コードギアス・フロントライナー   作:なべを

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2.学園

エリア11にある名門私立学校。アッシュフォード学園。

 

その学園内にある、とある教室の教壇に立っている()()()()()()()の横で、俺は生徒に向けて紹介されていた。

 

「こちら、本日付けで編入することになったアサト卿になる。アサト卿、ご挨拶を」

「本日付でこちらに編入させて頂くことになりました。カイ・アサトと言います。よろしくお願いします」

 

俺が挨拶すると教室はざわざわと隣同士で話をし始めた。まぁ、ラウンズは珍しいからな。

教室を見渡すと見知った顔も見える。

そんなざわめきの中、ヴィレッタ先生は、ぱんぱん、と手を叩きながら注意を促す。

 

「はいはい、静かに。アサト卿はエリア11配属に伴いこの学園に通うことになった。……席はルルーシュの隣へ」

「解りました」

 

そう言って教壇からルルーシュの隣の席まで歩いていく。

ここまでで、ルルーシュと表立って会ったのは学園祭の時だけだ。

たとえ皇帝陛下のギアスが解除されていようとも、ここはそういう風に振る舞うべきなのだ。

ルルーシュの隣の席まで歩み寄り、席に座っているルルーシュに声を掛ける。

 

「お久しぶり、になるのかな? ルルーシュ君。去年の学園祭以来ですよね?」

「ええ、お久しぶりです」

 

挨拶を返してくれたルルーシュの顔からは情報が読めない。ほんとポーカーフェイスが上手いよな。

挨拶も終わったのでルルーシュの隣の席に座ろうとした所に、教室に乱入者が現れた。

 

「ラウンズの方が入学したって!?」

 

そういって、ミレイ・アッシュフォードが入り口から顔を出してきた。

 

「ええ、自分がそうですが?」

 

乱入者の方を向いて答えると、ミレイさんはこちらまで歩み寄ってきて、胸にてを当てて自己紹介を始めた。

 

「初めまして、私はミレイ・アッシュフォード。この学園の生徒会長をしています。よろしくお願いします、アサト卿」

「初めまして、ミレイさん。ここではカイでいいですよ。自分の方が年下ですから」

「そう? じゃ、そうさせてもらうわ。早速だけどお昼ご飯を一緒に食べましょ! 案内はルルーシュ、お願いね!」

 

それじゃぁねー、と手を降ってミレイさんは去っていった。

 

「……なんというか嵐みたいな人だね」

「……実際そうなんですよ」

 

自分の席に着いて、隣の席のルルーシュに体を向けて話す。

 

「どうやら長い付き合いになりそうだから、言葉遣いもラフでいいよ」

「そう? じゃそうさせてもらうよ」

 

こうして、俺の学園生活は始まった。

 

お昼休み。

中庭には俺と、この学園の生徒会のメンバーが集まっていた。

皆、中庭に設営されているベンチや、椅子に腰掛けている、一名以外は。

 

生徒会の皆と自己紹介を交わしているが、俺が知っている生徒会メンバーとは違っている。

なぜなら、

 

「お久しぶりです、カイ。あちらは代わりありませんでしたか?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()からだ。

と、なるとだ。あいつも生徒会に入っている。

 

「久しぶり、レイラ。特に変わりなく過ごせていたよ。アキトも元気だったかい?」

「ああ、お前よりはな」

 

レイラの後ろに立っている日向アキトも生徒会に入っている。

この2人が離れることはないよな。

そんな俺達のやりとりに、驚いたような顔をしたルルーシュが質問してくる。

 

「2人はカイと知り合いなのか?」

「知り合いというか、2人は俺の部下に当たる人達だよ」

 

それに俺が答える。その反応を伺おうとするが上手く隠されたようだ。

その答えに周りの皆が驚いている。

あちらこちらから質問が飛んでくるが、ルルーシュの隣に座っている弟のロロが挙動不審の様に周りを見ていた。

その反応が気になったので、俺は質問してみた。

 

「ロロ? さっきから周りを気にしているみたいだけど何かあった?」

「え? いや特に何も無いですよ?」

「そう? ならいいんだけど」

 

機密情報局以外の勢力がここまで介入しているとは思ってなかったんだろう。

すると、ミレイ会長がいきなり立ち上がって宣言した。

 

「そうだ! カイの歓迎会を行いましょう! パーッと!」

 

 

その日の学校が終わり、俺は政庁に返ってきた。

あてがわれた部屋で学校の制服からラウンズの制服に着替えて、雑務をこなす。

 

その夜、俺は学園に潜入させているメンバーを部屋に呼び出した。

潜入させているのは、ヴィレッタ、レイラ、アキト、リョウ、ユキヤ、アヤノの以上5名になる。

 

俺は椅子に座りながら、机の向こうに並んでいる皆を見て代表としてヴィレッタへ確認する。

 

「監視対象の動きはどうだ?」

 

もう学園のジャージ姿ではない、軍の制服を纏ったヴィレッタが答える。

 

「多少の素行問題はあるが、今のところ問題は無いな」

「そうか」

 

そう言って椅子に体重を預ける。ぎしっと音を鳴らしながら体重を受け止めてくれる。

そんな俺の反応を見たアヤノが、皆が思っているだろう事を聞いてくる。

 

「しかし、学生を監視しろ。だなんて、あたし達に何させたいのさ?」

「その辺りは機密ってことで」

 

まぁ、レイラやヴィレッタ辺りは感づいているだろう。

俺が直々に人を監視させるなんてよほどのことだからな。

 

今は3日後の歓迎会を楽しむとしよう。

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