ナリタ攻略戦の準備が始まった。
コーネリア様は戦略レベルでの対応を行っている。
ので、俺は戦術レベルでの対応を行うことになる。
ナリタ攻略戦の準備で忙しい中、俺はある人物を特派が占領している格納庫へ呼び出した。
「枢木スザク一等兵、出頭しました!」
格納庫入り口で敬礼の形を取り、軍人らしい大きな声でその人物は現れた。
「やぁ、スザク。いらっしゃい」
「呼び出しを受けて来たけど、ここは?」
そう言って、スザクは格納庫内を見渡す。
格納庫には、ランスロット、ランスロット・トライアル2騎が整備状態で待機していた。
「ここは、シュナイゼル殿下直轄の組織、通称『特派』が居座っている格納庫だ」
「シュナイゼル殿下の? 君はコーネリア様の派閥だと思っていたが」
「確かにコーネリア様の派閥だよ。ここからがちょっといろいろあってね」
そういって、シンジュク・ゲットーでの一連の出来事を説明した。
テロリストを一掃したのが俺だと理解って驚いていたが、特派がいる理由は解ってもらえた。
「それで僕が呼ばれた理由は?」
「ああ、スザクを呼んだのは『コレ』だ」
そういって、整備中のランスロット・トライアル一騎の前まで移動する。
そして、それを指さしながら答える。
「君にコレに乗ってもらおうと思って」
「ええ!? 僕が! それは無理だよ!」
リアクションがあまりにも素直なため苦笑してしまう。
「そこをなんとか理屈をこねるのが俺の仕事だよ」
つまり、スザクの階級は一等兵で騎士候では無いのため、当然
が、それはあくまで通常の軍ならだ。
スザクの所属を特派扱いにして、ランスロット・トライアルのテストパイロットと言う形にする。
特派は軍に所属していない研究組織なため、騎士候でない人物が
「……と、いうわけさ」
「かなり屁理屈をこねたね……」
「まぁ、それでもスザクの高いデヴァイサーの素質がなければ出来なかったけど」
「じゃぁ、本当に乗れるんだ……」
ランスロット・トライアルを見上げながら、操縦している様を想像しているのだろう。
顔には少年のような好奇心が溢れていた。
「ただ、無理を通すための条件として、現場では俺の指揮下に付いてもらうこと、が含まれているからそれは承知してね」
「わかった。現場では君の指揮下に入るよ」
「それ以外は特派の所属になるから、ここが君の新しい勤務先になる。今後関わる人達を紹介しよう」
そうして、セシルさん、ロイドさん、ヴィレッタを紹介した。
ロイドさんは新しいデヴァイサーにいろいろと質問を次々を投げかけ、セシルさんがそれを嗜める光景がそこにはあった。
ようやく史実通りの居場所を作れたようだ。
そんな安心をしているとヴィレッタがこちらに寄ってきた。
顔には若干の不機嫌が見て取れる。
「本当に彼奴を採用するのか?」
「ああ、文句はあるだろうが抑えてくれよ」
しぶしぶといった形だが、わかった、と返事をくれた。
悪いね、とは思いつつ、現状俺が使える戦力としてはこれが最善手だと思う。