第1話「共生」
2年前、地球に小隕石が突如として落下してきた。
幸いにも人的被害は全く無いが、その隕石に“ある存在”が付着していた。
それは紛れもなく…“未知なる贈り物”だった。
それから2年後…。
この物語は、そんな“未知なる贈り物”と一人の少年が邂逅した、戦いの物語である。
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ー東京都、私立城南高校ー
ここは、東京都の某地区にある『私立城南高校』。
特に変わった事がない、ごく普通の高校生達が通う学校だ。
「ハァ~…早く授業終わんねぇかな~…」
1年B組の教室で授業が行われる中、一番後ろの席の窓側にある席に座っていた、一人の少年が退屈そうにして呟いている。
彼の名は『
どこにでもいる普通の高校生の少年だが、同時に彼は人付き合いがちょっと苦手な陰キャでもあった。
ちなみに、彼が陰キャなのは中学の頃に虐めを受けていたのが原因であり、現在は高校に入学してからは虐めは無くなっている。
「……
すると。隣の席に座る一人の女子生徒が、眠りかけていた瑠唯の脇腹辺りに軽くボールペンで突いてきた。
「ったく…どお?目ぇ覚めた?」
「…どうも…割と痛すぎて目が覚めました~…」
瑠唯を起こしたこの女子生徒は、気が強い雰囲気を放つ黒髪ポニーテールの『雨宮雫』。
スタイルはかなり抜群で、周囲の男子たちから視線を集めれるくらい。
そんな彼女は、瑠唯が高校に入学して同じB組のクラスになってからは、独りぼっちな彼を気に掛けていつも話し掛けている。
…要は“ツンデレ”だ。
「そんなに退屈そうにしなくてもいいじゃない?早く前向かないと先生に怒られるよ?」
「わ、わぁってる…」
「フンッ、分かればよろしい」
瑠唯は彼女に少し緊張しながらそう言うと、仕方なく授業を受ける事にした。
そんな雫は生意気ながらも可愛げのある笑みを向けてそう言った。
このように、二人は退屈ながらも平穏な学校生活を過ごしていたのだ。
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ー某都、路地裏ー
その頃、学校から離れた某地区の某都にある路地裏で一人の白衣を着た青年が何者かに終われていた。
青年の手には、一つの大きなアタッシュケースが握られていた。
「ハァ…ハァ…!…うおっ、ヤベ」
青年はアタッシュケースを抱くようにして物陰に急いで隠れ、身を潜めながら息を殺す。
「クッソ!あの裏切り者が…!何処に隠れやがった!?」
追手と思われる黒服の男性はどう見てもカタギじゃなかった。
男性は苛立ちながら、向こうに走り去る。
「……フゥ~…あっぶねぇ~…!どうやら上手く撒いたみたいだね~。つーか“裏切り者”って、お前らが僕を騙して研究員にしやがったんだから、逃げて当然さ」
訳有りな事情を持っているのか、青年は男がこの場に居ないと悟って立ち上がると、汚れを払うかのように白衣をパンパンッ!と払う様に叩き、アタッシュケースを持って何処かに向かう。
「っし、早く僕ン家の研究室まで帰って、コレを安全に守らないとね」
フランクで飄々とした喋り方をする青年は、アタッシュケースを大事そうに持って路地裏を出た。
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ー某河川敷ー
「ハァ~…疲れた…」
「本ッ当にアンタって体力無いわね~。アタシ、実家が空手道場だから鍛えたげようか?♪」
「イイデス」
「んで片言なのよ」
数時間後、学校を終えた瑠唯は雫と一緒に帰宅していた。
体力が無い瑠唯に心配と揶揄いを込めて雫が提案をしてくるも、瑠唯は即答で拒否した。
「…あ、今日はバイトだったから急がなきゃ…!」
「体力無いくせにバイトは頑張るよね~」
「別に良いだろ…独り暮らしなんだからさ…」
「あ…確かそう言ってたねアンタ…」
雫は瑠唯が独り暮らしをしている“理由”を思い出して申し訳なさそうな顔になる。
実は、瑠唯が中学卒業式の日に両親を交通事故で亡くしているからだ。
高校に入学してから日が経って誰も友達が出来なかった瑠唯が、初めて出来た“友達”だからこそ、話の際に事情を話したのである。
それを知ってから雫は強気で生意気ながらも、殆ど瑠唯に話し掛ける毎日となった。
「き、気にしてねぇから大丈夫だよ…。取り敢えずまた明日」
「う、うん!…瑠唯、仕事頑張りなさいよ?」
「あ、ありがと…」
笑顔で雫に応援された瑠唯は、照れながら礼を言うとバイト先のコンビニへと向かう。
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それから数時間後。辺りが暗い夜になった午後19時。
「お疲れっしたー」
バイトを終えた瑠唯がバイト先のコンビニの裏口から出て、自宅まで帰路を歩く。
現在は独り暮らしで住んでいるアパートであり、電気と水道含めて家賃は学生にも安心できる。
「ハァ…毎日疲れるわ…」
帰り道である先ほどの河川敷を歩いていた瑠唯は、バイトの日はいつもグッタリしている。
しかし。
両親を喪ってから高校に入学し、2ヶ月経っても友達がいなかった陰キャな自分に、初めてできた“友達”の雫と話すと元気を分けてくれる気分があるらしい。
「明日の天気は雨か…傘忘れないようにするか。……ん?」
明日の天気予報をスマホで確認しながら河川敷を歩き続けていると、水門近くの橋の下に一人の青年…先ほど何者かに追われていた白衣の青年が居り、更にその何者かである追手に見つかって殴られているのを瑠唯は確認した。
「うぐっ!ぼ、暴力はいけないね~…?」
「だったら黙ってケースを返してもらおうか?後、貴様の身柄も含めて」
「殺さないの?へぇ、随分と親切だね~?……まっ、殺せば組織の“お偉いさん”に折檻されるか警察の連中に嗅ぎ回れるかで手間が掛かるからね♪でも、これを渡す権利は無いよ?」
青年は右頬に殴られた痣が痛々しく出来ていながらも、必死な抵抗を続けた。
「あぁ…?ならしょうがない…。死体になってでも回収するか…!」
「へっ…」
諦めかけた笑みを浮かべて目を瞑り、死を覚悟した。
と、その時。
「お、オイ!?な、何やってんだお前!?」
「あ゛?」
男性と青年の光景を見ていた瑠唯が耐えられず向こうから現れた。
「あ~っとぉ?少年、悪いことは言わないから直ぐ逃げた方がいいよ?」
「ず、随分と余裕そうな言い方ッスね…?と、兎に角警察を…!」
瑠唯に対してヘラヘラした物言いながらも逃げるように何処か必死に促す青年。
すると。胸ぐらを掴んでいた男性は離すと同時に、掛けていたサングラスを外して両手をパキパキと鳴らす。
「見られたからにはお前も…死ね…!」
そう言い放つと同時に、なんと男性の身体が変化していき、グロテスクな怪物へと変貌した。
見た目はバッタに酷似しており、とても人間の面影は残っていない。
「…っ!?」
「あ~、これはヤバい。………仕方ない、“賭ける”か。フンッ!」
「グオッ!?」
青年は怪物の腹部に蹴りを喰らわせると、すかさずアタッシュケースを瑠唯の方に放り投げる。
「わっ!?な、何!?」
「少年!死にたかないよね?」
「あ、当たり前ですけど!?」
「ならそのアタッシュケースを開いて、中に収納されてる“カエル”に触れてみ!…“覚悟”があればだけどね?」
「は…!?え、えっと…!?」
突然の状況ながらも、自分の死が迫っているのだけは認識できる。
それでも青年の発言を含めて“今”に困惑する瑠唯。
だが怪物は、瑠唯や青年を見て殺気立てていた。
「グギュルル…!!殺す…殺してやるぞ!!」
「~~~っ!!!あぁ~もう!!!」
自棄を起こした瑠唯は足元のアタッシュケースに触れて開く。中には液体が詰まった数本の試験管と、一体の生きた緑のカエルが入っていた。
そしてそのカエルに瑠唯は触れようとした瞬間、カエルは目を開けて飛び起き、瑠唯の腹部にしがみ付く。
「へ!?ちょっ、なんこれ!?」
「……ケロッ♪」
当然カエルに驚く瑠唯だが、カエルはどこか嬉しそうに鳴き声を発すると、しがみついたまま衣服越しで瑠唯の身体に入り込んだ。
「…ええぇぇぇぇぇっ!!!?」
電車が橋を通った物音すらかき消す程の絶叫を上げた瑠唯。
その瞬間、彼の背中から液状の物体が出現し、瑠唯の身体を覆い尽くした。
「何!?」
「……成功、だね」
その光景を見た怪物は驚くが、青年は勝機を確信して笑みを浮かべた。
すると直ぐに覆い尽くされた瑠唯の姿は、何か緑のプロテクターやスーツを全身に纏っており、どこかカエルをイメージしたかの様な姿だった。
だがその姿は、目の前にいるバッタの怪物とは違い、かなりヒロイックなものである。
今日この日、寄代瑠唯は未知の戦士…『仮面ライダーバイロ』に変身したのであった。
次回に続く!
皆さんこんにちは!
ついに物語が始まりましたが、かなり急展開な書き方と進め方な感じがして自信が出ないです(汗)
皆さんからの感想、楽しみにお待ちしてますね!
応援よろしくお願いいたします!
※追記:台本形式を敢えて無くして台詞を書くと言うアドバイスを貰ったので、参考にして修正しました!
読みにくくて分かりにくいとなってしまったらごめんなさい(汗)!