無個性でヒーロー!? できらぁ!   作:にょわ

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次で書置きが尽きます


「「仲良くない!!!」」←これ好き

 みんなが和気あいあいとさっきまでの戦闘訓練について語り合う中、こっそりと輪から外れ逆方向に歩き出す。

 理由はもちろん、かわいいかわいい幼なじみのためだ。

 

「よっ、見事な負けっぷりでしたねかっちゃんさん?」

 

 校舎裏のベンチに向かうと、案の定かっちゃんは1人そこで俯いていた。

 

「……うっせ」

 

 ありゃ、悪態をつく元気もないか。これはちょっと思った以上かもね。

 

「あの時何話してたの?」

「……俺を超えたいんだとよ……ちっ、個性使えんのもずっと隠してやがったやつが」

「なるほどねぇ」

 

 今更こいつはなにいってんだか。相変わらず鈍いというかなんというか。

 

「ていっ」

「ってーななにすんだコラ!」

 

 これには思わず未来ちゃんチョップも炸裂するってもんですよ。

 

「デクがかっちゃんをバカにするわけないでしょ。あいつはずっとあんたに憧れてたんだから」

「はぁ? じゃああの個性はどう説明すんだよ! 普通個性の発現は幼少期! そっからずっと無個性のフリしてオレのこと影からバカにしてたんだろーが!」

「それこそないない。あのデクが人をバカに? そんな事できるタマだと思う?」

 

 いつもかっちゃんの後ろについて行っていたデク。

 あいつはかっちゃんに超が付くほど憧れてた。10年以上2人を見てきた私が言うんだから間違いない。

 

「くっそ、あの面が腹立つんだよ……! 雑魚のくせにオレと同じ土俵に上がりやがって! オレが1番すげえのに!」

「…………ふーん」

 

 幼少期からずっと勝ち続けてきたという自負、そこから膨れ上がった自尊心か〜。

 

「オレが1番……強ぇはずなんだ……でも……」

「でも?」

「デクにも負けた! あの氷野郎にも勝てねェかもって思った! ポニテの言うことに納得しちまった……! オレが1番のはずなのに……クソっ!!」

 

 ……はぁ。まったく何をそんなことで悩んでんだか。

 これは二度目の未来ちゃんチョップが火を噴くしかなさそうだね。

 

「ていっ!」

「ってーな! さっきからなんだコラ!」

「私がいんじゃん」

「っ!?」

「何初めて負けたみたいなこと言ってんの? ハッ、オレが1番? 無個性の女子1人に勝てなくてなにいってんだか」

 

 もちろん私だってずっとかっちゃんに勝ってるわけじゃない。むしろ単純な喧嘩で言えば流石に殆ど負けてる。

 それでもたまには勝ってるんだ。ていうか喧嘩以外なら殆ど勝ってるし。

 

「たしかにかっちゃんは強いよ? それは認める。でも所詮地元じゃ負け無し程度、雄英に入学してくる奴らは全員がそのレベルなのは当たり前じゃん」

「じゃあ俺にどうしろってんだよ! 諦めて地元帰れってか! オレはその程度だったってことかよ!」

「違うでしょ!!!!」

 

 私は知ってる。爆豪勝己はそんなもんじゃ終わらない。

 そんな薄っぺらい気持ちじゃあ、ここ(雄英)に来ることすら出来てない。

 それに、それに……。

 

「あんたはそんなもんに屈するほどヤワじゃないでしょ! いつも私たちに威張ってるかっちゃんならその程度の壁ぶっ壊して進んでよ!」

「っ!! 上から目線で語んなや無個性野郎が!」

 

 ふふ、口調はまだ乱暴だけど、目には生気が戻ったみたいだね。

 まったくかっちゃんたら素直じゃないんだから。

 ってあれれ? なんだかかっちゃんの目元がキラキラと輝いてますよ?

 

「あれ? あれれれ? もしかして? もしかしてちょっと感動しちゃった? 幼馴染の熱い言葉に心動かされて涙ちょちょ切れちゃった系?」

「うっせーボケ! こっち見んな! ぶっ殺すぞ!」

「ふふーん、ほれほれ、照れなさんな照れなさんな」

 

 かわいいなぁかっちゃんは。やっぱこうでなくっちゃ。

 

「かっちゃん! ここにいたんだ!! って架沙音も一緒!?」

 

 お、デク。遅かったじゃん。

 

「やほー、腕めっちゃやばいけど大丈夫?」

「う、うん。取り敢えず今回は問題なく治るって……ってそれよりかっちゃん! えっとそのこの個性は他の人から譲ってもらったやつっていうか、だからずっと無個性だったのは本当で……とにかく君を騙してたなんてことは……」

「おいデク!!」

「うひゃっ!? な、なに!?」

 

 突然大声を出したかっちゃんに大袈裟にビビるデク。お? 喧嘩か?

 ふふ、そんなわけないか。

 ……え、待って今人から譲ってもらったって言った? まってまってサラッと流しちゃいけない情報だってそれ。

 

「精々1回俺に勝ったくらいで調子乗っとけ! 見とけやコラ! 架沙音も! 氷野郎も! ポニテも! 他の奴らも! そんでデクも! 全員ぶっ倒してオレが1番になる(・・・・・・・・)!!」

「…………うん!」

「私に勝とうなんて100年早いわツンツン頭」

「んだとコラ!」

「ふふ、あはははは!!」

 

 ……まぁいっか! いやーたまにはこういうのも悪くないね。青春最高!

 

「爆豪少年!!!!!!!!」

 

 なーんていい話で終わったところで私が来た。いや私ではないけど。

 

「自尊心ってのはまったく悪い感情じゃない! むしろその気持ちがなければいいヒーローには……」

「っせーなわかってるわ! それよりオールマイト! オレはアンタも超えるヒーローになるから待っとけや!」

「あ、うん……」

 

 すごい……あ、なんか思ったより立ち直ってる? っていうオールマイトの心の声がめちゃめちゃ聞こえてくる。

 ま、とりあえずこれで一件落着かな。

 私もうかうかしてられないな。もっと強くならなくちゃ!

 私はこっそり撮ったかっちゃんの泣きっ面を『将来揺するためのかっちゃん恥ずかしい写真フォルダ』に入れながらそう決意を新たにしたのだった。

 

□■□■□■□

 

 あれから数日、新学期のゴタゴタが落ち着いた頃、オールマイトが雄英に就任したというニュースを聞きつけ大量のマスコミが連日校門に押しかける自体になっていた。

もちろん私にも記者の魔の手が……。

 

「すみません! オールマイトは授業でどんな感じですか!?」

「ん〜、頑張ってるな! って感じですかね? めっちゃかわいいですよ」

「お、オールマイトがかわいい!?」

 

 うん、あれはかわいい。

 平和の象徴として日本の代表みたいなオールマイトも教師としてはただの新米なんだなって。超頑張ってるよねオールマイト。

 めっちゃ空回ってるけど。

 

「おい、あんま優しく対応すんな、付け上がられんぞ」

「あ、かっちゃんおはよ。なになに、心配してくれてんの?」

「ンなわけあるかボケ! 俺にまで来たら面倒なだけだわ!」

 

 かっちゃんもすっかり元気になっちゃって。ういやつよの〜。

 そんな感じで今日も元気に一日が始まるのだった。

 

□■□■□■□

 

「さて、今日の連絡事項だが……昨日の戦闘訓練のデータ、見せてもらった」

 

 朝のHR、相澤先生からお疲れと労いの言葉がかけられる。

 

「まず爆豪、もうガキみたいなことすんな。自分の能力にあぐらかいてないで成長しろ」

「……わかってる」

 

 お〜、あのかっちゃんが大人しく自分の非を認めてる。これは今日ニトログリセリンが降るな。え、こわ……普通に死んじゃう。

 

「それと緑谷」

「っ!」

「お前はまた腕ぶっ壊して一件落着か。いつまでも制御てまきませんじゃ通じないぞ。だがそれさえクリアすれば出来ることは増える。焦れよ緑谷」

「はいっ!」

「さて、他の奴らにも一人一人小言を言いたい所だが……今日はやらなきゃいけないことがある」

 

 あの相澤先生がここまで真剣になること……なんだ……?

 また除籍は勘弁してよ……。

 

「お前らには学級委員長を決めて貰う」

 

 学校っぽいのキターーーー!!

 

□■□■□■□

 

 学級委員長、それはめんどくさい雑務や会議な多く、基本誰もやりたがらない哀れな役職……なのは普通科高校の話。

 ここヒーロー科では集団を導くリーダーシップを鍛えられる場でもあるし、ヒーローになる時にどこかのサイドキックになるにせよ独立するにせよ雄英で学級委員長をしていたというのは勿論優位に働く。

 そのため……。

 

「はいはい! 私やりたい!」

「委員長! したいです!」

「女子のスカートは全員膝上30センチ!」 

「リーダー! やるやる!」

「ボクの為にあるようなやつじゃないか♤ 」

「俺にやらせろ!」

 

 当然こうなる。え、もしかしてこのクラスにヒソカいる?

 え、私? 私は立候補してないよ? だってめんどくさいじゃん。

 それに発目ちゃんとの研究の時間が減っちゃうのは絶対ヤだし。

 

「みんな静粛に!」

 

 教室ががやがやと騒がしくなっていく中、そろそろ相澤先生の決めゼリフ「合理的じゃないね」が出るかと思われたその時、声を上げたのは意外にも……いや意外でもなんでもないな。飯田くんだった。

 

「学級委員長という多を牽引する責任重大な役職、それはやりたいモノがなれる者ではないのは自明の理。ここは民主主義に則り……」

 

 ごくり、と誰かが生唾を飲む音が聞こえた。それほど今教室には緊張感が流れていた。

 

「投票で決めるべきだと思う……っ!!」

「めちゃめちゃ右手そびえ立ってんじゃねえか! なんで発案した!」

 

 うんうん、わかるよその気持ち、自分の心と理性が戦ってるんだね。

 ほんと見てて飽きないなぁメガネくん。

 

「けろ、でもこんな会って時間もたってない時にしても全員自分に投票すると思うわ」

 

 梅雨ちゃんが当たり前の疑問を投げかける。

 それもそうだ。メガネくんでさえそびえ立っているのだから、自分以外に入れる人などいるわけがない。

 ……そう、私以外はね!

 ふっふっふ、これは面白いことになった。私の一存でこのクラスの学級委員長が決まると言っても過言ではない。

 だーれーにーしーよーうーかーなー……。

 よし、かっちゃんにしよう。

 え、理由? だってかっちゃんどう考えてもこのクラスで1番人望ないじゃん。だから逆におもしろくなりそう。

 ふっふっふ、かっちゃんや、私に感謝しなさいな。

 

□■□■□■□

 

 ……なーんて思ってる時期が私にもありました。

 張り出された結果を見て私びっくり仰天。

 なんとデクに4票! そしてさらになんとなんとかっちゃんが1票!

 デク以外で2票以上持ってるのはヤオモモだけでそれもかっちゃんが入れるとは思えないから……。

 はーん、ふーん、なるほどねー……。

 これはもう、そういうことですよねぇ……。

 ニマーっと笑みを浮かべながらかっちゃんの方を見る。

 

「っ、な、に見てんだコラ!」

 

 まさか自分に票が入ってるとは思ってなかったのかビックリしてるかっちゃん。

 

「いやー、別にー、かっちゃんは当然自分に入れたんですよねー?」

「あ……た、たりめぇだろ!」

「へ〜〜」

 

 ニヤニヤ、ニヤニヤ、まったくほんとツンデレなんだからこの子。デクカツが現実になる日は近い。

 いや〜幼馴染として嬉しい限りですよ。ついに夢が叶うのか〜。

 とまぁ私がそんなことを考えているとは露知らず、デクがこちらをちらちらと見ている。

 1票も入ってない人が私とお茶子とメガネくん、それと轟くんだからきっと私が入れてくれたと思っているんだろう。

 ふっふっふ、違うんだなぁデクくんよ。

 まぁ言わないでおこう。その方が面白そうだし。

 というわけでこのクラスの学級委員長はデクとヤオモモに決まった。

 

□■□■□■□

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに避難してください』

 お昼休み、いつものように明ちゃんとマッドでキュートなサイエンスをしていると、突如警報が鳴り響いた。

 

「ちょ、なにこれ!?」

「わかりませんが……なんだかヤバめな感じですよね」

 

 急いで危険物をしまい、窓の方に駆け寄ってみると、校舎にマスコミがなだれ込んできていた。

 

「てなんだただのマスコミか……」

「あら、そうでしたか」

 

 もー、ビックリさせないでよ。わざわざ研究道具全部しまい込む必要なかったじゃん。

 

「でもただのマスコミにしては大袈裟な警報でしたね」

「ねー!」

 

 心臓に悪いからやめて欲しい。っておよよ?

 

「ねぇみてみて、校門のとこ」

「どうかしました?」

「なんか顔に腕付けた変な人が……ってあれ?」

「? 誰もいませんが……見間違いじゃないですか?」

 

 んーーーー、確かになんかいたと思ったんだけど……マスコミにしては変な感じだったよーな……。

 

「時間もいい感じだしお昼タイムは一旦終わりにしよっか。私一応先生に報告してくる」

「道具も片付けちゃいましたしね。それではまた放課後に」

 

 ブンブンと手を振り私を見送ってくれる明ちゃん。

 なにあれかわいい。はーやっぱ明ちゃんしかかたん。

 かわいい生き物を眺めて元気が出た私はたったかたったかとスキップで職員室に向かうのでした。まる。

 

□■□■□■□

 

「せーんせっ!」

 

 職員室のドアをガラッと開き、相澤先生に駆け寄る。

 

「ノックをしろ馬鹿。で、どうした」

 

 なんか先生達やけに忙しそうにしてるけど、まぁいつものことか。

 

「さっき警報なったじゃないですか。校門が破られたってそんなにヤバいことなんですか?」

「あぁ、かなりヤバい。あの雄英バリアーは対個性用に特別頑丈に作ってあるんだ。おそらく緑谷が体を爆散させる勢いで殴ったらでギリギリ破壊できるかどうかというところだろう」

 

 かっっっっった。想像してた80倍は硬かった。

 となるとただのマスコミ如きが破れる訳ないよね……。

 

「そのことなんですけど、マスコミにみんなの注目が集まってる時なんか校門に怪しい人が立ってたんですよね」

「ほう」

「なんか顔にいっぱい手を付けてて、一瞬目線を外したら消えちゃったんですよ」

「顔に手を……? その特徴をもつ(ヴィラン)がいるか警察の方にも聞いてみよう。情報提供感謝する」

「いえいえ! お仕事頑張ってください!」

 

 取り敢えず言うこと言ったし教室戻ろっかな。

 しかしそんだけ硬い雄英バリアーを壊せるようなやつが攻めてきたらヤバいよね……まぁオールマイトいるし大丈夫か!

 

□■□■□■□

 

 キンコンカンコンとチャイムが鳴る。

 さっきの時間で学級委員長がメガネくんになったりメガネくんが非常口になったりしたがそれ以外特にないので割愛。

 そんなことより今は待ちに待ったヒーロー基礎学の授業だ。

 今日はどんな私が来たを聞かせてくれるのかわくわくしていたが、なぜか教壇にたったのは相澤先生だった。

 

「さて、今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった」

 

 なった(・・・)ってことは元は違ったのか。

 やっぱ雄英バリアー壊したマンが影響してるのかな。

 

「はーい先生! 今日はなにするんですか!?」

 

 瀬呂くんナイス。前回はチーム戦だったし今回は個人戦かな。

 

「今日行うのは災害水難なんでもごされ、人命救助(レスキュー)訓練だ」

 

 レスキュー! ヒーローの本分だね!

 教室ががやがやと騒がしくなるが仕方ないだろう。こんなのテンションあがらないわけがない。

 

「おい、まだ途中」

 

 ……先生すっげ。さっきまでやいのやいよ言っていたクラスメイト達が一瞬で無言になった。すっげ。

 

「訓練所は少し離れたところにあるからバスで移動する。コスチュームに着替えたら正門に集まれ、準備開始」

 

 よし! いっちょやったりますか! 架沙音未来! 行きます!

 

□■□■□■□

 

「対面タイプだった……!」

 

 バスが来るまでの待ち時間、学級委員長メガネくんの指示で2列に並んでいた私達だったが、座席配置が高速バスじゃなくてガキ使みたいな感じだったので無駄に終わった。

 ガキ使ってあのバスの中が正直1番面白いよね。なんか始まったなーって感じがして。

 

「けろ、緑谷ちゃんの個性ってオールマイトに似てるわよね」

「え! そそそ、そうかな……いやそんな!」

 

 バスの中ではそれぞれの個性についてで話題が持ち切りだ。

 デク……オールマイトに似てるって言われてそんなに嬉しいんか……。

 

「待てよ梅雨ちゃん、オールマイトはあんな風に怪我したりしないぜ、似て非なるもんだろ」

「あ、うん……そうだよ……」

 

 切島くんにばっさり切り捨てられ見るからに落ち込んでるのかわいい。でもちょっと安心もしてるっぽい? やっぱオールマイトは荷が重すぎたか。

 

「でもシンプルな増強系の個性はいいな! 派手だし出来ることが多い」

 

 わかる。やっぱ超パワードーン! って気持ちいし男のロマンだよね。私女の子だけど。

 

「俺の硬化はな〜、結構つえぇとは思うんだけどいかんせん地味なんだよな〜」

「そんなことないよ! 僕はプロでも通用するカッコイイ個性だと思うよ!」

「プロかー! いい事言ってるくれるじゃねえか緑谷!」

「ボクのネビルレーザーは派手さも強さもプロ並みさ♣︎」

「でもお腹痛くなっちゃうのはちょっとアレだよね」

 

 バス内の盛り上がりはどんどんと上がっていく。みんないいなぁ個性トークできて。楽しそう。

 え、やっぱりこのクラスヒソカいる?

 

「派手で強ぇっていったらやっぱ爆豪と轟だよな!」

「爆豪ちゃんはキレてばっかりだから人気は出なそうね」

「んだとコラ!!」

「ほら」

 

 これが即落ち二コマってやつか。2秒で論破されてるかっちゃんかわいそう。

 

「でも轟くんはクールだしめっちゃ人気出そうだよねー!」

「それな! しかもイケメンだし!」

「イケメン……許すまじ……」

 

 峰田が怨嗟の波動を送っていることを毛ほども気にせずすやすやと眠る轟くんは文句の付けようがないくらいにイケメンだった。ずるい。

 

「でもやっぱこのイケメンと引き分けた架沙音ちゃんめっちゃすごいよ!」

 

 え〜、まったく三奈ちゃんったらも〜、褒めても特注のサポートアイテムしか出ないぞも〜。

 

「しかも無個性だもんな! 最高にロックだよお前!」

「ちょっとも〜切島くんまで〜。まぁ別に? 嬉しくないけど? 当たり前のことだし?」

「クソにやけてんじゃねえか気持ち悪ぃ」

「あ"?」

「お?」

 

 かっちゃんったらちょっとよくなったと思ったらすぐこれだよやっぱかわいくない!!

 

「けろけろ、2人はホントに仲がいいので」

「「どこが!!」」

 

 思わず反論したらかっちゃんと被ってしまった。

 ちょ、ガチでやめて欲しいんだけど。こういうのは普段めっちゃ喧嘩してるくせに傍から見たら超お似合いな幼馴染カップルがやるべきであって……え、まってほぼ当てはまってるんだけど泣きたい。

 

「ちょっと被せないでくれます? なんかホントは仲良いみたいになるんですけど?」

「知らねぇよおめぇが合わせて来たんだろうがクソ女が!」

「は?」

「あ"?」

 

 お? やるか? バスの中だけど関係なくドロップキックかましてやろうか?

 

「お前ら……バス降りるか?」

「「……」」

 

 ……2人とも、何も言わず無言で席に着いた。やっぱ相澤先生怖い。

 

「架沙音はまだしも爆豪まで大人しくなるって相澤先生すげぇわ」

「あれもう教師の目じゃねぇよ……絶対あの人あのままだったらガチで降ろしてたって……」

 

 そんなこんなで私達の乗るバスは目的地へと近づいていった。

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