薔薇乙女幻想録 -Legend of the dolls-【休載中】   作:豊之丞

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投稿ペースが上がりません。
申し訳無いです・・・。

駄文な戦闘シーンがメインの話です。


第48話 悪魔の妹、凶暴につき

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

 

感情に任せ、フランが猛烈な速さで襲いかかって来る

 

だが、それ程の早さでもって水銀燈は、悠々とかわす

 

「場所を考えて攻めてきなさいな、可愛らしいぬいぐるみが台無しなるわよ?」

 

水銀燈の腕には、先程までフランが持っていたぬいぐるみを抱えていた

飛び上がった時に、放り投げられたのを受け取った形になっていたのだ

 

「殺してやる……殺してやるぅぅぅぅ!!」

 

狂気に満ちた表情で絶叫する

 

「そんな暴言吐いちゃダメよぉ? 可愛らしさが台無しになるんだから、もう一つ言うと…」

 

ふわりと飛び上がると、逆に一気にフランとの距離を縮める

 

「うあ……っ!?」

 

「弱く見えちゃうわよぉ? フフフ……」

 

その一瞬で、フランの頬を触り、ニヤリと笑う

 

「バカにするなぁぁぁぁ!!」

 

顔に掛けられた手を振り払い、フランの右手が水銀燈を引き裂こうとする

 

「そんなんじゃ、当たらないわよ?」

 

切り裂いたのは水銀燈では無い、持っていたぬいぐるみであった

 

「あーあ、可愛らしいぬいぐるみがジャンクになったじゃない…」

 

フランとの距離を取るが、見事に裂かれたぬいぐるみを見て、水銀燈は笑みを浮かべていた

 

「行くよ! 私の本気を見せてあげるわ!」

 

そう叫ぶフランは、一枚目のスペルカードを出す

 

「ふぅん…、そんな状況でもスペルカードルールという土俵で勝負するつもりなのね……いいわ、付き合ってあげる…」

 

水銀燈の翼が、急激に変異し大きさを増した

 

「ただし、私が勝った時には、お前は…」

 

「禁忌『クランベリートラップ』!」

 

スペルを宣言し魔法陣が召還され、同時に弾幕が放たれる

 

「こうなるのよ……」

 

水銀燈は、持っていたぬいぐるみの両腕を思いっ切り引き千切った

 

「行っけぇぇぇぇ!」

 

「フフフ…、アーッハッハッハッハッ! それじゃあ、ショータイムと行きましょうか!!」

 

その時の水銀燈の表情は、フランに負けない程の狂気じみた凄みを帯び、かつてレミリア達と対峙した時と同じ位に恐ろしい殺気に満ちていた

 

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

フランから撃たれる弾幕の猛攻

 

だが、水銀燈は涼しい顔で回避を続ける

 

「流石はレミリアの妹ねぇ…。 なかなかに激しいわぁ!」

 

笑いながら弾幕を縫うように避け続ける

 

しかし、その距離は一定のポジションのまま

むしろ、徐々に接近している様にも見える

 

「こんなの序の口よ! もっと見せてあげるわよ!」

 

「御託ホザいてないで、さっさと見せてみなさい…」

 

フランが、2枚目のスペルカードを手にする

 

「禁忌『カゴメカゴメ』!」

 

すると前から後ろから弾幕が展開された

 

「…なるほどね、面白いフォーメーションねぇ」

 

そんな、濃い弾幕を彼女は回避し続ける

 

ギリギリであっても、確実にかわす、見事なまでの芸当であった

 

「な、何で…何でかわせるのよ!?」

 

「何でって? こんな児戯みたいな弾幕をかわせないとでも思ってたの? 笑わせないでちょうだい! 温過ぎるのよ」

 

弾幕の網の目を潜り、水銀燈が反撃に出る

 

「そろそろ、私もやらせて貰おうかしらねぇ……はぁっ!」

 

水銀燈から、無数の羽がダーツの様にフラン目掛けて発射された

 

「なっ……くうぅ……!」

 

すかさず防御するも、余りにも多くの羽が襲い、服を切り裂かれ始める

 

「どうしたの? 動きが止まってるわよ? もっと攻めて来なさいな」

 

「くっ……ぐぁぁぁぁ!!」

 

フランはその攻撃に怯みながらも、歪んだ黒い棒を構え一気に突撃をする

 

「甘ぁい…」

 

黒い棒を振り回すフラン、水銀燈はそれを悠々と避ける

 

「うわぁぁぁ! 当たれぇぇ!」

 

「バカねぇ、そんなの当たる訳無いでしょうが」

 

すると、水銀燈の翼が大きく変異し

 

 

『バキーンッ!』

 

 

「きゃぁぁ!?」

 

フランが振り回していた黒い棒を弾き飛ばしてしまう

 

「あらっ、自分の武器を吹き飛ばされるなんて、貴女は握力が弱いのかしらね?」

 

そして、水銀燈から弾幕が放たれる

 

「これは、レミリア直伝の弾幕よ、妹の貴女なら避けれるわよねぇ?」

 

「な、何でアイツの弾幕を…?」

 

弾幕をかわしながらフランが問うと、水銀燈はこう答えた

 

「さっき言ったでしょ? あの子は私の下僕だって」

 

「だから何よ!?」

 

「私とレミリアは契約してるのよ、だから彼女の吸血鬼としての力を私は使う事が出来るの、弾幕も同様にねぇ」

 

「そ、そんな…!?」

 

「でも、心配しなくても良いわ。 流石に血を吸う様な事はしないから、フッフフフ…」

 

不敵に笑いながら語る水銀燈、フランはただ驚愕していた

 

「それから、言い忘れてたけど…」

 

「……っ?」

 

「私は、周囲にいる者から力を奪う事が出来るのよ、すなわち……貴女からもねぇ…」

 

「う…、嘘……嘘だ…! そんな訳無いわよ!」

 

その言葉に、フランは激しく拒絶した

 

「嘘だと思う? 貴女はもう気付いてるんじゃないの?」

 

「うぐっ…!」

 

水銀燈の一言に、フランは否定出来なかった

 

彼女は薄々気付いていたのだ

 

「(さっきから、凄い脱力感を感じるのは……そうい事だったの?)」

 

その脱力感は、水銀燈の能力の影響である事に

 

「だから、貴女はどう頑張っても私に勝てないのよ」

 

「な、何ですって…」

 

「狂気を纏った位で私に勝とうなんて甘いのよ、それで本気で勝とうなんて思っていたのなら本当にお目出度い吸血鬼ね、貴女って…。長く生きて来た割には頭の中はまるでお子様なのねぇ」

 

「う……うるさ――いっ!!」

 

水銀燈の挑発するような台詞に、激昂したフランが絶叫する

 

「言ったわね…! 其処まで言うなら、絶対にお前を殺してやる!!」

 

完全に目つきが変わったフランが、スペルを宣言する

 

「まぁた、何か吠えてるわねぇ、バカじゃないの…」

 

「禁忌『フォーオブアカインド』!」

 

その瞬間、フランが4人に分身して弾幕を撃ってきた

 

「へぇ…、そんな事が出来るのね、少しは見直したわ」

 

「避けれるもんなら、避けてみろぉぉ!」

 

分身から放たれる激しい弾幕、それを水銀燈は縫うように回避する

 

「でも…所詮は偽物よ……本物は…」

 

回避行動から、一気にフランとの距離を縮める

 

「ただ1人!」

 

一体のフラン目掛け弾幕を打ち込む

 

『……!?』

 

攻撃を受け、その分身は消滅した

 

「…コイツは偽物だったわね…、それじゃあ、お次は…」

 

激しい弾幕の嵐の中、水銀燈は次の狙いを定める

 

「貴女よ!」

 

彼女の翼が大きく変異した瞬間、弾幕を相殺しながらフランへと伸びた

 

 

『ドォーン!』

 

 

物凄い衝撃音と共にまた、分身が消滅した

 

「そんな…、あの弾幕を相殺してくるなんて……何なのよ!?」

 

「チッ…、また外れだったわねぇ…」

 

舌打ちしながら、残り二人になったフランを見つめる

 

「でも、まだ終わってないわ! それぇぇ!」

 

二人のフランは、まだ弾幕を撃ち込んで来る

 

「本物は、どっちかしら…、二つに一つ……」

 

光弾を巧みにかわしながら、二人のフランを注視する水銀燈

 

「お前なんかに、見破れる訳が…」

 

「メイメイ」

 

僅かの隙を逃さず、水銀燈が人口精霊を呼ぶ

 

フランを攻撃するかの様に、メイメイが瞬き出した

 

「な、何よこれ? 近寄るなぁ!」

 

フランがそれに怯む、それが決定的になった

 

「本物は……お前だ」

 

「………っ!?」

 

フランが気付いた時には既に遅し

水銀燈はフランの頭上に居た

 

「食らいなさい」

 

水銀燈の翼が、一気にフランを飲み込んだ

 

「ぐわぁぁぁぁ!!」

 

 

『ズドーンッ!』

 

 

悲鳴と共に、フランは床に叩き付けられた

その衝撃で、部屋の装飾品や多くのぬいぐるみ達も吹き飛ぶ

 

「アッハハハハハ…! どう?自分の術が破られた今の気持ちは?」

 

高笑いをしながら、水銀燈が降りて来る

 

「ぐっ……がはぁぁ!!?」

 

余りの強烈な一撃に立ち上がれず、激しく吐血するフラン

 

「…その感じだと、まだやるつもりなの? 悪い事は言わないから、止めときなさい」

 

「はぁ…はぁ…、誰が……止める…もんか…!」

 

体中がボロボロになりながらも、フランは尚も水銀燈を睨んでいた

 

「ふぅん、つまんないわねぇ…。そんな体で刃向かった所で、結果は見えてるじゃない…」

 

「そんな事…、やってみなきゃ分からないわ…!」

 

「そういうバカな所は、姉にそっくりねぇ」

 

「うるさい! 私はアイツとは違う! 私は負けないわ! 人形なんかに負けてたまるか!!」

 

よろよろと立ち上がり、力を振り絞り叫ぶフラン

その言葉に、水銀燈も反応した

 

「バカは死ななきゃ治らないって言うけど、正にお前の事を言っている様ねぇ…」

 

水銀燈は笑っていた

 

だが、目は笑っておらず、滲み出る殺意に満ちていた

 

「良いわフランドール、早く来なさい……貴女に先制させてあげるわ」

 

「……っ!?」

 

「その上で、証明してあげる。貴女が私には勝てないって事を、そして…私が貴女より強いって事をね…」

 

「そ、その言葉……後悔させてやるぅぅぅ!!」

 

再び激昂したフランが、スペルカードを手に取る

 

「禁忌『レーヴァテイン』!」

 

その瞬間、水銀燈と距離を取り、吹き飛ばされた黒い棒を拾い上げ握り締める

 

「これを、受けてみろぉ!」

 

その黒い棒が、炎を纏った巨大な剣へと変異する

 

「これはこれは…、なかなか派手な剣ねぇ、でも…私に当てられるの?」

 

「うおぉぉぉぉ!」

 

フランが炎の剣を振り回し出した

 

決して速い振りでは無い

 

「な、何よ…、大して早くも無いのに、避けにくいわね…」

 

たが、その巨大さから当たり判定はとんでもなきく大きく、ただかわすだけでは厳しいものがあった

 

「チッ…、しかもその後から弾幕のセットと来たか…、考えたわね」

 

そして、ここでフランが動く

 

剣を振りかざしながら、距離を縮めて来た

 

「死ね! 死ねぇぇ!!」

 

「くっ…、うざったいわねぇ!」

 

ギリギリで剣の攻撃を回避するが、それに気を取られた水銀燈に次の一手が襲う

 

「そこね! 貰ったわ!」

 

「な、何…!?」

 

フランの後ろから、先程振った剣の後を追ってきた弾幕が水銀燈に迫った

 

「し、しまっ…!」

 

「これで、殺してあげるよ!」

 

無数の弾幕の中、フランの剣が水銀燈目掛け振り下ろされる

 

「そんなもの…」

 

翼を瞬時に変異させ、防御に入るが

 

 

『ドォーン!』

 

 

「うがぁぁぁぁ!?」

 

水銀燈の防御の許容範囲を超える一撃に、翼の防御が崩され、その反動で彼女は床に叩き付けられた

 

「ぐっ……うぐぁ…」

 

床に落ちた水銀燈は、直ぐに立ち上がろうとするも、身体が言う事を聞かない

 

「はぁ…はぁ…はぁ…、どうよ、私の本気は? お前なんて簡単に壊せるのよ?もう、私の勝ちね!」

 

「………っ」

 

降りてきたフランが、水銀燈に勝ち誇ったかの様に言い放つ

水銀燈は、その様子を黙って見ていた

 

やがて、彼女が口を開く

 

「フフフフ…、ア―ッハッハッハッハッ…!」

 

それはまるで、哀れみを感じさせる様な高笑いだった

 

「な、何が可笑しいのよ!?」

 

「お前は本当に馬鹿なのね、私はこうして復活してるのに」

 

あれだけダメージを受けた水銀燈が、何事も無かった様に立ち上がった

 

「な、何で…何でよ!? あれだけの攻撃を受けておいて、何で普通に立ち上がれるのよ!?」

 

「はぁ……もう、説明するのも面倒臭いわね…」

 

「あ…あぁぁぁ……」

 

フランは目の前の、平然として立っている水銀燈に初めて恐怖を感じていた

 

その水銀燈からは、途方もない殺気が放たれていた

 

「でも、今のは……痛かったわ…」

 

「い、いや…いやぁ……!」

 

その殺気に、フランは思わず後退りをしてしまう

 

「フランドール…、さっきの台詞、そっくりそのまま返してやるわ…」

 

水銀燈から笑顔が消え、凄まじい形相でフラン睨み付けていた

 

「もう一切の容赦はしない、私はお前を殺す…!」

 

「うぁっ…!」

 

この時、フランは思った

 

本当に殺されるかもしれないと

 




フランに襲い掛かる恐怖。
それは、残虐を極めた…!

次回は、銀様が行うフランへの凶行。

残酷、残虐描写が多数含まれると思います。

どれ位の塩梅で描写していこうか、また悩んでいます…。
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