ギャグです。色々と難ありですが悪しからず。
ノリでしか書いていません。
忍の世界の成人ってのはよくわかりませんが、十八歳かな?まだまだやんちゃな二人。……おっと中身はオトナでした。でも、精神年齢は身体年齢に引っ張られます。それ以上に知能低め。
とにかく、里から出て思いっきり羽を伸ばしています。というか色ボケ?
変わり種任務
カカシの待つ火影室に二人揃って呼び出され告げられたのは、変わり種任務の依頼だった。
「サスケの写真撮影?」
「そーなのよ。ホントはこれ、終戦後すぐにあった依頼なんだけど未成年だからって理由をつけて断ってきたんだけどしつこくてね。あちらさんもどうも本気らしい……。謁見よりマシでしょ。そっちはちゃんと断ったからな」
カカシのいう「あちらさん」とは火の国の大名の息がかかった業者のことを指す。
「それで、どうしてコイツが一緒なんだ」
「お目付役だね。ヘンな写真撮られたら嫌でしょ。それに、おまえが瞳力を使って色々やってしまったら……問題になるし、抑止力も兼ねてのことだ」
「サスケを守るのはオレしかいねぇってことだな」
「うん、そういうことでいいよ」
大名が絡んでいるとなると断りようがないことを知っている。サスケは当事者を置いて進んでいく会話を聞きながら嘆息した。
大層不機嫌な様子のサスケを連れて、ナルトは火の国の首都へと向かった。
「すっげーな。知ってる景色だけど久々に見っと圧巻」
以前ナルトが七代目火影であった時には大名との謁見を目的に訪れたことがある。その謁見にはサスケやシカマルも同席していた。
「ああ」
終戦後に復興されたその街並みは木ノ葉隠れの里とは違い、大きなビルが立ち並ぶ無機質であり洗練された都となっていた。当然二人の出立ちは馴染むはずもなく、人の目に触れないように指定された建物に入ってようやく息をつく。
「あっ、もしかして忍者のサスケ様ですか?お取次致します」
エントランスの受付嬢が二人に気づき、電話で担当者に連絡をしてくれた。返事も待たずに。
二人は個室に案内されそこで待つように言われたが、この部屋には普段見ることのないものが溢れていて落ち着かない。
「サスケ、知ってっか?これってば女優ミラーってやつ」
「ムダに電飾が多くないか?」
「女子が化粧するのに便利なんだってさ」
サスケは興味がなさそうに、黒張のソファに腰掛けた。
ーーコンコンコン
気配から察してこの任務の関係者だろう。ナルトが返事をすると同時にドアが開かれ金髪の珍妙な男が現れた。女性の着るような着物を着ているがガタイと声から察するに男だろう。
「オカマァ?!」
「失礼ね!」
ナルトの腑抜けた声にその男はキッと睨みつけるとすぐにサスケの側に近づき指で顎をすくってまじまじと観察している。普通なら蹴り倒しているところだが、サスケも今回の任務の概要については理解しておりとりあえず珍妙な男につきあった。
「ハァ……最っ高の原石。お肌もスベスベ。サスケくん、そこに座ってちょうだい」
珍妙な男の部下も呼ばれ、サスケは肌を整えられ薄くパウダーをつけられた後、指定された衣装に着替えた。いつも無造作にしている髪もブローされており、持ち前の美貌は通常よりも割り増しされた。
「サスケ……おまえってば超キレー」
「そうか?いつもとそう変わらない」
貸された服もサスケの好む低彩度のもので違和感はなく、よく馴染んでいた。
「ほんっと、オマエの目は節穴だな。瞳術使いのクセによ」
そう。サスケは自分の容姿に興味がない。入浴時も、放っておけば面倒だという理由で石鹸一つだけで髪も顔も体も一緒に洗ってしまうような爺臭ささえある。
「アナタ、よくわかってるじゃないの。さぁ、スタジオに行くわよ。着いてきなさい」
頭上には数多の照明。広々としたスタジオには黒、白、赤をそれぞれベースにした3種の撮影セットが中央と左右に準備されていた。
「君がサスケくんか。……いいね。いいのが撮れそうだよ」
シャツにスラックスとラフな格好の男はサスケの足の先から頭の天辺まで品定めするかのように眺めてそう言った。どうもこの男がカメラを扱うらしい。
「そんな御託はいい」
早く始めて終わらせてくれとサスケは気怠げに言い放つ。男はそんな態度に腹を立てることなく面白いものをみているかのように口角をあげていた。
「目線はこっち!右足は半歩前に左重心で」
「ちょっと歩いてコッチ振り返ってカメラ目線で」
次から次に出される指示に、サスケは段々苛々がつのる。大体どうしてこんなことをしないといけないのか。
「もう十分撮っただろう。いい加減解放してくれないか」
衣装替えも数回行ったところでサスケの堪忍袋の尾が切れた。ゴミを見るかのような表情をして、カメラを扱う男に詰め寄りそんなことを言い出す。そしてそんなサスケを前に「いいね、いいね」とカメラのシャッターを切り続けるものだからタチが悪い。
「サスケ!これってば任務!終わったらご褒美な!だから抑えて抑えて……どうどうどう」
ご褒美という言葉にサスケが反応を示しどうにか事なきを得たが、ナルトはウーンと腕を組んで再開した撮影を眺めていた。
お色気の術やハーレムの術を極めているナルトの審美眼は鋭い。特にサスケの顔や身体のどの角度が、どんなポーズがより格好いいか、可愛いか、美しいか、艶っぽいかなどは朝飯前で脳内にファイリング済みだ。何をしている時にどんな表情をするかもよく知っている。本人よりもよく知っている自信がある。
「おっさん、そんなんじゃサスケの魅力は伝わらねーってばよ」
ナルトに何かのスイッチが入った。
慣れないことをすると疲労感がすごい。戦闘の方が余程いい。
サスケはホテルのベッドにダイブし枕に顔を埋めた。
「疲れた……。オマエは楽しそうだったな」
撮影は明後日もあるらしい。屋内ではなく野外の予定とのことだ。季節は夏。何が楽しくて炎天下の中長時間撮影しなければならないのか。
「そんな睨むなって。フロ入った後、肩揉んでやるから」
「それが褒美か?」
「他に何がほしい?」
「いちいち口にしないとわからないか?」
「わからないなぁ」
「ウスラトンカチが」
翌朝、サスケは髪をすく手の感触とカメラのシャッター音で眼を覚ました。
「……あの男の真似か?」
サスケはくすりと微笑む。そう。これがイイ。再びシャッター音が鳴った。
身体を起こしたサスケは異変に気づく。昨夜の記憶は曖昧だが、服を着て寝た覚えはない。それに見慣れない白いTシャツと黒いジャージ生地のロングパンツで、自分のものでもない。
「昨日の奴にもらった。ここで過ごす間の私服だってさ。外出用も」
案外気が効くなとも思ったが、昨日の拘束時間とさせられたことを考えるとどちらかというとまだ色々戴いてもいいくらいだと思い直す。
歯を磨いていると、またシャッター音が鳴る。
「いい加減にしろ、ナルト」
「明日の仕事を減らしてやってんだってばよ」
「わかるように説明しろ」
「だーかーらー、このカメラで撮ったぶん、明日のカット数が減るんだってばよ。早く終わらせて里に帰ろうな」
それ以上サスケが追及しないということは、写真を撮る許可を得たと解釈する。
「よっし。今日はデートだってばよ!オレってば、夜のうちに情報収集済み。サスケ、つきあえよな」
火の国の都を訪れる機会はめったにない。もちろん木ノ葉隠れにないものも多く、珍しい食べ物もある。ここはナルトのプランに乗っていいかとサスケはこくりと頷いた。
外出用の私服はシンプルなシャツとパンツでサスケによく似合う。靴は歩きやすそうな黒いスニーカー。その道のプロっぽいあのオカマが選んでいただけはある、とナルトはうんうんと頷く。一方ナルトはハーフパンツとシャツにカラフルなスニーカー。これもまた不思議なことに違和感がない。
デートの行き先は木ノ葉隠れの里にはない水族館。その隣には小さな遊園地や異国情緒のある建築様式のショッピングエリアがある。
食事も外で済ませてホテルに戻ると、サスケは少し口を尖らせ不満気な様子。
「どうしたんだってばよ」
「ずっとカシャカシャ五月蝿かった」
「そうだよなぁ……。そんだけカメラに納めたい瞬間が多すぎたんだってばよ。キレーすぎて」
「男に綺麗とか言うな気色悪い」
「いつも言ってるだろ?」
悪態をついていても本人はそんなに悪い気はしていないことなどわかりきっている。これはサスケなりの甘え方だ。本人は無意識かもしれないが。
翌日、二晩続けて気儘に過ごしたサスケはすこぶる機嫌が良かった。炎天下の公園で水をかけられ水も滴るイイ男ショットを撮られても不機嫌にならず、要求されることを淡々とこなしていた。昨日の服装とは変わってハーフパンツにTシャツとラフな格好だ。水遊びという設定なのだろう。どういう設定だよ。
水に濡れたTシャツが肌にはり付きいやらしい。普通そうはならんやろ。そういう仕様のTシャツじゃね?とナルトはカメラの横でジッと見ていると視線が合い、サスケは濡れた髪をゆっくりとかき上げる。
「お!イイねその表情」
すかさずシャッターが切られた。
公園にはいつの間にか人集りができていた。野次馬が野次馬を呼び、近くにいたテレビの取材班も寄ってくる始末。彼の名前は?何の撮影?新人タレント?いつ発売される?今後の活動は?など根掘り葉掘り。スタッフも同じように野次馬から質問責めに合っているようだ。ずぶ濡れのサスケにはバスタオルが引っ掛けられ、そのまま黒いワゴン車の中に放り込まれてすぐに現場から撤収となった。
スタジオに戻るとすぐにサスケは着替えさせられ髪もブローされ、温かいコーヒーが提供された。
「サスケくん、お疲れさん」
「すっごく良かったわよぉ〜。ゆっくり休んでちょうだい」
カメラの男とオカマはご満悦のようだ。これで任務終了だろうと、サスケは三人掛けのソファーにゴロリと横たわった。
目線の先にはパソコンをいじるナルトの後ろ姿。
「オイ、サスケってば写真見なくていーのか?」
「自分の顔を見てどうする。……あとはお前に任せる。……帰る前に休ませろ」
なんだかんだで夜の睡眠時間はそれほど取れておらず、眠気が一気に押し寄せ眠りに落ちる。
約三ヶ月後のある日、火影室にとある冊子が届いた。それを見たカカシは盛大にお茶を噴きこぼしていた。
「コレ……大丈夫?」
カカシは火影室にナルトとサスケを呼び出した。
「また特別任務?」
「イヤ。そーじゃなくて。一応お前たちも事前に知ってた方がいいかと思ってね。コレなんだけど」
カカシは机の上にスッと差し出す。サスケの写真集だった。
「おーっ!すっげー。サスケだってばよ。ちゃんと本になってる」
「は……?」
秒でナルトの手から奪い取り、パラパラと中身を確認した後に天照で焼ききった。
サスケは写真集にするとは一言も聞いていない。思い返せばカット数がやたら多かった。そして写真を撮り終えたあとは寝てしまい、その後のやりとりをしたのはナルトだ。「三割でいいか?」とカメラの男が言ったが、よくわからず「五割だってばよ」と返した。男は悔しそうにしていたがやがてナルトに「交渉成立だ」と握手を求めてきたのは覚えている。契約書にもサインをした。それが問題だったらしい。カカシも写真なんて数枚だろうと軽く考えており、まさか写真集が販売されるとは思ってもみなかった。写真集が一般向けに発売されるまでにはまだ日があるが、もうどうにもならないだろう。「印刷所を焼いてくる」と言い出すサスケをどうにかこうにか宥めるしかなかった。
火の国内部では珍事が起きていた。皆は言う。「脱いでないのに18禁」「みんなの恋人」と。写真集としてはあり得ない部数を売上げ、空前のブームを巻き起こしていた。それは木ノ葉隠れの里でも例外ではない。写真集には普段の様子からは想像できない表情をしたサスケが写っている。しかも、ナルトが撮った写真のおかげで寝起きからの擬似デートができてしまう構成となっている。「みんなの恋人」などという言葉ができてしまったのはそれ故である。また、「脱いでないのに18禁」とは、寝起きショットとずぶ濡れショットが原因だった。
「サスケェ……ゴメンってばよ」
「……」
部屋の襖は締め切られ、ナルトはその襖越しに謝り続けている。
別にナルトに怒っているわけではない。確認しなかった自分にも非があるとは理解している。ただ、ナルトの前ではあんな腑抜けた顔をしているのかと、それがひどく恥ずかしかった。
ナルトの嘆願が止まないうちはさん家の居間にて、卓袱台の上に置かれたその禁断の写真集を中心にフガク、ミコト、イタチが囲み、開かれた。
ーーーあああああ
心の中で叫ぶ。
「サスケ……。アホ可愛い弟よ」
「もしサスケが女の子だったら大変なことになっていたわね」
「これでイロモノ認定されたな。一族の威厳も何もない……」
写真集は火の国に留まらず、他国にも渡り、世界を救った英雄の写真集ということもあり五影たちの手元にも渡っていた。後日開催された五影会談にて、金策かとネタにされることとなる。ちなみに、サスケのあの任務の後、なぜか里に配分される予算が倍増していた。
木ノ葉隠れの里でも周知となっていたが、サスケに直接その話題を振るような猛者はいなかった。それから、売上の五割は火影を通してサスケに支給された。金額が大きすぎて逆に異空間に隠れてしまいたかったサスケであった。
おしまい
ノリで書いてしまいました。悪いのは全部火の国の大名です。ちょっとぬけてるサスケさんかわよ。
二回くらいイチャコラしてんの伝わった?すんませんでしたー