俺は、爆豪の腕を弾き爆破を回避する。
︎︎爆破の反動で体勢を崩した爆豪に、俺は追撃を与えようと拳を放つが、“個性”を使って回避される。
「ッ!?」
「爆豪!勝手に飛び出すな!」
︎︎爆豪チームの瀬呂が肘からテープを射出し、体勢を崩した爆豪を回収し、騎馬に戻す。
『主審ミッドナイト!今のアリかよ!?』
「テクニカルなのでOK!地面に足ついてたらダメだけど!」
︎︎プレゼント・マイク先生が爆豪の単騎突撃に対して、主審に判断を委ねる。ミッドナイト先生は地面に足がついていないということでセーフ判定を出した。
「厄介だな」
︎︎ミッドナイト先生がOKを出したということは、爆豪はまた単騎突撃をしてくるだろう。騎馬なら機動力はある程度予測できるから対処しやすいが、機動力と火力のある爆豪が単騎突撃は少し厳しい。特に厄介なのは轟の範囲攻撃を対処しつつ、突撃してくる爆豪を相手にする時だ。
「爆豪くんこれ貰ってくね」
「あァ!?返せ!!」
「おっと危ない」
「俺の“個性”!?」
︎︎爆豪の後ろから物間チームが現れハチマキを奪った。爆豪がハチマキを取り返そうと爆破で攻撃するが、いつの間にコピーしたのか、物間は切島の“個性”を使い防御した。
「どうだい驚いたかい?僕らは君らA組を倒すために準備してきたんだよ。爆豪勝己、掌からニトロのような汗を出し爆破する。切島鋭児郎、全身を硬化することができる」
「なんで俺らの“個性”をッ!?」
「それだけじゃないよ!ミッドナイトが“第一種目”と言った時点で、予選段階から大幅に数を減らすとは考えにくいと思わない?だからおおよその目安を仮定し、その順位以下にならないよう予選を走ったんだ」
「ッ」
「君達は晴臣の結界を壊すために“個性”の使い方を見せてくれたよね。感謝するよお陰でいい見本になったよ。他にもトップを独走する晴臣に気を取られて、“個性”を出し惜しみせずに使ってくれたよね、君達A組の“個性”や性格は既に把握したよ。だいたい……その場限りの優位に執着したって仕方ないだろ?」
「組ぐるみでか!?」
「まぁ全員の総意ってわけじゃないけどね……でもいい案だろ?
「ッ……!!」
「あ、後ついでに君有名人だよね?【ヘドロ事件】の被害者!今度、参考に聞かせてよ。年に一度敵に襲われる気持ちってやつをさ」
︎物間はペラペラと爆豪を煽ると、俺達から離れて行った。取蔭の“個性”をコピーしたのか、手を飛ばしてA組の騎馬に襲われている天狗からハチマキを奪い、更に順位を上げた。
「切島……予定変更だ」
「お、おい……爆豪……?」
「クマ野郎の前にアイツら全員殺そう……!!」
257:縁柱ドンモモタロウ
オイオイオイ。
258:竜舞ガブ
死ぬわアイツ。
259:聖剣使いのプロブレーダー
>>257 >>258 急にどうした?
260:レジェンドプロデューサー
原作通り爆豪を煽りまくった物間は一旦置いておくとして、他のチームはどうなっている?
261:アサシンディケイド
とりあえずA組は爆豪チームと轟チーム以外はハチマキを失い0Pってとこだな。
262:フィジカルギフテッド石化中
緑谷チームは鉄哲チームと交戦中。
鉄哲のハチマキに書かれてるP的に、緑谷チームのハチマキを天狗から取ったみたいだね。
263:名無しの転生者
よく見えるな……。
264:フィジカルギフテッド石化中
フィジギフなんでね。
265:ペンギンストライカー
石化中でも発揮されるんですね……。
266:アサシンディケイド
まぁフィジギフニキは文字通り年季が違うからな。
267:フィジカルギフテッド石化中
伊達に1000年以上スレに張り付いてないよ!
268:名無しの転生者
それは自慢していいことなのか?
269:フィジカルギフテッド石化中
仕方ないじゃないか!やることないんだから!
270:名無しの転生者
すまん……。
271:レジェンドプロデューサー
話が逸れてきてるぞ……。
それでフィジギフニキ他のチームの状況は?
272:フィジカルギフテッド石化中
まず、さっきも言った通りA組の騎馬は爆豪と轟のチーム以外0P。
それぞれハチマキは、緑谷チームのを鉄哲チームが、峰田チームのを拳藤チームが、葉隠チームのを物間チームが持ってるね。
273:名無しの転生者
峰田チームも天狗にやられたのか。
確か障子の複製腕で守られてたよな?
274:アサシンディケイド
見た感じだと、天狗の猛攻に防御が割られてそのまま奪われていたな。
275:名無しの転生者
数の暴力やべぇ……。
276:ペンギンストライカー
やっぱり石鏡悠斗相手に全身全霊でおちょくりにいった技は違いますね。
277:フィジカルギフテッド石化中
今のところ戦況はイッチチームVS轟チーム。
物間チームVS爆豪チーム。
鉄哲チームVS緑谷チーム。
残りのB組騎馬+天狗が、峰田チームと葉隠チームからハチマキを守ってる感じだね。
278:名無しの転生者
A組追い込まれてるな……。
279:レジェンドプロデューサー
イッチ達が仕掛けたぞ!
「爆豪は物間達に任せるとして、俺達はコイツらだな」
「……」
「おいおい黙りか?」
「轟くん……彼らは強敵だぞ!」
「わかってる」
︎︎爆豪達が去り、俺達は轟チームと向き合い互いに出方を探りあっている。轟の“個性”による範囲攻撃は確かに脅威だが、俺や庄田で対処可能。それは向こうもわかっているはずだし、迂闊に出れないのだろう。
「なら、こちらから攻めるのみ!」
︎︎俺は天狗達が持っていたハチマキがB組に渡ったことを確認し、全て消した。これで天狗の対処に追われていたA組や、漁夫の利を狙う他のB組騎馬の乱入を促した。探り合いを続ければ横槍が入り、ハチマキを失う可能性が出てきて相手の思考を乱す。
「七難即滅 七里離星 喼急如律令!」
「また結界か!?」
「閉じ込められたぞ!?」
「こんなもんすぐに壊してやる!」
『蘆屋!おじゃま虫だった天狗を消したと思ったら今度は自分と轟チームを結界で閉じ込めたぞ!?何をするつもりだ!!』
︎︎轟チームの飯田と上鳴が慌てるが、轟は特にそんな様子はなく冷静に“個性”による範囲攻撃で結界を内側から破壊するつもりだ。
「庄田!」
「任せてくれ!」
「ッ!」
「そうだよな……お前の“個性”は庄田が対処出来るもんな……限界のあるお前にとっちゃキツイだろ?」
「何を言って……」
「誤魔化してるつもりか?さっきの予選……体に霜がおりてたよな?」
︎︎初めて轟の顔が歪んだ。予選の際、俺を妨害するために氷結を使っていた轟だが、回避していく度に攻撃のキレや本人の運動能力が低下していたことに気づいた。もしやと思いカマをかけて見ると見事に当たったわけだ。
「ッ!八百万!」
「わかりましたわ!」
︎︎氷結に限りがあると知られた轟は、結界の破壊を諦めたのか八百万に何かを用意させる。八百万の“個性”は“創造”自身の脂質を消費して無機物を作ることができる。
「何をするつもりか知らんが……七難即滅 七里離星 喼急如律令!」
「引きこもらせねぇよ!!」
︎︎八百万の“個性”を警戒して結界の中に更に結界を生成し俺達を覆い防御する。庄田と俺が結界に入ったことで、轟がすかさず氷結で結界を破壊する。
「大きなシート……上鳴電気……絶縁体か!」
「ッ!」
︎︎轟は防御を割るために氷結を使ったが、俺の狙いはそこじゃない。八百万が何を作ったのか、この後にくる攻撃を予測するために、あえて防御に徹し出方を伺ったんだ。
「構わねぇ!上鳴!いけ!!」
「任せな!無差別放電120万V!!!」
「
︎︎上鳴の放電に対して、俺は雷除けの護法を使用する。この技は雷を弾き返すだけの術だが、特殊な結界に包まれる関係上、行動が制限されるため使い所が難しく、使い所を誤れば自らを危険に晒すリスクがある。
︎︎上鳴が轟チームにいるのを確認した時点で、この術を使う可能性を考慮していた。だからこそ最初に轟の“個性”を防ぎ、
「跳ね返ってきたぞ!」
「ですが私達にはシートがありますわ!」
「それも織り込み済みだ!」
︎︎跳ね返された上鳴の放電は八百万の作った絶縁体シートで防がれるが、本命はカウンターじゃない。弾き返された放電は轟達に向かうと同時に結界にも当たり結界内を弾き回る。
「俺達を結界の中に閉じ込めたのは……!!」
「その通りだ」
︎︎俺が結界で周囲を覆ったのは一体一の邪魔をさせない為じゃない。
「自爆か!?」
︎︎弾き回る電撃が結界内を白く包み込む。次の瞬間……
︎︎BOOOM!!!
︎︎会場の一角が爆発した。
281:名無しの転生者
えぇ!!?
282:名無しの転生者
自爆した!?
283:龍舞ガブ
なるほどな……素晴らしい原作再現や!
284:ペンギンストライカー
美しい……!
285:縁柱ドンモモタロウ
確か……原作じゃ繭良が氷鉋の攻撃を弾き返すのに使ったっけ。
286:龍舞ガブ
せや!
あの戦い個人的に好きやねんな!
限られた手札を最大限活用して一矢報いるって感じ!最高や!!
287:ペンギンストライカー
ですよね!
この後の展開もまた凄く心が踊るんですよ!!
288:名無しの転生者
あかん……原作知らんからわからん……。
289:アサシンディケイド
二人とも戻ってこい。
どうやら、轟チームは無事みたいだぞ。
290:龍舞ガブ
なんやて!?
291:フィジカルギフテッド石化中
おそらく爆発の直前に氷結で即席の盾でも作ったのでしょう。
292:レジェンドプロデューサー
それでも爆発のダメージはあるはずだ。
いけるぞ!イッチ!
293:名無しの転生者
そうだ!
頑張れ!!
294:アサシンディケイド
残り時間、半分を切った!
このまま1000万を死守しろ!
295:龍舞ガブ
イッチ!いけるで!!
296:聖剣使いのプロブレーダー
このままぶっちぎれ!!
297:名無しの転生者
いけ!イッチ!
298:名無しの転生者
頑張れB組!!
「クソッ……自爆とか正気かよ……」
「轟さん、ありがとうございます……」
「気にすんな……それにまだ終わってねぇ……」
︎︎蘆屋くんのカウンターによる自爆を、轟くんが咄嗟に防御したが、思ったよりダメージを食らってしまった。煙の先にはほぼ無傷の蘆屋チームがいる。
「あれを防ぐか……エンデヴァーの息子は伊達じゃないな」
「ッ!黙れッ…………」
「落ち着け轟くん!挑発に乗るな!……轟くん?」
「試合はまだ終わってないぞ?……
蘆屋チームから挑発を受けた轟くんが激昂したと同時に、糸が切れたように反応が無くなってしまった。蘆屋くんがこの隙を見逃すはずがなく、詠唱を始め僕らに攻撃を放とうとする。あの詠唱は確か予選で見せた衝撃波を放つ技のものだ。
︎︎予選で距離は離れていたものの、轟くんと爆豪くんに使った術を見ていた俺は勝つために覚悟を決めた。
「やるしかない……!皆!この後俺は動けなくなる!
「えぇ!?」
「わかりましたわ!」
「
︎︎蘆屋くんの攻撃を回避するために、僕は脚のエンジンのトルク数を操作し、爆発的に加速する。
「トルクオーバー!レシプロバースト!!」
︎︎誤った使い方だが、背に腹はかえられない。僕は騎馬を一気に引っ張り、呪印による衝撃波を回避していく。衝撃波を全て回避し終えると、エンジンが止まってしまう。
「ッ!俺は何を……」
「戻ったかい!轟くん!」
︎︎急加速による衝撃で意識を取り戻したのか轟くんが頭を押さえながら、辺りを見渡す。
「あ、あぁ……」
「悪いが説明は後だ……俺はしばらく動けない……
「……わかった!」
︎︎騎馬戦……残り時間5分32秒。