コードギアス・フロントライナー   作:なべを

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9.魔女

シンジュク・ゲットーでの騒乱のあと、俺とヴィレッタ、ユフィは政庁へと戻ることになった。

その日の夜にコーネリア様が総督として着任することになったからだ。

 

スザクに関しては、一旦自宅待機を言い渡した。

これから働いて貰う予定だが、今はまだ大人しくしていてほしい。

 

政庁に戻り、俺とヴィレッタは今度は私服から制服に着替える。

ヴィレッタは制服の着方に戸惑っているようだった。

 

「緊張してるようだけど大丈夫?」

「当たり前だろ。我々はコーネリア様の派閥に含まれる。着任の際は列の最前に立つのだぞ」

緊張しないわけないだろ、と言って鏡を見るのにも余念がない。何処かでみた光景だな。

 

そうか、着任した際の歓迎での順番は序列というより、どれだけその人に近いかが重要視される。

俺がコーネリア様の下に付いているというのは、周知の事実だから前の方になるのか。

 

「そう思うとちょっと緊張してきたな」

「遅すぎるぞ」

 

そういって着替えを済ませ、2人でコーネリア様が到着する滑走路まで向かう。

 

夜の帷が降りた政庁だが、皇族専用機が降りる滑走路は眩しいほどの明かりがついていた。

遠くの空から、皇族専用機のエンジン音がどんどん近づいてくる。

 

俺とヴィレッタは、到着口の列の最前で待機し、中央に敷かれているレッドカーペットにはユフィも待機している。

専用機が着陸しレッドカーペットの前で止まると、先ずは親衛隊が降りてきた。その後、コーネリア様が姿を表しユフィの前まで足を伸ばす。

姉妹ではあるものの、ここでの立場は総督と副総督にあたる。そのため、お互いに立場はわきまえようという、会話をしていた。

 

その姉妹の交流が終わると、

 

「カイ!」

 

と呼ばれたので、俺とヴィレッタはコーネリア様の近くまで移動する。

俺が近くまで移動するのを確認すると、コーネリア様は政庁の方に歩き出したのでそのまま話す。相変わらず実務優先な方だ。

 

「お久しぶりです。コーネリア様」

「挨拶はいい。どうなっている?」

「純血派という派閥が没落したため、また頭がいない状態に戻りました」

「そうか、先ずは全体を掌握するところからだな」

 

政庁の入り口前までたどり着くと、後は親衛隊に引き継がれるので俺はここまでだ。

と、コーネリア様がこちらに振り向いて吉報をくれる。

 

「そう言えば、特派の件。兄上とは話が付いた。今後も使っていいそうだ」

「本当ですか? 助かります」

「あと、特派の玩具をいくつか持ってきた。それも確認しておけ」

「了解です」

 

そういって、コーネリア様は親衛隊を伴って政庁の中に入っていった。

あとは、政治の話なのでおまかせしよう。

 

 

コーネリア様との挨拶のあと、俺とヴィレッタは特派の格納庫に向かった。

そこでは、新しく来たおもちゃを歓迎するように、各員が駆け回っていた。

そんな中、一番喜んでいるだろうロイドさんに声を掛ける。

 

「ロイドさん」

「やぁ。カイくんじゃないか! もう、いろんな玩具が届いて大慌てだよ!」

そこには、深く楽しげな笑みが浮かんでいる。

 

「実際には、何が届いたんですか?」

「ランスロット・トライアルが2機と、ランスロット用のヴァリスだね」

「結構いい感じの戦力強化ですか?」

「強化どころじゃないよ、デヴァイサー次第では一個騎士団に相当するね!」

じゃ、僕はいろいろを確認するから、と言って格納庫の奥に向かっていった。

 

「特派の新しいKMF(ナイトメアフレーム)か」

「他人事みたいだけど、一騎はヴィレッタに乗ってもらうからね」

「……扱えるかわからんぞ」

「そこは扱えるようになってもらう。副官として戦場で付いてきて貰うためには必須だから」

「……わかった。残りの機体は誰が乗るのだ?」

「それは後のお楽しみ」

 

ランスロット・トライアルを見上げるヴィレッタは不安そうだが、頑張ってもらおう。

残りの機体には「彼」に乗ってもらうので、どうやら期待した以上の戦力が確保出来るようだ。

 

 

翌日朝一番で、俺とヴィレッタはコーネリア様に提督室へと呼び出された。

提督室の中に入ると、執務机に座っているコーネリア様の後ろにユフィが控えている。

執務机の横にいるギルフォード卿は相変わらず、俺の事が気に食わないようで厳しい目を送ってくる。

そろそろ、認めてくれてもいいじゃないだろうか?

 

役者が揃ったのか早速、話が始まった。

 

「昨日の内に、全体の指揮権はこちら側で押さえた」

「流石です」

「と、なると次は外を対処せねばならん。ゼロだ」

今、一番ホットなテロリストの名前が出た。

 

「ゼロですか。神出鬼没なため、後手後手に回っているのが現状ですが」

「対応策を考えた。ナリタに日本解放戦線のアジトがあることがわかった」

「それを釣り餌にすると?」

「そうだ、エリア11における不穏分子を一気に壊滅させる」

 

そうして、次の軍事作戦、ナリタ決戦が発動された。

 

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