アクア『領域展開』   作:初心者

7 / 30
解説回
と面会

伏黒母=京香
両作品に被りの無い名前……のはず

最初の夜蛾の解説は
前の話の最後にくっつける予定でしたが
時間が掛かって断念しました

3/20最後のアクアの口調を少し修正しました


薨星宮へ

呪術高専の応接室に案内された一行に夜蛾が切り出す

「基本的な知識を教えよう

一応言っておくが他言無用でお願いする。

まずは『呪力』について

ほぼ全ての人間が持っているものだ。負の感情。怒り、憎しみ、悲しみなどを源とするエネルギー。例えるなら電気のようなものだ。

だが、普通の人間はそれを体内に留めることができず、垂れ流しにしている状態にある。

『呪霊』負の感情の澱が積み重なり生まれる怪物の総称

呪霊は生きている人間の恐れから発生している。呪力を扱う術を持たない非術師の漏れ出した負の感情からな。その垂れ流された呪力が、積み重なって形を成したものが『呪霊』だ」

 

───嫌な元気玉だな……

アクアは内心辟易する

 

「特定の場所や対象

例えば学校、病院、トイレ、地震、森林などに対して、多くの人間が共通の恐怖や憎しみを抱きやすい場所や概念。それに対応した『呪霊』が誕生する

基本的に人間を害するものだ。呪力がほぼ無い一般人には姿が見えない。例外的に死に際や特殊な状況下では見えることもあるがな。

厄介なことに 人々の恐怖が強いほど呪霊の力が増す

ゆえに秘匿されている。

『術式』

『呪力』が電気なら『術式』は電化製品のようなものだ。

『呪力』自体をそのままぶつけることも可能だが、効率が悪い。術式という回路に呪力を流し込むことで、「火を出す」「人形を操る」といった現象を引き起こすことも可能になる」

「魔法みたい!私もそれ使えるようになる?」

ルビーが目を輝かせ質問する……が

夜蛾は困った表情を浮かべ否定する

「……残念ながら……術式は「生まれつき肉体に刻まれているもの」であり、努力で手に入るものではない。ゆえに呪術師の実力の約8割は『才能』───術式の有無と種類で決まる───と言われている。」

 

「え〜」

───((((ルビーには悪いけど正直無くて良かった))))

アイとアクア、ミヤコ、壱護がこっそり胸を撫で下ろす

 

「例外は『帳』を下ろすなどの結界術と簡単な式神術。術式とは別に学習で習得可能な「技術」に近いものだ。といってもそもそも呪力を感じ、操る才能が無いと使えないがな」

 

───とことん才能の業界だな……甚爾が家からどんな仕打ちを受けたか……考えたくないな

アクアは呪術師の名家に生まれた甚爾の扱いを想像しようとし、止めた

 

「『呪術師』呪いを祓う専門職

漏れ出す呪力を体内に留め、練り上げ、コントロールする技術を訓練する。呪術師の育成機関。それが当校、呪術高専だ。

原則として呪いには呪いでしか対抗できない。

呪霊は呪力の塊であるため、物理的な攻撃はほとんど効果がない。

呪力を込めた攻撃、あるいは術式による攻撃でなければ、祓うことは出来ない。

発生した『呪霊』を呪力をもって、祓うことが『呪術師』の仕事だ」

 

夜蛾の解説が終わり

甚爾とアクアは

「ここからはアクア君と伏黒甚爾君たち二人へ仕事の話だ。申し訳無いがご家族の方はしばらくこちらにいて欲しい」

夜蛾は立ち上がり、二人を案内する。

 

案内先は───呪術高専忌庫

 

忌庫に入ったあと夜蛾は

「単刀直入にいう。君たち二人を呼んだのは天元様だ」

「!!」

「誰?」

天元を知る甚爾は驚愕し、アクアは首を傾げる

「日本全土を守護している呪術界の要だ」

「そ!?そんなとんでもない人がオレ達を呼んだ?……何をさせる気ですか?」

「俺も全て聞かされている訳ではないのでな。自分達で聞いて欲しい。天元様のいる薨星宮に案内する。ついてきてくれ」

 

 

「ここは……一体……ハァ……どういう構造してんだよ……」

病み上がりの4歳児であるアクアにとって忌庫から薨星宮に続く通路は辛いものがあった

「オブってやろうか?アクア?」

甚爾がおちょくる

「ハァ……まだ大丈夫だ……」

「ふむ流石に4歳児にはキツイか」

「呪力で身体能力上げられないのか?」

「……使い方……分からねえんだよ……」

「アクア君呪力自体を感じられているか?」

「何となくは……」

「領域を展開する時か展開した後はどんな感覚だったか覚えているか?」

「ええまあ……ひょっとしてあの感覚か?領域の中でなくても同じように使えるのかな」

アクアは領域内部にいた時の感覚を思い出し、イメージする。

腹の奥から湧き出す力を感じ取り。脳で制御し全身に行き渡らせていく

「おお身体が軽くなった!これなら大丈夫そう」

「……そうか、では先に進もう」

 

───悟ほどでは無いが呪力の流れがスムーズだ。それに呪力量もかなり多いな。……子供でこの量だと成長すれば更に伸びるな

 

将来が楽しみなアクアに教育者として期待をする夜蛾

 

───才能か……まあそのおかげでアイツは助かったしな

複雑な心境の甚爾

───これはちょっと面白いかも

新しい力の感覚にはしゃぐアクア

 

3人は天元に面会するために薨星宮を目指し、進む。

 

 

──────

 

薨星宮

「ここから先に天元様が居る」

「アンタは入らねぇのか?」

甚爾は夜蛾に聞く

「ああ、俺はあくまで案内だ。ここから先に進むことを許可されているのは君たち二人だけだ」

夜蛾は二人を促す

 

─────

 

 

《よく来てくれた

───特異な転生者と禪院家の異端児》

声だけが響いてきた

「貴方が天元様ですか」

《うむ早速だが仕事を頼みたい……聞くだけ聞いて受けるかどうかを判断して欲しい》

思いの外低姿勢な切り出しにアクアは面食らう

───てっきり拒否権は無いとか言われるかと思ったが

 

《君の術式『心霊施術』を用いて私の肉体を修復して欲しい》

「?治療……ということでよろしいでしょうか?」

《いや……若返らせて欲しいと言うことだ》

 

「…………は?」

 

《君の術式なら可能だ。星漿体と同化することなく私の老化した肉体を若返らせることがな》

「えーと(甚爾これって権力者に有りがちな不老不死願望とかそういうやつか?)」

「いや……」

《聞こえているぞ?私の術式は『不死』だ》

「え?」

《『不死』であって不老では無いのだ。ゆえに肉体は老化していく。老いるだけなら問題は無い。だが一定以上老化をすると術式が肉体をつくり替えようとする。その周期は500年ほどで、その時期が近いのだ》

「500年!?500歳近いのか!?」

《いや、私は1000歳を超えている》

「……は?」

「さっき言ってただろ星漿体と同化って」

「あ、ああ言ってたな」

《星漿体というのは私が500年ごとに同化し肉体を初期化させる器のことだ》

「??」

「要するに『生け贄』だ」

甚爾の補足に

「な!?」

アクアは驚愕しあまりに時代錯誤な価値観に

「はあ?『生け贄』!?今時そんなもんあるのかよ!?」

声を荒げてしまう

《分かっている。あまりに時代錯誤なことはな》

「なら……」

《……私は日本全土の結界の維持をしている。『呪霊』を監視し、隠匿し、『呪霊』の被害を抑えるためにな。私の肉体がつくり替わり、その結界を維持出来なくなった場合、呪術師や補助監督の張る結界術が弱体化してしまう。一応封印している呪霊はある程度祓わせてはいるがな》

「それが?」

《非術師の認識に呪霊というものが多く触れることになる。そうするとより強力な呪霊が発生することになる。呪術師も非術師も更なる危険に晒されるだろう……今でさえ呪霊の被害者数は年間に1万人以上だ》

「!」

《人々を『呪霊』から守るため必要なことだと思っている。だが他の人間を犠牲に生き延びるのも、本意では無い。頼む。どうか私の肉体を若返らせてくれ。これ以上私の犠牲者を増やしたくは無いのだ》

 

 

 

 

「……本当に若返らせるなんてことが出来るか確約は出来ないが……

 

それでも良ければ挑戦しましょう」

 

アクアは天元の依頼を受諾する

───だと思った。まあ報酬は良いだろうし、面倒だが付き合うか

雨宮の性格上断らないだろうなと思い、報酬を皮算用する甚爾

 

 

《……感謝する》

 

 

─────

 

 

アクアと甚爾は天元の肉体の元にいた

「この天元様の身体を若返らせる……か」

「この老衰寸前の枯れ枝みたいな死体もどきをか」

《酷い言い草だな。伏黒甚爾。言いそびれたが、君にはアクア君を手伝って欲しい。……身辺の警護も含めてな》

天元が苦笑しながら甚爾を呼び出した理由を伝える

「俺は高いぜ。」

《充分な報酬を約束しよう。もちろんアクア君にもな。とりあえずアクア君達のマンションの部屋の修繕費と伏黒京香の入院費はこちらで支払っておく》

「え?」

《ここまでの足代だと思ってくれ》

「ありがたいですが本当に治せるか確約は出来ませんよ?……事前に色々勉強と練習……後は検査をしないことには難しいな」

《練習か。領域内包型術式は結界術を覚えると継続時間が延びるはずだ。術式の知識と並行して教えよう》

「それは助かります」

《それ以外の必要なものはなんでも用意出来るように手配しよう。》

「……MRIの検査装置もですか?」

《時間は掛かるが可能だ》

「ならお願いします。定期的に検査して経過を確認しながらやらないと呪力が持ちそうにない」

《ふむいっそ施設内に病院ごと建てるか……と言っても空性結界の内部にそれっぽい空間を創るだけだが》

「検査施設は問題無しですか?そういえば期限とかありますか?今すぐは流石に無理だけど……」

《星漿体との同化は5ヶ月後───2006年5月13日の満月の日を予定している》

「5ヶ月か……」

《完璧でなくて良い。老化を遅らせる等ある程度の目途が立てば十分だ。一応スケジュールに数カ月猶予はある。多少延ばすことは可能だ。アクア君をそこまで掛かりきりにさせてしまうのは申し訳無いが》

「期限に余裕は多少ある。とはいえぶっつけ本番は避けたい。となると後は、事前練習用の検体が欲しい所だが……」

「病院か警察から死体でも引き取って来るのか?」

甚爾の問いにアクアは顔をしかめ、拒否感を露わにする

「いやそれは……出来れば生きていた頃の状態が分かる方が……あくまでも肉体の……調整のようなものだから……」

 

───そういえばアレはまだ見つかっていないよな

 

アクアはとある最も身近で、利用しても心が傷まないもののことを思い出す

 

 

それは───

 

 

「甚爾───すまないが宮崎に飛んでくれないか?」

 

「宮崎に?」

 

「ああ

 

 

 

───雨宮吾郎(オレ)の死体を回収して来てくれ」

 

 

 

死した自身の肉体だった

 




アクアの呪力量は
宿儺の呪力量を20とすると
乙骨(里香ちゃん解呪後)で10以上
五条が6
アクア3〜4
上澄みと比べると少ないですがかなり多い方です


アクアと甚爾以外は補助監督が
主に治療費と修繕費の話をしてます

天元実際には奈良時代から生きてる(盤星教)とかあるから実際には1300近いかも

以前のあとがきで懐玉玉折から6〜8ヶ月前と書きましたが1ヶ月ほど短くなります
夏油の春という発言と七海の台風発言からきちんと調べた結果
2006年の台風1号が5月9日
更に同化は満月の日とのことで2006年の満月の日を調べた結果5月13日だったので天元の同化日をここに設定しました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。