大地よ、輝く夜に黎明を齎せ   作:M4kura

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休日なので初騰荒です。オリジナルの部分なので難産でした。


大地よ、己が使命を果たさん

ツクヨミにはペットまたはそれに準ずる物は存在しない。例外はかぐやの犬DOGEとヤチヨのFUSHIぐらいだ。

可愛らしいペットをツクヨミで飼えるとなれば現実でペットが飼えない人など、食いつく人は多いんじゃないかと思い、犬DOGEを作ったかぐやに提案と協力を頼んだ。かぐやは大バズ間違いなしと喜んで協力してくれた。

 

これから作る子達の総称は『おともペット』。飼い主に追従してついてきたり、リアクションをとってくれたりするようにしたい。

かぐやに配信の合間にプログラミングを教えてもらいながら作っていった。犬DOGEとは仕様が違うため、かぐやと共に四苦八苦しながら作っていった。最終的には俺一人でプログラミングできるようになり、おともペット『キメラ』が完成した。

 

オンパロスの生命の中から『キメラ』を選んだ理由は、犬DOGEに近い四足歩行であること、万人に受けやすい可愛らしい見た目、そして見た目のカスタマイズ性だ。

そう、キメラはプレイヤーアバターのようにキャラクリエイトが可能だ。これにより世界で一体だけのオリジナルキメラを世に生み出せる。

キメラ本体、ツノや帽子などのカスタムパーツは安価で売り出す予定だ。ヤチヨカップの開催中に効果を出したいというのもあるが、もう一つ目的がある。

 

──オンパロスの生命を群星へ継いでいく。

 

本物の丹恒が「大地」の火種を受け継ぐとき、元の持ち主であるタイタンから任せられた使命だ。彼らの火種を持つ以上、勝手ながら俺もその使命を果たさせてもらおう。

───

 

おともペット『キメラ』のお披露目はかぐやの配信で行うことになった。問題はどんな子で最初のお披露目をするかだが、それについては既に決まっている。その子の名は──

「この子が俺のキメラのポポンだ。」

「ガオ〜」

かぐやの配信の中で、この子を紹介した。

帽子、カニのサングラス、首に浮き輪が付いた水色とベージュのツートンカラー、水生の生き物特有の大きなヒレをつけた子だ。夏真っ盛りにはピッタリで、アクセサリも付けているからカスタム例として良いだろう。

「キメラ及びアクセサリはこのあと0時から発売される。好きなように愛でてあげるといい」

「みんな買ってね!じゃあまたね!」

「ああ、また明日」

そう言って配信を切り、かぐやと話す。

「…キメラは広まってくれるだろうか」

そう言うとかぐやはこう返してくれた。

「絶対、ぜ〜ったいバズるよ!こんなにかわいくてお利口なんだもん!」

とポポンを抱きしめながら言ってくれた。ポポンも嬉しそうだ。その下で犬DOGEが嫉妬しているのか吠えている。

「ありがとう、流行ってくれると良いが」

かぐやがそう言うなら大丈夫だろう、と気が楽になった。礼としてかぐやの頭を撫でると、かぐやは撫でる手に頭を預ける。

「楓の手は彩葉と違ってゴツゴツしてるけどそれが安心する」

とのこと。この後かぐやが満足するまで頭を撫でていた。

────────

 

翌日SNSを覗いてみると、トレンドの一位を掻っ攫うとともに、大量のオリジナルキメラ達の写真が載せられていた。どうやらかぐやの宣伝の効果と芦花と真実も買ってくれたようで、オリジナルの子たちを載せてくれている。

 

ツクヨミに入ってみると、結構な数の人がキメラを連れていた。キメラたちの主人が俺を見つけると話しかけられた。

「こんな可愛い子を生み出してくれてありがとうございます!」

「現実じゃ飼えないのでとてもありがたい」

「丹恒…私の丹恒…」

などと言われたりした。最後のはちょっと怖かった。

 

───

ツクヨミで彩葉を見つけた。まだこちらに気づいておらず、彼女のそばには彩葉のアバターによく似た青い毛と翡翠の瞳をしたキメラを連れていた。彩葉も買ってくれたのか。

「彩葉」

「うえぇ!?かえ、丹恒!?名前で呼ばないでよ!」

後ろから声をかけ驚かせてしまった。

「あぁ、すまない。ところでその子は…」

「…!あ、えっと、この子は、芦花と真実に紹介されて、買ってしまったといいますかなんと言いますか…」

理由はよくわからないが、キメラを買ってくれたらしい。俺は彩葉に礼を言った。

「…ありがとう、この子を生み出してくれて」

「…どういたしまして?」

その後、俺は彩葉とキメラについて色々と話した。

─────

 

その日の夕食後、俺は彩葉とかぐやと話していた。

「…すまない、キメラの流行りが想定以上でチャンネルに俺の名も入れないといけなくなりそうだ」

「ツクヨミでの流行り凄いもんね。どんなとこにも一匹はいたし」

「いろはも買ってたしねー」

「…うるさい」

二人が話す中、俺はチャンネルの名前についての話を始めた。

「チャンネル名の話なんだが、俺の名前を足すだけだと長くなってしまい覚えが悪くなる。だからグループ名を考えてきた。」

「へー、どんなの?」と彩葉。

「教えて!」とかぐや。

列車を駆り、開拓する彼らをリスペクトした名前を考えた。

STAR RAIL(スターレイル)…というのはどうだろうか。かぐやの名前が宇宙に届いていくように、という意味で考えたんだが…」

「…まあそれなら…」と彩葉。

「かぐや、大賛成!」とかぐや。

二人とも賛成してくれたので、俺たちは「STAR RAIL(スターレイル)」となった。

 

グループ名が決まった後、

「前々から少し思ってたけど、楓って結構ロマンチストじゃない?」

と彩葉に言われた。

「ロマンチスト…確かにそうかもしれないな」

そう言った俺の顔は珍しく笑っていたそうだ。

 

 

 

 




楓…かぐやと同じくらいのプログラミング能力を身につけた。時々ポポンを連れている。次弾としてアザラシや大地獣を作ろうと思っている。ロマンチストと言われ、どこかのピンク髪の少女を思い浮かべた。
かぐや…撫でられるのが好き。彩葉と楓で違う良さがある。
彩葉…芦花と真実に勧められ、安価なので買ってしまった。以前の五食分のお金を使うあたり、少しずつだが変わっていっている。
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