コードギアス・フロントライナー   作:なべを

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3.出撃

なんと、俺がランスロットに乗ることになってしまった。

 

セシルさんから、ランスロット用デヴァイサーのスーツを渡された。

どうやら、一般に支給されているものとは違うらしく、専用の物に着替えて欲しいとのことだった。

 

着替えるため特派のトレーラー近くに止まっていた、救護用トレーラーにスーツを持って近づいた。

救護用トレーラーの中には、先客がいるようで、上半身に包帯を巻いてベットに腰掛けている男の子がいた。

その男の子は入ってくる俺に気づくと驚きの声を上げた。

 

「日本人!?」

「そうだけど……」

 

すると、俺が騎士のスーツを来ているのに気付いたのか、敬礼を取ろう動こうとした。

が、傷が傷んだようで、胸を抑えてうずくまった。

 

「ううっ……」

「無理しなくてもいいよ」

「いえ……、日本人で騎士候……、もしかして、あなたがアサト卿でしょうか?」

「そうだけど、君は?」

「名誉ブリタニア人の枢木スザク一等兵と言います」

 

やはり、スザクか。

おそらく、ランスロットのパイロット候補として上がっていたが、

ここにはより適正が高かった俺がいたので、サブプランとして特派の近くに置かれたんだろう。

 

「着替えてもいいかな?」

「はい!」

 

支給されたスーツを脱ぎ、新しいスーツを着込んでいく。

……後ろから視線が突き刺さる。質問したい欲求があるが、階級が違いすぎて声を掛けられないのだろう。

スーツを来て、体に合わせて調整した後、簡単にマニュアルを確認していく。

マニュアルに目を通しながら、スザクに質問する。

 

「何か聞きたそうだね?」

「質問を許していただけますか?」

 

どうぞ、と、手を出して先を促す。

 

「なぜ、あなたはブリタニア軍にいるのでしょうか? 日本を変えるためでしょうか?」

「生きるために力が必要だった、からだよ。日本をどうしたいとかそういう大義のためじゃない」

 

その答えに不満だったのだろう。俯いて拳に力が入っているのが理解った。

俯いたまま、更に質問を続ける。

 

「自分も同じような力をつけることは出来るでしょうか?」

「それこそ君次第だな。ブリタニアは超実力主義だから。君の事は覚えておくよ」

「有難うございます!」

 

そうして、スザクからの質問は一旦終わった。

着替えとマニュアルの確認が終わったので、無線機でセシルさんに向かって語りかける。

 

「着替え終わりましたよ」

『マニュアルには目を通しましたか?』

「一応は」

 

スザクを後にして医療用トレーラーの外に出る。すると、入り口で待っていた、ヴィレッタが話しかけてきた。

 

「私も着いて行こうか?」

「いや、カタログスペックを見たけど、サザーランドだと着いてこれないと思うから、ここで待機で」

「わかった」

 

ヴィレッタと会話をして、ランスロットの前まで向かう。

こうして初めて見ると、ランスロットはアニメで見たより重厚感があり、まさに最新鋭機という雰囲気があった。

無線機から、ロイドさんの声が聞こえてくる

 

『それじゃ、初期起動に入ろうか』

 

俺はランスロットのコックピットに入り、キーを差し込む。

無線内では、各起動フェイズが順調に進んでいることがわかる。

そうして、全ての準備が完了した。

 

「オールシステム、ゴ―。Z-01、ランスロット、出撃スタンバイ完了」

 

初めての出撃より緊張しているようで、操縦桿を握る手に力がこもる。

 

「ランスロット、MEブースト起動!」

 

超高速移動システムに火を入れて、飛び出すための準備を整える。

 

『ランスロット発進!』

 

その合図とともに、スロットルを全開で踏んで、最大戦速でトレーラーから飛び出す。

Gを体に感じながら思う。これ、シミュレーターの時より加速力が上がっていないか?

 

最大戦速で、シンジュクゲットーを最新鋭機が駆け抜けていく。

歴史とは違い、現時点で最高のKMF(ナイトメアフレーム)に、実戦を知る最高のデヴァイサーが乗り込む。

 

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