俺はアスカのパパになりたい!   作:アレデルトロン

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1-11 体のかたち 人のかたち

それからどうなったかって?

劇場版加持さんをシンジ君パパがバリバリバックアップするという最強布陣が誕生した。

使徒とゼーレには同情するね。

契約とか計画とか無茶苦茶になるからね。

 

けど第11使徒と第12使徒がどうなるか……。

カヲル君(第1使徒)は大丈夫でしょ。

 

え?アスカ?

帰ってきました!!!!!

 

あの後急ピッチで実験が行われて、保護観察(監禁)に移行しました。

祝っ!!!

 

 

そして今!

赤木博士から呼び出しあったのでアスカの部屋に到着っ!

 

「来たよアスカ」

 

ドアが開いた瞬間こっちを見ていたが、目が合うと少しはっとして手元に目線を落とす。

だがゲーム機の画面は暗くなっているぞ?

期待して電源を落としてたんだろう?

 

「ただいまのハグー」

期待に沿えるかわからないが昔みたいに後ろから軽く抱きしめる。

 

「ん……ダメだって……」

すると彼女は身をよじって拒否するが、すぐに大人しくなっていく。

 

 

……。

最初は酷かった。

赤木博士の説明を途中で拒絶。

部屋の隅に丸くなって、俺も拒絶。

『近づかないで』

あまりにひどい様子にその日は撤退。

 

翌日も全く同じ場所に同じ姿勢でいた。

カメラでも確認したが一歩も動かず泣いていたみたいだった。

睡眠欲も食欲もわかない体に実感が湧いたのか、震えながらブツブツと呟く姿は見ていられず、思わず抱きしめてしまったよ。

『触らないで』『伝染る』『私を見ないで』

拒絶するアスカは大きな声で喚き暴れた。

……まぁ青あざだらけになったさ。押さえつける気になれなかったしね。

 

そんな風に何日もかけてゆっくりと関係を修復してようやくここまで来た。

……。

明らかに時間を持て余してるし、思いっきり甘えたそうな雰囲気はある。

ただやっぱり思いやりと恐怖心がブレーキになってる感じがあるんだよなぁ……。

 

 

閑話休題。

 

「そろそろ実験を次のフェーズに移そうと思うのだけれど問題ないかしら」

赤木博士も同じ空間で話をする。

進歩といえば進歩だろう。

 

「次のフェーズですか?」

 

「ええ。……エヴァの試験搭乗。その前段階として疑似的な日常生活の再開」

エヴァの単語にアスカが反応する。

それは昔のままの正の反応か、それとも……。

 

「……ここから出す代わりにエヴァに乗れってこと?」

 

「そう捉えてもらって問題ないわ」

 

「分かった。乗るわ」

 

「即決ね。ただこちらからもう一つ条件があるの」

持ってきたスーツケースを開くと中には首輪が入っていた。

これは!

 

「……」

 

「DSSチョーカー、人類への保険。使徒化回避のための物理的安全装置」

やっぱりか。

てか、惣流といい式波といいアスカは首に厄があるよな。

 

「物理的?……もう封印柱は入ってるんじゃないの?」

 

「ええ。でもそれは絶対じゃない。……もし封印を破り使徒化を行おうとした場合、貴方の命をもってそれをせき止めるわ」

 

「使徒を道ずれにしろってことね。いいわ……エヴァに乗るんだもの最初からその覚悟はできてる」

 

「赤木博士」

少し引っかかった。

 

「悪いけどこれは決定事項よ」

 

「アスカの分だけじゃ保険として足りないでしょう?俺にもリンクしたのをください」

使徒化によって首輪ごときじゃ死ななくなる可能性だってある。

俺をその時のための人質にする。

 

……建前だ。

アスカが少し不安定すぎる。

このままだと使徒殲滅の為に自分の命も捨てそうな雰囲気だ。気のせいならいいんだが。

 

「……いいわよ」

 

「ありがとうございます」

未知の技術のオーダーメイド品。

生涯で身に着ける中で最高級の装備品だな。

 

「あと住居、キョウキチ君と一緒でいいわね?」

俺の肩書は特殊保護観察官代理なのでそういうことだ。

 

「いいわ。場所は?」

 

「F区よ」

ジオフロント内にある居住区だ。

いきなりそこまで許すのか?

 

「カメラは?」

となると置いてあるほうが普通だ。

今もカメラまみれの部屋だし。

 

「部屋内には置かない予定よ」

え?

施設内だから外というか共通廊下にカメラがあるのは当然として、部屋に置いてないだと!?

 

「じゃあ盗聴器?」

 

「監視は以前と同レベルになるわ。……貴方たちへの信頼の表れね」

目くばせ。

 

あー。

俺が人質になったからか。

不釣り合いな力を持ってるのはエヴァパイロットと同様だから、従順であるならそれ以上は不要ってことだな。

 

「じゃあ学校にも通えますね」

ニアサードもサードインパクトも起こってないので、シンジ君たちは休み休み通ってる。

 

「え?」

 

「確か……休学扱いだったはずよ。その気があるならまた通えるわ」

 

 

 

 

 

こうしてアスカとの生活が始まった。

 

「どうだった学校は?」

 

「別に……。あ、転校生が来てた」

 

「この時期に?珍しいね」

 

「渚カヲルってやつ。それがやけにシンジにべたついてて……」

 

「妬ける?」

 

「冗談」

 

「それは残念。あ、やばっ!」

袋小路を爆弾で閉じられた。

ボムキックはない。

 

「あたしの勝ちね」

 

「……まだだ。嫌がらせくらいはできる…っ!」

 

 

「はい勝ち」

 

「あーっ!負けた、完敗だ!」

 

「じゃ、あたしお風呂」

そろそろいい温度まで下がっただろう。

 

「いってらっしゃいー」

 

彼女は長風呂だからな。

練習でもしとくか。

 

コントローラー片手にレーションを口に突っ込む。

栄養さえ取れれば、腹が満ちればもう何でもいい。

 

 

 

「乾杯……うんっ!お風呂上りに飲むとやっぱり違うわね」

 

「そうか?……良かった」

 

アスカの肉体は固形物を受け付けなくなった。さらに味覚も以前に比べて鈍くなっている。

 

覚悟はしていたがもっと美味しいものを食べさせておけばよかった。

給料のほとんどはそこにつぎ込んだんだけど……。でもどうしても後悔はする。

 

だが調べてみると幸いなことに嗅覚の変化はあまりないことが発覚した。

そこで試しにと作ってみたのがこちらのレモネードになります。

少しの炭酸水で割るほぼシロップ原液が彼女流。俺はさすがに普通に薄める。

 

今後はお茶やコーラも色々作ってあげたい。

……飲み物オンリーの料理本売ってないかなぁ。

 

 

 

「また勝ち。パパ鈍ったんじゃない?」

 

「ふわぁ……ごめん。そろそろ寝るね」

 

「え……そうよね。……うん」

眠くならない自分との差に毎日ショックを受けている気がする。

いや、それに気がつけずに付き合わせていることにか?

 

「やってていいから」

 

「……うん」

頷きはするが覇気がないなぁ……。

 

「ここで寝てようか?」

一応アスカの部屋だけど。

それで寂しくはないはず。

 

「ううん……いらない」

 

「……。一緒に来るかい?」

 

「うん……」

 

 

軽装のアスカを抱きしめる。

 

「……熱い」

 

「ごめん…」

ずっといい匂いでもう鼻は麻痺している。

柔らかい。

温かい。

身体が重く、まどろみが気持ちいい。

 

彼女は壁際にいるから……。

 

くそ……眠すぎてよこしまな考えが……。

 

 

 

「おかしい……そろそろ……いや……でも……」

彼女が悩む声で目が覚める。

 

「おはよう……」

今日は何時間寝れた?

学校に行ってる間に軽く昼寝でもするか…?

 

「きゃっ!……もうパパには関係ないっ!……ない?」

体調の変化を実感しているだけかもしれないので詳しくは聞かないことにする。

 

 

 

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