アクア『領域展開』   作:初心者

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原作タグですが変更せず呪術廻戦のままでいきます

ファンパレ
行乙骨は流石に手が出ない
幻西宮と影学長で天井だったのが響いている


初めて(?)の共同作業

 

 

翌朝、玄関のチャイムが鳴る。

「おはようございます。ミヤコさん。アクア君を迎えに来ました」

 

「おはようございます、雨宮先生。アクア! 先生が迎えに来たわよ」

 

「わか「おはようセンセー!」った…」

 

アクアが返事をすると同時に、ルビーが玄関の吾郎へ突撃していった。

 

「やあ、ルビーちゃん。おはよう。でも危ないから、そんなに走っちゃ駄目だよ」

 

突撃してきたルビーを、吾郎は手慣れた様子で受け止め、頭を撫でた。

 

「おはよう、センセ。こら、ルビー! 危ないでしょ」

 

アイが慌てて駆け寄り、ルビーを叱る。

 

その様子を後ろで見ていたミヤコと壱護、そしてアクアは

 

「……随分と懐いてるわね?」

 

「ああ。まあ、産婦人科医だしな。子供の扱いには慣れてるんじゃないか?」

 

───???

 

ルビーの懐き具合に首を傾げていた

 

 

 

 

「……は? ルビーが?さりなちゃん?」

 

車の中で吾郎が口にした事実に、アクアは思考を停止させた。

 

「そうだ。本人から直接聞いた。キーホルダーも見せて確認したから間違いようがない」

 

「いつ分かった?」

 

「アイが刺されて治療した時だ。ルビーちゃんが『センセー』って言ってな。その時にルビーちゃんの背後にさりなちゃんが視えた」

 

「俺は気が付かなかった。その記憶は共有してないのか」

 

「おそらくだが術式を初めて発動した後から共有はしていないと思う。」

 

「……そうか。分かった。だが吾郎……。もし万が一にも、妹に手を出すような真似をしてみろ。その時はお前をコロス」

 

「出すか、アホ!!」

 

吾郎の悲鳴に近いツッコミが、車内に響き渡った。

 

「今の俺の年齢とあの子の年齢を考えろ! ロリコン扱いは勘弁してくれ!」

 

「……」

 

アクアは複雑そうに視線を逸らしたが、少しだけ安堵の表情を浮かべ

 

───ルビーがさりなちゃんか。まあ確かに似てはいたけど本当にそうだったとは……

 

「アイドル目指すってさ」

 

「そうか……良かった」

 

嬉しそうに呟いた

 

 

─────

 

 

「ヤッホー雨宮先輩✕2!」

 

伏黒家に寄り、甚爾と恵を拾ったあと病院を訪れた吾郎とアクア

 

「✕2はやめい。伏黒退院おめでとう。回復できて良かったよ」

 

「ええ、回復したことと脚の衰えを除いて異常なし。だそうよ。週末の有馬記念に間に合いそうでホッとしてるわ」

 

車椅子に乗りながら恵を抱っこしながら笑みを浮かべる京香

 

「競馬狂いは変わらずか」

 

「馬好きなだけで競馬狂いな訳ではないわよ?まあそれもあるけど甚爾君がね」

 

「「ああギャンブル弱いからな」」

 

雨宮✕2が口を揃える

 

「てめえら言いたい放題だな」

 

病院の入り口から恵を抱っこして車椅子に座っている京香を軽々と持ち上げ車に運び入れる甚爾に遠くから見ている患者や医療関係者がギョッとしていた

 

 

「しばらくは車椅子生活だし、リハビリだけどね。脚の筋力戻さないと看護師に復職する目途がたたなくて」

 

車の中で伏黒京香は今後の予定について

 

「リハビリか……俺の術式でなんとか出来ないかな。」

アクアが呟き

 

「あん?」

 

「僕の術式は領域内にいる患者の肉体と魂への干渉だ。例えば脳以外の部分を病気以前に戻すことが出来るかもしれない」

吾郎が補足する

 

「ホントに?じゃすぐやろう!このまま呪術高専に行って!」

 

「おい!?実験台だろそれ!」

 

「いいじゃない!2度目なんだし、1回目は朧気だったけど。今回は雨宮先輩の術式?を体験するチャンスなんだし」

 

「……そういえば意識のある患者って始めてだな……」

 

「……不安になること言うんじゃねえよ」

 

 

 

 

──────

 

 

 

呪術高専に到着後

 

 

呪術高専忌庫に向かい薨星宮に降りるアクア、吾郎、甚爾

 

 

《伏黒京香が退院したか》

 

「ええ彼女の弱った脚を元に戻せるか試そうと思いまして、領域の使用許可を貰おうかと」

 

前日の雨宮吾郎の復活(やらかし)の反省を踏まえ天元に確認をするようにしたアクアと吾郎

 

《別に私に許可を求めなくとも良いが、二人に分裂してしまっていることが術式にどう影響があるか興味はある》

 

「……そういえばそちらの心配もありましたね。どうしよう。とりあえず……二人で展開してみるか?」

 

「……ちなみにですが、領域が二つ重なるとどうなるのでしょうか?」

 

《領域同士がぶつかった場合は基本的に、より洗練された方が押し勝つことになる。だがそもそも術式をアクア君が持っているのか吾郎君が持っているのか。両方持っているとしてもどちらが優先されるのかすら分からないな》

 

天元すら分からないイレギュラーな状態であると今更ながら指摘され二人は絶句する

 

《ふむ、とりあえず伏黒甚爾。君の家族をここに招待しよう。私の結界内で領域展開すれば何かあった場合フォロー出来る》

 

「……いいのか?」

 

《私は顔を出さないがな。それに伏黒京香は看護師だろう?高専内に作る雨宮吾郎の診療所に勤務してもらいたいのでな》

 

「「「は?」」」

 

《アクア君と雨宮吾郎の関係と事情を知っているのだから適任だろう。大学の後輩だからそれほど不自然な話でもあるまい》

 

「……確かにな。だが───」

 

《分かっている。勿論本人の意思が最優先だ》

 

「……分かってんなら良い。とりあえず連れてくるわ」

 

天元に先んじられ、甚爾は嘆息しながら家族を迎えに行く

 

───不本意だが悪くない話か。恵は持ってる側だ。術式制御のために禪院に送ることを考えてたが、京香と一緒に高専所属になる方がマシ……京香も断らねえだろ

 

 

─────

 

 

「すごい光景ね……ココ」

 

京香は薨星宮の光景に目を奪われていた

 

「秘匿された場所だ。他言無用だからな?」

 

甚爾は恵を夜蛾に預け、京香だけ連れてきていた

 

「それじゃヨロシクね。雨宮先輩」

京香が準備万端と二人に声を掛ける

 

「……やってみるか」

アクアが声をかけ

 

「だな」

吾郎が頷く

 

少々不安な遣り取りをしながら二人は印を組む

 

 

 

───薬王薬上菩薩印

 

 

 

 

───『『領域展開』』───『『陰陽施寮』』

 

 

 

 

「「えっ!?」」

 

 

二人掛かりで展開した領域はぶつかり合うことなく組み上がり一つの領域として発現した。それも───

 

 

手術室だけではない。病院そのものが領域内に顕現していた

 

「「ええ……」」

 

「……」

 

顕現した病院のロビーでアクアと吾郎は困惑し、領域を2回体験している甚爾は絶句していた。

 

「……と、とりあえず伏黒の治療しようか。終わったら解除して、天元様に報告して、その後はそれぞれ個別で領域展開してみよう」

 

吾郎の提案にアクアは黙って首肯し、

 

「……おい、その京香はどこだ?」

 

甚爾は京香がいないことに気づき二人に聞く

 

「……こっちだ案内する」

 

自分の領域であるため何処に京香がいるのかを把握出来ている吾郎の案内で病院の手術室に向かっていく

 

 

「ここだ」

 

手術室に入ると魂と肉体に分裂している京香が手術台にいた

 

「意識が無いのか?」

 

「あるわよー。けど身体が動かない」

 

魂の側だけで喋る京香の声は甚爾に届かなかった。代わりに読唇術で何を言っているのか把握し安堵する

 

「「始めるぞ」」

 

京香の脚の治療を開始する二人

 

吾郎の両手が京香の両脚にするりと入り、肉体を内側から直接干渉し、アクアは京香の魂の脚に干渉しそれぞれを以前の状態に戻していく

 

───魂の状態じゃないと出来ないと思っていたが、生身でもできるんだな

 

吾郎が魂だった頃と同じ感覚で治療出来ることに安堵しながら、二人がかりで強化された領域により過去の状態を読み取りながら、巻き戻す形で京香の脚を正常な状態に戻していく

 

───術後の経過観察もついでに出来るな。MRI要らないか?……いや、ぶっつけ本番は懲り懲りだし、事前検査は必要だな

 

アクアは京香の治療時のトラブルを思い出し、強化された領域を過信することなく慎重に運用することを誓う

 

施術が終わり、伏黒京香の肉体と魂を一つに戻すと京香は意識を取り戻す。

 

「どうだった?」

 

「不思議な体験ね。肉体側の感覚はあるのにどこか他人事に感じるっていうか。夢に近い感覚というか」

 

「ふむ、とりあえず歩けるか?」

 

「甚爾君手を貸して」「ほらよ」とやりとりしながら京香は甚爾の手を借り、恐る恐る歩き始めると

 

「うん大丈夫。」

 

と甚爾の手を離し、屈伸やジャンプ、柔軟を繰り返す。

 

「感覚もバッチリ戻ってるし、明日から仕事に復帰出来そうなくらい」

 

「一応立ち仕事で膝や腰や足首に負荷が掛かって傷ついてた部分も治したから万全なはずだ」

 

と吾郎が言い

 

「脳腫瘍の経過も確認したが、綺麗に消えてるから問題無い。それ以外の疾患も確認したが、特に見つからなかった。健康体だ」

 

アクアが補足した

 

「ありがとうございます。雨宮先生」

 

京香が患者として真面目にお礼を言う

 

「アフターケアだよ。んじゃ領域解くぞ」

吾郎は気恥ずかしさからか、ぶっきらぼうに返す

 

 

領域が解かれ、病院が消え、薨星宮に戻る

 

《大丈夫だったようだな》

 

天元が声を掛けてくる

 

「大丈夫ではあったんですが……。実は───」

 

アクアと吾郎が領域内の様子を天元に説明する

 

その間甚爾は歩けるようになった京香を連れ、夜蛾に預けた恵の元に向かった

 

 

─────

 

 

甚爾が京香を恵の元に送り届けた後、薨星宮に戻ると

 

 

「「……」」

 

 

アクアと吾郎が青い顔をして倒れていた

 

「……何があった?天元」

 

《呪力切れだ……二人掛かりでの領域は規模の割にあまり呪力を消費しなかったので余裕があるからと焼き切れた術式が回復次第一人ずつ領域展開をしたんだが、呪力消費が増え継続時間が短くなったらしい……実用が怪しいレベルで》

 

「……弱体化してんじゃねえか」

 

《二人掛かりなら性能強化されているから私としては歓迎なのだがな……》

 

 

 





車はハ○エースをイメージ

当初は恵も薨星宮に連れていき
[恵は後に
───親父のやつガキの頃にとんでもねえ所に連れてってんじゃねえよ
と毒づく羽目になる]
とかやろうとしましたが没にしました

アクアと吾郎の今回やったことは
魔法科高校の劣等生の主人公司波達也の『再成』に近い

分裂した結果ペア強化ソロ弱体

誤字脱字報告ありがとうございます
ご指摘いただきまして

新野冬美→新野冬子
貝原亮介→菅野良介

『推しの子』最終巻だけ手元に無いのでニノの名前を間違えて覚えていたのとリョースケの本名を『15年の嘘』に出てくる方で表記していたので修正しました
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