大地よ、輝く夜に黎明を齎せ   作:M4kura

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書けたので初騰荒です。


大地よ、無垢に道理を授けん

翌朝、彩葉と合流するとなんだか疲れた顔をしていた。学校へ行こうとしたら少女が駄々をこねたらしいが、昼食のパンケーキだけ用意して強引に出たようだ。

 

ちなみにこのパンケーキだが、一般的に想像するような物ではなく、小麦粉と水だけで作られた彩葉曰く「画期的貧乏飯」だ。勿論食べて害はないが味のことなど微塵も考えられてない。あれを常食すると間違いなく身体と精神に悪影響を及ぼすからやめさせていたのだが…。

 

「前にも言ったが流石にあのパンケーキはどうかと思う」

 

「いいでしょ別に、宇宙人だし」

 

「良くはないと思うが…」

 

「楓が甘やかすからあの子が調子乗っちゃうの!」

 

「…」

 

言うほど甘やかしてるだろうか…?少女の処遇をどうするか話し合いながら学校へ向かった。

 

──────────

 

放課後、帰り道を歩いていると彩葉の部屋にいるはずの少女を見つけた。彩葉と同じくらいまで成長していて、彩葉の服を借りていた。

 

…とりあえず少女に声をかけることにした。

 

「何をしているんだ?」

「ひょえーっ!?」

 

…かなり珍妙な声で驚かれた。

視線の先を見ると、彩葉、芦花、真実の姿が見えた。彩葉は二人に帰り道とは違う方へ連れて行かれているようだった。

 

「…なぜここにいるんだ?」

 

「だって、つまんないんだもん」

 

「…追ってみるか?」

 

「いいの!?」

 

「…ああ」

 

…正直、この行動力を持っていると二人に彩葉が隠し通せると思えないので、先に紹介してしまった方がいいだろうという魂胆だ。

「後生ですから〜〜」

と連れて行かれる彩葉を少女と一緒にこっそり尾行していった。

───────

 

尾行の末たどり着いたのは複合施設内にあるカフェだった。芦花と真実が彩葉にパンケーキを奢るようだ。

…俺たちも何か頼むか。

 

「…注文するが何か必要か?」

 

「いいの!?じゃあコレとコレと…」

 

「…一つだけにしておけ」

 

しばらくして、俺の元にはカフェオレ、少女の元に三段重ねのパンケーキが届いた。フォークを伸ばした途端、一瞬で3枚が2枚になっている。一口でいったのか…。

 

「うんまああああ!いろはのと全然違〜う!」

 

流石にあれと比べるのも烏滸がましいだろう。そう思いながらカフェオレを飲んでいると、すぐに皿を空にした少女が質問してきた。

 

「かえではさ、なんでこんなによくしてくれんの?」

 

「良くする、とは?」

 

「いろははこうやってパンケーキくれたり食器の使い方教えてくれなかったよ」

 

「ああ、そういう…」

 

…そうだな。

 

「…お前が無垢だから、とでも言っておく」

 

「人は少しずつ成長して社会の規範、常識を知っていくがお前は一気に成長したからそういう事を知らないだろう」

 

「お前にそういったことを教えていくのも、今お前を世話している俺たちの義務だ」

 

今の彩葉はそういうところを気にする余裕がない。だからそういった余裕がある俺が教えていく。

 

「へぇ〜…常識ってどういう事をいうの?」

 

「例えば…他人に迷惑かけない、人のお金を勝手に使わないとか…」

そう言った瞬間に少女は青ざめてしまった。まさか…

 

「…彩葉のお金を使って何か買ったのか?」

 

「………ハイ」

 

「…後でちゃんと謝っておけ。俺もフォローはしておこう」

 

後で確認したら12万とか使い込んでいて流石に驚いた。色々と教えていく必要がありそうだ。

 

────

 

二人で話しているうちに彩葉たちの方も食べ終わったらしいので、こちらから話しかけることにした。

 

「彩葉」

 

「楓…?なんでここに…ってなんで外出てるの!?」

 

彼女が外にいるのに驚いていたので、説明する事にした。

 

「彩葉を尾行してたから一人で行かせるよりかは、と思ってついて行ったんだ。それで彩葉たちがひと段落するまでこちらで休憩していたんだ」

 

「なんで家に帰さなかったの…!」

 

「あの行動力だと彩葉と俺では隠し切れないし、それなら先に紹介してしまった方がいい。そう判断したんだ」

 

「それは…そうかも…」

 

親しい友人には話しておいた方がいいだろう。

そう話していると少女は芦花と真実に話しかけられていた。

 

「えー、可愛い。誰この子」

 

「彩葉の服着てる。彩葉の友達?」

 

「あああと、そのぉ…なんというか…」

 

「彩葉のいとこだ。しばらくの間彩葉のところで世話になるらしい」

 

「へー、可愛いね。お名前は?」

 

「名前?名前は、えーっと…」

 

そういえば名前を決めていなかった。どうする、彩葉…

そう考えているうちに彩葉はこう言った。

 

「かぐや!」

 

かぐや。確かに彼女にはぴったりの名前かもしれない。

芦花と真実は

 

「かぐや〜、かわよー!」

 

「えーぴったりだね」

 

と盛り上がっていた。

 

今名前を付けられたかぐやは

 

「かぐや?かぐや…かぐや…そっかぁ、かぐやかあ〜!」

 

と照れている様子だった。

 

そうしてるうちに彩葉が

 

「ごめん、帰る!ありがとね、ごちそうさま!後で埋め合わせするから」

と言ってかぐやを引っ掴んで行ってしまった。

 

俺も失礼するとしよう。

 

「じゃあ俺も失礼する。また明日」

「じゃあね〜」

「バイバ〜イ」

 

会計を済ませて人気のない所まで出ると彩葉とかぐやが話していた。どうやら先程話していた彩葉のお金で買った物というのはスマコンだったようだ。彩葉が狼狽しているのを見て、かぐやが銀行のハッキングという倫理観のない提案をしていたが、彩葉が断固拒否していた。

 

…やはり色々と教えていく必要がありそうだ。

 

 

 




楓…かぐやに社会規範を教える係。
かぐや…一気に育った故にしてもいい事、してはいけない事の区別がついていない。
彩葉…パンケーキを堪能する時間は確保できた。

思いつきで書いているので、書きたいシーンはあるがそこまでどうやって繋げていくか苦労しています。また書け次第騰荒します。

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